コメディ・ライト小説(新)

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不運の最弱勇者
日時: 2023/02/05 11:49
名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)

幸運値が絶望的で、能力値は中途半端。
その結果、どの職にもつけない男・田中章宏(たなかあきひろ)が、異世界で地道な成長と奮闘を繰り返す冒険活劇!!

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一話 プロローグ>>01
二話 仲間>>02
三話 初クエスト>>03
四話 不審者?>>04
五話 レベル上げ>>05
六話 電気ネズミ?>>06
七話 上級者?の町へ>>07
八話 仲間の一面>>08
九話 メジャーモンスター発生&外伝その1>>09
十話 里帰り&外伝その2>>10
十一話 サプライズ>>11
十二話 農業&外伝その3>>12
十三話 カタツムリ、再来>>13
十四話 いざ、アクアリア>>14
十五話 仲直り>>15
十六話 幹部討伐その1>>16
十七話 幹部討伐その2>>17
十八話 討伐報酬その1>>18
十九話 討伐報酬その2>>19
読者様へメッセージ 2022年7月時点>>20
二十話 ヒロのチート>>21
二十一話 俺、最強!‥‥?>>22
二十二話 仲間との旅>>23

Re: 不運の最弱勇者 ( No.1 )
日時: 2022/07/27 08:55
名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)

「じゃあな!」ケンイチに別れの言葉を告げる。と言ってもどうせまた明日会うわけだが。にしても疲れたー。もう6時だぜ?今どきこんな時間まで部活なんてするか?いや、ねーわ。時間が長いだけじゃなく内容もハードなんだよ。あいつ、サディストの気があるんじゃねーか?はあ、この階段一段一段が断崖絶壁のようだ。すげえからだが重い。あーあ、さっさと風呂入っちまおう。そしたらしばらくはカノジョと連絡とって癒されるか?
そう思った瞬間視界が反転して‥‥‥俺の意識は消えた。





目が覚めると真っ暗な世界にいた。何があった?たしか‥‥部活があったな。そんであのアパートに入るのに階段を登って‥‥ああ!もろくなってたから階段がぶっ壊れたのか!くそ!俺ついてないな。 ん?ここ、どこだ?体は‥‥動くな。病院のベッドじゃないのか?不意に明るくなると女性が現れた。それは‥‥形容しがたい美貌を持った、銀髪の女性。その人は口を開いて‥‥
「はじめまして、田中章宏さん。あなたは先程不運にも亡くなりました。私は死者を導く女神、クレア。あなたには三つの選択肢があります。」
今、なんていった?俺、やっぱ死んだの?
「一つ目は天国に行ってのんびり暮らすと言う物。二つ目は生まれ変わって新たな人生を歩むと言う物。」
ちょっと待てよ。ついていけないんだけど?
そして、最後にそいつは少し置いて最も意味不明なことを言い放った。
「そして三つ目。このまま異世界へ行って魔王と戦うと言う物。時間はあります。ゆっくり選んでください。」
「おい、バカにしてんのか?何が異世界だよ。ここどこだよ?さっさと戻せや!」
しまった。自称でも相手は女神だ。それに初対面だしな。
「落ち着いてください。死んだ後は大抵の人が混乱しています。ゆっくり思い出してください。ここは死者を導く為の場所、いわば天界です。」
「え?俺死んだんですか?」
「それは先程言ったはずですが?」
マジかよ‥‥俺、昨日彼女できたばっかだよ?やっとレギュラーになったんだよ?こんな事ある?‥‥しょうがない、信じてさっきの三つから選ぶか。生まれ変わるのはナシだな。彼女を忘れたくはねぇよ。めんどいしタメ口でもいっか。何も言わないし。
「なぁ天国ってどんなとこなんだ?」
「肉体が存在しないのでありとあらゆることができないところです。」
マジかよ。そんないいとこじゃねぇな。
「じゃあ異世界って何だ?」
「よくぞ聞いてくれました!そこはですね、魔物が蔓延っていて文明がなかなか進歩できないところです。そこで亡くなった方は魔物に殺されたくないと言って天国にみんな行ってしまうんです。そ、こ、で!あなたのような若くして亡くなった方を送ろうって事になったんです。どうです?行ってみますか?」
面白そうだ。言葉なんかも神の力かなんかで身につくだろ。
「よし!そこ行くよ!」
「わかりました!ではこの中からあなたが欲しい能力を選んでください。」
能力か‥‥騎士ってカッコいいよな。でもせっかくの異世界なんだから魔法も使ってみたいな。 あ!たしかルーンナイトとかあったよな!よし!
「決めた。たくさんの魔力と防御力をくれ。」
「ええ!?それは難しいですよ。一気に二つなんて!」
「マジかよ。あぁそうだ。じゃあこうしよう。本来特典としてもらえる魔力と防御力の半分ずつで合計一個ってのはどうだ?」
「‥‥それも難しいですが、たぶんできますよ。あまりおすすめはしませんが。まあいいでしょう。では初期装備としてこの魔法剣と動きやすいように革製の胸当てと金属のコテを渡しますね。では、いってらっしゃい!」
今、俺の冒険が始まる!!

