ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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偽りの中の輪舞曲 
日時: 2011/05/22 01:16
名前: 遮犬 (ID: KnqGOOT/)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=L0gYBduknLI&feature=player_embedded

クリックありがとうございまするw遮犬ですw
またお前かとか言わないで、どうかw

毎回完結出さずに何ボンボン作品出してやがるという感じで申し訳ございません;
どんどん物語書いていきますぜw連続投稿とかしちゃいますぜw出来る限り、ですがw
それと、グロ描写もありますのでお気をつけて><;無理な方は読まれないほうがよろしいかと…。

なので普通にコンビニにある雑誌のように適当に手で取って読んでみてくださいという感じで作りました!
もち、他作品の方にも力を入れますので!応援宜しくお願いいたします!


〜立ち読みお客様一同〜
Nekopanchiさん
狂音さんこと夜坂さん
樹梨さん
月兎さん
紅蓮の流星さん
夜兎さん


イメージソング「ワールドエンド・ダンスホール」(参照にて)

〜目次〜
プロローグ…>>1
第1話:存在してはならない人種
♯1…>>11 ♯2…>>12 ♯3…>>13 ♯4…>>14 
第2話:望む日常、怪しき依頼 
♯1…>>15 ♯2…>>16 ♯3…>>20 ♯4…>>24
第3話:神の子、罪の子、禍神の子
♯1…>>25 ♯2…>>26 ♯3…>>27 ♯4…>>28
第4話:不完全な神、禍々しき神
♯1…>>29 ♯2…>>30 ♯3…>>33

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Re: 偽りの中の輪舞曲 ( No.9 )
日時: 2010/10/18 20:38
名前: 月兎 (ID: dD1ACbVH)

おおぅ、吃驚させてしまいすいません((
いえいえ、駄作だなんて!なんて言う事を仰るのですかッ

ロンド…初めて知りました、カッコイイですね!
鎮魂曲みたいなものですね…
同士だなんて、私と一緒になってはいけません(オイ

中毒曲はいいですよねノノ
マトリョシカにハマりましたよ、この頃。
それはそれは、もう楽しみでしゃーないです(笑)

お、そうですか?
では…雑誌感覚で読みたいと思います!
ということで、頑張ってください★

Re: 偽りの中の輪舞曲 ( No.10 )
日時: 2010/10/19 19:04
名前: 狂音 (ID: L11BZFL.)

あっ…言うの忘れてた…

私…夜坂ですよぉ〜☆

ここでは「狂」って漢字使いたかったから変えてましたw

Re: 偽りの中の輪舞曲 ( No.11 )
日時: 2010/11/12 16:21
名前: 遮犬 (ID: pD1ETejM)

——むかし、むかし。あるところに活発な一人のお嬢様がいました。
そのお嬢様はいつも元気で、どんなに困った人でも助けるような素晴らしい優しき心も持っていました。


ですが、そのお嬢様には、秘密があったのです。


お嬢様の住んでいる国では、殺人事件が多発しておりました。
それも、バラバラに体を切断するという、国民全体を脅かすほどの事件です。


そう、お嬢様はその事件の真犯人なのです。


夜な夜な外に出かけては、その細身の美しい体のどこから取り出したのか、大きな刃物で——


そして、お嬢様はそのものをバラバラに斬り殺した後に決まって言うのです。


「足りない…まだ…足りない…!」と。


それが何の意味を示すかもわからず、その言葉を言った後に、必ず笑うのです。狂ったかのように。

そして、綺麗な澄んだ青い瞳をお嬢様は持っていたというのに、その瞳の色が真っ赤に染められて
まさに、鬼のような存在といえるものだったそうです。


のちに鬼人事件といわれた事件の解決はお嬢様の謎の自殺ということで幕を閉じたのです。



「——この物語、明らかにおかしいね」

殺風景な木のテーブルの上に置かれたクッキーを手に取り、食べながら少年は言った。

「…どこが?」

目の前にいる少女は両手で広げてある本を閉じながら少年に首を傾げて問う。
随分と周りには物が置かれ、お世辞でも広いとはいえない。
明かりは、上におかれているランプのみで照らされているため、少し薄暗い。
窓の外は既に夜で風が冷たく、窓を叩いていた。

