ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Blood band【オリキャラ一旦終了です】
日時: 2010/12/03 06:50
名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)

クリックthakns!!

初めましてでもそうで無い方もこんにちは、こんばんは、おはようございます。浅葱です。

本日、参照200突破しました! 更新が遅い小説にも関わらず沢山の方が読んで下さいり、ありがたいです♪


この話は特殊なブラスバンドの人達が様々な方法で人の悩みを“消す”お話です。
消し方に関しては色々ありますのでご注意を……

あ、此処ではもう一作「片腕の魔術師」と言う小説を書いているので宜しければそちらもk(ry
それと「片腕の魔術師」を一応中心に書いているのでこちらの小説は更新が遅いかもしれません。
グロ・流血表現が時々あるので駄目な方は要注意です。

オリキャラ募集中です!
募集してくださる方は>>02の募集用紙をコピーして下さい。
(現在、一旦オリキャラ募集を終了しています)

〜お客様リスト〜
庵崎詩怨(★様オリキャラ) 曲名:罪悪感と真偽にて登場していただきました。
伊禮久哉(三希久様オリキャラ)曲名:毟り取られた白い羽にて登場していただきました。
小高悠(栞。様オリキャラ)曲名:月色に光る小笛にて登場していただきました。
風月春(ヴィオラ様オリキャラ)曲名:淡い銀色にて登場していただいてます。
代々木藍(お饅頭様オリキャラ)
倉敷健矢(ヒカル様オリキャラ)
佐山麻奈香(かりん様オリキャラ)

† 目次 † 
>>01 プロローグ
曲名:罪悪感と真偽(完結)
>>11 >>13 >>21 >>22 >>24 >>26 >>27 
曲名:毟り取られた白い羽(完結)
>>33 >>34 >>35 >>39 >>42 >>51
曲名:月色に光る子笛(完結)
>>52 >>60 >>61 >>62
曲名:淡い銀色
>>63 >>70

† お客様 †
★様(初コメントありがとうございます! オリキャラ庵崎詩怨君を下さいました♪)
三希久様(別作の方も見てくださってありがとうございます! オリキャラ伊禮久哉君を下さいました♪)
栞。様(いつも観覧して下さってありがとうございます^^ オリキャラ小高悠ちゃんを下さいましたvv)
ヴィオラ様(いつもオリキャラありがとうございます! オリキャラ風月春ちゃんを下さいました。)
お饅頭様(コメントありがとうございます♪ オリキャラ代々木藍ちゃんを下さいました^^)
かりん様(観覧ありがとうございます^^ オリキャラ佐山麻奈香ちゃんを下さいました。)



†登場人物†

黒川 夏弥……Kaya kurokawa ♀ 17歳
Blood band トロンボーン担当
容姿は金色の緩いウェーブがかかったショートヘアにとび色の少し大きな瞳。身長162cm。
スーツの中に黄色の兎耳パーカーを着ている。
懐くと意外と話し上手聞き上手な不思議ちゃん。僕っ娘。意外と女っぽい面があったり黒かったりする。

木之本 翠……Sui kinomoto ♂ 19歳
Blood band トランペット担当
容姿は水色のポニーテールにしている長髪に濃い青色の瞳。身長180cm。
黒色のスーツに赤色のネクタイをしている。
明るく陽気でやや突っ走り気味な面が多々有る。けれど気にしないポジティブ思考。黙ってればイケメン。

遠山 風真……Huma toyama ♂ 18歳
Blood band ホルン担当
容姿は緑のかかった黒髪のショートヘアに緑色の瞳。身長172cm。いつも優しく穏やかな表情をしている。
黒色のスーツに緑色のネクタイをしている。
穏やかで優しいしっかり者だが一度キレると誰もが怯える魔王に変貌するんだとか。

西森 華雪……Kayuki nishimori ♀ 16歳
Blood band テューバ担当
容姿は焦げ茶色の肩下まである癖毛に灰色の瞳。身長165cm。眼鏡を着用している。
黒色のスーツに水色のネクタイをしている。
冷静でしっかり者。理数系で理論的。とりあえず過程より結果主義。

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Re: Blood band【オリキャラ募集中です】 ( No.26 )
日時: 2010/11/27 10:20
名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)

誰だ……?


いつも瞳孔が開き気味な紅い自分の瞳をさらに大きく開かせて、周りを見る。

けれど低い声の正体は全く見つからない。……誰なんだ? 俺を呼んだのは誰だ?

自問自答。それを何回も繰り返して辺りをぐるぐる見回す。


「誰、だよ……」


そう言ったのを境に突然俺の心臓が大きく鳴った。

ドクン、とゆっくりとしかし大きく鳴る心臓に思わず嫌悪感を催し、その場に跪いた。

胸を手で服に皺が出るほど強く抑える。それでも心臓がゆっくり鳴るのは止まらない。

頬の内側の肉から血が出そうな程強く歯を噛み締める。苦しい、苦しい、苦しい、苦しい……

何だよ、後悔しろとでも言ってんのか? ふざけんな、俺は後悔なんかしない。絶対にしない。


“へぇーっ……君、後悔しないんだぁ”


