ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Start Code -始まりの暗号- (作者復帰!!
日時: 2009/12/26 11:01
名前: 威世-Ise- (ID: kSzpUasK)

どうも、いらっしゃい。

ここは威世の活動部屋。
基本的に俺はシリアス・ダークを拠点に活動させてもらってたりする。

あ、それと俺は俺って言ってるけど女だから。
まぁ、そんなつまらん俺の自己紹介は終わらせて!!

今回書かせてもらう話は……
 んー……。ネタバレはやめとくか。

見てからのお楽しみってことで。

    じゃぁ、威世の趣味出まくりの作品を

        どうぞご覧ください。

Start Code...

Opening >>01

Code1 運命の歯車は狂い出す >>06
Code2 鳴り響く鐘の音に耳を澄ませば >>09
Code3 狂い人の死の宴 >>13
Code4 宴は終わる、狂い人の叫びと共に >>17
Code5 嘘の笑顔は少年の心に何を残す? >>19
Code6 力は孤独を創り出す >>26

作者復帰!! 更新中......

お客さん...
テイルs

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Re: Start Code -始まりの暗号- ( No.13 )
日時: 2009/12/08 22:26
名前: 威世-Ise- (ID: RwzJGXJK)

Code3 狂い人の死の宴

口元の血を拭き取り、屡祈はブレスに右手で触れた。
触れられたブレスは徐々に蒼い光を灯し始める。
「夜櫃、周りに出てきた奴らの相手お願いしていい?」
その言葉に周りを見渡すといつの間にかグランドフィルと同じ姿をした化け物達が夜櫃と屡祈を囲むように集まっていた。
「分かった。お前はグランドフィルに集中してろ」
そう言って腰元から銃を取り出し弾を詰めた。

屡祈の合図で夜櫃は発砲を始め、ぞくぞくと集まる化け物達を倒していく。
「っ……。キリがねぇな」
荒れる呼吸を整えつつ周りに目を向ける。
広間の中心では屡祈とグランドフィルの激しい戦闘が目に入る。
お互いにあまり良い状況とは言えない。
「どんどん出て来やがって……。邪魔くせぇんだよ!!」
だんだん命中力の下がる自分の腕に夜櫃は焦りを感じ始める。
そのせいで余計な力が入り、命中率は下がるばかりだった。
「夜櫃!! 後ろっ!!」
屡祈の声に夜櫃は後ろを振り向く。
「マジかよ……」
彼の後ろには今にも襲い掛かろうとする化け物の姿があった。
集中力の低下が招いた結果だった。
前方にばかり気を取られ、背後の敵の気配に気づくことが出来なかった。
少しでも攻撃を防ごうと後ろに飛び移り、身を守る体勢に入る。
(来る!!)
そう目を瞑った時だった。

「大丈夫か? 少年」

なかなか来ない痛みを不審に思い、硬く瞑った目を開ける。
自分の目の前にはオレンジ色の明るい髪をした青年が立っていた。
青年の手には屡祈と同じブレスがつけられている。
そして何よりも驚いたのは目の前に広がる光景の異様さだった。
「ホント何者なんだよ……」
目の前の青年は片手で化け物の攻撃を抑えていた。
怪力……の一言では済まされないだろう。
「早く立ちな。敵はまだまだいるからね」
そう言われ、夜櫃は素早く立ち上がり青年の隣に立った。
「お前も特殊部隊の奴?」
「ん? あー俺? そうだよ」
そう言って化け物の腕を掴み投げ飛ばした。
夜櫃から見れば異常にもほどがある光景だった。
自分があれほど苦戦していた相手をほんの一瞬で投げ飛ばしてしまうなんて。
これほど自分の非力さを感じることはないだろう。
小さく舌打ちをし、夜櫃は銃を構え化け物達に鉛弾を撃ち込んでいく。
「やるねぇー。少年」
化け物達の勢いが青年の加勢によってだいぶ抑えられた頃だった。
屡祈達も決着が近いのだろう。
屡祈がグランドフィルを壁に打ちつけ、大きな物音が屋敷中に響いた。
「あっちもそろそろ決着みたいだね」
オレンジ髪の青年が笑顔で夜櫃へ言葉をかけた。
「そうみたいだな」
夜櫃は一言そう返し、砂埃の立ちこめる先を見つめた。

Re: Start Code -始まりの暗号- ( No.14 )
日時: 2009/12/08 22:29
名前: 威世-Ise- (ID: RwzJGXJK)

んー疲れた。
そして異常に眠い……。
寝るか。

じゃ、おやすみー。

Re: Start Code -始まりの暗号- ( No.15 )
日時: 2009/12/09 18:52
名前: テイル (ID: acQ6X1OT)

おっ、進んでるねぇ。
オレンジ髪の奴、怪力で良い人だ・・・。(?
・・・眠いか、なら眠るんだ。威世sよ。(誰??

