ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 非道で純粋な恋 諸事情により打ち切りになりました。
- 日時: 2010/11/05 19:18
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
クリックありがとうございます。
そして初めましての方は初めまして、浅葱です。
シリアス・ダーク小説ではもう1作Blue crossと言う作品w書いているのですがそちらも見ていただけると光栄で(ry
あ、ちなみに題名から恋愛小説かと思うかもしれませんがこの作品にコメディ・ライト的な恋愛要素はあまり含まれて居ませんのでご了承を。
あるのは思い報われない恋と言うか……←
最後に小説を書いている方は書いている小説を教えてくださると嬉しいです♪
すぐにコメントさせていただきます!!←
∮お客様 現在4人〜ご来訪ありがとうございます!〜∮
Neon様、栞様、真猫様、黎龍様、鏖様
∮目次∮
序章>>03
第一話「あれから二年後」(01〜02はパスワードを忘れてしまったので修正が出来ません;)
01>>11 02>>13 03>>14
04>>18 05>>26 06>>30 07>>31
第二話「獣は心を求める」
01>>34 02>>38 03>>39
- Re: 非道で純粋な恋 第一話終了! ( No.35 )
- 日時: 2010/11/03 15:41
- 名前: 栞。 ◆KsWCjhC.fU (ID: m0jWhI/b)
参照100突破おめでとうございます!
これからも読んでいきますね♪
PS.私もオリキャラ募集しているのですが、なかなかこなくて…
投稿してくださると光栄でs(殴
- Re: 非道で純粋な恋 参照100突破! ( No.36 )
- 日時: 2010/11/03 15:52
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: OPVNjM8g)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode=view&no=15698
初めまして! 私、鏖と申します! 鏖……。どんな名前だよ(←テメェが考えたんだろ
浅葱さんの小説、凄く面白いです! リアルなホラー感がなんともいえず素敵!
私も小説を書いているので、よければ見に来て下さい^^ 「かごのとり。」と言う作品です!
突然ですが小3でおバカな私は浅葱さんの名前が読めません! ホント、失礼ですよね!!(号泣)
読み方を教えて下さい(泣)
- Re: 非道で純粋な恋 参照100突破! ( No.37 )
- 日時: 2010/11/03 19:13
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
>>栞様
ありがとうございますvv
私もこれからも栞様の小説、読ませていただきます♪
オリキャラですか? こんな奴のオリキャラで宜しければ全然構いませんよ^^
>>鏖様
初めまして、浅葱です。
いや、ネーミングセンスアリアリですよww←
ちなみに名前はあさぎって読みます。
リアルなホラーありましたか? 良かったです!
いやホントこれシリアス・ダークになるか凄い心配だったので……ホッとしました(笑
鏖様の小説も見に行かせていただきます^^
- Re: 非道で純粋な恋 参照100突破! ( No.38 )
- 日時: 2010/11/05 22:26
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
02
「うごぁ……ぐほっ……」
ヤバい。早く、早くしないと……“アレ”に体を乗っ取られる。そんな気持ちでトイレへと向かう。
そしてすぐトイレに着き扉を乱暴なくらいに閉めると息を切らせて震える手を押さえた。
手の震えは止まらず、ひたすら何かを傷つけようと暴れんばかりに蠢いている。
そう、“アレ”が目覚めようとする時“アレ”は必ず何かを傷つけようとするのだ。
もう絶対に人を傷つけるのは嫌だから、“アレ”が目覚める時は誰も居ない所で目覚めさせる。
……簡単に言えば自分を傷つけさせるのだ。
蠢く手は自分のもう片方の腕を掴みギリギリと筋を作る程に爪を立てて血を流させた。
けれど脳内には痛覚よりも動悸の激しさの方が響いていて何処かドキドキとする。
このドキドキは心情から来るものでは無い。恐れや畏怖、緊張の様な物がら来ていた。
そして腕を引っかき、爪を立てると今度は首筋へと移動してまた爪を立てる。
「痛ッ…………!!!」
痛みを必死でこらえ、切れるほど唇を強く噛んだ。けれど痛みが収まるわけは無く、さらに増していた。
“アレ”は俺の体を乗っ取ろうとしている。だから、だから負けるわけにはいかない。そう心に秘める。
けれど“アレ”はそんなのを知るわけも無く爪をさらにギリギリと立て血を流させた。
そして爪だけでは無駄と分かったのか、一瞬腕が首から離れたかと思うと爪の攻撃をやめて
拳を使い始めた。
「ぐはぁっ! うぐぁぁ……」
拳は容赦なく俺の腹を突き、容赦なく殴打を続ける。今度は痛みと言うよりも苦しみが強かった。
傍から見ればさぞや滑稽な光景なんだろう。そう思う余裕なんて既に消えている。とにかく苦しい。