夏弥の声が聞こえた。最初に会った時のような、今思うと何処か俺を避けているような声。

けれど夏弥が本当に俺を避けているだなんてどうでも良い。声の真偽などどうでも良かった。

後悔なんてしない。これが正しい。親の存在が元々“消えて”居る事が正しい。

そもそも親が居る事自体間違っていたんだ……そう自分に言い聞かせるように心の中で言った。

夏弥の笑っている声が聞こえた。けれど、それもまたどうでも良かった。


「……?」


ふと、突然に心臓の嫌悪感が消えた。フッと言う擬音の着きそうなほど本当に自然に。

あまりに突然で驚いた。けれど一応立ち上がる。夏弥の笑い声まで消えていた。

そして何もせずに立っていると突然眩い光が視界に入ってきて俺は目を閉じる。


「うわっ……!」


そう叫んだ瞬間目を閉じても分かる光と共に意識が徐々に途切れてきた。

……何だよ、俺死ぬのか? いや、違うよな……

そんな事を意識が途切れる前に考えていた、気がする。

瞼の内側からも見えていた光が徐々に消えてきて、完全に真っ暗になった。






「…………あれ?」


次、目を覚ました瞬間目に入ったのは学校でもブラスバンド部の元部室でも何でもない。

俺の家だった。

……おいおい、まさか全部夢だったって言うのか? そんな嫌な考えが頭をよぎる。

けれど夏弥は悩みは消えると言っていた。じゃあ親は居ないのか? 

そう思って、とりあえずさっき演奏中に見た。親の部屋へと行って見る。仕事をしていないので多分居る。

けれど俺は驚く光景を目の当たりにした。



親が居ない。


それと同じく血の水溜りも、砂も無い。


親の居た証拠、存在が完全に“消えて”いたのだ。


本当に親が消えたのか? 純粋な驚きが頭を回る。これはまた夢ではないのかと何かが警告する。

すると俺の家の近所の人が何かを話していた。自然と聞こえた為、特に耳を澄ます事無く聞いていた。


「可愛そうよねぇ……詩怨君」


「そうよね、両親を亡くしてもう二年も経っているのよね」


……両親。母も父も死んでいる、事になっている。本当に親が消えていた。

なのに何故か純粋に喜べなかった。もう虐待されないのに……どうして?

良く分からない喪失感が俺の中を巡った。この気持ちは一体何なんだ?

Re: Blood band【オリキャラ募集中です】 ( No.27 )
日時: 2010/11/27 10:42
名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)

「ふふふっ……見事任務成功ってやつかなぁ?」


嬉しそうな微笑みと共に、夏弥は肩を竦めた。隣に居る翠も風真も華雪も同等の表情をしていた。

……今回の任務で消したのは詩怨の“親”。元々存在の無かった事にする、それが依頼。

任務は成功。詩怨の両親は本来であれば母親のみ死んだ十六歳の時に、二人とも死んだと言う事にした。

これで詩怨はもう虐待を受けることは無くなる。紛れも無い任務の成功。

しかし、少々失敗した部分があった。


「まさかあーんな爆弾持ってるなんて知らなかったよ♪」


爆弾。……それは、詩怨の中に眠っていた“罪悪感”と言う感情。

詩怨は親を消してほしいと言う事に自分ですら気付いていなかった罪悪感を持っていた。

夏弥達が見てきた虐待されている子供には意外とある親を消したと言う罪悪感。

詩怨は虐待されていた期間が二年と長く、眠っていた罪悪感もそれに比例して大きくなっていた。

そして親を消した瞬間にその爆弾は爆発こそしなかったが、より彼を苦しめることになる。


「まぁ、思ったより虐待期間が長かったっつー話だよな」


翠が溜息を着きながら楽器を磨く。何故爆発しなかった事が彼を苦しめるのか、それは至って簡単である。

罪悪感があの時……即ち、夏弥達の演奏中に爆発すれば次に目覚める時にそれも消える。

夏弥達の演奏中、彼の存在は消えていたので演奏が終わった時に彼は存在する。つまり、異なる。

存在しない彼の心情は一切受け継がれない。夏弥達の演奏はそう言う仕組みになっているのだ。

しかし彼の罪悪感は演奏中に爆発しなかった。そしてさらに爆発するまでのタイムリミットを縮めた。

……彼の罪悪感が爆発するのは、現実。その時は夏弥達も彼の前には現れない。

即ち彼の罪悪感の爆発するタイムリミットは、今この瞬間にも縮まっている訳だった。


「まぁそーだね。あ、もう行こっか」


あっさりとその話を終わらせ、四人は楽器と楽譜を鞄にしまうと詩怨の通う学校から出た。

そしてこの四人は二度とこの学校に姿を現さなかったと言う……。……何処へ行ったのか?

それは、この四人を正式に知っている人物のみ。明日からあの学園の者は永遠にこの四人の事を忘れる。

また、同じ事が繰り返される。ただそれだけ。





罪悪感と真偽は、誰にも問えない。





——————Bad end……?

Re: Blood band【参照100突破しました!】 ( No.28 )
日時: 2010/11/27 10:53
名前: 三希久 ◆8HdYpQBrEo (ID: S8b9wYSL)

どうも、また来させていただきました。
“消す”仕事、何のために彼等はその仕事をやっているか気になる所ですね…

更新頑張ってください

Re: Blood band【オリキャラ募集中です】 ( No.29 )
日時: 2010/11/27 16:20
名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)

三希久様
コメントありがとうございます^^
“消す”仕事は徐々に解明させてゆく予定です。

ありがとうございます。更新頑張ります^^

Re: Blood band【オリキャラ募集中です】 ( No.30 )
日時: 2010/11/27 16:40
名前: ★ (ID: XrRR0R9A)

詩怨...
面白かったです♪
これからも頑張ってください!


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