Re: 不運の最弱勇者 ( No.2 )
日時: 2022/07/27 09:06
名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)

気がつくと知らない町だった。
「おお!ここが異世界か!よし、頑張るぞ!そしてかっこいい俺伝説を築き上げてやる!」
と、なればまずはギルドに行くか。
「すいません。ギルドってどこですか?」
「?ギルドなら向こうだけど?」
なんか反応が変だな。まぁいいか!
「ありがとうございます。」
道中でも俺は胸を躍らせていた。これぞ異世界と言うような風景が広がっている。石畳みの道。そこかしこにある宿屋。なんかすごい防具を売っている魔道具店。そしてまだらにいるエルフにドワーフ。本当に異世界なのか。‥‥なんかすげえ!



ギルドに着いた。受付は‥‥あそこか。
「すいません。冒険者登録したいんですが。」
「?わかりました。では失礼して‥‥」
お姉さんが手を出すと光が出てスキャンされた。なぜみんな疑問系なんだ?
「魔力、敏捷性は平均より高いですね。防御力、攻撃力はそれなりですか。ええ!?幸運値がえげつないぐらい低いですよ。‥‥ま、まぁ幸運値は冒険者としては能力に直結しませんし良いですが‥‥」
マジかよ。そんな俺強く無さそうだな。まぁそっか。一般人で運動神経がいいわけでもない。っていうか死に方からして薄々知ってたがやっぱ俺幸運値低いんだな。だが、俺はしっかり聞いたぞ。最後お姉さんが
「この人の通りそうな道に石置いとこ。絶対転ぶわね。」
って小さくつぶやいたのを。俺の中でこの世界の人の信用度がワンランク下がった‥‥



俺は馬車に揺られている。なぜかって?まず第一にあの町は上級者の町だった。女神が送り出す本来の転生者は素晴らしい才能を持っているのでその町でもやっていける。
次に俺の能力だ。俺は他の転生者の半分しか能力を持ってないのでまともな職に就けず、最弱職の冒険者になった。ルーンナイト?そんな職、この世界に無かったよ。まぁ色んな能力を使えるらしいしそれはいい。
問題は次だ。ある程度の才能があると認められていなければLV20はないとこの町のギルドでは仕事ができないらしい。結果俺は追い出されるように駆け出しの町サクシートに発った。
と、項垂れていた俺に正面の少女が声をかけてきた。
「サクシートに行くんですよね。あなた、もしかして冒険者目指してたりしませんか?」
「あぁそうだよ。と言ってもあんまり強くはないがな。」
「それだったら一緒にパーティ組みませんか?まぁ私も魔力はあるんですが攻撃力がないのでヒーラーにしかなれませんでしたが。」
‥‥別に断る理由はないな。
「わかった。よし一緒に頑張ろう。俺は‥‥」
名前どうしよう。この世界で日本人の名前は変だな。ダチに言われてたヒロでいいか。
「ヒロだ。俺は最弱職の冒険者だ。魔力と防御力はそれなりにあるから魔法と剣で戦っておまえを守ってやるよ。戦闘経験はないからたくさんケガするだろうからさ。回復頼むよ。」
言ってから気づいた。おまえを守る発言は告白っぽいよな。しょうがねぇか。
「私はリン。よろしくね。」
うわ、かわいい!なんだこの生き物!
‥‥と思ったが俺は彼女一筋だ。浮気はしねぇ。



俺はリンと共にサクシートに着いた。時間がないし今日はこのまま女神にもらった金で宿取るか。リンと隣の部屋をとり、明日朝食後にギルドに行こうと話した。

翌朝、ギルドに着いた俺たちはもう1人ぐらい仲間がほしいとギルドに頼んで求人を出してもらった。数時間後、2人組がやってきた。
「メンバー募集しているのは君たちかい?」
「もしよかったら私たちを仲間にしてくれないかな?」
現れたのはしっかりとした装備を身につけた戦士風の男とローブをまとった魔法使い風の少女だった。
前衛1人と後衛2人、遊撃が俺か。パーティバランスはいいな。リンに聞くか。
「どうする?俺はいいけど。」
「いいんじゃない?断る理由は特にないと思うし。」
「よし!決定だな!今日からよろしくな!」
「あぁ頼むよ。俺は見ての通り戦士だ。名前はロイだ。頑張ろうぜ!」
「私はフィオ。攻撃魔法と防御魔法、どっちも使えるわ。」
「俺は冒険者のヒロだ。魔法もある程度使えるし遊撃ってとこだな。」
「私はヒーラーのリンよ。回復、支援は任せて!」
「よし。早速クエスト、行ってみっか!」
「「「おお!」」」
俺たちの冒険がようやく始まる!

