ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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殺人姫は月光に舞う
日時: 2010/08/22 15:10
名前: Trust No One (ID: mCvgc20i)

シリアスでは初めて執筆させて戴く若輩者です。
どうぞ、こんな未熟者ですが、よろしく願います。
では、どうぞ〜。

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Re: 殺人姫は月光に舞う ( No.5 )
日時: 2010/08/22 19:08
名前: こたつとみかん ◆KgP8oz7Dk2 (ID: J0PYpSvm)
参照: 名残惜しき、夏休み。

はじめまして。
面白そうだったので立ち寄ってみました^^
しっかりとしたストーリーでとても楽しく読むことが出来ました。
殺人“鬼”を“姫”に変えたところにセンスを感じます^^
更新頑張ってください。
こたつとみかんでしたっ。

Re: 殺人姫は月光に舞う ( No.6 )
日時: 2010/08/22 20:14
名前: Trust No One (ID: mCvgc20i)

こたつとみかん さん。

おー、立ち寄り歓迎致します。
何とも御過分な御言葉、感謝です。
更新頑張ります。

Re: 殺人姫は月光に舞う ( No.7 )
日時: 2010/08/22 20:28
名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)


初めまして、題名につられてやってきましたw
探偵ものとは・・・難しいのに(私にとっては)こんなにも上手く書けるだなんて尊敬します!
とても面白いので、続きが気になって気になって・・・。

更新がんばって下さい。応援しています^^

Re: 殺人姫は月光に舞う ( No.8 )
日時: 2010/08/22 20:42
名前: Trust No One (ID: mCvgc20i)

神無月さん。

探偵物ですが、戦闘とか色々と暴力シーンが多いですが、大海の如き御心で読んで戴ければ幸いですw
いえ、まだまだ未熟者です、よろしく御鞭撻願います。
更新頑張ります、ありがとうございます。

Re: 殺人姫は月光に舞う ( No.9 )
日時: 2010/08/24 14:43
名前: Trust No One (ID: mCvgc20i)

Part 2 探偵、長橋 佐織

絶対に嫌。
5階建てのマンションの501号室、長橋探偵事務所の所長が秋月の質疑に返した言葉がこれだった。
艶のある長い黒髪はポニーテールに結われ、所長の可愛らしい顔は不機嫌な表情となっている。
長橋 佐織、長橋探偵事務所の所長であり、秋月と同年齢で、彼とは幼馴染に当たる人物だ。
健康的にルックスを持った彼女は、秋月の目から見ても、美少女だというの一目瞭然である。
年齢からすれば、恋愛や、友達と遊びに出掛けたり、と青春を謳歌する年齢だが、彼女は違った。
学生の身でありながら、父親の経営していた探偵事務所を継ぎ、探偵としての才能を遺憾なく発揮している。
だが、

「才能があっても、それに適応する事件が無ければ才能も意味が無い」

秋月の言葉を、長橋は反芻し、その上で彼の言葉を否定した。
それでも、警察との協力関係を結ぶのは嫌だ、と。
秋月は、彼女が警察を嫌いになった理由を知っている。
だから、無理強いはしたくは無かった。
しかし、彼女の才能を知っているが故に、彼は今回の事件を逃したくは無かった。
路地裏で起きる連続殺人事件、それを彼女ならば解決する事が出来る、と確信するからこそ。

「でも、警察でしょ。警察と協力する位なら、そんな事件に関わらなくてもいい」

「だが、この事件を解決し、名声を高めれば、この探偵事務所を有名にする事が出来るんだぞ?」

彼女は、その言葉に顔を俯かせた。
彼女が敬愛する父親から継いだ、この探偵事務所。
設立から大した実績が上げられていない、小さな探偵事務所。
このまま実績が上げられない状況が続けば、この探偵事務所が廃れるのは目に見ている。
それだけは、彼女は何が遭っても避けなければならない事だ、と感じていた。
だから、彼女は自分の警察嫌いと探偵事務所の将来を天秤に掛け、葛藤しているのである。
そんな彼女の姿を見て、彼女の葛藤に終止符を打つ為に、秋月は彼女の名を呼んだ。



「佐織」



普段なら、所長か長橋と呼ぶのだが、今回は、そう彼女を呼んだ。
幼馴染である長橋 佐織は、彼が自分を名前で呼ぶ意味を知っている。
彼の表情は真剣で、その瞳は真っ直ぐに彼女を捉えていた。
彼が彼女を名前で呼ぶ、その時。



それは、彼女に対し、自分の意見を曲げない、という意志の表示だ。



別段、彼は頑固な人間という訳では無い。
だが、時として彼は自分が正しい、と確信した事に関しては一切の譲歩が無い。
何故ならば、それが最善策だと確信しているから。

「佐織。お前の父さんは、お前に探偵事務所を託して失踪した。それを、潰させる訳にいかない」

彼女の父親は、今は彼女の傍にはいない。
彼女に、事務所を頼む、と言い残したっきり何処かに消えてしまったのだ。

「お前だって、事務所が潰されるのは嫌なはずだ。だから、頼む」

真情は人を動かす。
その言葉通り、長橋 佐織の心は動いた。
はぁー、と面倒臭そうに溜息を吐き、彼女の瞳から、迷いが消える。

「…解った。父さんの探偵事務所を潰すわけにはいかないから。今回は、アンタの意見を採用してあげる」

「感謝する、所長」

野望の第一の試練は越えた。
既に、この時には秋月 司の脳裏には第二の試練が何であるか、大方の予想はついていた。
そう、野望成就の第二の試練は、

(警察関係者に俺達、長橋探偵事務所との協力体勢を整える事、だ)


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