ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 過去に逃避する少女と過去から逃亡する少年
- 日時: 2010/09/13 00:20
- 名前: 阿嘉狐 (ID: 16/cv9YI)
前作 終了しましたので、また書こうと思います!!
応援してくれたら嬉しいなぁ…と思ったり。
今回の話は、過去に依存する少女と過去を消したい少年ですっ
駄作になりますが宜しければ応援お願いします。
- Re: 過去に逃避する少女と過去から逃亡する少年 ( No.11 )
- 日時: 2010/09/17 21:03
- 名前: 阿嘉狐 (ID: fZ73J0jw)
カランカランと少し陰りのあるお店のドアを開ける。
「いらっしゃっい。…ん?あぁ、下心じゃないか。どうした?」
「下心じゃ無いって言ってるじゃないですか。…惡粗さん」
ビシッと、頭を孫の手で叩かれる。
「さん付け止めろっての、阿蘇山みたいになるだろ?」
「……こんにちは、臨さん」
「あぁ、」
ニカッと激しく、爽やかに、にこやかに、たおやかに笑った。
「で?ご注文は?」
「山吹色のお菓子を」
「山吹色のお菓子なら店に来た、お前が払え。ほら、カステイラだ。」
「まぁ、頬が裂けそうなほど美味しいです。」
「ははっ、頬骨削ぎ取りてぇ。」
「むむっ、臨さんは、鯛の頬の肉などが好きなんですか?」
「その単体を好きだっていって、その他の部位を食べないって程は、好きじゃないな。」
「……—ご相談が。」
「おー言って見ろ、内容によっちゃっ、激しく逃げるぜ。」
「助けろよ。」
しまった、素が出てしまった。
まったくまったく、危ない危ない。
「言ってみろ。」
「少しやばい状況でして。」
そうして僕は、白石玖渚の事を話した。
臨さんは、お茶をゴクゴク飲んで、カチャッとコップを置いて
ふーと言った。
「で、お前は、どうしたいんだよ。不肖恋。」
「…僕が何をしたいか?」
何もしたくない。
下心どころか、愛も欲も善も悪も何も知らない、この僕に何かを聞くなんて—相変わらず狡い奴を咎めないくせに、逃しもしない人だ。
「—関わりたくないです。」
「不可能だろ。だって、その白石とかいう奴は、お前の事好きなんだから。」
「ですよねー」
棒読みで笑顔で答えてみた。
眉間を孫の手で、めいいっぱいスライディングされた。
「口角上げんな、気持ちワリィ」
「…巷では、謎めいてて素敵ーって言われましたよ。」
「謎めいてるのと、嘘だらけは、ちげぇだろうが。」
グググッと頭を鷲頭かみ、痛い痛い。
「やめてください。頭が粉砕します。」
「…噴出しますの間違いだろ」
突っ込み所、ちがくね?と心の中で突っ込みを入れてみる。
「カステラ、サッサと食え、どうせ、三日間くらい何も食って無いんだろ?」
「…ご名答。」
カレーライスの匂いだけでも吐きそうだった。
やばいなぁ…どんな理由があっても人間やっぱり栄養は、取らなければ。
「匂い消してるから、飲むって動作だけすればいいしなぁ」
「日々感謝してます」
「感謝は、いらないから、今のご時世、命の次に大事な物をくれ。」
「欲望の塊みたいですよ。」
「人間そんなもんだろ?」
カハッとまたも賑やかに笑った。
- Re: 過去に逃避する少女と過去から逃亡する少年 ( No.12 )
- 日時: 2010/09/18 19:01
- 名前: 阿嘉狐 (ID: HJWJGKQ2)
「それじゃあ、そろそろおいとまさせて頂きます。」
「あぁ、じゃあな、恋。あっ一つ助言」
…臨さんの助言って絶対、百%当たるからな…
しっかり胸に受け止めて、ドブ川に捨てなければ。
「帰り道には、気をつけろ」
「…しっかりと序言されときます。」
伝言のように棒読みで伝えて、僕は、店を出た。
てくてく、町並みを呆然としながら呆と歩く。
あっ買い物をしなくては、少なくも確か冷蔵庫の中には、水分しかないはず、だから栄養を買わなくては。
チロリと財布の中を見て。少し溜め息、もうそろそろ銀行に行かなくては、っ
ぞわりと嫌な予感。
帰り道には、気をつけて、の意味を少なからず薄々…いや重々に理解。
「まったく、…勘弁してくれよ。」
早足に。
悪寒は、消えない。
頭を抱える動作を押さえる。
あぁ…買い物は、また後日かな?パンぐらいならある筈だし、蛍琉がそれでも足りなかったら柳花さんから頂いた、わらび餅を食べさせよう。
後ろは、振り向かず、真直ぐに一直線に人気のない所へ向かう。
————
此所くらいだろうか?
