コメディ・ライト小説(新)
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- ♧共同体魔術♧
- 日時: 2020/05/03 20:24
- 名前: 紅蓮 (ID: ET0e/DSO)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1a/index.cgi?mode=view&no=12041
________……私は…、私はなりたいんだ。最強の『魔術師』に!……
クリックサンキューです!そして、初めまして紅蓮と申します。
小説は初投稿なので出来栄えはどうかなぁ…って感じですが
暖かく見守っていただければ嬉しいです^_^
…と言う感じに挨拶はハイテンションなのですが、週一更新ぐらいでやっていこうと思います!
スレ設立日:2020/01/26
↑上にサブスレのURLあります!
プロローグ>>01 キャラ紹介>>02
[共同体魔術に出てくる用語]
① >>15
[お客様]
・○○さん
[キャラ絵]
・フラン・キャンベリー>>05
[キャラ紹介]
・フラン・キャンベリー>>07
・アマンダ・カーホン>>08
・ジエル・アマーリエ(ジエル・グローリア)>>14
・ウララ・メティリエ>>21
episode1 大炎祭の傍で
(1)>>03 (2)>>04 (3)>>06 (4)>>09(5)>>10(6)>>13
episode2 高原の娘
(1)>>16 (2)>>17 (3)>>18 (4)>>19 (5)>>20
episode3 目論み
(1)>>22 (2)>>23
episode3 ジエル編>>24 シェンネ編>>26
- Re: ♧共同体魔術♧ ( No.22 )
- 日時: 2020/02/29 14:44
- 名前: 紅蓮 (ID: D.48ZWS.)
episode3 目論み
「やーっぱ正しかったねえ。ついにヴァイスロッドに認められた。確実だねー。」
「ふふっ、ジエルの検討は正しかったみたいね。さてと…ここからどうするか。でも、まだ動く事はできないわ。無理に騒がせるのも…ね?」
「えっ…どういう事ですか?騒がせるなんて、そんな…。」
「これこれ。“継承者ノ書”に書いてあるわ。」
重くてカビ臭い本をウララさんが取り出すと、ほんの少し埃が舞い上がった。
『古ノコトナリ。継承者ガ誕生シ、今モナオ受ケ継ガレシ。ヒトツ星ノ継承者。
星ノ力ヲ手ニシアージェンスノ端ニオルスピカタウンヲ治メシ…。サテハ星ノ継承者ニハ恐ノ能力ガ宿ッテイル。ソレヲ最大限トノコトナレバ世ヲ滅ビサセルヨウ。』
____…やはり狙われている。
…昔から継承者の本能は、大地を穢すと言われている。
もし、それが星の継承者となれば。世界が滅びるまでの力だと…。
- Re: ♧共同体魔術♧ ( No.23 )
- 日時: 2020/03/01 19:43
- 名前: 紅蓮 (ID: D.48ZWS.)
「ねぇ、待って待ってぇ。これってさぁーSMEに気づかれてなぁい?」
「…大丈夫よ。シェンネの言う事は確かだわ。…まったく、あの娘も気付かないでよく働いてくれるものだわ…。」
「んまぁ、カフカの言う事は絶対だからぁきいっとシェンネちゃんは怪しんで無いよねぇ。」
「…。」
SME。
魔術界の治安を守る為に結成された1つのチーム。
…メンバーは訳ありだが。
昔の戦争、思い出して欲しい。
あの悲惨なる醜い争い。
魔術師の自由を求め、新たな世界を築こうとした新魔術軍。____私達のチームである。____
それを制そうとし、今まで通りの規制に満ちた世界にしようとしたのが魔術政府。今のSMEの原型と言っても過言でない。
あのチームの情報は、すべて回っている。
別に…今から話しても構わない…。
- Re: ♧共同体魔術♧ ( No.24 )
- 日時: 2020/03/03 14:06
- 名前: 紅蓮 (ID: D.48ZWS.)
