ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 弾丸少女。
- 日時: 2010/09/02 20:06
- 名前: 詩姫 ◆zK1NnKGOB. (ID: 665joVJc)
- 参照: 詩姫(ウタヒメ)/詩か姫好きなほうで読んでねッ☆
何かをつかまえようと必死。
何かにつかまってないと即死。
あの小さな手では何もつかめないとあざけ笑い、
自分も何もつかめちゃいない。
心も体もぼろぼろな1人の少女が描く、
まわりと違う暗黒世界(パステラルワールド)。
・・・・弾丸少女——。
こんちくわ(・ω・)
小説読むのも書くのも大好き、詩姫ですっ!
PC使える時間が少なく、更新も遅いですが
頑張るのでよろしくお願いしますm(_ _)m汗
- Re: 弾丸少女。 ( No.18 )
- 日時: 2010/09/13 20:04
- 名前: 詩姫 ◆zK1NnKGOB. (ID: 665joVJc)
- 参照: 詩姫(ウタヒメ)/詩か姫好きなほうで読んでねッ☆
*/06 こっちを見ないで。
歩いてきたのは、はくだった。
「何か、あったのかい?」
「いっ!いや!・・・別に。何でもない。」
これは大げさすぎたか、と今さら自分をしかる。
「・・・やっぱり僕じゃ力になれないよね。」
と、急に顔を暗くするはく。
「ごめん、、ごめんってば!」
るいはそんなつもりで言ったんじゃないんだよ。
ってことをわかってもらいたかった。
はくは少し驚いたような表情を見せて、笑った。
「君は、僕をどう思う?」
1度言ってみたいようなアニメか漫画のセリフ。
「あたしはあなたを“素敵な人”だと思うわ。」
るいにはしっかりとこの口調がしみついちゃったみたいで。
「実はね・・・」
わかに確認なんてしてないのに、はくとそんなに親しいってわけでもないのに
べらべらとさっきまでの事情をすべて説明してしまった。
「世の中にはね、たくさんの愛と苦しみがあるんだ。」
少し間があいて、はくがしゃべり始めた。
「でも、その愛と苦しみはおんなじだけあるわけじゃないんだよ。そう・・・僕みたいに。そして・・・みんなみたいに。」
その言葉には深い意味が隠されていただろう。
でもるいにはまだ理解できなかった。
もっと勉強しておけば、もしかしたら今頃涙あふれてはくを抱きしめていたかもしれないね。
しばらく、はくとしゃべり歩いていた。
こないだ食べたあめの味から、どうして人間っていう生き物はいるのだろう?という答えられない疑問まで。
こんなに話したのははじめてだけど、昔からの大親友だったかのようにお互いのよき理解者かのように、
ずーっとずーっとしゃべり続けた。
「おっと。」
急に何かを思い出したかのように、はくが声を上げる。
「もうこんな時間だよ。帰ろうか。」
「・・・うん。」
別れを惜しむかのような言い方だったかもしれない。
でもこれが1番似合う気がして。
「今日は楽しかったよ。僕、こんなに人と話したのは久しぶりだ。」
「・・・うん。」
「それじゃ。」
「また明日。」
平凡な終わり方。これでよかったの?
でもね、今日はたくさんはくのいい所を知れた。
だから願うんだ。
「いつまでもはくが幸せであれますように——。」
- Re: 弾丸少女。 ( No.19 )
- 日時: 2010/09/13 20:06
- 名前: 詩姫 ◆zK1NnKGOB. (ID: 665joVJc)
- 参照: 詩姫(ウタヒメ)/詩か姫好きなほうで読んでねッ☆
>>猫@杏様
ありがとうございます。
うーん・・・最後にはほろほろ来ちゃう超大作を作りたいんですけど
私には無理です。
- Re: 弾丸少女。 ( No.20 )
- 日時: 2010/09/13 20:09
- 名前: 猫@杏 (ID: j9h5.m/c)
大丈夫!きっとあなたならできると思います。
では、私がその最終回の傑作を見たいと言ったら
書いてくれますか?
私はその傑作が見たいです。
では「おやすみなさい」
- Re: 弾丸少女。 ( No.21 )
- 日時: 2010/09/13 20:11
- 名前: 詩姫 ◆zK1NnKGOB. (ID: 665joVJc)
- 参照: 詩姫(ウタヒメ)/詩か姫好きなほうで読んでねッ☆
>>猫@杏様
ありがとうございます、できればいいです。
頑張ります(笑
すばらしい傑作になるように、最終回まで仕上げたいと思います。
おやすみなさい、素敵な夢を——。
- Re: 弾丸少女。 ( No.22 )
- 日時: 2010/09/16 19:29
- 名前: 詩姫 ◆zK1NnKGOB. (ID: 665joVJc)
- 参照: 詩姫(ウタヒメ)/詩か姫好きなほうで読んでねッ☆
*/07 つらい過去と重いであろう未来。
「で、この部分とこの部分を割り算して・・・」
カッカッカッカ・・・
あまりにもつまらなくってシャーペンの芯を長く出して遊んでいた。
教室中に音が響き渡る。けれど先生はなんにも言わない。
「あのですねっ!」
バンッと机を叩いたのは、先生ではなくせつだった。
「このせつ様がせっかくこの駄教師の授業を聞いてあげてると言うのに、怒れたお子チャマが邪魔をしてては集中できないじゃない!!」
せつらしくなく、敬語で入ったかと思えばこの調子。
はいはい、ごめんなさい。
るいはカチカチならしたシャーペンを元に戻して、ノートをめくった。
何も書いていないまっさらノート。
気づかないうちに、手がしゃっしゃと動いていつのまにか壮大な絵が完成していた。
小さい頃、顔も覚えていない母親と一緒に絵を描いたのを覚えている。
くうねぇはまだちゃんとしてたから、他人と変わらないような父親と公園で遊んでたっけ?
・・・と昔の思い出につかったと思えばチャイムが鳴った。
これはまたうるさいお説教食らうぞ、なんて甘く見て罰があたったら困る。
「こんなおびえ方、したくないわ。」
静かにそうつぶやいて、せつのほうへと歩む。
でも変わったことにせつは取り巻きたちと、更衣室へ向かって歩いていった。
気づかれないよう、こっそりとついていき聞き耳を立てる。
こんなこと、しちゃいけないけれど心も体も今すぐ踊りだしちゃいそうなぐらいドキドキしてて、
止めることなんてできなさそう。
「実は、アイツが帰ってくるかもしれないの。」
「え?!なんですって?!」
「シー!!声が大きいわ。」
せつの一言に驚き、そしてまた静まり返る取り巻きたち。
いったい何があるのか、すごく気になり聞き耳をもっと立てようと、
ドアを押す勢いでよしかかった。
・・・と。
ガチャン!
大きな音を立て、ドアは開いた。
「あら、失礼。となりのお手洗いに入ろうとしたのだけれど、ふらふらしちゃって・・・。では、ご機嫌よう。」
それだけ言うと、逃げるようにトイレに駆け込んだ。
せつと取り巻きたちは顔を見合わせて、それから聞かれてなければいいね。という顔をした。
るいはトイレの中で考えた。もしかしたら、これはいいチャンスかもしれない、と。
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