回りに、人は、いない。
当たり前だ、こんな古びた公園に人など来る筈もない。夏に早足になったからだろう、汗が止まらない。いや…熱さだけでは、ないのだけれど、しかしこの際気にせず行こう
すーっと深呼吸をして、立ち止まる。
くるりと後ろを振り返った。
そこには、そこには。
この炎天下に真っ向から勝負を仕掛けるような服装の少女、危ない危ない、ヤバめの女の子。
白石玖渚がいた。
「こんにちは、白石さん」
「りっくん…ねぇりっくん。りっくんは、何で色んな人と話してるの?りっくんは、りっくんは!!白石のなのに!」
白石玖渚は、発狂した。
突然大きな声を出してしまったから、ガラガラ声で、
嫉妬と怒気を露にして。
「だから、僕は、りっくんじゃないんだよ。」
「そんなことないわっ、りっくんは、りっくんだもの!白石には、分かるの!」
わかってねぇからいってんじゃねぇか!と心の中で毒づく。
この子だいぶ、いっちゃってる。
精神的に。
りっくんねぇ…
「白石さん、りっくんって男?」
「知らないわ」
「あれほれほれらっ?!」
「何いってるのりっくん?」
不思議そうな顔された。
こちとら不可思議な事を言われたのだ、おあいこにしたい。
りっくんって、男か女か分からないのか…
探すに探せないじゃないか…
り、ねぇ…
- Re: 過去に逃避する少女と過去から逃亡する少年 ( No.13 )
- 日時: 2010/09/18 20:08
- 名前: 阿嘉狐 (ID: HJWJGKQ2)
「白石さん」
「なぁに?りっくん」
「ひとまずさようなら」
ゴツッと頭を石で殴った。
バタンっと白石さんは、倒れる。
人目が付かない所に来て良かった。
白石さんを椅子に座らせて。
さてと帰ろう。
—————
「ただいま。」
「…おかえりなさい。恋兄」
「ただいま帰りましたー」
素敵に鼓笛に知的に雨滴に汽笛に指摘に不敵に無敵に先程あんな事をしたにも関わらず悪びれもせず言う。
「お腹すいた。」
「何食べたい?」
「うな重」
「サンドイッチね。」
というかそれ以外無いのだからしょうがない。
「んっ」
「少し待っててねー」
あぁ…気持ち悪いなぁ。
吐き気がする。
世の中つまんないし
僕は、何も無い。
「…はいどうぞ」
「頂きます。」
「恋お兄さんは、少しやる事があるから一人で食べてね。」
「…分かった」
黙々と食べる蛍琉から逃げるように自分の部屋へ行った。
「り…僕の回りにりの付く人いるかな?」
……全員じゃね?
蛍琉は琉が
臨さんは臨が
陸奥は陸が
柳花さんは柳が
鈴ちゃんは鈴が
危輪さんは、輪が
「あーくそっ…誰がりっくん何だよ。」
気になって仕方ない。
…?どうしてそんなに気になるんだ?
今までこんなにも気になった事なんかあったっけ?
「……寝よ」
脳みそは、限界をあっさり超えてしまった。
早く早く休まなくては!
カタッと僕は動かなくなった。
- Re: 過去に逃避する少女と過去から逃亡する少年 ( No.14 )
- 日時: 2010/09/18 22:39
- 名前: 阿嘉狐 (ID: pzZocD64)
○月×日
きょうは、おかあさんとおとうさんが、ケンカした。
おとうさんがごさいのおとこのこをなぐったから。
いま、ぼくたちは、じぶんのへやにいる。
でもぼくは、きょうは、ともだちのところにいくからもうそろそろでかけないと
そのともだちのなまえは、りっくんです。
りっくんは、かわいいおんなのことよくいっしょにいます。
そのこは、りっくんいがいのことはあんまりうまくいってないみたいです。
ぼくとおなじだとおもいました。
かいりほいくしょ しまぐみ 不肖恋
- Re: 過去に逃避する少女と過去から逃亡する少年 ( No.15 )
- 日時: 2010/09/19 09:21
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
白石さん、怖ぇぇぇぇぇ。
殴ったのは正当防衛ですよね。
にしても、りっくんて誰でしょう??
この掲示板は過去ログ化されています。