ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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━Solitary killer━10話うp
日時: 2010/06/20 21:03
名前: 律零 (ID: EWcIN/Ij)

☆☆☆素敵なお客様方☆☆☆☆
禰音鏡幻様 白月様 金平糖様 りん様 黒翼様

☆☆☆☆☆☆☆☆☆


人間は常に______

復讐心に満ちている______


オリキャラ募集用紙>>3
用語集>>22
〜STORY〜
登場人物>>2 >>19
>>1   【プロローグ】
>>7   【殺人】
>>11  【出会い】
>>12  【初任務 前編】
>>16  【初任務 後編】
>>17  【失地悠】
>>18  【交渉】
>>20  【関西へ】
>>21  【裏切り者】
>>25  【八機将の力】

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Re: ━Solitary killer━8話うp ( No.21 )
日時: 2010/06/20 13:27
名前: 律零 (ID: EWcIN/Ij)

【裏切り者】

機械企業 関西鳴山コーポレーション

最上階の10階社長室に、鳴山和弘が外を見ながら立っていた。
ドアが開き、秘書の雰囲気を漂わせる女性が入っってくる。
眼鏡をかけ全身灰色のスーツに身を纏った女性は、見るからに厳しそうである。
「社長、彼から電話です。」
「繋げ。」
鳴山はオールバックの髪を整えながら振り向き、デスクの上にある電話を手に取る。
『私だ。こっちには着いたか?』
『あぁ。人数は全員で10名。今そっちに向かってるが、襲撃時だけは気をつけろ。』
『分かった。ここに来たら、お前は騒動に紛れて例の場所へ行け。そこで落ち合おう。』

ガチャ

鳴山は電話を置くと、青く快晴な空を見上げた。
「殺し屋は・・・全員殺すのだ・・・・」
鳴山は振り向き、秘書に声をかけた。
「彼はもうすぐここに来る。‘機将’を数人呼んでおけ。」
「それには心配及びません。すでに2人、この会社に滞在中です。」
鳴山はその言葉を聞くと不気味な笑みを浮かべる。

事は案外スムーズに進んでいる・・・

10人か・・・彼を抜いて9人・・・・・


全員殺す_______


───────


大阪 上空


会社の権力を借り、殺し屋10人を乗せたヘリは目的地へと向かっていた。
辺りは日が沈みかけ、空はぼんやりだが暗くなっている。
「目的地に着くころには完全に夜だ。鳴山コーポレーションという会社の屋上に降り立つ。」
「そんなやり方、お前らしくないな。」
失地の隣に座る、黒いマスクをした若い男性が言う。
「谷黒、この方法が一番最適なんだよ。」
失地悠の知り合いであり、殺し屋である谷黒駿は鼻で笑いながら失地の顔を見た。
「とりあえず、屋上に降り立った後は2人1組で行動。社長、副社長を殺したらすぐにヘリに戻れ。」
「10人もいるのか?」
青葉の質問に失地は頷く。
「今回の任務、あの広い会社は大勢で行った方効率が良いからね。」
青葉は失地に笑顔で言われ、何か言い返そうとしたが言えず仕舞いだった。
灰些は隣に座る流沙を見ると、流沙は目を細めて失地を見つめている。
「どうしたんですか?」
「いや・・・ちょっとね・・・・」
灰些が流沙の目を見ると、微かだが笑っているような気がした。

「灰些。もし、私に何かあったらこれ・・・」

流沙は突然小声でしゃべり、灰些に一枚の手紙を渡した。
灰些は意味が分からず、流沙の顔を見た。
「ど、どうしたんですか?」
「この任務、やっぱりおかしいのよ。」
流沙はそう言うと、灰些の顔を見る。
「・・・両親殺した犯人、見つかるといいね。」
流沙は笑顔で灰些に言った。

そして、これが灰些の見る流沙の最後の笑顔になるのだった。

Re: ━Solitary killer━9話うp ( No.22 )
日時: 2010/06/20 17:48
名前: 律零 (ID: EWcIN/Ij)

