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誰にも渡さないから,ね?
日時: 2009/09/16 22:07
名前: 姫ちゅん (ID: ea1AdiW9)

キョウコ…控えめだけど,頭が抜群に良く
     運動もそこそこできるので
     モテるし,頼りにされている。
     ジュンのことが好き?
     
リュウカ…明るくて,おもしろいけど
     好き嫌いに差がありすぎるため
     友達が少ない。
     キョウコとは幼馴染で親友。

ジュン…明るくておもしろくて
    正確に裏表がなく,誰にでも平等に
    接することができる。
    リュウカとは,小学校からの友達で
    よく,悩み相談にも乗っている。  

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誰にも渡さないから,ね?-第五話- ( No.15 )
日時: 2009/09/25 06:41
名前: 姫ちゅん (ID: ea1AdiW9)

私はあの時
確かに「嘘つき」って囁かれた気がした。
勿論リュウカに…。
でも,リュウカは今日もいつもと何一つ変わらぬ顔で
「おはよう!っていうか最近さー。
 山風っていうグループにハマっててー。
 ジョリーズっていう会社の…」
っていう感じで
無駄な話というかうーん雑談を延々と一方的に
話し続けていた。
私として楽だったのは
私に同意を求めてこないこと。
いちいち相づち打ったりとか意見述べたりとか
面倒くさいんだよねー。
「でね,今日ミュージックステーショナリーで
 3時間SPやるんだけど
 ランキングにもしかしたら山風あるかも
 しんないじゃんw
 見逃せないよねー(゜∀゜)/」
「…」
「ちょっとキョウコ,聞いてる?
 ってか私の話…おもしろい??飽きない??」
また痛いところをついてきましたよこの子。
飽きるわよ。つまんないわよ。
一切興味ないんだもの。
何?ジョリーズって?山風って??
まずミュージックステーショナリーって
名前に意味はないのか?って突っ込みどころ
満載なのよっっ!!!!!!!
ここは相づちを打つべきか「つまらん」と
ズバッと言ってやるべきか…
「おもしろいんだね?」
-え?
「何も言わないってことは
 おもしろいんでしょ?違うの?」
リュウカがこんなこと言ってくるなんて
何かやっぱり今日はいつもと全然違う人の様だった。
「どうなの?キョウコ。」
「…うん。おもしろい。
 どうぞ続けて。」
「うん,そうさせてもらうねw」
そう言ってまた話し始めた。
学校まであと少し…もう少しの辛抱だ。
もう少し自分の気持ちを押し殺さなければ…。
「ねぇ,キョウコ。」
うぉっ,またきやがった…←
「嘘つきには天罰が下るべきだと思わない?」
「…な…何いきなり?」
「私ね,嘘つきって大嫌いなの。
 嘘つきを見つけたら自分で天罰を下らしてやろうって決めてるの。
 キョウコはさー。
 私に嘘なんてつかないよね?
 ってかついたことなんてないよね??」
「…」
何も,何も言い返せなかった。
怖くて…怖くて…
「私はさ,一回しか嘘ついたことないよ?
 キョウコにはさ。」
「…」
「キョウコはさ,私に何回嘘ついた?」
「…」
「ねぇ?どうして黙り込んでるの?」
怖い…私をそんなに…私にそんなに…
「もしかして,嘘ついたことあるの?」
「な…ないよ…」
また,つい口からでまかせが出てしまった。
今のも嘘,あなたに話すことは全部嘘。
「今のも嘘だよね?
 私に話してくれることって全部嘘なんでしょう?」
私の心が見透かされているような気持ちになった。
今の嘘がバレなければ
ただ,リュウカが私を試してるだけだっていう
確信を得られたかもしれない。
「ねぇ?キョウコ。
 私が気づかないとでも思ったの?」
怖い…怖い…
やめて…それ以上近づいてこないで。
私の心に近づいてこないで…
私は誰にも見られたくないのよ。
本当は醜くて,思いやりの欠片もない心なんて。
「これでキョウコも罪人だね。
 嘘つきって泥棒の始まりなんだってw
 嘘なんてついちゃ駄目だよー。
「近づいてこないで…」
「いくらキョウコでも…」
「やめてっ…」
「天罰を下さなくっちゃいけなくなっちゃったw」
「いやあああああああああああ。」
私は逃げた。
お化けから逃げた。
化け物から逃げた。
どうして,どうして?
どうしてバレちゃったの?
確かに私は嘘をついていた。
でも
バ レ ナ イ ト オ モ ッ テ イ タ 。
でも
バ レ テ シ マ ッ タ 。
殺されるかもしれない。
私の心の中はこの時
恐怖だけが,ただ渦巻いていた。

「あの子は殺しちゃいけないよ?
 ねぇ,お友達。
 分かった?一人ぼっちにしてあげるのよ?
 私だけのものにしてあげなくっちゃ。」

Re: 誰にも渡さないから,ね? ( No.16 )
日時: 2009/09/25 19:12
名前: ☆ (ID: JFNl/3aH)

たのしみーー♪
続き楽しみーーー☆
姫ちゅんさん
呼び捨てで、いいですか?
私のことは、呼び捨て&タメで、いいでーす☆

☆さんへ ( No.17 )
日時: 2009/09/25 20:12
名前: 姫ちゅん (ID: ea1AdiW9)