Re: Start Code -始まりの暗号- ( No.16 )
日時: 2009/12/11 21:11
名前: 威世-Ise- (ID: xLOyVEm6)

はい、どもー。
テストも終わり、これでやっと更新がまともに出来るわ(喜
テイルs、コメあんがと。
そうさ、人は眠るから人なんだ(なんだ?

Re: Start Code -始まりの暗号- ( No.17 )
日時: 2009/12/11 21:49
名前: 威世-Ise- (ID: eXx5XrYY)

Code4 宴は終わる、狂い人の叫びと共に

だんだんと砂埃が晴れていく目の前を夜櫃と青年は静かに見つめる。
「決着、だな」
青年の声が室内に良く響いた。
目の前にはぐったりと倒れこむグランドフィルと左手のブレスにそっと触れる屡祈の姿があった。
触れられたブレスは何もなかったように姿を消した。
「ごくろうさん。屡祈」
青年は額の汗を拭う屡祈の肩に手を乗せ、そう言った。
「ん? あれ!? 鶯叉兄さん、なんでいんの」
オレンジ髪の青年は鶯叉(オウサ)という名前のようだ。
「あんた、鶯叉っつーのか。さっきはありがとう」
夜櫃は名前を再度確認し、頭を軽く下げた。
「いやいや。にしても珍しいなー。今時こんな素直な子は滅多にいねぇぞ?」
鶯叉は夜櫃の頭をぐりぐりと撫で回した。
夜櫃は嫌そうに彼の手をどかそうとしていた。
「……で、仲良く楽しんでいるところ悪いんだけど、夜櫃、俺について来てくれる?」
そう笑顔で問う彼の顔を見た夜櫃の瞳には警戒の色が見え隠れしていた。
「……理由はなんだよ」
さっきとはまったく違う重苦しい空気が三人を包む。
「んー……理由かー。簡単に言えば普通警察が君らを追ってるから、かな?」
その言葉を聞いた夜櫃は血相を変えて屡祈の襟元に掴みかかった。
「お前!! もしかしてアイツらを警察に渡したのか!?」
そう必死の表情で問い詰める夜櫃に屡祈を真面目な表情で答える。
「ごめんね、夜櫃。それが俺の仕事で、君らの所にいた目的だからさ」
夜櫃は舌打ちをし、屡祈から手を離す。
鶯叉はその様子を静かに見守っていた。
「てことで、ついて来てくれるかな? 夜櫃」
「別について行ってもいいけど、その前に今まであったことの説明、全部しろよ」
そう低い声音で屡祈を睨みながら言う夜櫃の瞳に彼を信頼していた時の暖かみは全くなかった。
「あー、そっか。約束したもんね、話すって。んー……いいよ。話してあげる」
その後屡祈はさっきの化け物のこと、自分達のことを話した。

「つまり、お前ら特殊警察はあの化けモン……狂人を撲滅させるために活動していると? そしてお前らのその力は自分の中のコードを具現化させたものってことか」
夜櫃はまだ納得していないような表情でそう淡々と呟いた。
「そう。物分り早い子は好きだよ」
屡祈はいつもと変わらない明るい笑顔で言う。
「てことで、これでついて来てくれるよね……。っていない!?」
さっきまで目の前で話しを聞いていた夜櫃の姿は既になくなっていた。
混乱する屡祈を見て鶯叉は大きく嘆息した。
「あ……。九十九さんに連絡すれば!!」
混乱し終えたのか屡祈が希望に満ち溢れた声でそう叫んだ。

   *

その頃、夜櫃といえばグランドフィルの屋敷から既にもう五キロ程離れた路地裏にいた。
「危ねぇ……捕まるところだったわ。にしても屡祈の奴……裏切りやがって」
そうぶつくさ呟きながら機嫌悪そうに歩いていた。
路地を抜ける曲がり角で何か大きなモノにぶつかり、夜櫃は後ろに尻餅をついた。
「っ……。なんだぁ!?」
激突した額に触れながら、夜櫃は顔を上げた。
目の前には身長180はあるだろう、長身の若めの男が立っていた。
「おや? 悪かったね。立てるか?」
男は黒のスーツを綺麗に着こなしていた。
大人の魅力というのだろうか……屡祈や鶯叉とは全く違う雰囲気を醸し出していた。
「ああ。俺も前見てなかった。悪い」
そう言って立ち上がった。
立ち上がっても分かる男の背の大きさ。
背の小さい夜櫃は男を見上げて問いかけた。
「……どうやったらそんなに身長伸びんだよ」


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