ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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      ワタシとアナタ。
日時: 2011/03/25 23:59
名前: 葵 (ID: LR1GMCO/)
参照: 貴女が死んでも,私は泣けない。

初めまして。
シリアス・ダーク小説に来たのは初めてですので,ご指摘お願いします。
書き方とか,色々…
あと,コメくれたら私嬉しくて今なら泣けます,いや,マジです(((真顔

では,荒らしと宣伝と私が嫌いな方以外は下にどうぞ。


▼本編
一個 >>001.>>002.>>003.>>006.>>007.>>008.>>009.>>018.>>023




▼お客様
N2様・銀弧様・稚瑠.(*´ω`*) 様・ハルナ様


本編へどうぞ。

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     ワタシとアナタ。 ( No.1 )
日時: 2011/03/08 13:51
名前: 葵 (ID: LR1GMCO/)

〜プロローグ〜




「嗚呼…もっと…もっと集めなくちゃ…」


月の綺麗な夜。
栗毛を揺らしながら,少女は公園にある花壇の土を掘り返す。
彼女の爪は既に土まみれで,随分長い時間此の活動を熱心に続けていた事を物語る。






「…何を,集めているの?」



不意に,偶々通りがかったランニング中の女性が彼女の後ろから声を掛けた。
彼女は花壇の土を掘り返しながら,ニタリと口角を上げる。
だが勿論そんな動作など,女性からしたら見えない。
女性には,彼女が奇行を行っている様にしか見えないのだから。



「…何だと思う?」

「何,って…」



少女からの問い掛けに,女性は苦笑いを溢す。
クスクス,と少女は笑う。



「当てられたらね,良い物あげる」



少女は片手に“ソレ”を握り締め,女性の方を振り向いた。
女性に見えない様に,両手を後ろに回して…。



「そうね…宝物,とか…?」

「ブッブー。違うよ。正解はね…」



少女が後ろに回していた手を前に突き出すと,女性は驚きの余り腰を抜かして尻餅を付く。

滴り落ちる,血。
ドクン,ドクンと息づく“ソレ”を握り締める小さな手。
真っ赤な血液は,地面を汚す。

———心臓。



「お姉さんの心臓は…どんな綺麗な朱だろう? ねぇお姉さん,私に貴女の心臓…頂戴…?」



腰を抜かして逃げられない女性に,少女の手は容赦無く迫る。



















「嗚呼,綺麗な朱だね…。ありがとう,お姉さん…———」


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