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『lost world 正義の壊乱』
日時: 2010/08/31 17:17
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

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遊太ですヽ(^o^)丿。末永くよろしくお願いします。

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オリキャラ募集用紙>>10
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
用語説明>>8
キャスト>>4 >>17
プロローグ>>1


〜Episode1 荒廃した世界〜
【2030年 12月10日 日曜日】
>>2 >>7 >>9 >>14 >>15

【2030年 12月11日 月曜日 その壱】
>>21 >>22 >>31 >>32 >>36


〜Episode2 正義の壊乱〜
【2030年 12月11日 月曜日 その弐】
>>40

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Re: 『lost world 正義の壊乱』 ( No.36 )
日時: 2010/08/30 16:46
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

━━━━━━━━━━


軍艦最下層 燃料コントロールルーム


黒い煙で充満した最下層に、ハヤブサと光は入った。
そう、とうとう内部に侵入したのだ。

「げっほ・・・・ここ臭いな・・・・・」

「こんな軍艦を動かすのに燃料が大量にいるんだ。こうなるのも無理はない。」

光とハヤブサは、なるべく低い体勢で足を進める。
視界が悪く、これでは拉致があきそうにない。

「ハヤブサ、出入り口見えたか?」

「見えるわけないだろ・・・・あっ、GPSに地図でもあるんじゃないの?」

「あっ・・・そうだな。」

2人は先ほどアメリカ兵から奪った服の中に入っていた迷彩柄のGPSを取り出す。
電源を入れると、ハヤブサの言った通り軍艦の内部地図が搭載されていた。

「ここがこうなって・・・・よし!!軍艦のコントロールルームは7階だ。行こう!!!」

光はそう言うと、先頭に立ってGPSを見ながら足を進めた。


━━━━━━━━━


東京 渋谷区


小宮山の死体を見つけた苑柿は、未だに呆然としていた。
なぜ、小宮山中佐がこんな場所で殺されているのか?
車で逃げようとして殺された?

「武器は持ってない・・・・奪われた・・・のか?」

苑柿は死んだ小宮山の腰を見ながら言った。
武器が一つもない。
それに、どうすればこんな殺し方ができるのだろう。

「腸が・・・・グロすぎる・・・・・」

小宮山の腹から出ている腸は、未だにピクリと動いている。
苑柿は振り向き、椎島を見る。

「おい!!ほかの3人を探そうぜ。」

「そうですね・・・・でも・・・・・・・」

椎島は持っていたGPSをポケットに直し、マシンガンを持ちなおす。
苑柿もマシンガンを持ちなおすと、小宮山の死体を見ながら椎島の元へ駆け寄る。
その直後に、全てが起こった。






バン_______





「・・・・・・え?」






一瞬、苑柿は何が起こったのか分からなかった。
苑柿が自身の腹を見ると、大量の血が溢れだしていた。

「なんだ・・・・・こ・・・・・れ・・・・・・」

苑柿は大量出血による目まいで、ガラスの破片や瓦礫が散乱する車道に倒れ込んだ。


「大きな声と大胆な行動は、兵隊として駄目な部分ですよ。」


倒れ込んだ苑柿の横に、何者かがいる。
しかし、苑柿は目まいのせいで視界が悪くなり、顔が見えない。

「見えなくとも・・・・あんたのこと分かるぜ・・・・椎島兵長・・・・・・」

「もうしょうがないですね。率直に言います、私はスパイだ。」

「なぜ・・・裏切った・・・・・・・」


「あなた方は、なんで戦うのですか?」


「な・・・・に・・・・・?」


椎島の質問に、苑柿は思わず言葉を失った。
と同時に、苑柿は自身の腹部に激痛が走るのが分かった。
それを見た椎島は、ため息をついて話を始める。

「僕には、君たちみたいに家族、彼女、友達がいません。戦う理由、平和のため?それは単なる戯言だ。僕はそこで考えた。どうせなら、日本を壊す。」

「何の・・ために・・・・・」


「自分の欲求だよ!!!!快楽!!!!僕の唯一の家族を奪った日本への復讐だ!!!!」


「日本に・・・・奪われた?」

「そうさ、開戦したあの日。家族は誤って日本の兵隊に殺された!!!!僕は、それが許せない。」

椎島はマシンガンを腰に直すと、しゃがみ込んで苑柿の顔を見下ろす。
苑柿は最後の力を振り絞り、椎島の顔を見る。
2人の目があった瞬間、椎島は不気味に微笑んだ。

「僕がこの戦いを終わらす。アメリカ合衆国の勝利でね。さようなら、苑柿上等兵。」

「くたばれ・・・・裏切り者が・・・・・」

「僕はこれからアメリカに発つ。どうせなら、三吉君とハヤブサも殺そう。」

「てめぇ!!!・・・・・あっ・・・・・」

苑柿は思わず立ち上がろうとしたが、それが裏目にでてしまった。
とうとう、体が動かなくなってきたのだ。
地面を通じて、椎島の足音が遠くなっていくのが分かる。

「待て・・・・・このや・・・・ろう・・・」

苑柿はその言葉を最後に、静かに目を閉じた。
そして、椎島は苑柿の方を振り返らずに、そのまま歩き去って行った。



Episode1 終了_______




━━━━━━━━

Re: 『lost world 正義の壊乱』 ( No.37 )
日時: 2010/08/30 16:52
名前: シュルル ◆RMw3.cMGUE (ID: dBCG1FA1)
参照: http://kaki-kaki.daa.jp/bbs_s/view.html?1295342

裏切り者はコイツだったのか・・・


苑柿を撃ったのが憎いぞーw!