ありがとうございます・ω・
全然タメでOKですよ(・ω∩)
続き頑張ります=3

誰にも渡さないから,ね?-第六話- ( No.18 )
日時: 2009/10/23 21:15
名前: 姫ちゅん (ID: Ak1jHfcH)

「このままじゃ殺される。
リュウカに殺されちゃうの。お母さん。」
「頭おかしいこと言わないで。
それより,学校は?」
「リュウカが,リュウカに殺される。
学校に行くなんて怖くて…怖くて…。」
「どうしちゃったのよ。
とりあえず,じゃあ今日は休みなさい。
今日中にちゃんと心落ち着けて
明日は学校行きなさいよ。」
泣きじゃくりながら家に飛び込んで
お母さんにすがりついた。
いくら泣き叫んでも信じてもらえないって思ってたけど
何かにしがみついていないと
リュウカが後ろから追いかけてきそうで。
だから,いつまでも,いつまでもお母さんの胸で
泣き叫び続けていた。
しばらくして,ようやく心が落ち着いてきたから
私は部屋で休むことにした。
これからどうしていくのか,とか色々考えながら
今日一日は過ごそうって考えていた。
「もしかしたら,リュウカは私を
弄んだだけなのかもしれない。
わざと紅茶くんもくれたって言ってたし。」
そう自分に言い聞かせないと,自分がくるってしまいそうで怖かった。
「とりあえず,横になろうかな。」
ぼそっとつぶやいたその時…
「ピンポーン」
玄関のドアベルが鳴った。
今の時間は4時。ちょうど私の学校の生徒が
帰宅する時間帯であった。
「はーい!
あら,いらっしゃい。
ちょっと待っててね。
キョウコー。降りてらっしゃい。」
「誰ー?」
「リュウカちゃんがお見舞いに来てくれたみたいよ。」
不安は的中した。
追いかけてきたんだ,私を殺そうと追いかけてきたんだ。
「いやああああああああああああああ。」
「ちょっと,キョウコ!?」
「ちょっと,お邪魔しますね。」
「リュウカちゃん!!!!」
「キョウコ,しっかりして。」
「いや,こっちに寄って来ないで。
リュウカ,こっちに来ないで。」
「落ち着いて,キョウコ。
私はただ心配で会いに来ただけだし
朝のことも謝ろうと思ってきたの。」
「え?」
「ごめん,朝はあんなこと言って。」
「え?」
どうして?あれは嘘だって言うの?
「朝言ったことは私の本心だよ。
でも,自分の考えを人に押し付けるのは
良くないなぁって反省してさ。
許してくれるよね。」
ゆっくりと首が前に倒れた。
私の意志なのかどうかは分からないけど
首が前に倒れたのだ。
「良かったー。
明日は絶対に学校来てね。」
「う…うん。」
「じゃあ,また明日wばいばいノシ」
「ばいばいノシ」
そう言ってゆっくりと手を左右に振った。
これで,明日から平和な毎日を送れる。
これからは絶対に嘘をつかないでおこう。
そう心に決めた。

「馬鹿だなぁ,キョウコ。
これで終わりだとでも思ってるのかなぁ!?
キョウコも嘘ついたんだからぁ
私も1つくらい嘘ついたって良いよね。
罰は時間をかけてたっぷりしてあげなくっちゃ。
絶対,元のような平和な生活はさせないから。」

誰にも渡さないから,ね?-第七話- ( No.19 )
日時: 2009/12/05 15:51
名前: 姫ちゅん (ID: UrB7UrBs)

「おはよう,リュウカ!!」
「おはよーキョウコーw
昨日はごめんねー♪」
次の日の朝,私は
いつもどおりリュウカとの待ち合わせ場所に行った。
「リュウカ…その人…どなた?」
リュウカの後ろには見たこともないような
不良ッぽい男が立っていた。
「あぁ,ごめーん。言うの忘れてたw
あたしの彼氏のジュン♪」
「えッッッ?彼氏?いつのまに…」
「あぁ,彼氏じゃないよ。
初めまして,ジュンです。
こいつとはただの幼馴染。
今日から一緒に登校させてもらうことになった。」
「どうして?」
「実は最近このへんに引っ越してきてさ。
リュウカが強引に一緒に行こう
ッてしつこいからさw」
「そ…そうなの?」
「うん,ごめん;;急にwそーゆーことだから
よろしくねぇww」
「よろしくお願いしますm(_ _ )m」
登校中はずっとリュウカとジュンが話していて…
ってちょっと待てよ!
ジュン…ジュン…ジュンッてどっかで
聞いたことある…。
「もしかして…ジュンくん?」
「え?あ…もしかしてばれた…」
「え?え?あの3組のジュンくん?」
「え,あ,まぁそうだね。」
「全然わかんなかったよ,金髪になってたから」
そう,ジュンくんは
私がずっと好きだったジュンくんだったのだ。
「チッ,もうばれたの,おもしろくないわね。」
「え?リュウカ?」
「何でもないわ。」
そう言ってリュウカは私とジュンくんを置いて
早足でどこかへ消えてしまった。


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