ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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—GAME 鮮血の薔薇と漆黒の銃— コメカモ-ン(^ω^)←
日時: 2011/06/12 10:57
名前: 瀬蒼 ◆baXqm01I8Q (ID: RL/GZM5J)

クリック有難う御座います。
初投稿の瀬蒼です。

先に言って置きますが駄文です。
それを承知した上でお進みくださいw


*ちゅういがき*

・前フリ長ったらしい アリエネー 
・更新不定期 亀と同レベル、いや亀以下…  
・THE誤字脱字パラダイス
・血がどばどば どくどく 
・刃物拳銃、魔法ブッ放してバトります
・荒らしさん 嵐でも駄目ですよ?
・誹謗中傷的発言
・チェンメ載せちゃおう!
・コイツが書く小説無理! てか嫌い!

無理&当てはまった? では即Uターン願います


全て「だいじょぶっ おっけいだにゅん!」
な方はどうぞこのままお進みください。

†——————————————————————

織坂 琉玖 ♂ 十七歳 【Orizaka ruku】

「平凡」を愛する何処にでもいる現役高校生。
長い黒髪を軽く結い、淡いエメラルドグリーンの瞳。
目が良く、両目とも視力4.2。運動神経も上の下。
血が駄目で、見てしまったり臭いを嗅いだりすると発作が起きる。
原因不明の昏睡状態に陥り、無理矢理「GAME」に参加させられる。


高城 広菜 ♀ 十七歳 【Takazyou hirona】

ゲーム大好きオタク。 琉玖の幼馴染。
橙に近い茶髪を頭のてっぺんって結びパイナップルの様な髪型、
健康的に焼けた肌に大きな瞳という美少女。
馬鹿な性格で周りをよく和ませるクラスの人気者。
運動神経は中の下、成績も中の下。


朝露 澪紅 ♀ 十六歳 【Asatsuyu miku】

自称、「殺し屋」平気で人を殺す。
無表情、無感情、無口という無三拍子揃っている。
栗色のセミロングに黄金に光る瞳。
白い雪の様な肌に唇と頬は桜のような桃色。
とても美少女だが、見た者全てが恐怖を覚える。
いつもフードを被っていて、すべてが謎に包まれている。

†——————————————————————


*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;:*

自己紹介【>>0】  オリキャラ用紙【>>16】締め切りました
プロローグ【>>1


序章 —「平凡」—

01【>>2】05【>>6】 
02【>>3】06【>>7
03【>>4】07【>>8】 
04【>>5

第一章 —「始まり」—

08【>>9】 12【>>13
09【>>10】 13【>>14
10【>>11】 14【>>15
11【>>12】 15【>>19

第二章 —「殺し合い」—

16【>>35
17【>>36
18【>>37
19【>>40

 *:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;:*

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オリキャラ

ヴィオラ様作   「波兎 狸」「小山 餡子」【>>17】【>>27
蒼緋様作    「刻座 紗李」 【>>20
Neon様作    「九条 粟生」 【>>21
更紗蓮華様作 「夕月 かなめ」 【>>22
ネズミ様作    「悪原 霊亜」「夜露 蒼牙」【>>23】【>>25
パーセンター様作 「砂塵 群青」「稀有 乙姫」【>>26】【>>32
千臥様      「鷹雛 灯炉」 【>>29
月夜の救世主様  「空野 蒼璃」「大友 悠夜」  【>>31


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☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡

最近の出来事*

3月26日 参照200突破

更新速度*

超鈍足。 なんか同じ所で足踏みしてるような←

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡



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Re: —GAME 鮮血の薔薇と漆黒の銃— ( No.3 )
日時: 2011/03/22 16:43
名前: 瀬蒼 ◆baXqm01I8Q (ID: FzVK5xRK)

