ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 【Dark night】-迷子少年編-
- 日時: 2011/05/07 21:46
- 名前: チェルシー (ID: c1Cj7oJq)
『あーそんな事より、この可哀相な僕に教えてくれない? いや、可哀相に見えなくても良いから。この場合、大切なのはキミが僕に情報提供をしてくれるかどうかであって……ああ、俺みたいな不審者に教えられない? そりゃどーも。単純なお兄さんって呼ばれるよりは全然マシだ。残念だったな。じゃなくって!
———今すぐこの狂った世界の詳細を教えろ。でないと、そのご自慢の髪を切り刻むぞ?』
◆ご挨拶
初めましてかこんにちはで悩む今日この頃。二次小説ではリア友と合作をしておりましたチェルシーです。以後、お見知りおきを。
さて、初めて一人で小説を書くのは初めてだったりそうじゃなかったり。でもまあ、きっと初めてに近いから戸惑う事ばかりだと予測しよう。例えば、主人公のキャラとかにね。
それはさておき、私は素人です。しかも駄文しか経験が無いため、面白いかどうか聞かれたら胸を張って『お勧めできません!』と答えられますレベルですはい。
お友達希望とかされると嬉しくて尻尾振ります。コメ貰えると跳ね回ります。アドバイスして頂けると泣きながら感謝しまs
完結できる自信は、ほとんどありません。だけど自己満足をモットーに書いていきたいとか思ってます。ちなみに一回書いたんだけど消えましたきゃはー。だから結構、ビクビクしてますよー。
◇約束とか
+超駄文。面白くないのは百も承知だけど、実際言うと凹みます。ショボーン。
+荒らしさんや嵐さん、パクリさんは回れ右で退出をお勧めします。それでもいらっしゃった場合は無視フラグが立ちますのでご注意を。
+更新ペースには自信を持てない中学生。遅くても見守ってて下さい。
●連絡/記念とか
そのいち→小説デビュったぜ! (20110424)
そのに→この作品の目次だぜ! (>>1)
そのさん→改名しちゃったぜ! (>>20)
そのよん→参照100突破だぜ! (20110507>>24)
- 【目次】 ( No.1 )
- 日時: 2011/05/08 18:08
- 名前: チェルシー (ID: npMPGGPe)
+目次+
【序章】それは誰かの白昼夢>>2
【第一章】それは少年の奇異論理>>3 >>9 >>12 >>28
【第二章】それは天使の発狂遊戯>>
【予告編シリーズ】
-第二章<偽り円舞曲>>>23
(随時更新してると思います、えぇ)
- 【序章】それは誰かの白昼夢 ( No.2 )
- 日時: 2011/04/26 16:53
- 名前: チェルシー ◆n2c8gXP71A (ID: ofW4Vptq)
かつん。かつん。
脳の信号が今まで感じた事が無いくらいビンビンの危険信号を発する。そんなものが無くても、彼は自分がどんな状況に晒されているかを知っている——否、知らなくてはならない——のだが、そんなことに突っこむ余裕を生憎、彼は持ち合わせていなかった。とりあえず今は、可笑しな危険信号に従って、逃げることに専念しなければならない。そのせいで周りに広がる面白おかしい光景を、見逃している事にも気付かずに。いつもの自分ならきっと、後悔の嵐に見舞われているはずだ。少しできた余裕の刹那、彼はぼんやりと考えた。
呼吸さえままならない。覚束ない足取り。揺れる視界。
彼は、お世辞にも恵まれているとは言えない状況下に、まともとは呼べない身体で逃げ惑っているのだった。否、逃げ惑う、という表現で合っているのだろうか。なぜなら自分を追いかけてくる鬼ごっこの鬼に当る敵は、姿がわからない相手なのだ。初対面の人間と鬼ごっこができるほど社交的な性格では無いが、きっと相当素敵な人間とこのバトルを繰り広げているに違いない。自信も根拠も無いが、彼は何故か言い切ることができた。恐らくその理由は、背後から聞こえてくる不気味な金属音が原因なのだろう。
コンクリートと擦れあうナニか。それは、深紅の粘り強い液体を纏った、不気味かつ非常識な物体だった。三日月形の鋭利な光を放つソレは彼が説明するに当って、非常に迷惑なものだった。言葉で言い表せるモノではないのだ。もし、わかり易い例を挙げろと言われたら———曖昧な思考を巡らせ、たどり着いた答えは、『死神の鎌』であった。何とも非現実的な武器である。
「どうし、て、お前が此、処に?」
途切れる言葉を必死になって紡ぎ、背後から回り込んで目の前に現れた敵に尋ねる。初めて目の当たりにしたソイツは、彼がよく知る人物だった。視線を交差させた瞬間、行き場の無い怒気と曖昧な納得感に襲われる。否、納得感ってなんだ等の野次は聞こえないことにしよう。独りで繰り広げる会話に妙な寂しさを感じた少年は、目の前の相手に聞いてみることにした。
嬉しい事に、乱れた呼吸はいつも通りに戻っている。
「……で、お前の自称親友である俺は、どうすれば良いのかな?」
「笑止。誰が親友だよ、ばぁか」
「ですよねー」
学校帰りや安いレストランで交わしたバカらしい会話が、ふと彼の脳内に蘇ってくる。この状況で思い出してしまうなんて皮肉なことだ。自分でも情けなくなり、自然と自虐的な笑みが漏れる。それを何と勘違いしたのか、目の前のソイツもぎこちない笑顔を顔に貼り付けだした。
「大親友の間違いだろ、テメェ」
見覚えのある笑顔。どうしようもない罪悪感。
———どうして俺の大親友が、こんなことになってんだよ。
受け入れがたい現実。まあ、知人が血でベッタリの鎌を持って自分を追いかけてくる時点で、世界は有り得ない方向へと転がり始めている訳なのだが。
「んじゃーさ、教えてくれないか?」
最後の望みを賭けるつもりで、少年は目の前のソイツに心からの笑顔を見せた。切れた頬の切り傷から流れる鮮血が、赤々しく目に痛い。
「俺、これからどーすりゃいいの」
しばらく考え込む、かと思われたソイツ。けれど、予想は外れ答えはすぐに返ってきた。
「これがお前を救う唯一の手段なんだよ、相棒。だから悪いけど、今からお前を、」
続きの言葉を語るため、その唇がナニかを形作った瞬間———暴風に見舞われ、身体がグラリと揺れ、倒れかける。そして、同時に薄れ掛けていく記憶。ああ、これが夢だったらどんなに楽なのだろう。消えていく記憶の中でふと思った。
ただ、動いたその唇のお陰で声は聞こえずとも、自分に伝えようとしていた内容を受け取った。もはや人間とは言えない姿になった、大親友。ただそれでも、その瞬間、彼は———
( お前の事、信じるからよ! )
そうはっきり思ったのだった。そして刹那、壊れていく世界を最後に見送り、少年の意識は消えていく。少年はまだ、気付かなかった。これが、
愛しい世界の、"最期"なのだという事を。
———Good-bye,the collapse world———
- 【第一章】それは少年の奇異論理-01 ( No.3 )
- 日時: 2011/04/25 16:55
- 名前: チェルシー ◆n2c8gXP71A (ID: ofW4Vptq)
———俺は今、何をしているのだろうか?
