ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 非道で純粋な恋 諸事情により打ち切りになりました。
- 日時: 2010/11/05 19:18
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
クリックありがとうございます。
そして初めましての方は初めまして、浅葱です。
シリアス・ダーク小説ではもう1作Blue crossと言う作品w書いているのですがそちらも見ていただけると光栄で(ry
あ、ちなみに題名から恋愛小説かと思うかもしれませんがこの作品にコメディ・ライト的な恋愛要素はあまり含まれて居ませんのでご了承を。
あるのは思い報われない恋と言うか……←
最後に小説を書いている方は書いている小説を教えてくださると嬉しいです♪
すぐにコメントさせていただきます!!←
∮お客様 現在4人〜ご来訪ありがとうございます!〜∮
Neon様、栞様、真猫様、黎龍様、鏖様
∮目次∮
序章>>03
第一話「あれから二年後」(01〜02はパスワードを忘れてしまったので修正が出来ません;)
01>>11 02>>13 03>>14
04>>18 05>>26 06>>30 07>>31
第二話「獣は心を求める」
01>>34 02>>38 03>>39
- Re: 非道で純粋な恋 ( No.30 )
- 日時: 2010/11/03 09:11
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
06
とりあえず、状況を整理してみよう。私の妹は2年前に殺されていて、丁度今日はそれから2年経った日。
その日は陶華と変わりなく……いや、過去の事を思い出しつつも一応普通に電車に乗った。
一同映像がフラッシュバックしたけれどこれは時々あるので別になんら変わりは無いと思う。
そして陶華が何かを話そうとしたら悲鳴が聞こえて、悲鳴の元へと行ったらそこで少女が死んでいた。
陶華は少女の死んでいる事と今朝知った事実を私に話した。事実は要約すると山瀬先輩が脱獄して殺人事件を起こしていると言う事になる。
そして学校へ着くと沙織もそれを知っていた。
……じゃあ何故先輩はわざわざ脱獄してまで殺人事件を起こしているのか? それが妙に気になった。
一番考えられる説は私を殺すことなのだろうか。
「はぁ…………」
自分でも思う。私はおかしいくらいに冷静だった。いつもなら多少取り乱すかもしれないのに今日は違う。
さっきの自分すら少々恐れていたと言うのに、いざ考えてみると本を読むかのようにあっさりと考えた。
おかしい、今日の自分は何かがおかしい。そんな気さえしてきた。
……けれどこの事は誰にも話せないと言うかどう話せば良いのかが全く持って分からない。
とりあえず、自分の中で保留しておこう。そう思いくるりと後ろを振り返り教室へと戻ろうとした。
「何が怖いんでしょうか? 貴方は」
ふと後ろから声がしてびっくりしてもう一度屋上の方へと振り向くとそこにはさっきは見えない人が居た。
先客か、と私はちょっと安心して息を吐くとその人は微笑みながら私の方へと近づいてくる。
そして風が吹く度に彼の地毛らしい綺麗な金色の髪の毛がふわりと揺れていた。
「……あぁ、名を名乗り忘れましたね。私の名はシュトラルト。シュトラルト・サーヴァントです」
やっぱり外人だったのか。私は一人勝手に納得しているとシュトラルトと名乗る人物は手を差し出した。
握手しろ、と言う事? 疑問に思いつつも私も手を差し伸べると手を掴んで握手した。
「!!」
そしてそれと同時に驚きの余り悲鳴が出そうになる。シュトラルトはそんな様子の私に気付いて苦笑した。
そして手を離すとこの通り、と言う風に肩をすくめる。
「お気づきましたか? そう、私は死んでるんです……幽霊とでも言うべきか一応人には見えますが」
そう、彼の手は氷とでも言わんばかりに冷たく人間の体温などを軽く下回っている様な冷たさだった。
と言うか何を言ってるんだこいつは? 私は失礼ながらも彼をまじまじと見てみる。
一応日本のハーフなのか白い肌でこそ合ったが顔は日本風で目が黒く何となく日本人ぽい感じがした。
いや、今はそんな事どうでも良いけれどとにかく言える事は彼の目は悲しい感じがしたと言うか感覚的と言うか勘と言うか……何処か嘘を着いている感じはしない。と言うかこんな嘘を着いてどうするのか。
「そうですか……それで、何か用件があるとでも?」
私はとりあえず信じるの意味で肯定しておき、頷く。そして彼がこうまでして私に幽霊だと言う事を教えた理由をさり気なく聞き出してみる。
彼は幸いです、とまたにっこり微笑んだ。そして用件は? と聞かれた時にちょっと俯いた。
悪い事を聞いてしまったのか……私がちょっと困っていると彼はそれに気付いたのか顔をあげて苦笑する。
どうやら、話すのにちょっと苦労する内容らしい。
「大変申し上げにくい用件なのですが……私を蘇らせて欲しいのです」
- Re: 非道で純粋な恋 ( No.31 )
- 日時: 2010/11/03 14:26
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
07
「貴方を、蘇らせる……?」
そうです、と頷く彼をよそに私はまたも思考を巡らす。……幽霊(死んでいる)彼を、どうやって?