「この少女の豹変ぶりからしておかしいよ。どんなに困った人も助ける心を持っておいて何不自由もなく…

 なんで殺人する意味があったんだ?」

クッキーを頬張りながら少年は目と言葉で少女に問いかけた。

「え、えぇ…? それはぁ〜…」

少女は手を顎のほうに持っていき、首を傾げる。見た目が少し外人風なので人形のようで可愛らしい。
対して少年のほうは見るからに日本人といった感じで少女とのつながりは無さそうな格好である。

「…はは、ごめんね? "姉さん"にはちょっと分かりずらかったかな?」

少年は優しい手つきで姉さんと呼んだ少女の頭を撫でる。
それが気持ち良いのか、少女は片目だけ細めてじっとしていた。

「…だ、大丈夫です…!」

すぐさまハッとした顔をして、少女は少年の腕を両手で掴んで上へ押し上げる。

「うぁっ!」

すると、驚いたことに少年の体は宙を舞い、勢いを失わずして地面へと叩き落された。

「あ…っ! ご、ごめんね? 大丈夫? 流都ると

少女が慌てて今さっき自分で"振り落とした"流都と呼ぶ少年の元へと駆け寄る。

「いてて…だ、大丈夫だよ…。冬音ふゆね姉さんの"ソレ"にはもう慣れたよ…」

すると、少女は涙目で手をもじもじしながら

「だ、だって…! 流都が…その…撫でてくるから…恥ずかしくて…」

恥ずかしがっている姉の姿についつい笑みを零し、立ち上がる。

「…そういえば、夏喜なつきのやつ遅くな——」


「ッただいまー!!」


元気よく殺風景な個室の中にこだまするよく響く活発な女の子の声。

「お帰り、夏喜なつき。遅かったな?」

流都が帰って来た元気のいい少し大人っぽく見える女性に向けていった。

「うん! ちょっと買い忘れたものがあって遅くなったんだよ!」

食材やらなにやら色々入った買い物袋を殺風景な木のテーブルの上にゆっくりと置く。



見た目は可愛くて、儚そうに見えるけど、腕力がものすごいのではなく、"戦闘能力"が高い姉の冬音。

元気よくて、活発そうで、そして見た目は年上っぽい美女の妹、夏喜。

そして、この姉妹の丁度真ん中の僕は流都。


僕たちは、三人共正式な兄弟ではない。遺伝子のみの繋がりである。
生まれも何も一緒に育ったわけではない。自分達三人は"混ぜられた人種"なのである。

そう、僕たちは人じゃない。人以外でないといけない人種なのだ。

遺伝子配合人種体。それが僕たちの人種の呼ばれ方だった。
自分達の場合、元々あるはずだった遺伝子と遺伝子を混ぜられた人種。

ゆえに、クローンではない、新たな人種といえるものだった。


僕たちがこうやってこの小さな小屋の中で暮らしているのには、わけがあった。

わけが、あったのだ。

Re: 偽りの中の輪舞曲 ( No.12 )
日時: 2010/11/12 16:23
名前: 遮犬 (ID: pD1ETejM)

いつ、生まれたのか。

家族は、誰なのか。自分は、誰なのか。


何故、こんな"真っ白い不気味な個室の中に閉じ込められているのか"。


分かるはずもない。いや、分かるほうがおかしいのだ。
だが、自分自身で目覚めた瞬間そう思ったことをおかしいとは気付かない。
自分は、どうやら透明で一見薄いケースのようなものの中に閉じ込められていた。
大きさは、自分の背丈より大きい。個室にあるのは自分を閉じ込めているケース以外のほか、何もなかった
しばらくじっとしていると、奥に見える扉が開いた。そこから出てきたのは、白衣を着た男。

「目覚めていたか…"ベイビー"?」

ベイビー…なるほど、自分は"赤ん坊"なのか。そこで初めて自分の正体がわかる。
声を発そうとするが喚き声しかあげられないのはこのせいか。歯がまだ出揃っていないようだ。