Re: 『lost world 正義の壊乱』 ( No.38 )
日時: 2010/08/30 19:24
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

>>37 シュルルs
椎島(しいじま)が裏切り者でした(T_T)
これからも裏切り者続出!?

シュルルsも更新頑張ってください!!

Re: 『lost world 正義の壊乱』 ( No.39 )
日時: 2010/08/30 19:45
名前: シュルル ◆RMw3.cMGUE (ID: dBCG1FA1)
参照: http://kaki-kaki.daa.jp/bbs_s/view.html?1295342

>>38
ええw 続出ですとぉーw

更新頑張ります!

Re: 『lost world 正義の壊乱』 ( No.40 )
日時: 2010/08/31 17:17
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

━━━━━━━


2030年 12月11日 月曜日


時間は4時を過ぎ、廃化した東京の街を夕日が赤く染めていた。
東京湾の海面に夕日が跳ね返り、言葉で表せないほど美しい輝きが一面に広がる。
そして、その東京湾に停泊しているインヴィンシブル級航空母艦に光とハヤブサは乗り込んでいた。


4階・5階 格納庫


軍艦の中心にある格納庫は、4階と5階をすべて使用して戦闘機を収納していた。
無論、戦闘機の周りにはアメリカ兵や白衣を着た研究員がいる。
そんな中に、光とハヤブサの2人はいた。
アメリカ兵の迷彩柄の服を身に付け、恰もアメリカ兵の様に歩く。

「光、ここから上の道はどこだ?」

「今探してるよ。てか、コードネームで呼べ。」

「はいはい・・・ホープ軍曹。」

光は辺りを見渡すが、5階から6階への道がどうしても見つからない。
その時だった。

「よし!!甲板に行く奴は乗れ。」

一人のアメリカ兵が戦闘機の近くに寄り、大声で叫ぶ。
その行動で、光はようやく移動手段が分かった。

「戦闘機専用のエレベーターだ・・・ハヤブサ、行くぞ。」

光はハヤブサを連れ、ほかのアメリカ兵に紛れて戦闘機の近くに寄る。
すると、戦闘機と光達の足元の床が段々と警報を鳴らして上がっていく。
ハヤブサは納得する表情を見せると、上を見上げた。

「夕方か・・・・苑柿と椎島は大丈夫かな?」

「そういえばそうだな。連絡が来ない。」

2人がそんな話をしている間に、ようやく甲板へと移動した。
甲板に出たと同時に、2人の目に綺麗な夕日が飛び込んできた。

「全員降りろ。下に行くぞ。」

アメリカ兵の言葉で、2人は戦闘機専用エレベーターから降りると、顔を合わせて再び船内へと侵入。
そして、コントロールルームへと急ぐのだった。


━━━━━━━


「あっ・・・・・ぐっ・・・・・・・・」


椎島に裏切られた苑柿は、撃たれた腹部を押さえながら痛みと目まいに耐えていた。
しかし、苑柿は椎島が裏切ったことを未だ信じていない。

「お前は・・・裏切り者・・なのか・・・・・」

苑柿が呟いた直後だった。


「いたわ!!あそこよ!!!!」


どこからか、桃山玲奈曹長の声が聞こえる。
と、同時に、苑柿の意識は途切れた。


───────

薄暗い部屋に、苑柿は怪我した腹部に包帯して寝ていた。


「お・・・・起きろ・・・・苑柿!!!!!!」


「はっ!!!!!」


誰かの大きな声で、苑柿は思わず飛び起きた。
すると、腹に激痛が走る。

「痛って・・・・」

「大丈夫か?一体何があった?」

「波兎兵長か、あんたら・・・・・」

「我々より先に行った部隊が全滅だ。だが、なぜ君がいる?」

「分かれて移動してたのか?それで桃山曹長や山本大佐がいなかったのか・・・・」

ふと、苑柿の漏らした言葉に波兎は表情を変える。
それに気が付いた苑柿は、首を傾げて波兎の顔を見る。

「どうしたんだ?」


「私が説明するわ。波兎兵長、あなたは下がりなさい。」


突如、波兎の後ろから現れた桃山は波兎に言う。
波兎は無言のまま、部屋から出て行った。
苑柿は桃山の顔を見ると、なぜか嫌な予感が頭に揺れる。

「小宮山中佐と遠藤中尉、そして先に向かった部隊を全滅させたのは山本大佐よ。」

「なっ!?」

突然の桃山の告白に、思わず痛みを忘れて苑柿は立ち上がる。


「大佐が裏切りって・・・・」

「私たちも後で気づいたのよ。一緒にいた筈の大佐は姿を消して、GPSを置いて消えた。」

「で、でもよ・・・・それだけで判断するのは・・・」

「・・・・あなた、その怪我は椎島兵長にやられてたんでしょ?全て知ってるわ、大佐のGPSに、椎島との何度も連絡した痕跡が残ってた。」

その言葉に、苑柿は何も言えなかった。
信用していた者の裏切りで、内心誰を信じればいいのか分からなくなっていた。
正義が壊乱している・・・・・




日本の軍隊は壊れ始めている_______
 
 


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