ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ─ESP─『エスパー』オリキャラ募集中
- 日時: 2010/11/21 12:24
- 名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)
“REMAKE VERSION”です。
前作をお読みになった方は、お久しぶりです。
初めての方は、初めまして。
遊太(ゆうた)という駄作小説家です。
何卒、末永くよろしくお願いしますm(__)m
■注意事項■
1.荒らし・喧嘩等はお止めください。
2.パクリは一切御座いませんので、無意味な言いがかりはお止めください。
━━━━お知らせ掲示板━━━━
「オリキャラ募集用紙>>18」
━━━━━━━━━━━━━━━
〜第1章 選ばれし超能力者〜
『キャスト』>>15 >>19
1話>>1
2話>>8
3話>>9
4話>>10
5話>>11
6話>>12
7話>>13
8話>>14
9話>>16
10話
- Re: ─ESP─『エスパー』3話までUP ( No.10 )
- 日時: 2010/11/13 21:30
- 名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)
04【罪を犯す能力者】
東京 某所
とある町のとある路地裏で、一人の青年が不良5人に囲まれていた。
「てめぇ、俺にぶつかって謝りもなしか?」
不良のリーダー格と思われる男は、角刈りに腰パンと不恰好である。
青年の方は髪を紫に染め、左目は髪に隠れている。
簡単に言えば、青年の方は不良と違うオーラを出している。
「無視かよ・・・。やっちゃおうぜ!!」
丸刈りの男が青年に殴りかかったその時だった。
パン!!
青年は両手を合わせ、周りに大きな音が響いた。
その瞬間、囲んでいた5人は見えない何かに押されその場から吹き飛ばされる。
「ぎゃ!!」
「うぉ!!」
「ひゃぁ!!」
3人は地面や壁に頭をぶつけて気絶。
残った2人はポカンとした表情で青年を見つめていた。
「お前ら・・・邪魔・・・・」
青年は残っている不良のリーダーの方を向くと、再び両手を合わして音を鳴らす。
その瞬間、再び不良のリーダーは何かに押されて壁に頭を叩きつけられた。
「うっ・・・・くそっ・・・・」
これで残り一人だ。
青年がもう一方の不良の方を向くと、その不良は悲鳴をあげて路地から走って逃げて行った。
「一人じゃ何もできないのか・・・」
青年は倒れている不良のポケットから財布を取ると、その場から立ち去った。
******
翌日 百宮高等学校
いつもの様に天馬は登校し、朝のホームルームが始まった。
「え〜。まずは報告したいことがあります。昨日、隣の一之瀬高校の生徒が何者かに襲われ、全治1カ月の怪我を負いました。」
担任の言葉に、生徒全員がざわつき始めた。
一之瀬高校は東京都内で不良高校と呼ばれて有名である。
しかし、天馬だけは唯一その言葉に驚いていない。
‘自分には関係ない’
天馬は頭の中でそう言い聞かせた。
それより、問題は超能力のことだ。今日は‘アビリティ’という会社にまた行かなければならない。
まあ、自分が言ったから後悔はしてないが・・。
天馬が外を眺めていると、前に座る関西出身の黒布六夜が話しかけてきた。
「なぁなぁ!!天馬は興味ないんか?なんかおもろくなりそうやで!!」
「そうでっか。」
天馬は適当に六夜の言葉に応答する。
黒布六夜はクラスのムードメーカー。クラスの人気者だ。
「なんやその返事。元気ないの〜。」
「六夜、俺には関係ないんだ。前を見ろ。」
「天馬!!言葉遣い!!」
隣に座る七海が天馬の椅子を蹴りながら怒鳴った。
天馬はバランスを崩し、前と同じように頭を窓にぶつけた。
「痛った!!」
「はは!!女子やられてん!!」
六夜は天馬と七海を見て笑う。
天馬は頭を押さえながら七海を見た。
「天馬。そういや、昨日学校帰りどこ行ってたの?」
「・・・・え?」
天馬は思わず言葉を失くした。
六夜は天馬の表情が怪訝になったことに気がつく。
「どうしたんや?」
