ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 月 下 の 犠 牲
- 日時: 2009/10/24 16:06
- 名前: 月乃 葵 ◆BkB1ZYxv.6 (ID: xYJBB/ey)
はい。最近は二次元で書いていることが多い者です。
大分シリアスの方には来てないので、初めましての方ばかりだと思います。
今回はチョロッとグロが入るかなと。まだよく分かりません。
ええ。先に言っておくとド下手です。それでもいいと言う方のみお楽しみ下さい。
コメントがあると嬉しいですが、私の小説に来て下さいなどの宣伝はご遠慮下さい><
目次
序章>>1
第一話>>4
第二話>>5
第三話>>12
第四話>>14
第五話>>16
第六話>>19
第七話>>21
第八話>>22
第九話>>25
第十話>>26
登場人物>>17
- Re: 月 下 の 犠 牲 ( No.12 )
- 日時: 2009/10/24 16:01
- 名前: 月乃 葵 ◆BkB1ZYxv.6 (ID: xYJBB/ey)
- 参照: 儚き幻想の世界に落とされて。散る運命悟りつつ、声を上げて今を生きる。
第三話
授業が終わる。気づけば流架が正面に立っている。流架の横には紅零、その後ろには悠月。來兎は翡翠の横の席。その後ろに桜梨。
「えと……さっき言っていた、天使型サクリファイスってなんですの?」
控えめに聞く翡翠。ため息をつき、ポケットからメモを取り出し何かを書いて翡翠に渡す悠月。首をかしげて紙を見つめるリーフィル。
「その馬鹿が喧嘩を吹っ掛けた詫びじゃ。書いてある場所に来ればサクリファイスについて話してやる。全員来るが良い。少々協力して欲しいこともあるしな」
そう言い自分の席に座る悠月。楽しそうに笑う流架。キョトンとしている來兎。桜梨は首をかしげて、翡翠の持っているメモを見つめる。
不審そうに翡翠を見ているのは先生である。教室のドアを開けて入ってきたのは、腰くらいまでの銀色の髪に、全てを見透かすかのような深い青色の瞳の青年……奏紅桜弥。白衣を着ていて、メモ版のようなものを手に持っている。
「えーっと。ルゥナ、リーフィル。検査日忘れてましたね? 今すぐ来て下さい」
静かな声。思い出したような顔をする來兎。チラッと來兎の顔を見てから桜弥の方に歩いていく桜梨。慌てて桜弥にリーフィルを渡す翡翠。
「検査日を忘れとったん? 馬鹿やなぁ」
ケラケラと笑いながら言う流架。凄いスピードで流架の頭にぶつかる、ケース付きの分厚い国語辞典。頭を押さえてのた打ち回る、流架。黙ってそれを見つめる紅零。
「悠月ぃぃ!」
頭をさすりながら、思いっきり悠月の机を叩く流架。悠月は笑いながら流架を突き飛ばす。どす黒いオーラ。
「何か証拠があって言っておるのか? 我は何もしておらぬぞ」
「じゃあ誰が……」
そう言って翡翠を見る流架。凄い勢いで首を振る翡翠。その横で苦笑いを浮かべながら手を上げる來兎。 その手には流架の頭にぶつかった分厚い国語辞典。恥の方に小さく、紅蓮來兎と書いてある。
「お前かぁ!」
大きな声で叫ぶ流架。満面の笑みで頷く來兎。ああ……何故だか笑っているのに怖い。喚く流架。耳を塞ぐ來兎。
「そこ、席に着けぇー授業を始めるぞー」
流架が來兎に飛び掛ろうとしたその刹那に、やる気のない先生の声とチャイムの音。流架は先生に睨まれ、仕方なく席につくのだった。
- Re: 月 下 の 犠 牲 ( No.13 )
- 日時: 2009/09/04 20:54
- 名前: 月乃 葵 ◆BkB1ZYxv.6 (ID: NjXpoRP/)
- 参照: 儚き幻想の世界に落とされて。散る運命悟りつつ、声を上げて今を生きる。
第四話
時間が流れるのは早い。気づけば放課後。翡翠はボーっとしながら悠月に貰ったメモに書いてある場所に向かう。そんな翡翠の後ろを歩く來兎。