深緑のブレザー、紅い薔薇のような色のネクタイ。
濃紺のズボンに黒革のベルト。

俺が通っている高校の制服に着替えて、自分の部屋を出る。2階の長い廊下を歩きながら、
1階へ繋がっている木製の階段を降りる。

キシキシと僅かに床が軋むのを足で感じながらタンタンと音を立てながらリビングへ向かう。


「お早う 琉玖」 

ひょこ。 
台所から少しだけ顔を出して微笑む俺の母さん。
元から細い目をさらに細めてにっこりと笑う。

相変わらず朝からよく笑うなあ。

持っているフライパンに乗っている目玉焼きを皿に
移し変えながら問いかけてきた。

「今日は遅かったわね?」

「昨日はゲームやり過ぎたかな・・・ 後悔はしてないけど」

また小さく欠伸をして、寝癖がついたままの頭を掻きながらテーブルに着く。

「ゲームもほどほどにしなさいね?」

微笑と苦笑の中間辺りで微笑んだ母さんは、トーストしたパンの上に、
さっき焼いたばかりの目玉焼きとハムが乗せてある——を乗せた皿を持って来た。

このパンは俺流の朝食の食べ方だ。

毎日このパンを食べて学校に登校している。
ていうかこのパンを食べないと「朝」って感じがしないな。

「早めに食べて学校早く行きなさいよ?」

温かいモーニングコーヒーまで淹れてくれた母さんは
コースターの上に置いて、
にこ、と一度微笑んでから食器の後片付けに台所へ戻る。


おう、と短く返事をしつつ、だらだらと食べながら、リモコンで適当にチャンネルを回し続けていると——
一つ気になるものが目に付いた。
それは何処にでもやっている普通のニュース番組だった。

『今全国で原因不明の昏睡状態に陥るという不可思議な事件が起きています——』

TVの中で二十歳ぐらいの男性がよく通る声で発した言葉は
今、とても深刻な社会問題となっている事件の事を言っていた。


原因不明の昏睡状態ねえ・・・

考えながらコーヒーを一口飲む。

俺はこの事件にふーんとしか言いようが無い。
どうせ俺がどう思ったってどうこう出来るって訳じゃないんだから。


と俺は勝手に自問自答しながらもう一度コーヒーをすする。

苦味が口の中で広がったと思いきや、そこからゆっくりと
甘さに変わって行く朝のコーヒーを贅沢に味わいながら朝食を終える。


「ご馳走様」

食べ終わった食器を台所まで運び、そのまま玄関へ向かう。

ちょっとだらだらしすぎたな。
早歩きで登校すれば間に合うだろ。

そんな事を考えながら靴を履く。

「そろそろ行くのね?」

俺が出かけると察した母さんは台所から手を拭きながら
ぱたぱたとかけてくる。

「ん、そろそろ行かないと間に合わないしな」

腕時計で時間を確認しつつ立ち上がり爪先を二回ほど床へ
トントン、と靴と足を合わせる。

「それじゃ——行ってきます」





——少しずつ運命の針が刻まれていく——








Re: —GAME 鮮血の薔薇と漆黒の銃— ( No.4 )
日時: 2011/03/05 11:49
名前: 瀬蒼 ◆baXqm01I8Q (ID: WylDIAQ4)

カチカチカチ。

静かな朝の道路に俺の携帯を打つ音だけが響いた。
今日は異様に静かだな。

いつもなら結構この通りは同じ高校に通っている一年やらで騒がしいのにな。
俺が今日遅かっただけか?