「い、いや・・・ちょっと用事があって・・・。てか何で?」
「だって昨日、学校の帰り天馬の家寄ったら、まだ帰ってないって聞いたからさ。」
天馬は頭をフル回転させ、嘘を言おうとする。
何があっても超能力関係のことは言ってはならない。
「別に・・・寄り道だよ・・」
「どこを?別に寄る場所なんてないでしょ?」
天馬は段々と七海に追い詰められる。
その時だった。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、ホームルームが終わった。
「つ、次の授業の準備しないと!!」
天馬はわざとらしく大きな声で言うと、とりあえず授業の準備を始める。
「・・・ま、いっか。」
七海はどうやら諦めたらしく、天馬と同じく授業の準備を始めた。
天馬は安堵の息をもらし、放課後まで学校生活を過ごした。
- Re: ─ESP─『エスパー』5話UP ( No.11 )
- 日時: 2010/11/14 10:51
- 名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)
- 参照: http://アビリティ・ワールドを書き直したい・・・・
05【本城 三郎】
放課後
天馬が学校の裏に行くと、一台の黒い車が止まっていた。
窓が開くと、見慣れた顔の松本亜樹が助手席から現れた。
「早く乗って。見られたらまずいでしょ?」
「は、はい!!」
天馬は急いで後部座席に乗り込んだ。
運転席には、髪を青く染めオールバックで整えている若い男性が座っている。
「はじめまして。俺は本城三郎だ。よろしくな!」
三郎は感じのいい笑顔で振り向き、天馬と握手を交わす。
「俺は海藤天馬です。よろしくお願いします。」
天馬も自己紹介をすると、車は会社に向けて動き始めた。
「ところで、来る気にはなったの?」
高速道路に入った途端、亜樹が振り向いて天馬に聞いた。
天馬は何も言わずに、力強く縦に首を振る。
「そう。分かったわ、じゃあさっそく仕事よ。」
「仕事?」
天馬は亜樹の言葉を復唱して首を傾げた。
すると、運転をしている三郎が仕事についての説明を始める。
「犯罪者の討伐、及び執行だ。能力者の犯罪者な。」
「でも、どうやって能力者が犯罪を犯したって分かるんですか?」
「能力を使うと、その場には微量の放射能が残る。近場の現場は俺らが足を運んでそれを調べている。」
天馬は説明を聞くと、学校の勉強よりも分かりやすいと思った。
「大方分かりました。で、その仕事内容は・・?」
「一之瀬高校生徒暴力事件よ。」
天馬はその言葉を聞くと唖然とした表情をする。
確か、今朝のホームルームで担任が話していたことだ。
「あれって能力者の仕業ですか?」
「えぇ。被害者からの証言によると、特徴は紫の髪に、触れずに攻撃したらいいわ。」
「ふ、触れずに?」
天馬は自分の炎を扱う能力しか知らないので、その話にはかなり興味がある。
「恐らく、遠距離タイプね。」
天馬は亜樹の説明を聞き、何となく理解する。
すると、運転していた三郎がミラーで天馬の顔を見ながら、口を開いた。
「天馬君、これだけは注意しとけ。」
高速道路を降りながら三郎が天馬に話かける。
「俺は以前、能力を手に入れ人格が変わった人間を何人も見てきた。お前は絶対に、力に支配されるなよ。」
「し、支配されるとどうなるんですか?」
天馬は恐る恐る2人に聞く。
2人は目を合わせると、次に亜樹が口を開いた。
「私が見てきた中で、力に支配されて自殺した能力者がいたわ。その子はあなたと同じ学生。」
天馬はその言葉を聞いて唾を飲み込む。
「気をつけろよ。」
三郎の言葉で車内は静まる。
だが、その沈黙を三郎が破った。
「超能力は決して良い物じゃない。それだけは、覚えておけ。」
- Re: ─ESP─『エスパー』5話UP ( No.12 )
- 日時: 2010/11/14 14:15
- 名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)
- 参照: http://アビリティ・ワールドを書き直したい・・・・
06【クライム】
