ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 非道で純粋な恋 諸事情により打ち切りになりました。
- 日時: 2010/11/05 19:18
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
クリックありがとうございます。
そして初めましての方は初めまして、浅葱です。
シリアス・ダーク小説ではもう1作Blue crossと言う作品w書いているのですがそちらも見ていただけると光栄で(ry
あ、ちなみに題名から恋愛小説かと思うかもしれませんがこの作品にコメディ・ライト的な恋愛要素はあまり含まれて居ませんのでご了承を。
あるのは思い報われない恋と言うか……←
最後に小説を書いている方は書いている小説を教えてくださると嬉しいです♪
すぐにコメントさせていただきます!!←
∮お客様 現在4人〜ご来訪ありがとうございます!〜∮
Neon様、栞様、真猫様、黎龍様、鏖様
∮目次∮
序章>>03
第一話「あれから二年後」(01〜02はパスワードを忘れてしまったので修正が出来ません;)
01>>11 02>>13 03>>14
04>>18 05>>26 06>>30 07>>31
第二話「獣は心を求める」
01>>34 02>>38 03>>39
- Re: 非道で純粋な恋 ( No.10 )
- 日時: 2010/10/29 22:17
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
いえ、私こそ駄作ですって;
いつも栞様の話を見て感涙してます♪
浅葱のファンですか? ……えっ? えええええええええええええええええええええええっ!!!??←
いや、栞様のファンなのは常識ですけどええええええええええええええええええっ!!?←
あ、凄い嬉しいです♪ ありがとうございます^^
- Re: 非道で純粋な恋 ( No.11 )
- 日時: 2010/10/31 21:23
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
01
「おはよ、真理ちゃん」
朝。いつもと何一つ変わらない怖いくらい平凡な朝、私、安川真理と雨代陶華は学校へと登校中だった。
学校が少し遠いのと朝は早く起きれるのがあって登校する時間はかなり早く11月の寒さを感じている。
吐く息こそ白くはないが寒さに手が悴んでいた。
「おはよう、陶華」
私は陶華ににっこり微笑んで一緒に登校を始める。会話は尽きる事など無く、かなり楽しい。
……あの日何かとは、とても比べ物にならないほど。
とても楽しく平凡で何処にでもある風景だった。
そして陶華の家から駅までの間ずっと話し続けていた。
さらに暫く歩くと、すぐに駅へと着いた。切符を買う陶華をよそにさっさと切符を改札口に入れてポケットへ仕舞う。
後ろを振り返ると陶華はすぐに追いついて来た。
ふと時刻表を見ると日付に《11月13日》と書かれてあり、私達が乗るべき電車の時間が書いてある。
……いや、実際時間は(良くないけれど)どうでも良かった。そう、日付が今の私にかなり重要だった。
「11月13日、か…………」
私は陶華に聞こえない様にぼそりと呟いて階段を上る。そう、もうあの日から早くも2年経ったのだ。
今でも鮮明に思い出せるあの記憶も、もはや2年前の話になってしまったのだ。
……時の流れは速いなぁ。私は心の中で溜息を着きつつ陶華の話を聞いていた。
だけど心は上の空と言うか別の事を考えている。
何の事かと言うのは、まだ余り詳しくは言えない。
言いたくないじゃなくて、言えない。何かが私の口を塞ぐかの様に言えない事なのだ。
けれど、それでも言える事はある。
私はこの事件で妹を失った。
そして心を限りなく傷つけたのだ。
- Re: 非道で純粋な恋 ( No.12 )
- 日時: 2010/11/02 06:44
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
あげます。
- Re: 非道で純粋な恋 ( No.13 )
- 日時: 2010/11/02 20:22
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
02
11月13日。その日は部活で帰りが少し遅くて、だけど雨続きだったのに今日だけは綺麗な夜だった。
丁度満月の日で月明かりで道が良く見えるだなんて言う珍しいこともあり心はどこか嬉しかった。
そんな事があるなんて知らないから、純粋に喜べていたのだろう。きっと、そうだ。
今日はお母さんが遅いし、私が夕飯を作る日だから急いで帰ろう。そう思って陶華と急いで分かれて帰る。
帰って来て微笑む妹—由理の笑顔を見たくて走っていた。
「……あ」
ふと自動販売機が目に入り期間限定の由理の好きなミルクカフェオレ(ミルクの強いカフェオレ)があった。
寒くなってきたし、由理にお土産代わりに買って行こうと思って急いで小銭を入れて買う。
出てきたミルクカフェオレは熱いくらいに温かく、また心を弾ませた。
だけど、この時“もっと”早く帰っていればこんな事にはなっていなかったのかもしれない……
「ただいま〜……」
目に入った光景は私にとって、地獄そのものだった。
由理が床に血を流して横たわっていて
その由理の前には、山瀬先輩が立っていた。
由理は玄関に居た私からでも分かる。死んでいた。
「…………え? ———ゆ、り?」
ゴトッ。手に持っていたミルクカフェオレが手から滑り落ち、床にぶつかった衝撃で中身が零れた。
けれどその時の私はそんな事を気にしていられるほど冷静では無かった。それくらい、驚いていたのだ。
だって、昨日まではあんなに元気そうに普通に、本当に何も無くて……
今の由理の面影何か、ちっとも無い。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ズタズタに切り裂かれていて血まみれの由理の面影何か、ちっとも無かった……!!
