ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Voice of the devil〜悪魔の声〜 参照300
日時: 2011/04/11 15:45
名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: p81XYxhw)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode=view&no=15529

こんにちは、もう一つ小説を書いているのですが、掛け持ちで書かせていただきます^^
もちろん、もう一つの作品もきちんと仕上げますよ><

—————注意事項—————
1 荒らし、チェンメはお断り
2 あまり黒くないかも…
3 駄文です。駄作です。それ
  でも良いですか?
4 アドバイスとかはエネルギー
  になります!
5 アドバイスといえど、中傷
  っぽいアドバイスはお断り
  です。


—————注意事項—————


—————目次—————
目次【>>0
登場人物【>>1
プロローグ【>>2

01【>>03】   11【>>26】    
02【>>06】   12【>>33
03【>>07】   13【>>38
04【>>08】   14【>>39
05【>>09】   15【>>45
06【>>10】   16【>>50
07【>>13】   17【>>55
08【>>14】   18【>>59
09【>>15】   19【>>67
10【>>16

—————目次—————


—————書いている小説—————
シリアス・ダーク
【椿原小学校探偵部、始動】
※参照

コメディ・ライト
【オタクな生徒会長は絶好調?】



—————書いている小説—————

—————お知らせ—————
4/11・参照300突破!!


—————お知らせ—————

後ほど、オリキャラを募集…したいな、と思っています^^

この小説は、1人の悪魔と契約した少年がどうやって世界を変えるのか。
自分が望む世界とはなんなのかを探していく、ストーリーです^^

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Re: Voice of the devil〜悪魔の声〜 ( No.6 )
日時: 2010/11/13 18:21
名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: PWqPGq9p)

02

 吐いた息が白い。
 今は11月のあたま。とはいえ、今年は異常気象で、公園の紅葉が落ちていないのに、この寒さ。俺は手袋の隙間から侵入してくる風を恨めしく思いながら、学校へ急いだ。
 しかし、寒いとはいえ、今朝は雲1つ無い晴天であった。確かに風は冷たいが、すがすがしい気持ちになる。

「今日は良い日になりそうだ————」
「おっっっす!!!元気かぁー?」

……誰だ。人のせっかくの朝を邪魔する愚か者は。そう思い、後ろを振り返ると———。

「よう、良介!」

振り向かない方がよかったかもしれない。
 そこには(自称)友達の愛川次郎が居た。自慢の茶髪(生まれつき)の髪をワックスで、ツンツンをたてており、服はだらっと着崩している。一言で言えばチャラ男。二言で言えば「馬鹿なチャラ男」。

「どうしたんだよ、黙ってよぉ」
「今俺は朝のすがすがしい空気を楽しんでいるのだ」
「だから何だ?」
「お前を抹殺すればこの空気がいくらか澄んでくるのではないかと——」

そんな俺の冗談を、大声でねじ伏せるとこういった。

「急がねーと遅刻するぞ!」
「…そうだな」

なんだかんだ言って、俺の中では一応友の部類に入っているのである。
 


 しかし俺はこのとき、気づいているべきだったのである。
 黒い影が忍び寄り、この平穏な日常をこわされることに———。

Re: Voice of the devil〜悪魔の声〜 ( No.7 )
日時: 2010/11/13 18:42
名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: PWqPGq9p)

03

「おっはよう〜、みんな!今日も寒いねぇ」

 教室に入ってくるなりテンションが高いのは、俺の暮らすの担任——朝倉美奈だった。最近大学を卒業したとかで、男子生徒に絶大の人気を誇っている、アイドル系の先生だ。着ている服は、初々しいスーツだが休日の日はどんな服を着ているのだろう…。おそらく女性雑誌に載っているような服なのだろうか?

「先生、今日も元気だなぁ〜」

そうつぶやいたのは、俺の前に座っている次郎である。どういうわけか、こいつとは中学校からの腐れ縁で、クラス替えのたびに同じクラスに。席替えのたびに近い席になるのだ。そんな縁は切れてしまえば良いのに、と思ったことは指の数をゆうに超えている。

「にしても、最近欠席が多くなってきたなぁ」
「ん?」

次郎が俺の隣の席を指さす。
本当だ。昨日までは元気はつらつとした女子が座っていたのに、今日は静けさが漂っている。
 最近俺のクラスに欠席者が多くなっていた。昨日は元気だった子が——。放課後一緒に遊んでいたやつが——。それほど唐突に欠席するのだ。そして復帰する時期もまばらである。一ヶ月休む者も居れば、一週間で復帰するやつも居る。しかし、その中には復帰する気配が無いやつも居るのだ。

「神隠しに遭ってるんじゃないか?」
「まさか。そんなことはないだろう」

この状態のことを、最近は「神隠し」と言われるようになった。
 そんな非現実なことを——。

「——まくん。佐々山君!!」
「は、はい!!」
「健康観察の途中よ?朝からぼーっとしてないの」
「あ、すみません…」

いつの間にか俺の順番になっていたらしい。
 いかんいかん。考え事ならいつでも出来るじゃないか。ただでさえ暇なんだから。

 あーあ。……何か刺激がある事が起きないものか……。
 そのときは軽い気持ちで思ったが、その後。後悔することになるのだった。


Re: Voice of the devil〜悪魔の声〜 ( No.8 )
日時: 2010/11/14 12:41
名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: PWqPGq9p)