超能力者専門会社‘アビリティ’
会社の前に車は止まり、天馬、亜樹、三郎はすぐに社長室へ向かった。
社長室に着くと、すでに社長は仕事に必要な資料をまとめて席に座っていた。
「よく来たね。その様子だと、天馬君はここで働くつもりかな?」
冥堂は天馬の生き生きした表情を見て察知したようだった。
「はい。お世話になります。」
天馬は大きくお辞儀をすると、冥堂は頷きながら仕事の資料を渡した。
「これが今回の仕事資料ですか?」
「うむ。どうやら、犯人はクライムという男らしい。」
「クライム・・・・?」
三郎は聞いたことのある言葉に頭を捻る。
「罪・・・・っていう意味よ。」
高校生の亜樹が言うと、三郎は思い出したのか納得する。
「彼は東京の渋谷区。この区に住んでいるようだ。」
「ならば、今すぐにでも行きましょう!!」
三郎は3人に言う。しかし、社長がすぐに止めた。
「ダメだ。さっきほかの社員から聞いた情報だが、彼以外にも能力者がいるらしい。」
冥堂の言葉に全員は表情を変えた。
「ほ、ほかって、クライムという能力者以外にもですか!?」
「あぁ。草屋の情報だ。間違いないだろ。」
天馬は‘草屋’という人物が気になったが、ここは質問するのを止めた。
「気をつけて行って来い。」
「了解。」
******
3人は車に戻ると、資料に目を通す。
「ところで、天馬君は家に帰らなくても大丈夫?」
三郎の質問に、天馬は笑顔で答えた。
「明日は土曜で何もないから、友達の家に泊まるって言ってきたんで大丈夫です。」
「そうか。で、場所はどこら辺りだ?」
三郎が助手席でクライムの住所を確認している亜樹に質問する。
「え〜っと、ここから1キロ弱の地点。」
「よっしゃ!」
三郎はエンジンをかけ、目的地へと車を走らせた。
- Re: ─ESP─『エスパー』6話までUP ( No.13 )
- 日時: 2010/11/15 22:05
- 名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)
07【VS断罪能力者 水茂算介】
車内
天馬、亜樹、三郎はクライムが住む自宅へと目指していた。
「相手は遠距離攻撃を使う。接近戦に持ち込めばこちらのものだからな!」
三郎はハンドルを切りながら2人に言う。
「私と天馬は三郎さんの援護をするわ。その間にあなたが仕留めて。」
「了解さん。」
この時、天馬は三郎の超能力が何なのかが気になった。
「三郎さんの能力ってなんですか?」
「俺か?俺は・・・・」
三郎は右手を天馬に向ける
ギィィィィィン!!!!!!!!!
その瞬間、三郎の右手はドリルに変わって火花を出しながら回転し始めた。
天馬はいきなり変化したドリルに驚き、思わず身体がビクリと動く。
「すごいだろ?俺は、両手をドリルに変えれる。」
「初めて見た・・・すごっ・・・・」
天馬は絶句した。自分以外の能力者の能力を見て、さらに違う能力も見たくなってきた。
「そろそろ着くわよ。あそこじゃない?」
亜樹が2人の会話に割り込み、目の前のとある建物に指を指した。
「あ、あれって・・・・」
「廃ビル・・・・?」
3人の目の前には渋谷区の人気のない地域にある廃ビルだった。
どう見ても人が住めるような場所ではない。
3階建て。1階と2階は壁に亀裂が入り、3階に至っては天井が崩れて内部が露していた。
「本当にあそこか?」
「あそこです。何度も確かめましたが絶対にあそこ。」
亜樹が三郎に言いながら車を降りる。
その時だった。
「ひゃっはぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
突如、亜樹の上から謎の男性が笑いながら降ってきた。
「なっ!!」
亜樹は両手を前に出し、緑に光る電撃を繰り出す。
「ぐっ!!やるな・・・・」
男性は電撃を諸に喰らったのにも関わらず、空中で回転し地面に着地した。
「お前がクライムか!?」
三郎が車から降りながら男性に問う。
「違う。俺をあんな陰キャラと一緒にすんな。」
男性はそう言うと、両掌に水の球を作りだした。
「俺は断罪能力者、水茂算祐。てめらを裁くぜ!!」
ダン!!