たどり着いたのはとてつもなく大きな建物の前。大きな門。門にはサクリファイス研究所と書かれている。戸惑う翡翠と來兎。白衣を着た流架が出てくる。紅零は無言で流架の後ろに立っている。
「え……もしかして、流架さんって、サクリファイス研究所の……?」
二カッと笑って頷く流架。走ってくる白衣を着た悠月。その後ろには、桜夜の姿もある。
「よく来たのう。今客間に案内する。リーフィルとルゥ……じゃなくて、桜梨の検査も終わったところじゃ」
そう言うのは悠月。桜弥が優しく微笑んで頭を下げる。不思議そうに桜弥を見つめる來兎。それに気づいたのか首を傾げる桜弥。
「あの、貴方にはサクリファイスが居ないのですか?」
「んー。居ませんね。色々知っちゃってる身なので、サクリファイスと契約する気になれないんです」
そう言って微笑む桜弥。その顔はどこか悲しそうに見えた。來兎は「ふぅん」と呟くだけで後は何も言わなかった。
客間に案内され、椅子に座るように促される、翡翠と來兎。流架と悠月は二人の正面の椅子に座る。戸惑いながらも椅子に座る二人。
「んーと。天使型サクリファイスについて、話せばいいんやな?」
コクリと頷く翡翠。悠月は黙ってメモをめくる。そして一枚を流架に渡す。ビッチリと何かが書かれていて、真っ黒なように見えた。
「んとな? 天使型サクリファイスっつうのは、簡単に言えば、妖精型サクリファイスと、人間型サクリファイスの血が混ざった奴のことや。まだ一人しかおらんけどな」
顔を見合わせる翡翠と來兎。少々乱暴にドアが開かれる。肩で息をしながら部屋に入ってくる桜弥。
「お話中失礼。來兎君。ルゥナの戦闘プログラムを使ったみたいだけど何か合った? 怪我してない!?」
呼吸を整えてから一気に言う桜弥。流架がヤバイと言うような顔をする。クスリと笑う悠月。翡翠と來兎は苦笑いを浮かべている。
「お宅の馬鹿が喧嘩を吹っ掛けただけじゃよ」
悠月がそう言った途端、桜弥は異常に優しい微笑を浮かべ、流架の肩に手を置く。流架は逃げようとするがすでに遅いようだった。
保留
- Re: 月 下 の 犠 牲 ( No.14 )
- 日時: 2009/10/24 16:03
- 名前: 月乃 葵 ◆BkB1ZYxv.6 (ID: xYJBB/ey)
- 参照: 儚き幻想の世界に落とされて。散る運命悟りつつ、声を上げて今を生きる。
第四話
時間が流れるのは早い。気づけば放課後。翡翠はボーっとしながら悠月に貰ったメモに書いてある場所に向かう。そんな翡翠の後ろを歩く來兎。
たどり着いたのはとてつもなく大きな建物の前。大きな門。門にはサクリファイス研究所と書かれている。戸惑う翡翠と來兎。白衣を着た流架が出てくる。紅零は無言で流架の後ろに立っている。
「え……もしかして、流架さんって、サクリファイス研究所の……?」
二カッと笑って頷く流架。走ってくる白衣を着た悠月。その後ろには、桜夜の姿もある。
「よく来たのう。今客間に案内する。リーフィルとルゥ……じゃなくて、桜梨の検査も終わったところじゃ」
そう言うのは悠月。桜弥が優しく微笑んで頭を下げる。不思議そうに桜弥を見つめる來兎。それに気づいたのか首を傾げる桜弥。
「あの、貴方にはサクリファイスが居ないのですか?」
「んー。居ませんね。色々知っちゃってる身なので、サクリファイスと契約する気になれないんです」
そう言って微笑む桜弥。その顔はどこか悲しそうに見えた。來兎は「ふぅん」と呟くだけで後は何も言わなかった。
客間に案内され、椅子に座るように促される、翡翠と來兎。流架と悠月は二人の正面の椅子に座る。戸惑いながらも椅子に座る二人。
「んーと。天使型サクリファイスについて、話せばいいんやな?」
コクリと頷く翡翠。悠月は黙ってメモをめくる。そして一枚を流架に渡す。ビッチリと何かが書かれていて、真っ黒なように見えた。
