コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 学力そこそこの私が中学受験した話
- 日時: 2021/02/18 19:12
- 名前: 春風 (ID: qs8LIt7f)
中学受験をした年上の友達に憧れて、
私も中学受験をしたいと思った。
ー私も頭が良くなりたいー
たったそれだけ。
それだけの思いで、無我夢中に勉強する。
そんな私「佐藤 実」の物語。
一般人だった私の、少し変わった物語。
- Re: 学力そこそこの私が中学受験した話 ( No.6 )
- 日時: 2021/02/22 16:09
- 名前: 春風 (ID: qs8LIt7f)
第6話 ~出会い~
初めて言った。
友達に、周りの人に。
自分が中学受験する事を。
光さんは、少し...
いや、かなり驚いていた。
「なるほど!だからか!」
何か納得したように言っていた。
次の日からは、
私・光さん・その友達といっしょに帰った。
光さんの友達とは初対面だったので
あまり話に入れなかったが、
とても楽しかった。
とても賑やかだった。
とても、とても、懐かしい感じがした。
- Re: 学力そこそこの私が中学受験した話 ( No.7 )
- 日時: 2021/02/23 14:50
- 名前: 春風 (ID: qs8LIt7f)
第7話 ~先輩~
家に帰る。
宿題を終わらせる。
準備をする。
あっという間に塾の時間。
いそいで車に乗り、塾へ向かう。
塾はつまらなくない。
むしろ、学校より面白くて楽しい。
知らない事を知れるから。
周りを気にしなくていいから。
学校には無い緊張感があるから。
私の通っている塾は個別塾。
生徒2人の間に先生1人入って授業する。
1人が問題を解いている間に
もう1人の問題の解説をする...
みたいな進め方だ。
もう1人は小学6年生の先輩。
話した事は無い。
もちろん学習内容は違う。
難しそうな図形問題を解いている。
私から見れば、魔法陣のようだ。
「それじゃあ、日本最古の歌集は?」
「えっと...。」
なんだっけ...。
思い出せない...。
もう少しで...
思い出せそうなのに!
「万葉集だよ。」
先輩さんがひそひそ声で教えてくれた。
- Re: 学力そこそこの私が中学受験した話 ( No.8 )
- 日時: 2021/02/25 18:55
- 名前: 春風 (ID: qs8LIt7f)
第8話 ~憧れ~
私は、小学6年生の先輩を
"先輩さん"
と呼んでいる。(心の中でだが)
「こら!答え教えたらだめだろ~。
自分の問題解け!」
「すみませ~ん!」
先生も先輩さんも笑っていた。
私もなんとなく笑った。
苦笑いのようになってしまったが。
「もう一度きく。日本最古の歌集は?」
「.....万葉集です。」
「正解!凄いな(笑)」
先輩さんはVサインをしていた。
「休憩~。」
先輩さんにはなしかけようとした。
感謝をしたかったから。
でも...怖い。
相手は年上、緊張してしまう。
それに、私は積極的に
話しかけられないタイプの人間。
何て声をかければ良いのか、わからない。
「授業やるぞー」
結局、その日は何も言えなかった。
光さんみたいな人になりたかったな...。
- Re: 学力そこそこの私が中学受験した話 ( No.9 )
- 日時: 2021/02/25 18:56
- 名前: 春風 (ID: qs8LIt7f)
第9話 ~噂~
「ねえねえ、"星野光"って知ってる~?」
「ああ、隣のクラスの?」
「そそ、あいつウザくね!」
「そう?」
「聞いちゃったんだけどさ、
手当たり次第に声かけて友達になると
前の友達捨ててくんだって~。」
「どゆこと?」
「だ~か~ら~
新しい友達が出来たら、
前の友達の事は見向きもしないってこと~!」
「え~、でも...ただの噂でしょ...。」
ねえ...そこで見てるんでしょ...。
"星野 光"
まただ...
これはただの...悪い夢
- Re: 学力そこそこの私が中学受験した話 ( No.10 )
- 日時: 2021/02/26 17:21
- 名前: 春風 (ID: qs8LIt7f)
第10話 ~変化~
「今日から違う席だから、ついてきて。」
先生から言われた席の隣の隣には、
眼鏡をかけたひとつ結びの少女...
いや、女性が座っていた。
「同い年の子と授業やる方が
良いと思うから、
席を変えさせてもらったよ。
あ、先生は変わらないから
安心してくれ。」
「小5の"安藤 百合"です。」
嘘だ...。
とても同い年には見えない。
1、2歳くらい年上に見える。
すごく真面目そうだ。
不安と恐怖を覚えた。
結局...先輩さんとは話せなかったな...。
Page:1 2