「完璧な存在…完璧な人間。クローン技術と遺伝子配合実験の行く末が"君"というわけだね…」

君、というのはどうやら自分のことらしい。完璧な存在、それもまた、自分のことなのだと分かった。
自分のおかれている状況も把握した。自分は、どうやら"作り出された神"のようだ。

思わず、笑ってしまった。この目の前にいるバカな学者に向かって。

「ふふ…そうかそうか、君も嬉しいか。完璧な人間ほど、最強な生き物はいない…」

そう呟いて高らかに笑った。その学者の姿に嫌悪を抱く。
——戯言などいい。早くここから出せ。それからは全て自分のものなのだから。

高らかに笑う学者の姿を見下すかのように冷酷な目で見据える。

「それじゃあ…神を分裂でもさせようかな?」

——ちょっと待て。

その言葉に耳を疑った。分裂?何を言い出す。

そんな想いも虚しく、出れば思うがままなのだが出さ
れることなく、そのまま別室へと運ばれる。

——神など、一人でいい。一人存在すればいいのだ。何故分類させる必要があるっ!?

いくらケースの中で叫ぼうと、それは喚き声にしかならない。

「絶対なる存在はね? この僕なんだよ。君じゃないんだよ…ふふふ」

——そうか、相手は人間。欲望という哀れな感情ゆえのもの。

「僕が世界を従えるんだ…! あははは! 世界は僕のものだぁああ!!」

狂ったように叫びながら、ケースを巨大な容器の中へと入れ、そばにあるスイッチを押した。

「うぎゃぁあああああああああああ!!」

凄まじいうめき声が容器の中一面に伝わる。


「ふふ…ふふふ…! すばらしい…! これぞ…! これぞっ! わが最強の神の三兄弟だっ!!」


それが、僕たちの、生まれた瞬間だった。

Re: 偽りの中の輪舞曲 ( No.13 )
日時: 2010/11/12 16:24
名前: 遮犬 (ID: pD1ETejM)

「——流都? 流都? 聞いてる?」

「のわっ!」

鼻があたるかというほどの距離で夏喜が接近し、流都に話しかけていた。

「何か考え事?」

「いや…別に、なんでもないよ」

自分たちが生まれた時のことを思い返していたなどと、言うはずがない。言いたくもない。

「ふぅん…ま、気にしないようにね!」

なんとなく夏喜は自分の心を見透かしているような気がする。だが、本心はわからない。

「…流都、夏喜。用意、出来たよ?」

冬音姉さんが僕たち二人に声をかける。冬音姉さんはいつの間にか背中に大きな刀を背負い、
さらには動きやすそうなジャージのような服へと着替えていた。

「ん、私も準備万端だよ〜?」

夏喜もいつの間にか手袋をはめ、邪魔な長い髪をポニーテールにしていた。

「よし…わかった。じゃあ…行こう」

自分の至るところに"鉄のモノ"を押し隠し、ノートパソコンを軽めのバックに入れて言った。


自分たちは、何のために生きているのか。

人間ではない自分達は、生きていていいのか。

この世は、腐っていた。腐敗している。

クローン技術が驚異的発達をし、遺伝子の組み合わせによって思い通りの子供が誕生する。
クローンがその体に新しく力を得るため、維持するため、存在を残すために、人を喰らう。
人間の影に隠れて、人を喰らう者たち。いつしかクローンを撃退するための組織も出来るほど。


自分たちの目的はただ一つ。

生まれた原因、そして…その奥にある世界の真実を見つけ出すこと。


そのために、生まれてきたような者なのだから。


都市の中で一際大きなビルが建ってある。時間帯は夜で周りは数々の光によって美しい光景を創り出す。

「さぁてと…」

流都はパソコンを開き、無意識のようにすばやい動きでキーボードを叩き出す。
そして最後にエンターキーを勢いよく押し、横にいる二人の姉妹に告げる。


「——暴れて、舞って、壊そうか。

        世界の真実を見るために」

そこに、自分達の居場所があると信じて。


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