「ねえねえ母さん、この人、怪我してるよ!」
「まあ……大変! どうしたのかしら、こんなに酷い怪我……?」
会話の内容からして、まだ幼い坊主とその母親が、ぼろぼろに怪我してぶっ倒れてる好青年(俺のこと)を発見し、ものすごーく心配されているようにしか思えない。嗚呼、なんと哀れな好青年(何度も言うけど、俺のことね)なのだろうか。あーめん。
つーか俺、どこにいんだよ。今すぐにでも飛び起きて、現実と俺の状態と親友のその後を確かめたいのだが、気だるい疲労感に押し潰されてしまっている俺は、その疲れに太刀打ちできるほど強くなく。あえなく狸寝入り状態のまま、道行く人の反応を聞いているのだった。酷いんだぜ? ここの人間は。まあ、汚い大人ねー近づいちゃ駄目よーと大人びた声に言われたり、やっぱり苦労してんだなーと要らぬ同情を貰うだけ貰いそのまま放置されたりと、まあ同じ年代の人間達が経験できないような治安の悪いトコロにいるらしく。何だ此処は。日本人はここまで酷くねーだろ!
「とりあえず、司祭様の所に運びましょうよ! 司祭様なら何とかしてくれるに違いないわ」
シサイサマ? 誰だよ、それ。怪しいオッサンのとこにでも連れていかれるのか? ……いやいや、絶対危ないだろ、それ。あーヤバイ。今すぐ起きないと。
「ぁあ……じょ……」
喋れてねー!
「母さん、なんか喋ってるよー?」
「司祭様のところに連れて行って貰えるなんて有難い、どうも有難う御座いますって言ってるのよ、坊や」
いや、言ってねーよ。
せめて、この騒動の行く果てを見届けてから意識が途切れりゃ良かったのに。人生、そんなに甘くないってか。軽々と持ち上げられた俺は、お世辞にも居心地が宜しいとは言えない状況の中、シサイサマの所へ連れて行かれる破目になったのだ。あー、俺、これからどうなるんだよ。つーか意識戻れよ。不気味なまでに開かない瞳。くそっ、何だコレは。俺は何も悪い事なんかしてねーよ。なのに、どうしてこう試練っぽいことに巻き込まれてんだ。……あ、まさか、もしかして。
『これがお前を救う唯一の手段なんだよ、相棒』
結構、仲良かったアイツの声。そうだ俺、アイツに何かされたんじゃんか。
『だから悪いけど、今からお前を———』
アイツ、あの後なんて言ったんだっけ。お前を殺す? いや、だったら俺、今生きてねーし。お前を、生かす? だからなんだよ。お前を、お前を……
———"ト、バス"。だったっけ?
とばす、飛ばす、跳ばす。いや待て親友。違う。大親友よ。とばすって何だとばすって。俺、どこにトバサレタんだよ。あれ、ここ、日本じゃねーの? のっと、じゃぱにーず? 英語なんか知らねーぜ! ああ、自慢にもなんねーし。ここ、地球なのかなーとかなんちゅう心配だよ自分。でもなあ。アイツ、人間とはかけ離れてたからな。異世界ですてへっとか言われても納得できないわけじゃないんだよなーうんうん。
ん? 異世界、とか?
「……んなの有り得るかあああああ!」
「うおっ、目を覚ましたぞー」
そこでまた、意識が途切れちゃう俺。くっそ、か弱すぎるだろ。あー、でもなぁ。
叫んだ時に見えた空。どこまでも澄んでいて、それでいて儚くて。日本とは思えないほど異世界チックな、綺麗な青空だったんだよなー。否、男である俺がそんな乙女チックなことを感じたなんて信じられないけど。アレだな、本能が綺麗だって言ってるんだ。異論は認めん。
に、しても。
(腹、減ったー……)
……。暢気だとか言ったヤツ、前出ろ。前だ。
- Re: 【Bark night】-迷子少年編- ( No.4 )
- 日時: 2011/04/25 19:09
- 名前: 蛍 ◆jJ8KVlzwNk (ID: XiewDVUp)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
初めまして。
すっごく上手ですね。面白かったです。
続きが楽しみです。あの・・・・・・
もしよかったらお友達になって頂けないでしょうか…