「んとな? 天使型サクリファイスっつうのは、簡単に言えば、妖精型サクリファイスと、人間型サクリファイスの血が混ざった奴のことや。まだ一人しかおらんけどな」
顔を見合わせる翡翠と來兎。少々乱暴にドアが開かれる。肩で息をしながら部屋に入ってくる桜弥。
「お話中失礼。來兎君。ルゥナの戦闘プログラムを使ったみたいだけど何か合った? 怪我してない!?」
呼吸を整えてから一気に言う桜弥。流架がヤバイと言うような顔をする。クスリと笑う悠月。翡翠と來兎は苦笑いを浮かべている。
「お宅の馬鹿が喧嘩を吹っ掛けただけじゃよ」
悠月がそう言った途端、桜弥は異常に優しい微笑を浮かべ、流架の肩に手を置く。流架は逃げようとするがすでに遅いようだった。どす黒いオーラ。悲鳴をあげる流架。
「何回、何もしてない人に喧嘩を吹っ掛けるなって言ったらわかるんだぁ! 馬鹿か? お前は本物の馬鹿なのか?」
そういうのは桜弥。目が殺し屋のようである。もがく流架。それを見て笑う悠月。翡翠と來兎は半分同情のこもった目で流架を見つめる。
「痛い、痛い痛い! 折れる! 折れるって!」
流架の声が響く。流石に可哀想と思ったのか、桜弥をとめる悠月。桜弥は「失礼。取り乱してしまいましたね」と言って流架から離れる。
「で、ルゥナのディバイスを教えて欲しいんだけど……」
- Re: 月 下 の 犠 牲 ( No.15 )
- 日時: 2009/09/05 12:41
- 名前: 月乃 葵 ◆BkB1ZYxv.6 (ID: NjXpoRP/)
- 参照: 儚き幻想の世界に落とされて。散る運命悟りつつ、声を上げて今を生きる。
あげ((
- Re: 月 下 の 犠 牲 ( No.16 )
- 日時: 2009/10/24 16:04
- 名前: 月乃 葵 ◆BkB1ZYxv.6 (ID: xYJBB/ey)
- 参照: 儚き幻想の世界に落とされて。散る運命悟りつつ、声を上げて今を生きる。
第五話
「うんと……ルゥナ……じゃなくて、桜梨のディバイスは三叉槍です」
ディバイスと言うのはサクリファイスが使う武器のことである。ディバイスを使えるのはサクリファイスだけで、そのサクリファイスが持っている能力、力、型によって変わる。
サクリファイスによってはディバイスを持たないものもいるし、楽器など武器に見えないものをディバイスとしているものも居る。サクリファイスの数だけディバイスがあると言っても可笑しくは無いだろう。
「と言うことは、中距離戦が得意か……。あの子と同じだ……あの子と……」
ブツブツと言う桜弥。不思議そうに首を傾げる來兎。流架も何かを思い出したような顔。悠月は無表情。
「えっと……あの。どうしましたか?」
少し困ったように桜弥に聞く來兎。桜弥は「何でもありません」と言う。でも明らかに何かがある。何かを隠しているように見えた。
流架はさっきまでと違って落ち着かない様子。不思議そうな翡翠の顔。悠月だけが無表情のまま、前を見つめている。その様子は何かを思い出しているように見えた。
「失礼しました。今ルゥナとリーフィルをつれてきますね」
深く息を吸ってから、優しく微笑み部屋を出て行く桜弥。黙って桜弥を追う流架。それを見てさっきまで無表情だった悠月が苦笑いを浮かべる。
「どうする? サクリファイスが戻ってきたらすぐ帰るか?」
顔を見合わせる翡翠と來兎。しばらくして翡翠が小さな声で「あの……」と言う。首を傾げる悠月。
「さっき桜弥さんが言っていたあの子って誰のことですの?」
「さぁな。我が知っているわけ無かろう?」
冷たい声。何だか触れられたくないようなことらしい。來兎は黙って首を傾げるだけ。
三人とも黙っている。気まずい雰囲気。悠月は頻繁に腕時計を見る。そして「遅い……。何をやっているのじゃ」なんて呟いたりしているのだった。
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