ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Rotkappchen
- 日時: 2010/12/24 19:13
- 名前: 白兎 (ID: LCLSAOTe)
ハクトです。^^
更新は亀さん以下だと思われますが
見ていただければ嬉しいです。
タイトルは −本当はaの上に点々をつけるべきなんですが、文字化けしちゃうので断念−
「赤ずきんちゃん」の意ですね。−↑の理由で違いますが、そう思っていてください。ぶっちゃけ無理やりですね−
でも「赤ずきんちゃん」の結末はうろ覚えなハクトだったり。
まぁそんなに関係ないからいいよね★←
ダーク書くの久しぶり…。
でわでわ。
- Re: Rotkappchen ( No.5 )
- 日時: 2011/02/16 10:39
- 名前: 白兎 (ID: lm8tIa56)
「あり?」
間抜けな声が出た。
だってさ、おかしいよ。
僕は、いつも通っている学校に向かっているんだ。
それなのに、それなのにさ
「ここ、何処だっけ……?」
何で、道に迷っちゃうんだろ。
はぁっとため息がもれた。
もう、転校して一ヶ月も経つのにさ。
どーしてこう……。
事の始まりは、朝の五時。
いつもなら遅刻ギリギリまで寝てるんだけど
この日は何故だか目が覚めた。
もう一眠りしようとしたけど、目が冴えちゃっててダメだった。
仕方なく、いつも通り朝の支度。
時間が余りに余ってたから、スローロリスもビックリの(スローロリスが本当にのんびりしてるかなんて知らないけど)超スローリーな動きで支度した。
もう二度としないと決めた。あれは存外疲れる。
速すぎも遅すぎも駄目って事だね。
で、七時に家を出てみて……。
……で、迷ったと。
いつもは、ちゃんと学校に着けるのに。
……あ。
そう言えば、僕はいつも、あの人と一緒に登下校してたっけ。
そうだ。今日は奏冴がいないから……。
結局、今まで僕は彼に頼りっきりだったのか。
ああ、なんてこった。
奏冴、君の存在に、いま初めて感謝したよ。
いつも見下しててごめんね。
そう言えば、奏冴は今日も僕を迎えにくるはずだ。
勝手に先に行っちゃってて良いんだろうか。
連絡とかするべき……?
ま、いっか。奏冴だし。
……これって、見下してるうちに入るのかな?
まぁそんな事はどうでも良くて。
此処はいったい何処なんだろう。
そんなに歩いてないから、多分 近所なんだろうけど。
誰かに訊いてみようか。
そう思って、周りを見渡して
適当な人物を探した。
目に付いたのは、花屋さん
の 店先で、水撒きをしていた女の子。
なんだろう。
瞬間的に胸がドキリと鳴った。
あれか?
これが、一目惚れってやつなのか?
わかんないや。一目惚れなんて始めただし。
第一、恋愛経験は一回しかない。
後で奏冴に聞いてみよ。あいつ、案外 経験豊富だし。
「すみません。道を教えてもらえませんか?」
僕は、その子に話し掛けた。
ついでに爽やかスマイル付き。
下心ありまくりかも。
でも、どうせ誰かに訊かなきゃいけなかったワケだし。
良いじゃんね? 別にさァ。
- Re: Rotkappchen ( No.6 )
- 日時: 2010/12/26 09:35
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
- 参照: http://yaplog.jp/akirahayate/
奏冴に頼り過ぎですよ笑
学校の道のりくらい覚えておきましょうよっ
うぬ、恋しちゃったんですか?
でもそれも奏冴に聞かないと分からないんですね(>_<)
- Re: Rotkappchen ( No.7 )
- 日時: 2010/12/28 17:22
- 名前: 白兎 (ID: owa39mxZ)
>>アキラs
「『覚えてない』んじゃなく『覚えない』んだ」
……と彼なら言いそうですw
彼は恋愛方面には鈍感みたいですね
- Re: Rotkappchen ( No.8 )
- 日時: 2010/12/28 18:20
- 名前: 白兎 (ID: owa39mxZ)
「あぁ、森高のかたなんですね」
彼女は、とても可愛らしい声をしていた。
高いけど、耳障りじゃない。
それはこの少女の顔によく似合っている気がした。
13,4くらいの容姿。
整っている、と言うとそうでも無いが、
垂れ目がちな瞳や笑った表情は何だか愛らしい。
癒し系って、こういう顔のことを言うのだろうか。
『森高』とは、僕の高校の名前の略だ。
僕は「はい」と頷いた。
「最近この辺りに越してきたばかりで……。
ちょっと、迷ってしまいまして。
はは、困りました。地理には弱いんですよね」
爽やかに、にこりと笑ってみせた。
昔から、人付き合いには困らなかった。
愛想を振り撒くのには慣れていた。
仕事柄、人を騙せないとやっていけないし。
そうやって、紳士的に振舞えばほら、少女は顔を緩ませた。
「森高なら、そこを左に曲がって、そのまま三番目の信号で右に……
…………を真っ直ぐ…………
………で右に…
……
………………って聞いてます?」
「……へ?」
「……聞いてなかったんです ね」
「え、あ、いや……」
「…………」
「あはははー」
「…………」
無言の圧力ってあるよネ。
そんな冷めた目しないでほしいなー……。
そんな冷や汗だっらだらの僕を見かねて
彼女が言った。
「もういいです」
口を尖らせて、頬を膨らませた。
子供っぽいなーとか、そんなこと考えてる場合じゃない。
どうやら、怒らせてしまったらしい。
「ごめんね?」
少女は、はぁ とため息をついて。
「……案内、しましょうか?」
彼女は、まだやや不機嫌な顔でそう言った。
わお。なんて親切な。
怒ってたのに、よくそんなこと言えるなぁ。
最近の若い者も捨てたもんじゃないよね。
「でも、良いの? 花屋……」
僕は、彼女の後ろの花屋をちらりと見て言う。
彼女は「ああ」と思い出したように答えた。
「大丈夫ですよ。家の手伝いくらいですから」
「そう? じゃあ、お願いしようかな」
僕はまたにこやかに笑い、間延びした声で「おねがいします」と言う。
彼女もふっと笑って「はい」と応えた。
そう言えば、いつの間にか敬語じゃなくなってたや。
…………ま、いっか。
- Re: Rotkappchen ( No.9 )
- 日時: 2010/12/29 10:55
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
ちゃんと聞かないと、教えてくれてるのに!
だけど案内までしてくれるなんて、良い人!
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