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- きょうのできごと
- 日時: 2010/07/06 18:47
- 名前: 華音 (ID: nkrYcvPM)
初めまして。
華音と申します。
この小説は血液がたくさん飛びますのでご注意ください。
- Re: きょうのできごと ( No.1 )
- 日時: 2010/07/06 20:09
- 名前: 華音 (ID: nkrYcvPM)
わたしはある日から過去の出来事を思い出せない。
事故の後遺症だと彼は教えてくれた。
よく顔がいいと彼に褒められた。
その度に何故か寂しくなった。
人を愛した覚えがわたしには無い。
愛というものがよく分からないから。
初めて人を殺した。
彼が抱きしめてくれた。
人を殺すことを迷わなくなった。
血を浴びるのが好きになった。
- Re: きょうのできごと ( No.2 )
- 日時: 2010/07/07 15:04
- 名前: 華音 (ID: nkrYcvPM)
最近おかしい。
毎朝毎朝うるさい目覚まし時計のボタンを押しながら思った。
胸が苦しい。
枕元に置いてあった水を全て飲み干して洗面台に向かう。
鏡を見るといつもと違うわたしがそこに居た。
やつれていて、おびえた目をしている。
きっと夢のせいだ。
髪を梳かして1階に向かった。
「おはよう」
彼が優しい声でそう言ってくれた。
「おはよう。朝御飯何?」
わたしがそう訊くと彼はオムレツだよ、と言って調理を再開した。
- Re: きょうのできごと ( No.3 )
- 日時: 2010/07/10 19:32
- 名前: 華音 (ID: raanz7.S)
彼の料理はとても美味しい。
何度か料理を教えてもらったが、わたしは彼の味を再現できたためしがなかった。
「ごちそうさま。今日は依頼来てる?」
「来てるよ。昨日打ち合わせしたんだけど思いっきり刺しても大丈夫みたい」
笑顔のまま彼は物騒な言葉を淡々と述べた。
でもやるのはわたしだからわたしのほうが物騒か。
「はい。これ」
そういって彼が渡してくれた紙には今回の被害者の名前が書いてあり、顔写真が貼ってあった。
「じゃあ寝るね」
「わかった。いつ起こせばいい?」
いつでもいいよ、とわたしは言って2階に上がっていった。
また布団に潜る。
寝癖折角直したのに勿体無いなー。
まあいいや。
今日はあの夢を見ないようにと眠りについた。
- Re: きょうのできごと ( No.4 )
- 日時: 2010/08/27 10:58
- 名前: 華音 (ID: raanz7.S)
月の光に照らされ妖しく光る刃。
「さよなら」
と言って最高の笑顔を朝見た顔写真の男に向けた。
それと同時に刀を振り下ろす。
男は声を上げずに息をしなくなった。
返り血を浴びるのは慣れている。
しかし髪に血がかかるのは勘弁してほしい。
人間は意外と繊細で。
すぐに崩れる。
すぐに壊れる。
この手で何人人を殺してきたんだろう
怖い。
自分が。
「ははははははははは」
笑っているのに。
なんで
なんで
涙が止まらないんだろう
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