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探偵事務所 時雨
日時: 2010/08/04 12:59
名前: 樹乃 ◆GniOoWrG2M (ID: 6.Riuk1k)

φ(・ω・ )クリック有難う御座いますっ
大会参加中なり。


樹乃と申すものです!
小説は素人ですが、楽しんで頂けると嬉しいです♪

※グロ・流血表現が入ります。
※荒らし・中傷目的の方は回れ右をお願いします。

探偵さんのお話なので、私の考えた事件が出ます…が。
私はド素人ですので、「は?」と思う部分が多発する可能性大です。

そーゆうの全然気にしないよ、と言う優しい方から本編をどうぞ…です。


*cast(一巻編)

藤代 晶
高校2年生で、探偵事務所の助手になる。
特に目立つ技術も無く、いたって普通の高校生。

梓沢 友梨
いつも明るく、クラスのムードメーカー的存在。
兄が行方不明になり、事務所に訪れる。

白姫
探偵。
見た目は子供だが、能力は未知数に近い。
本名不明。


*助手

藤代 晶
(*cast参照)

古都 璋
お嬢様口調だが、優しく少し臆病。
機械系を弄るのが得意。

園崎 千
ほわほわしていて、天然。
だが、拳法・柔道・空手等、格闘系は強い。

綴 歩霧
無口、素性不明。
璋の前ではよく喋る。



*お知らせ

>>1書き加え。

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Re: 探偵事務所 時雨 ( No.58 )
日時: 2010/06/24 16:30
名前: 樹乃 ◆GniOoWrG2M (ID: 6.Riuk1k)

あげ、と

Re: 探偵事務所 時雨 ( No.59 )
日時: 2010/06/28 16:19
名前: 樹乃 ◆GniOoWrG2M (ID: 6.Riuk1k)

「答えられないのなら、それでもいい。……それとだ。君はどうも隠し通したかったらしいが、君の兄とやらについて調べさせてもらったよ」

『そんな……! か、勝手な事をしないで下さい……』


 パソコンのスピーカー越しに聞こえる梓沢さんの声は、どこか震えている気がした。



『あ、ちょっと待って下さい、もうすこし……きゃあっ』


 受話器の向こうで小さな梓沢さんの悲鳴。


「友梨!? どうした!?」

 白姫が受話器に呼びかけるが、返答がない。

 どうなってるんだよ、これは!!


『用件は済んだな? 切るぞ』

「あ、待てっ……」


——ップツ。


 最初に電話したときの男の声で、電話が切れた。

 白姫は受話器をベットに置く。


「携帯が通じたということは、友梨とやらの居場所をつきとめても支障はない、という風に考えた方が良い。さっきの友梨の悲鳴からして、監禁に近いことを行っているのは間違いないだろう」

「そうですわね、私、一応梓沢さんの居場所を調べておきますわ」


 受話器についていたコードをノートパソコンからひっこ抜き、カタカタと猛スピードでキーボードを打っていく璋。

「居場所って……そんなの、調べられるの?」


 僕は、すこし疑問に思ったことを訊いてみた。

「ええ、調べられますわよ。警察と同じ要領で。最近の携帯は居場所がわかるものがほとんどですもの。携帯会社を電波ジャックするのが一番手っ取り早いんですけどね」

 それは犯罪の域じゃないのか?

「居場所、割れましたわ。ここから以外と近いですわね……。千佐区の華市街、魚介類専門店の裏倉庫…です」

 うわお……何なんだ、この勿体ない能力。


「……行くんですか?」

「いや、今はいかない。向こうには男がいるからな。万が一を考えて千がいた方がいい」

「千さんですか?」


 僕は、黒髪の大人っぽい千さんを思い出す。


「千さんて、強いの?」

「強いですわよ。見た目は何かほわほわしてて頼りないですけど、合気道・柔道・拳法・空手といった格闘は世界最年少で最強といわれているほどですもの」


 璋が丁寧に説明してくれた。
 でも、どうしてそんなに凄い人がこんなところにいるんだ。

 それこそ才能の無駄使いじゃないのか?