このくらいの時間帯でも遅刻確定者とか良く通るしな。 近道だし。

でも俺はこのままで行けば遅刻は免れるだろ。そこまで遅くなかったしな。


パチンと携帯を閉め背中に背負っているように持っていた
バックにしまう。


・・・・・・俺遅刻してんのかな。
さすがに1人も通らないのに不安を感じた俺は腕時計で時間を確認すると、
針達は七時五十六分を指していた。

俺の高校は八時十分までに校門に入ればセーフとみなされる。

ここからの距離でそこまで遠くないし何らかの事がなければ時間前に
着くだろ。
と心の中で自分を安心させながら所々剥げているタイルの道を歩いていると——

「やばい〜! 遅刻〜っ」


・・・何だか後ろから聞きたくない幻覚が聞こえたようだ。
昨日はもうちょっと早く寝てれば良かったな〜


「きゃあっ!?」

と俺の真後ろで派手にすっころんだ女子生徒は振り向かなくても
誰だか分かる。

さっきは不安感じたけどコイツと会うぐらいなら一人のほうが何倍もマシだ。 

「い〜ったぁぁい」
「何やってんだよ広菜。 朝からお約束やってんじゃねえよ」

睨み半分効かせながら振り向くとお尻をさすりながら「てへ☆」とかウインクしてやがる、俺の幼馴染がいた。

高城広菜。 頭のてっぺんで結んだパイナップルみたいな髪型に、いい色に日焼けした肌。
大きくてくりっとしている瞳にスッと通った鼻筋。

美少女と言ってもいいぐらいの整った顔立ちだ。
だがその馬鹿な性格とエロゲ好き(もといゲーム好き)で全然美少女に感じられねえよ。

コイツとは物心つく前からずっと遊んでいる腐れ縁だ。

早くその縁切りたいんだけど。


「今日は琉玖遅いねー? 寝坊しちゃった?」

ぴょこん、と俊敏な動きで立ち上がり俺の隣に並んだ広菜は
一緒に歩き始める。

何だ、一緒に学校行くのかよ。今日は地獄じゃねえか。
ちなみにコイツと居るとロクな事がないのは検証済みだ。 
「ああ、広菜に借りたあのゲームクリアしたから遅くなった」
「おおそっかそっかー 面白かったかにゅん?」
「まあまあかな その前に借りたやつのほうが良かったな」
「へえー じゃ明日ゲーム返してー?」
と俺と広菜は世間話を始める。

広菜はゲームオタクなので時々コイツからゲームを借りている。
・・・エロゲを借りてるわけじゃないからな? 勘違いするなよ?

話を戻そう。 で昨日はそのゲームをやっていたせいで遅くなったと言う訳だ。

「お前も今日遅かったな? お前も徹夜か」
「のんのん。 私はさっきまで『DARK.STORY』をやっていたのだよ?」

そのゲーム名には聞き覚えがある。
『DARK.STORY』今世界中で有り得ない程流行っている人気ゲームだ。

俺も少し前に買いに行ったんだが、完売と言うことだ。
ホントすごい人気だよ。

そのせいで俺買えなかったけど。


「お前そのゲーム持ってるんか・・・ いいな」
「かなりの神ゲーだったのお! 超面白かったよん!」

いや話聞けよ。

「私はクリアしたから——琉玖に貸そうかなと思って今日持ってきたよ?」

いや話聞いてた。

はい、とバックから何重にも紙を巻いてさらに袋に入れたゲームを取り出す。
いつもコイツと貸し借りするときはこうする。

見つかったら死刑紛いのことされるし。

「おおさんきゅ。 いつも貸してくれて」
「くふ。 どういたしましたっ」

にぱぱと笑みを浮かべながら小走りで校門をくぐって行く。

あ、話してたらもう学校着いたのか。
近道通ってきたし当たり前か。

それより『DARK.STORY』ゲットだ。広菜もナイスな事するぜ。
今日も徹夜確定だな。
俺はバックにゲームをしまい校門をくぐろうとすると——

「遅刻ですよ? 織坂琉玖さん?」

俺から死角になっていた陰から——見覚えのある風紀委員の腕章をした
女子生徒がファィルを片手に俺をビ、と指差す。

「ちッ遅刻?」

その単語に吃驚しながら腕時計で時間を確認すると、

やべ、まじだ。 八時十一分。遅刻時刻ですよ。
あの野郎。 アイツと喋ってたせいで遅刻じゃねえかよ。

さっきはナイスとか思ったけど前言撤回。
やっぱり言いことねぇな!? 

「さ、これから生徒会室まで来て下さいねー?」

黒い笑みを浮かべた女子生徒が鬼に見えたのは気のせいか。






 

Re: —GAME 鮮血の薔薇と漆黒の銃— ( No.5 )
日時: 2011/03/05 11:50
名前: 瀬蒼 ◆baXqm01I8Q (ID: WylDIAQ4)

風紀委員から尋問——もとい遅刻の理由を聞かれた後—

俺は一時限目と二時限目は廊下に正座という拷問を受けた。
遅刻者はこういう罰を受けるが—

初めてこれ受けたけど辛いぞ。
足が痺れるし、廊下通る先生に笑われるし。精神的にも辛いし。


畜生、最悪だ。 今すぐアイツの首絞めてやりてえ。

だがこの処罰中に逃げ出すとまたここから廊下に正座時間を先生に
増やしていただけるのだ。 嬉しくないけど。

肉体的と精神的に押し寄せて来る辛さに耐えながら二時限目終了のチャイムを待った。


静かな廊下に教室から聞こえて来るくぐもった教師の声。

窓から入って来る、し肌寒いそよ風。

廊下に正座する、俺。


畜生。 哀しすぎるぞ。



もう誰もいないし、足伸ばしちゃおうか。
授業中だし・・・静かにしてれば大丈夫だろ。

と足を伸ばしかけた瞬間——

ガラガラッ!

