ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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かわいくなりたい
日時: 2010/04/30 18:04
名前: やあま← (ID: fT9YdP4.)

◇はじめに◇

このサイトでは
初の小説です。「ふみこみゅ」という
サイトで漫画を描いているのですが、
ストーリーをそのまま小説にしちゃいます^^
ではでは・・・・。

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Re: かわいくなりたい ( No.16 )
日時: 2010/05/02 15:12
名前: やあま← (ID: fT9YdP4.)

第七話

イメージチェンジから一ヶ月が経った。

可奈子はクラスでも目立つ存在となっていた。

神田さん達とも、仲良くはないが、

いじめられる事は無くなった。

自分自身に魅力を感じた可奈子は、

化粧や私服も拘る様になった。

しかし、かわいくなるにつれて

さらに上を目指すようになった。

「きゃはは、由実ウケル!」

可奈子の声は教室に響くようになった。

前は存在すらわからなかったのに。

しかし、そう存在感があると

良い事ばかりではない。

放課後にそれは起こった。

「ねぇねぇ、上野さんって

脚太くなぁい?」

クラスメイトの桂さんが言った。

その言葉に、教室にいたグループ全員が肯く。

「りっこの方が全っ然、脚細いよねぇ。」

桂さんは佐々木理子、通称りっこを見て言った。

「そうかなぁ、でも、上野ってデブだよね!」

りっこの声が廊下まで響いた。

忘れ物を取りに来ていた可奈子は

それを全て聞いてしまった——。

「許せない——・・・。私より、私より・・・。」

そう叫びながら可奈子は拳を握った。

そして、これが悲劇の始まりだとは

誰も思ってはいなかったのである・・・。



Re: かわいくなりたい ( No.17 )
日時: 2010/05/06 18:50
名前: やあま← (ID: fT9YdP4.)

第八話(被害者その1.理子)

理子は自慢の脚を出した

ショートパンツを穿いた。

今日は樹里と夜遊びの約束がある。

無意識に、全身鏡に映る脚を眺める。

チャームポイントはなんですか?

そう聞かれたら真っ先に細い脚だ。

お気に入りのバックを片手に家を出た。

ふと、向かいの団地を見た。

そういえば上野ってここに住んでるんだよね。

うわぁ、ボロイ団地。

出来れば住みたくない団地だった。

「あー、マジうざい。」

理子は独り言を言いながら駅に向かう。

「かわいくなりたい。今よりもっと・・・。」

後ろから、誰かの声が聞こえた気がした。

「誰っ・・・。」

急いで振り向く。

案の定誰もいない。

電灯の無い道が余計、恐怖を誘う・・・。

気を取り戻し前を向く。

「きゃぁっ!」

理子は驚き腰を抜かした。

なんと、上野がいたのだ。

「私よりかわいい奴がいちゃぁ、

ダメなの・・・。」

にやりと笑う、可奈子は今まで見た中で

一番怖かった。

「なっ、何?」

理子は身構えをした。

「黙れ・・・!私よりかわいい奴はっ—・・」

続けて、別にいいじゃんか、と言おうとした

瞬間理子の息は止まった。

その直後、恐ろしく高い笑い声が夜空に響いた。

可奈子は右手に持っていた包丁の血を、

タオルで大事そうに拭いた。

道路に寝そべる理子の脇腹からは

大量の血が出ている。

可奈子は、理子が息をしているかだけを確かめた。

そして、可奈子は憎しみを込め

理子の脹脛に包丁を振り翳した。

返り血が可奈子の顔に飛び散る。

理子の脚は無残に切られた。

「ふっふはははは」

一人で笑いながら可奈子は

団地に消えた。









Re: かわいくなりたい ( No.18 )
日時: 2010/05/03 19:14
名前: 月花 (ID: rJoPNE9J)

にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!可奈子こわっ!!

Re: かわいくなりたい ( No.19 )
日時: 2010/05/04 12:26
名前: やあま← (ID: fT9YdP4.)

月花様
コメントありがとうですっ
怖いですか?ふふふ・・・(殴

Re: かわいくなりたい ( No.20 )
日時: 2010/05/04 13:24
名前: やあま← (ID: fT9YdP4.)

第九話

可奈子はふらつく足で自宅に帰った。

親がいない事を確認し、両手に着けていた

ゴム手袋を外した。

そして、返り血で汚れたTシャツと

ジャージのズボンを脱いだ。スニーカーも

全て、黒いゴミ袋に入れて

使い終わった生理用品と一緒にまとめて置いた。

幸い、明日はゴミを出して良い日だった。

首に冷や汗が伝う。

可奈子は、エクステを取り服を脱ぎ

バスルームのドアを開けた。

ただひたすら・・・。シャワーの音が聞こえた。


可奈子は、昔から頭が良かった。

テストではいつも上位。県トップの

高校も余裕で狙えるぐらいだった。

しかし、中三の時に今までよりもっとひどい

いじめに遭った。

受験準備で皆イライラしていたのだ。

不登校になり、引きこもりになった。

勉強をしなかったせいで、学力は人並み以下

となってしまった。

ギリギリ受かった私立のバカ高は

思った以上に荒れていた。

だが、記憶力や頭の回転は良いので

先生には気に入られていた。

これもいじめられる原因だったのかも

しれない。


可奈子はシャワーを浴び終わり、

髪も乾かさないままベットにダイブした。

明日のニュースに期待して、眠りについた。




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