ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 桜の散る頃に
- 日時: 2010/11/28 19:53
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
「おい、起きろ」
妙に乱暴な口調に、僕は起こされた。
視界がぼやけてるので目をこすった。そこには女の子がいた。
「…………あの。誰ですか」
女の子はセーラー服を着ていた。陳腐なデザインだった。
「実の妹に何をいってる。静馬」
僕に妹はいない、といった。そんなことよりなぜ名を知ってる。
「そんなのどうでもいいだろ、早くしないと遅刻するぞ」
女の子は部屋を出て行った。
- Re: 桜の散る頃に ( No.12 )
- 日時: 2010/12/05 15:19
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
僕はドアの入り口で突っ立ったままだ。
妹はテレビの電源を消したら立ち上がり、僕とすれ違った。後ろを振り向くと、もう妹はいなかった。
「……意味わかんねぇ」
僕は頭を掻き、ソファに座った。テレビの電源を入れたら、興味深いことが目に入った。
- Re: 桜の散る頃に ( No.13 )
- 日時: 2010/12/05 15:26
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
「え……」
僕はリモコンでテレビの音量を上げた。
画面には俯いた僕と同じくらいの年齢の女の子と、どこかで見たことのある芸能人が向き合って座っていた。
『最近おかしいことが起こったんです』
女の子は俯いたまま話した。
『おかしい……こととは』
『なんでかわからないんです。この間、朝起きてリビングに行ったら、見知らぬ男の子がいたんです』
「…………!」
僕は最大まで音量を上げ、近所迷惑になったら困るからカーテンを閉め、電気をつけた。
『そうですか』
『私は母にあの子誰? と訊いたんです。でも母は何を言ってるのかしら、この子……というような顔をして「自分の弟を忘れるんじゃないわよ」といったんです』
この女の子も同じだ。
僕と同じで、いつの間にか兄弟が出来ていること……。まさか、あの子も……?
『記憶の改竄に失敗したか』
あの女の子の弟も、まさか、妹と同じ……!
- Re: 桜の散る頃に ( No.14 )
- 日時: 2010/12/05 15:40
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
僕はテレビをそのままにしたまま、妹の部屋に行った。
そういえば母親はどうしたんだろう。まあいい。
「……なんだ、お前」
「……どういうことだ」
「は?」
こいつは何を言ってる、頭を打ったのか?
そういう想いが顔に出ていた。
「俺、夢で見たんだ。お前が異世界のやつだとか桜の散ることに処分されるとか……」
「……」
「どういうことだ! 教えろ!」
妹は溜息をついた。
そしてそっか、とつぶやいた。
「静馬、そこに正座して聞け」
妹は床に指を差した。
- Re: 桜の散る頃に ( No.15 )
- 日時: 2010/12/06 16:31
- 名前: 有希 ◆02M0Jkutfc (ID: nWdgpISF)
「はぁ……」
僕が座ると妹は深い、深いため息をついた。
話したくないなら話さなくていいと、僕はそういった。
しかし妹は、話すわ、と即答した。
「あたしはあんたの夢の中で言ってた通り異世界から来た」
その異世界はなんつー名前なんだ。
「言わない」
即答した。
「あたしたちはその異世界で変わらないこの地球と同じような日常を過ごしていた。一つを除いては。
数億年も前に、その異世界で大きな爆発が起こった。その爆発はある地域で起こった。そこは何度も何度も問題を起こしたとこだった。今まででは一番酷くて市が2,3個滅びるほどの大火事だった。しかしこれは全世界が滅びるんじゃないかというほどだった。
私達は他の世界に避難した。
しかし私達には住むところがない。だから適当に決めた。そして記憶の改竄をした。
けどさっきテレビでやってたように私達は記憶の改竄に失敗したら、桜の散る頃に処分される」
「ちょっと待て」
俺は手をだし、話を止めさせた。妹はなんだ、といった。
「なんで桜の散る頃なんだ?」
妹は黙る。そしてまたため息をついた。
そして言った。
「……そんなの、こっちが知りたいよ」
そっか。
「じゃあ続ける」
おうよ。
- Re: 桜の散る頃に ( No.16 )
- 日時: 2011/03/14 17:04
- 名前: 銀弧 (ID: NTjYMQnF)
どうも、銀弧といいます。
orzみたいな格好受けましたww
いいですねぇ、おもしろすぎます。
更新楽しみにしています。
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