一応頼みは承諾したいものだったがそれが出来ると保障が出来ない。私は返事に少し戸惑う。
彼は黙りながら、返事をひたすら待っていた。その目は何処か真剣そうで何処か哀しそうなものだ。
つまり話を聞いた以上、返事は一つしかないと言う事か。私は一人そう思い溜息を着く。
「出来るかは分かりませんけど……良いですよ」
そう言うと彼の顔は一気に嬉しそうな表情になり目が明るくなった。表情が顔に出やすいらしい。
そして私の手を握ると嬉しそうに何度も「ありがとうございます」と言っていた。
そこまで感謝されるとは思わなく私は少し焦ったが嬉しくない訳は無く彼につられて微笑んでみせる。
悩みが何処かへ飛んで行った気さえした。
「じゃあ、授業に出ましょう。クラス同じですしね」
……あれ、そうだったっけ。一人(色々な意味で)場違いな事を考えつつも私は彼と共に屋上から出る。
まぁ、とりあえず出来るかは分からないけれど出来ないかも分からないし良いか。私は溜息を着く。
多分、考え過ぎなんだろう……今日の事も。
「……何を考えすぎているんですか?」
「えっ?」
突然不思議そうな顔でこちらを見る彼に私は素っ頓狂な声を上げる。どうやら最後の言葉が口に出た様だ。
一瞬言ってしまおうかと思ったが喉でまた突っかかったので「何でも無いです」と答えておいた。
あまり口に出さない様に気をつけよう、そう勝手に決心しつつ。
急いで教室に向かいもう席に着いていた陶華に謝りながら私も自分の席に座る。
と言うか本当に彼もこのクラスの人で私の右斜め前、つまり陶華の隣の席に座っていた。
(…………あれ?)
朝読書と言う朝各自本を持ってきて読む週間がこの学校にあり私は本を読みつつ窓に目をやる。
外は雲ひとつ無い晴天は変わらず太陽ももう昇っていて何処から見てもとても平和な光景だった。
けれど、ふと学校から見える街の方へ目をやると不思議な物が見える。
…………こんな時期に、蝶?
黒色のカラスアゲハがふよふよと飛んでいた。寒い時期に、随分おかしな光景でもある。
まぁ、良いか……と私はまた読書に没頭し始めた。
とりあえず、これからどうするか考えないとな……と思いつつ。
第一話「あれから二年後」 終
- Re: 非道で純粋な恋 第一話終了! ( No.32 )
- 日時: 2010/11/03 14:30
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
第一話が終わって落ち着いてきたのでオリキャラ募集させていただきます。
募集する際は↓をコピーして下さい^^
†オリキャラ募集用紙
名前/読み方〔/〕
性別〔〕
年齢〔〕
学年、組(学生キャラ以外は職業を)〔〕
容姿〔〕
性格〔〕
過去の経歴(キャラの過去を)〔〕
備考〔〕
詳細(その他に何かあれば)〔〕
サンプルボイス(何個でも良いです最低四つで)
・「」
・「」
・「」
・「」
†ありがとうございました!
- Re: 非道で純粋な恋 第一話終了! ( No.33 )
- 日時: 2010/11/03 15:31
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
第二話「獣は心を求める」
01
ふと上を向くと雲ひとつ無い晴天に、黒いカラスアゲハが空を舞っていた。珍しい光景だ。
……あれから早くも二年。俺—山瀬秋が出所してから見る外の世界はどれも見ていて苦しくなるものだった。高校一年生まで通っていた学校は転校して、新しい学校にも馴染めてきた。
変な噂が立っているけれど、特には気にしていない。否、気にする余裕は無い。
いつだって自分を抑える事に必死だから。
「昴、今日は遅かったね。何かあったの?」
教室へ着くなり俺の前の席の友人—遠久保 月夜が不思議そうに俺を見ながら笑っていた。
「別に、何でも無いよ」俺はそう適当に言って誤魔化して席へと着いた。言える訳は無い。
突然自分の内なる“アレ”が目覚めそうになっただんてどう説明すれば良いのか?
あの事件以来、いやあの事件の前から段々目覚めてきたのは俺を支配する“人格”だ。
人格と言っても完全に意識が消えると言う訳では無く、そんな自分を何処か冷たく見ている自分が居る。
捕まって、精神病院に行って学園生活へと転入して普通に高校二年生となっている今も時々目覚めかける。
しかも最近では“アレ”が目覚めかけている時の自分の意識が薄れているのだ。
「二次限目、何だっけ」
「確か数学だったよ」
俺は月夜に礼を言うと鞄から数学の教科書とノートを取り適当に月夜と雑談を始めた。
……ちなみに月夜は最近のとある噂を知っているのに、俺に普通に話しかけていてくれる。
いや、逆に普通に話しかけない奴の方が少ないくらいだ。幸いだけれど。
あの噂。それは色々な意味で俺を左右している。刑務所から脱獄した犯罪者が女子学生を殺している事件。
話しているくらいだから当初、俺は無関係だった。けれど何故か最近ではそうとも言い切れない。
“アレ”が目覚めかける時の意識が急に薄れ始めたのも丁度この事件が始まってからなのだ。
俺はひょっとするとまた犯罪を犯しているのかもしれない。しかも無自覚で自分を制御出来ない。
……きっと《アイツ》はもう俺が動き出していると思っているだろうし実際自分すら自分が怪しい。
けれどきっと考え過ぎなんだろうと俺はいつもそこで思考を中断させる。
きっと噂の火が消えれば、“アレ”だって自然消滅する筈だ。そう、自分に言い聞かせた。
——————ドクン。
(ちっ……今日二度目か)
背中がゾクリとする感触、聞こえる耳鳴り……“アレ”が来た様だ。俺は席を立ち上がる。
不思議そうに俺を見る月夜に声すらかけられず、とりあえずトイレへと走った。
- Re: 非道で純粋な恋 第一話終了! ( No.34 )
- 日時: 2010/11/03 15:33
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PCが変わったので名前も変えてみました← 十六夜です
はわわわわわ……参照が遂に100突破しました!
読んでいて下さる皆様に感謝致します!!
まだまだ未熟者ですが、これからも読んでくださると幸いです。
by 浅葱