と勢い良く教室の扉が開け放たれた。


俺は寸での所で伸ばすのをやめ背筋をピンと伸ばし正座を再開する。


おおおお!? あぶねえ!?
何なのいきなり! 死ぬかと思ったぜ。

先生は俺の様子を見に来たぽいな。
もう少し遅かったら地獄だよ。 

先生は俺の様子を数秒眺め・・・ピシャン。 扉を閉めた。


ふう・・・ 危ない危ない。

とりあえず見つからなかったって事でセーフだ。
ってかもう来ないだろ。 来たばっかだし。

俺が遠慮なく足を伸ばす。
痺れから一気に開放され足が楽になる。

あー疲れた。 ってかまだ痺れてるよ。

・・・・・・ここで安心したのが駄目だった。

ガラッ


・・・貴方はこの音が何かご存知だろう。
数秒前に聞いたばかりだしな。

先生がフェイントで扉を開けたのだ。
十秒ほど間を空けて。



「・・・三、四時限目もプラス、だな」

ぽそ。 数学担当の教師が呟いた。


その言葉に泣きそうになってきたよ。







少しずつ、「GAME」への時が迫っている——












Re: —GAME 鮮血の薔薇と漆黒の銃— ( No.6 )
日時: 2011/03/05 11:51
名前: 瀬蒼 ◆baXqm01I8Q (ID: WylDIAQ4)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode=view&no=16494