≪用語集≫
【ネメシス・ティシフォネ】
表向きは保険会社の暗殺専門店。殺し屋が集う場所。
各地方に1つはあり、本部は東京に建っている。
従業員の全てが殺し屋で、尚且つ保険会社の仕事も行っている。
ネメシス・ティシフォネ全体の管理官は東京支部の社長である山中仙次郎。


【機械企業 関西鳴山コーポレーション】
鳴山和弘が社長である日本最大の機械企業。
殺し屋殺し、通称‘殺し屋狩り’を行っている企業でもある。目的は不明。
ネメシス・ティシフォネの内部に仲間がいる模様。


【八機将】
鳴山が創った8人構成の殺し屋。武器はすべて高性能機械。そのため‘機械将軍’と呼ばれる。
メンバーは今の段階では不明。


【国立桃山孤児院】
東京に建つ有名な孤児院。100名以上の孤児が滞在中。灰些や玲奈、鈴愛は施設出身。
責任者は室長でもある桃山邦江。


【殺し屋の法律】
殺し屋世界に於ける破ってはいけない法律。
1.殺し屋は上層部の許可が貰えない限り、常に単独で行動すべし。

2.任務で死んだ場合、絶対に葬式等は行ってはならない

3.1と2を反した者は殺し屋世界を解雇されるべし


【南学園】
東京のどこかに建つ高校。有名ではない。

Re: ━Solitary killer━9話うp ( No.23 )
日時: 2010/06/20 22:24
名前: 黒翼 ◆ERZNJWqIeE (ID: Wvf/fBqz)
参照: http://ameblo.jp/tykkm-rsms/

[名前 読み方]
 長谷 氷夜(ハセ ヒョウヤ) 16歳


[服装 性格 口調]
 紺色のジャージ(上長袖・下短パン)を着用。
 長袖の下には大きめの灰色のパーカー。
 黒いスニーカーソックスに白地に青いラインの入ったスニーカーを愛用。

 大きい目で可愛い顔をしているが睨むとその場が凍るくらいの目。
 銀の短髪が特徴。月明かりに映える。極度の携帯依存。

 女なのに男口調。味方には紳士的。虫が怖いなんて言えない。声も低い。だから怖い。
 歌うときは低音から高音まででる。透き通った音色をしている。

「俺は長谷氷夜! よろしくね」
「そんなに殺されたいかよ、お前は」
「うん、あんたの血、意外と美味かったよ」
「死んだらそこまでだった、ってコトだ。情けなんていらねぇよ」
「俺、すげぇ無情で残酷なんだ。だから人から避けられてる」
「俺のコト知らねぇお前にわかったようなこと言われたくねぇよ!」



[殺し屋]でお願いします。
 武器は妖刀『白夜』で、歌も駆使する。
 その効果は「混乱」、「麻痺」、「気絶」などを招く。
 まぁ好きに作っちゃってください。


[勝手ですがこの小説へのコメント]
 すごく面白いです。
 文章も読みやすくて、尊敬しちゃいますね。
 これからも更新がんばってください!

[あなたの小説紹介]
 『闇ニ舞ウ記憶ノ欠片』です。
 よろしければ読んでみてください。

Re: ━Solitary killer━9話うp ( No.24 )
日時: 2010/06/20 18:26
名前: 律零 (ID: EWcIN/Ij)

黒翼様

初投稿ありがとうございます。
『闇ニ舞ウ記憶ノ欠片』はタイトルから興奮します♪
黒翼様も更新頑張って下さい!!