episode3 ジエル編
「姉様、心配はいらんけん。私がこの世ば治めて見せんね。」
ジエル・アマーリエ…いや、ジエル・グローリア4歳。
彼女は部屋の中で誰かに囁いている。
「…本当に出来るか?私は心配やけんよ。」
グローリア家。
古くから一流の魔術師として名高く、数々の実績を得ていると。
グローリアの血が流れるライオタウンには、独特の言語が用いられている。
長女のアクアエル。18歳。
そして次女のミロエル。14歳。
そして末娘のジエル。4歳。
長女のアクアレルは、他の地方生まれだったら紋術師として認められていた…との実力であり、その威厳さに首を垂れる人は何人もいた。
そんなある日。
…今から12年前、穏やかな大地に戦争が勃発した。
街にはいくつもの戦火。何もかも焼き払われ、もはや生命の息吹も萎れていた。
「…っ!」
ジエルは見渡した。
____私の他に、誰も…いない。
唖然としても、この思いが誰かに届くわけでもない。
…しかし、彼女は戦火の近くに人影を見つけた。
まだ子供らしき、小さな体で杖を抱えている。
その先端には、青白い炎が宿っている…。
「…見てたのね。」
「…。何しに。来たんさ…。」
幼女とジエルに重い隙間風が流れる。
誰かを思うと…つい悲しくなってくる。
でも…ここで泣いてたまるか、と彼女は深く唇を噛みしめた。
「あなた。きっと私と同年代だし、身の丈も…身分って言うのかしら。特別に教えてあげるわ…。」
「特別に…と。早く教えね…。」
「“新魔術軍”。この戦争の元締のようなものよ…。それが私の所属地。どう?あなたもどうせ、“魔術政府”として対抗するのかもしれないわね。…『一族の末裔』として。」
大人びた口調。
銀色の髪。
…思い出した。
この娘は…ヒヴェール家の娘。
『カフカ・ヒヴェール』…。
そんな事を悟った時点で、私は戦火に飲み込まれる…運命か。
容赦のない悪夢な戦火は、一気に私を呑んだ。
- Re: ♧共同体魔術♧ ( No.25 )
- 日時: 2020/05/03 19:48
- 名前: 紅蓮 (ID: ET0e/DSO)
あ、どうも紅蓮です!
最近色々と忙しくて全く書けませんでした(泣)。
執筆復帰いたしましたので、よろしくお願い致します!
- Re: ♧共同体魔術♧ ( No.26 )
- 日時: 2020/05/03 20:23
- 名前: 紅蓮 (ID: ET0e/DSO)
episode3 シェンネ編
「姉様は何故あんなに冷たいのでしょうか…。」
シェンネ。
シェンネ・ヒヴェール。
ヒヴェール家の次女である。
ヒヴェール家は、家族全員が魔術師である事で有名である。__私の家を説明するのも違和感があるが__今の当主は78代目のエミルダ・ヒヴェールであり、性別は女。私の父は一家の婿養子として迎えられたのである。
この頃、シェンネは4歳。私は6歳であった。
私は早くから魔術の才能に目覚め、「家の後継ぎはカフカに任せよう」と私の身の回りには称賛の声が飛び交っていた。
そして運命の日が近付く。
悟っている者は多いと思うが、あの『戦争』の日である。
運命の日の一日前、シェンネは熱を出した。
そんな彼女がふらつく足取りで向かったのは、母エミルダの部屋。扉を開けると本棚で埋め尽くされた壁が見え、図書館が家に吸い込まれたような…錯覚を感じる事が出来る。
「…母様。頭が火照っています…。」
「…シェンネ。ごめんなさい、少し忙しくてあまり看病をする事が出来なかったわ。」
申し訳無さそうに、エミルダはシェンネの頭を撫でた。手の奥から母の愛情が伝わったのか、シェンネは安心したように頬を緩めた。
「母様、忙しいって何事なのですか?」
幼すぎる彼女が、母に尋ねると彼女は切羽詰まった。彼女は少し戸惑いながらも、口を開き話し始めた。
「“悪い人をやっつけるの”。正義の味方と同じよ。」
「じゃあっ、魔術を使ってやっつけるのですが?」
「…ええ。そうよ。」
気まずいながらも、答える母親の様子は子供の目にとっては何も感じない。それは本当の事だった。
一日後。
ヒヴェール家の館は、母親が生み出した戦火によってあっという間に包まれるのであった__。