胃液らしいものが殴られた衝撃で口から吹き出す。けれど殴打はそれを拭くことすら許しはしなかった。
ゴスッ……ドスッ……
「かはっ……はぁ、はぁっ……」
強い衝撃が何度も襲うくせに痛覚はずっと鈍らず生々しい痛みが俺を襲う。勿論殴っている“アレ”は自分自身を殴っている訳では無いのだから容赦なく殴っているのはきっと当然なんだろうけど。
意識が段々薄れてきた。もし、このまま意識が途絶えれば絶対に“アレ”はここの扉を開けて教室へと行き……また……いや、それは無い。させはしない。
また唇を強く噛み締め、殴打の攻撃を耐える。
スゥ…………
突然腕がだらりと落ちたかと思えば薄らいでゆく意識が急にハッキリとしてきた。
“アレ”はようやく消えたらしい。俺は安堵の溜息を着いて体を起こす。途端に吐き気が俺を襲う。
急いで口を押さえ、便器に顔を向ける。
「うごぉ……ぐえぇぇ……」
化け物の泣き声かの様なうめき声を出しながら吐く。ようやく吐き気も吐きも収まりトイレを流す。
これで何とか“アレ”が収まった。あぁ、良かった。
頬に何かが伝う。きっと血だろう、そう思い乱暴に手の甲で何かを拭い血を吹いて服装を直す。
そして扉を開けてトイレから出る。そして鏡を見ていた。鏡に映るのは当然、自分の顔。
だけどいつ自分が自分でなくなるのか……
「ッ……」
ふざけるな、俺は俺だ。自分は自分。自分が消えることなんて絶対に有り得ない。
それなのに、まだ涙は止まらない。その場に膝を着き嗚咽を漏らしながらただただ泣き続けた。
《あいつ》は今、どうしているんだろう……
- Re: 非道で純粋な恋 参照100突破! ( No.39 )
- 日時: 2010/11/03 20:55
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
03
それはまたも突然に蘇る。あの映像。二年前の月の綺麗なあの晩に起こったあの事件。
どうしてか、一体何なのか。今日は別の日の映像が蘇ってきた。いや、忘れていたわけじゃないけど。
いや、映像の経緯は至って普通の授業の日に起こった。簡単に言えばカラスアゲハを見てから少しして。
「此処はテストに出るから気をつけろよ〜もうすぐテストだからな……」
国語の授業。いつも予習しているからやけに理解しやすいので何故か眠くなってくる。
前の席の陶華は真面目に勉強していて……いる訳は無く頬杖をしながら先生の話を適当に聞いていた。
そしてその時——————映像が蘇ったのだ。
(あれ…………?)
そしてその映像はいつもの映像と違和感を感じるものだった。まず、見えている映像が違う。
由理が血まみれで床に横たわっているのは変わらないが、先輩が驚いた風に目を見開いている。
けれど映像の私はまだ涙をこぼしていない。その映像を実際に体験している私には何故か分かった。
恐らくこの映像は誰の邪魔もされない、と先輩が言った後だろう。そう、新しい記憶が蘇ったんだ。
「俺は邪魔な奴を、消したんだ……ははは、は、は……っ」
一瞬本当に先輩を殺してしまおうかと思っていた瞬間、突然先輩は驚いた風に目を見開く。
そして後ろを振り向いたかと思うと突然に
「っ……お、おっ俺は、俺は…………うぁ……うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!」
叫びだした。由理を見て泣き出しそうな程に叫び狂った。私は殺す殺さない以前に何故か背筋が凍る。
……純粋に“恐ろしかった”。叫び狂う先輩が純粋に“恐ろしかった”のだ。
散々叫んだかと思うと先輩は立ち上がり包丁を持ってこちらを向く。私は唾を飲んだ。
「お、前を……殺し、て、……死ん、で、やる……」
先輩はそう言って何故かふらつきながらこちらへ一歩一歩近づいてくる。
今度あふれ出す感情は……こんな時にもかかわらず憎悪だった。恐怖よりも怒りがあふれ出した。
「ふざけるな……」
新しい記憶? いや、違う。私は瞬時に悟る。
フラッシュバックのハザードレベルが上がったのか何なのか曇っていた何かに光が差した。
ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざかるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな!
人を殺しておいて邪魔者だと? 人をろくに愛していない一方的な愛情表現を愛だと?
人のそれこそ愛している家族を殺して、被害者ぶりやがって……あの、野郎ォ…………!!!
自分の思ったのかさえ分からない心情がフラッシュバックする。強い衝撃に襲われる気がした。
そして映像の自分が涙を流す。
「お前なんか人間でも先輩でもない!! 人を殺して間の何だの語っている偽善者!! お前なんか死んでしまえ! この世から消えてしまえ!! この……この人殺しッッ!!! 由理を返せぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
自分かさえ分からない何かが叫んでいる。そしてその声を聞きつけて誰かが通報したのか警察が来た。
私は誰かに「大丈夫だから!」と抑えられ、でもそれでも当然涙は止まらない。そして先輩は警察に取り押さえられて無機質に笑って呟く。
「無様だなァ……“コイツ”も、お前も……ひゃはははははははははは! くくくくくくくくくくくく! あははははははははははは…ッッ」