——放課後——

 放課後。俺はとある部室に向かった。
ここ一ヶ月来るのを忘れていたため、少しほこり臭い。
 俺が入っている部活は文芸部。部員数総員で1人。つまり俺だけの部活だ。
 ここの部活審査は甘い。自分がやりたいと思った部活を、簡単な書類審査した後に、
部活を認定する。
最初にやるのは掃除か……。
 そう思い、掃除道具を片手に部屋の電気
をつけたときだった。

———誰だ?
 部屋の中央にある、1つだけのデスクに美しい少女が座っている。
 腰まである長い髪の毛は赤い。そして恐ろしいほどに白い肌に切れ長の鋭く、赤い瞳。
長いまつげもおまけ付き。形の整った鼻に厚みのない赤い唇。一瞬、口紅でもつけているのかと
思ったが、そうではなさそうだ。
 そして、その髪、瞳、口の赤い色はまるで———。

「…血?」
「あら、どうしてあたくしの好きな物が分かったんですの?」

 その美少女は透き通るような美声を発した。
言葉遣いは何処かの姫のような、上品な言葉。

「…お、お前は誰だ——」

つばがのどに引っかかって、うまく声が出ない。それほど俺は驚いていると同時に、恐怖を感
じていていた。この世のものとは思えないほどの美しいこの少女に。

「…ちょっと、このあたくしにこんなほこり
臭い部屋に、長時間居させて。どういうおつもりなの?」
「……質問に答えろ。お前は何だ」

落ち付け、落ち付け、と心でつぶやく。


「あたしの名前はローズ・ウィンディ。
 悪魔界からやってきた、あなたの契約者———」

あくま…けいやくしゃ……。
 俺はすぐそばにあった辞書を引いて、その言葉を調べた。
 ああ、あくまは「悪魔」で、けいやくしゃは「契約者」か……。
 頭の中でようやく漢字に変換できたとき。俺は言葉にならないような奇声発していた。


Re: Voice of the devil〜悪魔の声〜 ( No.9 )
日時: 2010/11/14 19:12
名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: PWqPGq9p)

05

「悪魔…契約者?おい、そういうことはオカルト研究部に行ったら良い」

それとも何だ?俺の小説のネタにでもなってくれるのか?

「オカルト研究部?なによそれ。どうせそこもほこりっぽいところ何でしょ?」

ほこりっぽいも何も、そこは元掃除用具入れだからな。

「——じゃなくって、悪魔とか契約とかどういうことだ」
「え?あら、ご存じでなくて?」
「知るわけ無いだろ。説明を求める」

思いっきり睨みながら言うと、その少女——ローズと名乗るやつは、面倒くさそうに立ち上がった。

「あなたは我が国—悪魔界の真正な審査により、人間界を滅ぼす、重要な人材として
 選ばれました。そして、そのサポートをするのがこのあた———」
「待て待て。時間をくれ」

不満そうに口をとがらせるが、無視だ、無視。
 ……頭の中でいろいろな単語が漢字に変換されずに、漂っている。

「しんさ」…「にんげんかいをほろぼす」…「じゅうようなじんざい」……。

——そして約十秒後。

「……どういうことなのだ、それはぁぁあああ!!!」

この後、職員室の暇な先生方が乱入してきたのは、言うまでもなかった。


Re: Voice of the devil〜悪魔の声〜 ( No.10 )
日時: 2010/11/15 19:49
名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: PWqPGq9p)

06

「どういうことって…そういうことよ」

先生達が帰った後、俺は隣の教室から椅子を1つ持ってきて、溜息混じりに座った。
ふいにローズが口を開いた。

「そういえば、あなたはいったいどういう人間ですの?
 先ほど来た人間達は、あなたを気味悪がってましてよ」
「……当たり前だ。なんせ俺は学校一の嫌われ者だからな」

その言葉の意味が理解できないのか、ローズはただ首をひねっているだけだった。
しかし、改まってみるとこの少女の美しさは尋常ではなかった。こうやって首をかしげているだけでも、絵になっている。

「嫌われ者?それはいったいどういうことですの?」
「……俺は周囲の人間には認められていない存在と言うことだ」
「……前から思っていましたけど、あなたのその口調。なんとかなりません?」

…読者のみんなはとうの昔の突っ込んでいただろう事を、大胆に言う。

「……時代劇ファンなのだ。そう、気にするでない」

ちなみに地の文では普通の話しているのは、読者の皆様が不可解な気分にならないように配慮しているからだ。それでも不可解な気分になるというならば、今から戻ることをオススメしよう。……だが、俺的にはこれ以上読者が減ってしまうのは…寂しいが。

「なにをぶつぶつ言っているんですの?」
「…いや、何でもない。それより、そろそろ俺の事だけではなくお前のことも聞かせてくれるか」

その言葉に、先ほど笑っていた顔は冷酷な物へと変わった。……同一人物とは思えないほどに。

「あたくしのこと?…まぁ知る必要はありますわね。じゃあ————この世界を滅ぼすことになったきっかけから話しましょうか」

その口からは血にも劣らない真っ赤な舌が、ちろり、とのぞいていた。


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