コメディ・ライト小説(新)
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- タテコモリ
- 日時: 2020/12/03 21:00
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
プロローグ
タテコモリ。それはゲームの名前。
ゲーム業界の最大手、ライトニンググループは日本政府と連携して
超大規模リアル・ロールプレイングゲームを造った。
タテコモリ。名前の通り、ルールは“立てこもる”こと。
日本政府が用意した《コボレ町》という町の建物の中から
自分達(チーム戦)が立てこもる建物を選び、立てこもる。
立てこもってから2日後、土地調査隊が動き出す。
土地調査隊にチーム全員が捕まるか、立てこもっての生活が不可能になり
“降参”するとゲームは終わる。
どれだけ“タテコモレルカ”。
これがこのゲームの勝敗を決める。
第一章 準備段階
1話 抽選中>>01
2話 退屈(あくび)>>02
3話 4万人中40人>>03
4話 ハピハピハッピー>>04
5話 以上で御座います>>05
6話 フラペチーノはチョコレート味>>06
7話 出場者名簿(一部)>>07
第二章 ゲーム開始前[最終チェック]
1話 夕方頃に>>09
2話 二枚目さん>>010
3話 漢>>011
4話 錫歌!?>>012
5話 自己紹介>>013 >>014
外伝
1話 錫歌は人気者>>08
- Re: タテコモリ ( No.1 )
- 日時: 2020/11/30 19:16
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
「ふむ。」
「応募数が4万人か……」
「4万人中40人か…すごい倍率だな。」
「ユニークなゲームになりそうですね。」
「あゝ。」「楽しみだ。」
「今、雑務課が抽選をしてます。」
「抽選が終わったら40人の身元を調べるぞ!」
「調べるぞではなく調べておけでは?」
2人は苦笑する。
- Re: タテコモリ ( No.2 )
- 日時: 2020/12/01 19:15
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
伊藤凪は退屈だ。タイクツを紛らわすために
新しい紅茶のブレンドを作った。自信作だったのだが、
妹の萌が「まずいっ!」と言った。
萌はまだ4歳だから紅茶の美味しさが分かるわけがないんだけど。
でもちょびっと、いやかなりショック。
「凪ー」「なにママ」
「郵便箱を見て来てくれない?」
めんど。まあ仕方ない。ここでムリって言ったら
うるさいお小言が待っているんだ。
グチグチグチグチグチ……
分かってる。だから藍色のスリッパを履いて
郵便箱の中身を除く。何か入っている。新聞紙だと思ったけど違った。
宛名が『伊藤凪様』だった。
なんだろう?
- Re: タテコモリ ( No.3 )
- 日時: 2020/11/30 20:55
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
なんだろう?久しぶりに興味を持てるものができた。
藍色のスリッパを脱ぎ散らかし、朱色のコップにキノコスープを注ぐ。
なんだろう?友達からの手紙?違うな。
友達とはラインで繋がってるからわざわざ送ってこない。
学校からのお知らせ?違うな。
宛名が伊藤凪様のはずない。
もしかしてアイツからの嫌がらせ?違うな。
アイツだったら伊藤バカ野郎様えって送るだろう。
キノコスープは思ったより冷たかった。
真っ黒の電子レンジにキノコスープの入ったコップを入れる。
20秒ぐらいあっためようかな!
20秒の間に素早く封筒の封を開ける。
拝啓やら敬具やら書いてある。ふむふむ。
ちぃーン
20秒たった。このゲームは私の負け。
キノコスープを混ぜながら手紙の中身を読んでいく。
えっ!頭がパニクる。まさか私が当たるなんて!
なんとなんと、この私がゲーム、“タテコモリ”に参加できるんだよ?
倍率がすごいんだよ!4万人中40人!
これはきっと運命。明後日、ライトニンググループ本部のビルに
10時に来いだって!どんな服を着ていこうかしら。
暁の光は、まっすぐ彼女を差していた。
- Re: タテコモリ ( No.4 )
- 日時: 2020/12/01 19:16
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
今日は金曜日。一昨日は水曜日。水曜日にライトニンググループから
手紙が届いた。つまり今日は、ライトニンググループ本部に行く日!
服装ヨシ!持ち物ヨシ!準備オッケー!
ライトニンググループ本部は私の家にまあまあ近い。
歩いていける?って聞かれたらうん!行けるよって答えるけど、
今日はハッピーな気分を最大限まで膨らませるためにタクシーで行っちゃう!
gogo!
ライトニンググループ本部に着いた。
デッカーーーイ。70階ぐらいまでありそうなビル。
一階に入ると、受付係の札をつけたお姉さんが、
「伊藤凪様ですか?どうぞ此方へ。」と言って
ミーティングルーム(小)1ー3に案内した。
重厚な造り!恐る恐る扉を開けると?
そこにはブランド物のスーツを着た男性が立っていた。
「お早う御座います。私、黒須と申す者で御座います。」
はあ。