そう、何も無いただただ平凡な日常だった。なのに、なのに、それなのに……どうして?
右手に恐らくとは言えない間違いなく由理を刺していた包丁を持ちながら山瀬先輩はこちらを向いた。
目が何処か泣きそうで、それでいて無気力そうで何処か刑務所に入れられた死刑囚の様な印象を受ける。
……いや、今だから言える事であって多分この時は何も考えていなかったと思う。
「真理……お前と俺を、邪魔してた奴を 殺 し て やってたんだ」
……私と先輩を邪魔してた奴? 誰ですか?
ダレなんですか、それ。一体誰なんですか。由理じゃないですよね? おかしいですよね?
先輩は何で、どうして……どうして由理を、包丁で刺してるんですか?
狂った様に心の声が自分の中で叫び散っていた。叫び散ると言うよりは泣き叫んでいたのかもしれない。
「これで、誰の、邪魔も、されない……」
途切れ途切れに言う先輩は何処か苦しそうで肩で息をしていた。しかも顔は青白く頬も少しこけていた。
だけど、そんな先輩など気にする訳もなく私は涙をこぼしながら叫んでいた。
「お前なんか先輩でも人間でもない!!
この人殺しッッッ!!!」
それから先輩はあっけなく逮捕されて、由理は身内だけで葬式が行われて埋葬された。
そして、それから
私は人を信用しなくなっていた。
- Re: 非道で純粋な恋 ( No.14 )
- 日時: 2010/11/05 22:21
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
03
それから早くも二年が過ぎて私は高校一年生。陶華と同じ高校を受験してもう既に11月と生活も慣れてきた。
けれど、それでもいつだってあの事件は忘れない。……未だに人を信頼出来ないのだ。
「真理……大丈夫?」
心配そうに私の顔を覗き込む陶華にハッと気付いて私は平気、と首を振った。尤も平気じゃなかったけど。
今気付いたけれど此処は電車の中だった。さっきからずっとその事を思い出してボーッとしていたのだ。
この事を思い出す時は顔が怖くなるらしく、良く陶華に心配されている。まぁ、酷いけど自覚は全く無い。
多分自然とこうなっているんだろうと納得している。
「平気だよ、全然……大丈夫」
私は何とか口角を上げて陶華に微笑んで見せると陶華はホッとした風に安心した表情を見せる。
……良かった、安心してくれて。私も私でホッとしつつまた陶華と話を始めた。
とりあえず、今日は帰りにミルクカフェオレを買おう。とか勝手に心に決めていた。
ガタン……ゴトン……
規則正しい電車の音を聞き流しつつ私達は椅子に座りながら話していた。駅が遠いので結構待つ。
その間は絶好の話時間と言う訳だ。
(……由理)
思い出しちゃいけないと、何かが警告していた。
けれどそれでも脳裏には勝手にあの映像が流れる。血まみれで、床に横たわっている…………
「ッ…………」
陶華にバレない様に、小さく私は呻いた。気持ち悪い、吐きそうな体調の嫌悪感が私を襲う。
あの事件以来、あの映像を思い出すといつもこうなる。そしてこれはいつも慣れないのだ。
生々しい哀しみや苦しみが一気に押し寄せてくるかの様な何かに襲われる感触がする。
そして此処でいつも映像は途切れるのだ。今日もまた、其処で映像は途切れた。
(あぁ、良かった……)
嫌悪感が止まった事にホッとしつつ私は顔を上げた。気分は良いと言う訳ではなかったがさっきよりは良い。つまり、回復していた。
……はぁ、と小さく息を話しながら陶華の話に頷く。
「ねぇ、真理さ……知ってる?」
「…………何を?」
すると突然陶華は辺りをキョロキョロと見回しながら決心した風に私に話しかけた。
何事か、と私は思ったがとりあえず陶華が真面目そうな表情をしていたのでとりあえず聞いてみる。
陶華はもう一回辺りを見回してから口を開いた。
と、同時に。
———キャアアアアアアアアアアアアアアアア!!
何処からか甲高い悲鳴が聞こえて、会話が中断された。