Re: 探偵事務所 時雨 ( No.60 )
日時: 2010/07/26 16:37
名前: 樹乃 ◆GniOoWrG2M (ID: 6.Riuk1k)

「そもそも、その兄が生きているかどうかすら謎だな。さっき璋が言ったように友梨の兄が起こしたこの事件は相当昔だ。未だに捕まっていないとなると……死亡している確率も低いとは言い切れないだろう」


 白姫はベットの上にあった大きなネコのぬいぐるみに顔を埋め、唸るような声を出す。


「うー……まったく、ここまでややこしい事件は珍しい。それに、不可解な点が多すぎる」



 …………。

 僕は、こういうときどうすれば良いんだろう。
 ただの高校生で何も知らない僕にできることは何なのだろう。



「一つ一つ謎を明かすしかないだろう。そうでもしないと居場所なんで割れるわけがない」

 と、歩霧。

「そうですわね。白姫、その『不可解な点』をここにうち込んで下さい」


恐らくワープロか何かだろう。
白姫は璋にも劣らない速さでキーボードを打ってゆく。

しばらくするとキーボードから手を離し、一息を吐く。


「じゃあ上から順に謎を明かしていきましょう。『なぜ今更になって兄が逃走したのか』ですわね」




——これからが、本当の幕開け。

Re: 探偵事務所 時雨 ( No.61 )
日時: 2010/12/21 21:28
名前: 樹乃 ◆GniOoWrG2M (ID: CzRhDmzb)

六章

「『なぜ今更になって兄が逃走したのか』……」

 僕は璋が言ったことを自分に言い聞かせるように繰り返した。

「それは確かに疑問だな。この事件が起きたのは3〜4年前ってところだろうから、今になって突然逃走するっていうのは……」

歩霧が一人呟くように小声で言う。

「それ以前に逃走かどうかも疑問だね。拉致とか誘拐とか、そういう可能性も考えなくてはならない。友梨自身が今現在、拉致に近い状況にあるだろうし」


 白姫が更に疑問をなげかけてくる。

 ああ、もう、わけ分からないよ——。


「でも多分、逃走と考えて間違いはないかな。97%の確率で逃走だろう」

「あの、どうしてそんな保証が……」

 おずおずと白姫に尋ねる。

 僕なら、どうやっても97%なんて高い確率を出せないし。

「いいかい。竜成とやらが友梨に言った最後の言葉がポイントだ」

 白姫は僕に人差し指を向けながら続ける。


「『友梨は母親似だよな』。この言葉から分析して人間の通常的な思考回路をもってすれば、自らが逃走又はそういった危機が迫っているのを竜成は分かっていたことになるんだよ。それで本来ならば逃走した確率が100%になるんだが、これはあくまで〝人間の通常的な思考回路をもってすれば〟の話だ。竜成は一度親殺しを犯している。その時点で〝通常的な思考回路〟をもっている可能性が十分ではない。だからその分の3%で逃走確率が97%になるんだよ分かるかい?」


「……分かるような、分からないような」

「ふん。まあ、大まかにでも分かってもらえればそれで良いよ。これはおいらの『可能性』の話だからね。絶対とは限らない」


白姫はそう言うと、ぼふッという音をたててベットに埋もれた。


——……。


しばらく、無言の時間が流れる。

「じゃ、じゃあ、とりあえず、『なぜ今更になって兄が逃走したのか』に戻りましょう!」

璋が、わざとらしく明るい声をあげて言った。

やっぱりこの無言の空気はきつかったらしい。


「ほんと、何でだろな……つーか、今までよくパクられなかったな」」

歩霧がベットの菓子に手をのばし、棒状のポッキー(ぽい)ものを口にいれる。


「友梨とやらはどうなんだろうな。さっきの電話の反応からして、兄が殺人を犯したことをしっているのやら……」

「あの反応は知ってると思うけどな」

Re: 探偵事務所 時雨 ( No.63 )
日時: 2010/08/04 14:30
名前: 樹乃 ◆GniOoWrG2M (ID: 6.Riuk1k)

あげ


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