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月 下 の 犠 牲
日時: 2009/10/24 16:06
名前: 月乃 葵 ◆BkB1ZYxv.6 (ID: xYJBB/ey)

はい。最近は二次元で書いていることが多い者です。
大分シリアスの方には来てないので、初めましての方ばかりだと思います。
今回はチョロッとグロが入るかなと。まだよく分かりません。
ええ。先に言っておくとド下手です。それでもいいと言う方のみお楽しみ下さい。

コメントがあると嬉しいですが、私の小説に来て下さいなどの宣伝はご遠慮下さい><

目次

序章>>1
第一話>>4
第二話>>5
第三話>>12
第四話>>14
第五話>>16
第六話>>19
第七話>>21
第八話>>22
第九話>>25
第十話>>26

登場人物>>17

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Re: そ の 手 は 虚 空 を 掴 み ( No.1 )
日時: 2009/10/24 15:55
名前: 月乃 葵 ◆BkB1ZYxv.6 (ID: xYJBB/ey)

 手を伸ばしても届かない。嘆くことしかできない。無力。誰もが無力。欠伸しながらそんなことをノートに書く一人の少女。
 腰の辺りまでの長さの金髪に宝石のような緑色の瞳。黒いワンピースに白いボレロを着ている。彼女は月條翡翠。その肩には小さな妖精の様な少女。髪は青色、目は透き通った赤色。
 「リーフィル。なかなか、サクリファイスって見つかりませんわね……。他人のでも奪うだけなのですけど」
 どうやら妖精のような少女はリーフィルと言うらしい。翡翠の言葉に頷きながら、翡翠の肩から降りて、飛び回る。
 「でも主様。サクリファイスに適正なのを見つけても、私のような妖精型だったらどうするのです?」
 「私が欲しいのは人間型のサクリファイスですわ。妖精型は無視ですわね」
 苦笑いを浮かべるリーフィル。翡翠がそっとリーフィルに手を伸ばす。不思議そうな顔で翡翠を見つめるリーフィル。
 「まぁ貴方みたいに“感情のある”妖精型サクリファイスならいいですわね。私は話し相手がほしいだけですの」
 翡翠に言われ嬉しそうに笑うリーフィル。翡翠もつられて笑う。そんな二人の前を一人の少年が通る。
 白いTシャツに、紫色のケープ。下はジーパン。右目には眼帯。左目は青。青い髪をポニーテールにしている。この時点で髪の長さは腰くらいの長さである。彼は花椿桜梨。
 少年と言っても、体つきは華奢で、顔はどちらかと言えば少女のようだ。初めて桜梨を見た者は少女と勘違いするだろう。

 少年は翡翠には見向きもせず通り過ぎる。そんな少年を見てニヤリと笑う翡翠。
 「見つけましたわ。人間型のサクリファイス」
 リーフィルは黙って少年の歩いていった方を見つめた後、翡翠の顔を見る。黙って首を傾げる翡翠。
 「花椿桜梨……正式名、ルゥナ。所有者、紅蓮來兎」
 サラサラと言うリーフィル。嬉しそうな顔をする翡翠。
 「ふふ……。人のものですのね。必ず奪ってやりますわ」


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