コメディ・ライト小説(新)

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強きおなごになるのじゃ!
日時: 2020/11/20 16:42
名前: ぶたの丸焼き ◆ytYskFWcig (ID: 6.Nua64i)

 ぶたの丸焼きです。今作で第ニ作目となります。
 今作は幼い少女が障害を乗り越え成り上がっていく話です。皆様、お付き合いよろしくお願いします。

《目次》
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Re: 強きおなごになるのじゃ! ( No.6 )
日時: 2020/11/18 15:18
名前: skyA/スカイア (ID: 2AFy0iSl)

こんにちは! スカイアです。
中国風って難しいと思いますが、頑張ってください!
応援しています。

Re: 強きおなごになるのじゃ! ( No.7 )
日時: 2020/11/18 18:39
名前: ぶたの丸焼き ◆ytYskFWcig (ID: Qvi/1zTB)

 こんにちは。
 はい、めっちゃ難しいです(´;ω;`) だが後悔はしていない!
 頑張ります!

Re: 強きおなごになるのじゃ! ( No.8 )
日時: 2020/11/18 18:59
名前: ぶたの丸焼き ◆ytYskFWcig (ID: Qvi/1zTB)

 2

 桜綾は焼き菓子を食べながら言った。
「母様、お身体は大丈夫?」
「ええ、最近は調子がいいの。心配してくれてありがとう」
 翠蘭は昔から床に伏せることが多く、時には生死の境をさ迷うこともあったほどだ。皇帝の寵愛を他の正妻よりも受けていた翠蘭は、特別に用意されたこの場所で3年ほど療養を続けている。そのお陰か、倒れることはあれ、大事に至るほどの病を抱えることはなくなった。
「これからも元気でいてくださいね」
 子豪が言うと、翠蘭は微笑んだ。
「ええ。皇帝のためにも、そして何より、桜綾のために、ね」
 桜綾は言った。
「約束して、母様。私が大人になるまでは、元気でいるって」
 翠蘭はちょっと困った顔をしたものの、すぐに笑顔に戻り、桜綾と指を絡めた。
 桜綾は安心した。母が幾度も死にかける姿を見るのは、もう嫌だった。
 桜綾は考えもしていなかった。愛する母に、「嘘つき」と罵る日が来ることを。

Re: 強きおなごになるのじゃ! ( No.9 )
日時: 2020/11/20 17:02
名前: ぶたの丸焼き ◆ytYskFWcig (ID: 6.Nua64i)

 3

 その日もまた、桜綾と子豪は離宮に来ていた。今日はあれを話して、それをして。他愛もない話をしながら歩いていた。しかし、離宮に着くと、桜綾は異様な空気を感じ取った。
 燈実は複雑そうな顔で、桜綾に言った。
「翠蘭様は、昨日の晩に倒れられました。息も絶え絶えで、もう……」
 その瞬間、桜綾は顔面蒼白となった。呼吸が乱れ、胸の辺りを押さえる。
「行こう」
 子豪は桜綾の手をとった。一刻も早く翠蘭のもとへ行かねばと思ったのだ。
 手遅れになる前に。
 2人は走った。ものの2分で長い廊下を走りきり、扉を開けた。
「母様!」
 翠蘭は、とこに伏せていた。はあはあと苦しそうに息をして、額には汗が張り付いていた。それは運動したあとのような気持ちのよい汗ではない。命を吸い取る汗だった。
「桜綾…来なさい」
 桜綾の姿を見た翠蘭は、自分の近くに桜綾を呼んだ。
「良いですか? よくお聞きなさい」
 桜綾はポロポロと涙を流し、首を振った。
「嫌です、母様。そんな言い方をなさらないで。まるでもう死ぬと言っているようです」
 翠蘭は弱く笑った。
「その通りのようです」
 ですがと翠蘭は続ける。
「だからこそ、お聞きなさい」
 ごほごほと咳き込みながら、翠蘭は声を絞って桜綾に伝えた。母親として、最後に娘に言葉を残そうとしているのだ。
「強く、強くありなさい。それが母様の願いであり、遺言です」
「強く……?」
「人の世は、残酷です。辛いことはあるでしょう。ですが、立ち止まってはいけません。強く、生きなさい。母様の分まで」
 桜綾はその言葉の半分も理解していなかった。しかし、母を安心させるために言う。
「分かりました、母様。私は強く生きます。だから」
 そう、言いきる前に、翠蘭は、息絶えた。
 美しい日の色の瞳は、2度と桜綾を見ることはなくなったのだ。
「っ……!
 母、様」

 いやだ。 

 いやだ。

 桜綾が泣き叫ぶその直前。

 バンッ

 部屋の扉が開いた。
「翠蘭!」
 その男は翠蘭を見ると、膝から崩れ落ちた。
「そんな、間に合わなかったのか」
 子豪はそれが誰なのか悟り、そっと物陰に隠れた。
とと様?」

Re: 強きおなごになるのじゃ! ( No.10 )
日時: 2020/11/21 11:24
名前: ぶたの丸焼き ◆ytYskFWcig (ID: MgJEupO.)

 4

 不夜国の皇帝、丹 梓宸ズーチェン。彼は賢才で、学問に秀でている。幼い頃よりその将来を期待され、見事それに応えた。
 後ろで縛られた髪は床につき、美しい紫の瞳はふるふると震えている。
 梓宸は翠蘭の体に手をおいた。
「ああ、翠蘭。許してくれ。そなたを救うことが出来なかった。愛するそなたを、あ、あ……」
 そしてそのまま、泣き崩れた。

 タッ

 桜綾は駆け出した。父と共にいることが、何故か絶えづらかったのだ。
 梓宸は、翠蘭との子だからと言って、桜綾を大事にしたりはしない。梓宸にとって、桜綾は桜綾であり、翠蘭は翠蘭なのだ。それ以上でも以下でもなく、ただ、それだけ。自分の愛する者は心底愛おしく思い、そうでないものは、視線すら向けやしない。彼はそういう人なのだ。
 それがわかっているから、桜綾は父の胸を借りたりなどはしなかった。そんなことをすれば、父に怒鳴られ、罵倒され、この状況では、心がボロボロになる。小さいながらもそれを察し、逃げるように出てきたのだ。

『強く、生きなさい』

 母の声が聞こえる。
 逃げては駄目だと、そういう意味なのだろうか。
「わかっています。母様。私、強く生きます」
 桜綾はぐいっと涙を拭った。

「もう、涙は流しません」


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