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黄昏ルージュの恋人
日時: 2010/07/28 14:43
名前: 泡沫 ゆあ (ID: 7rIzYjoN)

こんにちは!泡沫 ゆあです!
二次創作の方でも小説を書かせていただいています(*^_^*)
コメント大歓迎ですのでどうぞよろしくお願いします!!

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Re: 黄昏ルージュの恋人 ( No.9 )
日時: 2010/08/20 11:42
名前: 蜜柑 (ID: jQHjVWGa)

只者ではないの?!
ますます気になる(笑)

すごく思うよ〜(●^o^●)

Re: 黄昏ルージュの恋人 ( No.10 )
日時: 2010/09/01 22:13
名前: 泡沫 ゆあ (ID: h9T9UkU2)

第四話;刹那の一時に、現れる君


「歌留多、歌琉葉!!朝だよ〜」
瑠々歌は元気いっぱいに叫ぶ。
「「ん〜・・・・朝から元気だね、瑠々ちゃん」」
さすが双子。一言一句違わずに言った。
「瑠々ちゃん学校は?」
「行かなくていいの?」
ツインズは、いつも忙しなく働いている瑠々歌を幼いながらに心配していた。
そんな小さな心遣いが嬉しくて、瑠々歌はツインズを抱きしめた。
「今日は学校休んだから、気にしなくていいんだよ。
 ほら、幼稚園バスが来ちゃうから用意して!
 ・・・・・・あれ、そういえば黄昏は?」
昨日はツインズと一緒に寝ていたはず・・・・。と子供部屋の方に視線を送る。
「たーちゃんまだ寝てるよ」
「布団のなかに潜って出てこないの」
口を動かしていても、手を動かすのをやめない。
我ながらできたツインズだと思う。
「・・・・・・そう・・・」
なんだか少し寂しい気持ちになりながら、幼稚園バスにツインズを預けた。
「よろしくお願いしますね」
「瑠々歌ちゃんも、いつもご苦労様です」
ほほえましい会話を交わして、可愛らしい模様のバスを見送った。
「・・・・・さて、黄昏起こしてこようかな」
朝ごはんまだだし。
そう思って、子供部屋に入る。
ツインズの言った通り、布団をすっぽりとかぶりもぞもぞと動いている。
「ほら黄昏!!朝だぞ〜〜〜!!!!!」
布団を勢いよく剥いだ。
「・・・・・・・ぇ・・・・・・・・・・・・」
布団の中にいるのは、誰?
黄昏の髪は、真っ赤だったはずなのに。
黄昏の瞳は、まっかだったはずなのに。
この、漆黒の少女は誰だろう。
「・・・・・・だぁれ?」
昨日とは違う、少し舌足らずなじゃべり方に、思わずドキッとした。
「・・・・・ぁ、るるだぁ。
 昨日はありがとお、すごく嬉しかったよ?
 <黄昏>もきっと喜んでるよぉ」
んふふ。
なんだかすごく幼い子供のように見えた。
「・・・黄昏?だよね・・・・」
「ん?ん〜ん。違うよ」
真っ黒な髪をわしゃわしゃしながら話す少女。
「<宵>。宵は宵っていうの。
 よろしくね、るるちゃん?んふふ」
頬を紅潮させながら話す、宵。
状況が、つかめなかった・・・・・・。

Re: 黄昏ルージュの恋人 ( No.11 )
日時: 2010/09/07 21:23
名前: 蜜柑 (ID: 4PGcxOg1)

宵?!
えぇ〜?!!(@_@;)!!
黄昏はどこへ・・・。(あれ、「どこ」であってるのかな(汗))
うわぁ・・・どうなるんだろう(>_<)

Re: 黄昏ルージュの恋人 ( No.12 )
日時: 2010/11/24 20:18
名前: 泡沫 ゆあ (ID: q1TRkyxI)

蜜柑>
 すごく久しぶりだ(笑)
 どこへ行ったのやら・・・(^_^;)
 どうなるのかはお・た・の・し・み♪

Re: 黄昏ルージュの恋人 ( No.13 )
日時: 2010/11/24 21:03
名前: 泡沫 ゆあ (ID: q1TRkyxI)

第五話;融ける貴方は、海に浮かぶ蜃気楼


「・・・・たそ、がれ・・・・・・?」
「も〜・・・違うよ!!宵は宵だよ。
 黄昏とは全く違うんだからぁ」

黒髪の少女、もとい宵は、長い髪をわしわしと掻いた。
瑠々歌は、ただただ絶句するばかりである。

「・・・黄昏はどこに行ったの?貴方は黄昏じゃないの?」

やっと紡げた言葉がこれだった。

瑠々歌の問いに、宵は嫌そうに眉間にしわを寄せ、顔を歪める。

「・・・・・・また、黄昏ばっかり・・・・」

ぼそりと呟かれた声に、哀愁と憎悪の念が感じられた。

「・・・・宵は確かに黄昏だよ。でも、正確には<黄昏が>宵なの。
 自分だけじゃ存在できない、虚の存在・・・・・それが黄昏で、宵だよ」
「どういうこと・・・・」

瑠々歌は回りきらない頭で話に必死についていく。
宵は、漆黒が美しい瞳で瑠々歌を見て、静かに答えた。

「・・・・黄昏は、どの世界にも存在し得ない、肉体をもたない哀れな精神体・・・・・・・。
 生まれることすら許されなかった世界の忌み子、憎悪の矛先となったやや子。
 黄昏は、咎の神々が生んだ、生もうとした子供なの・・・・」

・・・・・・・・・・・スケールが大きすぎて、もう駄目だと思った。
これは全部夢で、醒めたら黄昏が横にいて・・・・そんな現実逃避をしていたら。

「・・・・黄昏に聞いてみればいいよ。でも、黄昏本人は覚えてない、と思う・・・・。
 黄昏の瞳の色が、金色になったときに、聞いてみれば、わかると思う・・・・」
「・・・・金色・・・」

うん。
そう言ったあと、宵は瑠々歌に告げる。

「でも、聞けばきっと後悔する。黄昏に、今までどおりに接することができなくなるよ」


それでも、るるは黄昏に聞くの?

瑠々歌はただ、黙るしかできなかった。


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