水茂はジャンプをすると、2メートル近く飛び上がり車の上に着地する。
「うらあ!!」
三郎は両手をドリルに変え、車の上にいる水茂に振りかざしたが簡単に避けられる。
ドリルは車を上から粉砕し、轟音をあげて天井を破壊した。
「天馬君!!上よ!!」
亜樹の声で天馬は上を向く。
「お前、新入りっぽいな・・・・」
水茂は両手の水の球を槍に変え、空中で天馬に向けた。
天馬は水茂に手を向けて炎を噴射する。
その時、水茂はニヤリと笑い、体全体を水に変化させた。
「そんな火力じゃ、俺を蒸発できねえぜ!!」
「これならどう?」
水茂が上を向くと、いつの間にか水茂の真上には亜樹がいた。
「喰らえ!!100万ボルト!!!」
亜樹の両手から100万ボルトの電撃が繰り出される。
「しまっ・・・ぎゃぁぁぁ!!!!!!」
体を水に変えていた水茂は、さらに膨大なダメージを受け地面にたたきつけられた。
亜樹は地面に着地し、3人は水茂を取り囲む。
「よし、とりあえず拘束するぞ。」
三郎はそう言うと、気絶している水茂の両手に手錠をかけた。
- Re: ─ESP─『エスパー』8話UP ( No.14 )
- 日時: 2010/11/20 15:56
- 名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)
08【断罪能力者集団‘ジャッジ’】
水茂を捕獲した3人は、会社に連絡をして応援が来るのを待った。
応援を呼んだ理由は簡単。
三郎が先ほどの戦いで車を破壊。そのせいで帰る方法を失ったのだ。
「後30分で着くって!」
「マジかよ・・・腹減ったな〜ぁ。」
三郎は空腹で力が出ず、その場に座り込んでしまった。
しかし、空腹は亜樹と天馬も同じだった。
辺りはすでに夜となり、ただでさえ人気がない場所なので恐怖感が結構ある。
「・・・うっ・・・・・」
手錠をかけられた水茂は呻き声をあげながら目を覚ました。
「!起きたぞ!!」
「・・・・てめぇら、ぶっ殺すぞ・・・・」
「はいはい!!」
亜樹は水茂に近づき、語尾を強くして右手から電撃を繰り出した。
「ぎゃぁぁぁ!!!や、やめろって!!」
水茂は悲鳴を上げながら立ちあがり、大破した車の後ろに回る。
「ご、ごめんなさい!!知ってることはなんでも話します!!!」
水茂は膝を地に付け、手錠をつけたまま3人に軽く土下座した。
「知ってること?じゃあ、クライムの居場所は?」
亜樹は水茂に最初の質問をする。
水茂は頭を上げると、首を横に振った。
「お、俺はあいつについては一切知らない。ただ・・・組んでるだけだ・・・・」
「組んでる?どういうことだ?」
三郎が質問すると水茂は立ちあがり、ある言葉を言った。
「断罪能力者集団‘ジャッジ’」
3人はその言葉を聞いて顔を合わせ、首を傾げた。
「な、なんですかそれ?」
敵にも関わらず、天馬は水茂に敬語を使う。
「クライムも合わして5人組の能力者グループ。通称‘ジャッジ’と称して、不良や犯罪者を倒してんだ。」
「それって・・・じゃあ俺らにとって敵なんですか?」
「う、う〜ん・・・・・」
亜樹と三郎は敵の言うことが信じられないが、本当だとすればどう対処すればいいのか悩む。
「とりあえず、お前は‘アビリティ’が拘束する。」
三郎がそう言った時、前方から一台の車がやってきた。
「三郎!!亜樹ちゃん!!天馬君!!」
車は4人の前で止まり、中から‘アビリティ’の社員である篠左記冥が出てきた。
「冥!こいつを頼むぜ!!」
「了解だ。」
冥は水茂を助手席に乗せ、ほかの3人は後部座席に乗り込んだ。
そして、会社へと急いで戻って行ったのだった。
─────
廃ビル 屋上
屋上の段差に右足を乗せ、天馬たちを乗せた車を見届けていた男性がいた
「行きやしたぜ!兄貴!!」
丸刈りにタンクトップという姿をした男は、後ろを振り向きながら言う。
すると、廃ビルの暗闇から月明かりに照らされ2人の男性が出てくる。
「算介は?」
「連れていかれやした。どないしますか?」
男は関西弁が混じった言葉で、紫色の髪が特徴的であるクライムに言う。
「・・・烈香を呼んで作戦を練る。あいつらは邪魔者だ。我々が制裁を下す。」
クライムはそう言うと、隣に並んで立っている男の方を向く。
「行くぞ、太陽。」
太陽と呼ばれる男はクライムの後について行き、そのまま闇の中へと消え去った。
「わいも行くか・・・」
取り残された男は一人つぶやくと、体を火に変えその場から跡形もなく消えた。
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