Re: ━Solitary killer━9話うp ( No.25 )
日時: 2010/06/21 18:19
名前: 律零 (ID: EWcIN/Ij)

【八機将の力】

大阪に来て1日目の夜を迎えた。
失地悠率いる10名の殺し屋を乗せたヘリは、目的地の鳴山コーポレーションを目前としていた。
「俺と組んでる流沙さん、谷黒と組んでる青葉さんはヘリに残り、後は会社を散策してください。」
「了解。」
ヘリは特注で作られているため、羽音がまったくせず静かに会社屋上へと着地した。
作戦通り、6人がヘリから降りると、すぐさま会社内部につながるドアを開け駆けこんでいく。
すると、灰些が足を止めて振り返る。
ヘリの中から悲しそうな顔をして流沙がこちらを向いていた。

「流沙先輩・・・・」

灰些は何か不安な気持ちになり、それでも会社内部に駆け込んで行った。

─────

ヘリに残された失地、流沙、青葉、谷黒は静かに時が過ぎるのを待っていた。
この4人はベテラン殺し屋のため、緊急時のために待機しているのだ。

「・・・谷黒。俺はちょっと様子見てくる。」

「は?」

失地はそう言いながら立ち上がり、ヘリから出ていく。
「お、おい!!」
「やっぱ・・・あの子連れてくべきじゃなかったわ・・・・」
失地はそう言うと、ドアへと向かおうとした。
その時だった。

「俺も行く。心配なのは一緒だ。」

青葉が立ち上がり失地に駆け寄る。
失地は谷黒を見ると、谷黒は頷く。2人は先に入った6人を追いかけていく。
そんな中、流沙は失地を見ながらあることを考えていた。

「ねえ。谷黒は失地の行動がおかしいと思わないの?」

「ん?奴はいつもそうだよ。作戦を決めてもいつも無視する。まあ、そういうところがあいつだ。」
谷黒は笑っているようだが、口にマスクをしているために分からない。
谷黒は流沙の表情を見て首を傾げる。
「そんなに心配なら、俺が見てこようか?」
「いや!!それなら私が・・・・」
「お前、まだ18歳だろ?ここに残れ。」
谷黒はそう言うと、席を立ってヘリから出る。
「もし何かあったら、携帯で俺を呼べ。」
流沙は一応4歳年上である先輩に反論できず、そのまま谷黒は会社内部へと入って行った。

─────

一人残された流沙は、ヘリの中でみんなの帰りを待っていた。
敵も来るはずないのに、なぜか武器であるスタンガン式手袋を装着する。
何かおかしい・・・・
任務が始まってから感じる謎の空気。
その時、ヘリの外から微かだが物音が聞こえた。
「・・・誰だ?」
流沙は立ち上がり、いつでも戦える体勢入る。ゆっくりとヘリの外へ出た。
しかし、辺りには貯水タンク2つに電波塔しかない。
隠れる場所など・・・・

「はっ!!!」

「おっ!よく気付きましたね〜ぇ」

流沙はヘリの上を見た。
ヘリの上には見知らぬ若い男性が平然と座っている。
「何者だ?」
「僕?簡単に言えばこの会社のセキリュティかな?」
青年は腰に2本の刀をつけている。
殺し屋か?
流沙は後ろに下がり、青年に攻撃する体勢に入る。
その瞬間だった。

グサッ

「え?」

後ろに下がった瞬間、流沙の体に4本の刀が突き刺さり貫通した。
「敵は一人ではない。殺し屋ならば、常に周りにも気を配ることだ。」
後ろから聞こえる低い声。流沙は振り返ることもできずにその場に倒れた。
急所は外れている。だが、出血の量は完全に致死量を超えている。
「はぁはぁ・・・・」
「若造がここに来るのは早かったな。」
「殺すんすか?」
青年はヘリの上から飛び降り、血まみれで4本の刀が突き刺さった状態で倒れる流沙に駆け寄る。
「無論だ。侵入者を排除、それがセキリュティの任務だ。」

「だ・・・れ・・だ・・・・・」

流沙は必死の力を使い、上を見上げる。
目の前には年配と思われる男性が立っているが、月夜の光で顔だけが見えない。
「我は八機将の一人、影暗一朗。お前を殺した殺し屋の名だ。覚えておけ。」
「影・・・暗一朗・・・・」
流沙が影の名前を復唱した。
その直後_______


流沙の心臓に刀が突き刺さった_____


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