痛ぇ・・・ まだ足がジンジンするぜ。

まだ痺れている足で帰り支度を始める。
今日はこれから教師達の会議があるらしく早めの下校らしい。

あれから四時限まで廊下に正座に耐えた俺、我ながら凄いと思ったぜ。
四時限終了のチャイムが聞こえた時は天国だと思ったよ。


バックに今日無用の物のとなった教科書やノートを乱暴に詰める。

がさ。教科書がバックの中で何かに引っ掛かって入らない。
二、三回詰め直しても入らないままだ。

一度全部ノート類を出してその引っ掛かる原因を突き止めようとバックを除く。


そこには—紙で何重にも巻いて—袋に入れたゲームが入っていた。

『DARK.STORY』広菜に借りた人気ゲームだ。
それを見ると同時に「早くやりたい」という感情が来たが——

このゲームを借した張本人を思い出し、イラッという感情が芽生える。

——そもそもこの罰ゲーム受ける原因、広菜じゃねぇかよ。


自分だけ先に校門入りやがって。 時間気がついてたなら教えろよ。
畜生、考えただけで腹が立ってきたぞ。

アイツに文句ぶつけてやるぞ。
一発ぐらい殴りたいぐらいだよ。


——広菜、何処にいやがる。
教室を見渡すが—生憎、広菜の席は空席だった。

逃げ足の速いやつめ。 五十m走九秒のくせして。


俺はまだチャックも閉めてないバックを片手に教室を出る。



だが探すまでもなく、広菜は居た。
靴箱の近くにある柱に寄りかかって携帯を弄っていた。

まだ俺に気がついてないらしい。
誰か待ってんのかな。


声を掛けようとすると——

ピロリン♪ 俺の携帯から着信音が鳴った。
アイツ、俺にメール送ってたんか。 俺電話派だけどな。

その着信音に気がついた広菜が俺に気がつき伏せ気味だった顔を上げる。

「あっ琉玖」

携帯をパタンと閉じポケットに仕舞う。
俺に向き直ったかと思いきや何だかもじもじしてるぞ。

しかも顔が赤い様な気がするぞ。 熱でもあんのかな。


「えっ・・・と。さっき送っちゃったメール見なくていいからね」


は?送って来てそれか。 めんどくさいから見る気しないけど。
どうせくだらなさそうな内容ぽいし。 

「・・・歩きながら話す。 一緒に帰るぞ」

と自分は『二年C組』と書かれた板が置いてある靴箱へ移動する。
俺の靴が置いてある場所まで移動したが——

広菜がいつまで経っても来ない。
同じクラスだからこっちまで来る筈なんだけど。

「・・・広菜?」

ここから死角になっているので居るかは分からないが、柱の方に声を掛ける。

「え、えっあっうん。 今、行く」

しどろもどろになりながら靴箱までちょこちょこと歩いて来る。

なんだ普通にいるじゃねぇか。 さっさとしろよ。
俺は怒ってるんだからな。 その「罰ゲーム」の事に。

もっとイライラが倍増されたぞ。 早く話したいんだよ。


俺と広菜は外靴を履き—朝の様に並んで歩き始める。

だがいつまで経っても広菜は無言だった。
俺も広菜が言い始めるまで話さなかったので微妙な沈黙が流れる。

・・・しょうがない俺から話すか。

「おいお前、朝の事だけどよ・・・」
「へっ!? あっうん何?」

俺の言葉に少しびくっとなった後しどろもどろに聞き返して来る。

「何で俺に時間の事言わなかったんだよ そのせいで罰ゲーム喰らったんだぞ?」
「おっ・・・おこっ、てる?」
「当たり前だろ あんな四時間打っ続けであんなのやらされて」
「えとごめんね! それは琉玖を試す為の『GAME』で・・・」

は?何言ってるんだ。 『GAME』って。
お前はゲーム好きさは分かってるが良く意味が分からない。

そんな事を考えていると広菜は「しまった」なんて顔して口を押さえる。
・・・もっと意味が分からないぞ。

「意味分かんねぇよ。 何が俺を試すんだよ」
「琉玖には関係ないよ」

ぷいす。 広菜がそっぽ向く。
何だコイツ。 子供みてぇだな。

身長も150あるかないか位でちっこいし。

「でも・・・遅刻させちゃった事は謝る。 ごめん」
「あ、悪いと思ってるんならいい。 別にもう怒ってないし」

広菜が泣きそうになり、慌ててそう言ってしまう。
まあ、広菜も反省してるみたいだし。 ゲームも貸して貰ったから許すか。

「そう・・・? なら良かった」

胸を撫で下ろしニコっと微笑む。
少し目が潤んでいて、頬が紅潮して——

—不覚にもコイツがとても可愛く見えてしまった。

広菜は顔だけは美少女だからな。 性格は抜きとして。


「あっ私こっちの道だから。 じゃぁね」
「お、おう。 じゃあな」

いかんいかん、変な事を考えてしまっていた。
幼馴染相手にそう思うとか変態だろ。俺。


「また会おうね」


広菜のこの言葉に不自然を覚えた。
だが広菜はすぐ路地を曲がり小走りで行ってしまった。

・・・まあいいか。 どうせ俺の勘違いだろ。
俺はさっそく家に帰ってゲームをクリアしなければな。


とバックを見て家に帰るのだった。






—『GAME』まで、後少し——







Re: —GAME 鮮血の薔薇と漆黒の銃— ( No.7 )
日時: 2011/03/05 11:54
名前: 瀬蒼 ◆baXqm01I8Q (ID: WylDIAQ4)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode


「ただいまー」


家の中に声を掛けながら靴を脱ぐ。
今日は疲れた。 色々な意味で。

リビングから反応無し。
・・・母さん買い物かな。 まぁまだ二時だしな。


俺は少しだけ軋む階段を上り自分の部屋へ向かう。
階段を上がると廊下があり、母さんの寝室、父さんの寝室が向かい合わせにある。

奥には父さんの仕事場の小部屋があり、更に奥の突き当たりに俺の部屋がある。

色々な部屋を横切りながら自分の部屋に入る。

—俺の部屋は六畳分の部屋で窓の近くにベットがある。
ベットの近くにクローゼットがあり、その近くに本棚、机と並んでいる。

部屋の真ん中には小さいテーブルが置いてあると言うそこまで自慢するほどでもない普通の部屋だ。


俺はバックをベットへ投げつける。

ぼすん、と音を立て一度バウンドしそのまま落ちる。


俺はきつい制服から私服に替える。 いつもの習慣だ。
何となく制服だと学校に居るみたいで落ち着かないしな。



Tシャツと半ズボンに着替え—脱いだ制服はそのまま放置—しながら

バックの中を漁る。 教科書やノート、プリントの山を掻き分け袋を見つける。


それを引き抜きゲームを開ける。

心が「早く早く」と俺にゲームを開けるのを催促してくる。
俺は心に「慌てるな」とストップをかける。

てか心の中で何やってるんだよ。俺。
乱暴に袋から出し紙をビリビリに破く。
この封を開けるドキドキ感堪らないな。 俺、今子供みたいにかなりワクワクしてるぞ。

その紙の束の中から出できたのは——

紫の何処かの薬品みたいな色をした空に鮮血の如く紅い月が浮かんでいる。

そこの中心に主人公と思われる鎧を来た男の子が剣を構えて凛々しい顔立ちで立っていた。
そしてその空には血のような文字で大きく『DARK.STORY』と書かれていた。

おおすげぇ。 テレビで一度見たが実物を見ると気迫が感じられるような気分だぜ。

やっぱ本物は違うな。 これが今世界規模で流行っているゲームか。


さっそくやろうじゃないか。 と思いゲーム片手に立ち上がる。
服脱いだままだけどいいか。 後で片付けるか。

脱ぎ捨てた服達を跨ぎ、部屋を出る。

少し軋む床を降りながらリビングへ向かう。
リビングには大きい(我が家の中で一番)テレビがあるので其処でしようじゃないかーって考えてたり。

ゲーム機をリビングまで運び出し、音量を最大まで上げると煩いので大にする。

今日は家に誰もいないから多少煩くても文句ねぇだろ。


とドキドキしながら電源ボタンを押す。
ゲームが起動始め・・・

『心臓の弱い方、プレイしていて気分が悪くなった方はすぐにゲームを中止してください—』

と言う注意書きが出てきた。

何だ。 ドキドキしていきなりこれか。
と思っていたらすぐにタイトル画面が出てきた。


             『DARK.STORY』

             →—始めから—
              —続きから—


おおっ! すげぇな。 神ゲーって言われる程だからな。
ホント音楽とかもスゴイし、画面もカッコイイ。

超やる気沸いて来た。 明日の朝までやるぞ。


俺は始めからを押しスタートさせる。

読み込み中の画面が出て、数秒待つ。
—すごいドキドキしてきた。 こんなにドキドキしたの何年ぶりだろ。

『2500年—— 時代は進化し、人々は正当防衛として拳銃を持つことが普通となり、国民達は喧嘩が絶えず町は戦場と化してしまうようになった。』

おいおい。 すごい物騒だなその町。 俺は絶対行きたくないね。


ナレーターは続ける。

『その町、「ファバ」に住む15歳の男の子、「ラスナ」はそんな町にウンザリしていた。 ラスナはこの町を前のように平和にしたいと決心する。』

すげぇな。 このガキ。 

『人々はそんなラスナの願いには目もくれず、喧嘩を止めなかった。
逆に更に喧嘩が増える一方でした。』

まぁ、普通だろうな。 こんなガキの言うことなんか聞きゃあしねぇだろ。

と俺は隅々にツッコミを入れる。

『ある時、今日も朝から喧嘩や怒声、発砲音が鳴り響くときでした。
他の国から軍が戦争にやって来ました。 この国を制圧しようと言うのです。』

こんな政治も糞もない国なんかすぐに則れるとか思ったんだろ。

『国民達は喧嘩慣れしており死者を出しながらも見事この国を守りました。
その時に人々の間から僅かながらも「友情」や「信頼」という物が生まれたのをラスナは見て考えました。』

死者出したんか。 それはそれでどうなんだ?

『この国を守る喧嘩をやれば人々は信頼が生まれ、他人を信じ、そして助け合いながら、
平和に暮らす事ができるのではと。
その使命に燃えた、少年のお話です——』

—始まったぞ。 何か意外と設定は微妙だったけど。


そのラスナとかいう少年が立ち、その画面の端にライフポイントなどが表記されている。

見た目シンプルだなーとか思いつつメニューを開く。

技、装備、ステータスなど沢山並んでいる。
これは結構やり込みがいが有りそうだ。

と早速ゲームを進めるのであった。










 





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