Re: 不運の最弱勇者 ( No.3 )
日時: 2023/02/05 11:48
名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)

俺たちの初クエスト。相手はもちろんスライム
‥‥ではなくでかいカタツムリだ。
スライム討伐のクエストを受けようとしたらすげぇ勢いで止められた。なんでもスライムは物理攻撃も効きづらく、切ると切った分だけ増えてしまうらしい。魔法攻撃はあいつら、食っちまうみたいらしい。人的被害もあまりないので報酬も少なく、ただクエスト失敗のペナルティを払わされるだけみたいだ。
本題のカタツムリは、だ。カタツムリはコンクリを食うと聞いたことがあるが、この世界でも似たようなものらしい。この世界のカタツムリは石レンガを食うようだ。この町の集落は石レンガでできているのでヤツらにとってはいいエサ場だ。まぁただ所詮カタツムリだよな。今までは群生地から集落までに来るまでに初心者冒険者のレベル上げのために全て追い返すか倒すかして、被害はなかったらしい。まぁ害ではあるのでこうしてクエストを出すらしいが。
「作戦としてはこうだな」
ロイに策があるらしい。この世界を知らないので素直に従っておこう。
「おう、なんだ?」
「まずフィオの魔法でビビらせてからに入れさせる。」
「え?からに入ってもいいのか?攻撃出来ねぇぞ?」
「からをぶっ壊して仕舞えばこっちのもんだ。ジャイアントマイマイのからは落ちてる岩を食って穴を開けてあるモンらしいぞ。から壊したら新しい岩を探しに戻ってくよ。」
「それは分かった。だが、どう壊すんだ?」
「リンの支援を受けた俺たちが剣でぶっ叩くしかねぇだろ。」
‥‥今までは作戦らしかったが結局は力わざか。まぁそんなモンか。
「よし。それで行こう。じゃあフィオ、あの集団にテキトーに魔法頼むよ。」
「わかった!目を閉じてて。『フラッシュ』!」
強烈な光を浴びたカタツムリたちは驚いてからに入った。
「リン!」
「『パワード』!」
「よし行くぞ!」
ロイが一目散に走り出し、切り込んだ。 俺はロイほど力もねぇしこのもらった魔法剣も使いたいしな。
ちなみに俺が使えるのは炎魔法ファイアを魔法剣で使う時のファイアカッター、雷魔法スパークを魔法剣で使う時のスパークボムだ。からを壊すんならファイアカッターか。
「『ファイアカッター』!」
みんなが驚いている。冒険者の俺にしては魔法の威力が強かったのだろう。
俺たちはこのまま無双していき、その場にいたカタツムリを全て追い返した。



報酬とクエスト成功の経験値をもらった俺たちは装備やアイテムを買うため、別行動となった。そして俺は素晴らしいアイテムを見つけた。
その前に俺の能力についてだ。まずこの世界においての能力は、防御力、筋力、敏捷性、魔力、そして幸運値だ。平均は50ほどで、70あると優れていると言われ、120で一流だ。30だと「低いね」と言われてしまう。
俺は昔からケガをしやすかったので、防御力は特典の50を足しても60ほどしかない。元は10だ。筋力は運動部にいたからか、67あった。同じく敏捷性も58だ。次に魔力。日本人だったから、元がほとんどなく、転生の50を足して54だ。最後に運。俺の幸運値はなんと‥‥‥!
3。
そう、3だ。低すぎだろ!と思ったが、事実今までの人生で納得がいくのがムカつく。
そして目の前のアイテムは幸運値が20になる代わりに魔力が20上がると言うものだ。幸運値20と言うとかなり低いらしいが、俺にとっては幸運値も魔力も20ほど上がる素晴らしいアイテムだ。即決で買った。



戻った俺は客がいると言われ、ギルドの裏に行った。そこには警官のような服を着た女がいた。そいつは口を開いて
「冒険者ヒロ。貴様は現在、要観察者の対象となっている。私と共に署まで同行してもらおう。」
‥‥そんなことを言い出した。


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