ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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〜アビリティワールド 8話UP〜
日時: 2011/05/19 20:32
名前: 崇 遊太 (ID: BZFXj35Y)

知っている人は知っている筈……の遊太(ゆうた)という小説馬鹿です。
今回、私が昔まで書いていた作品をリメイクして更新していきたいと思います。
なるべく皆様方が読みやすいように改良はしましたが、恐らく文の中身は最低中の最低でしょう(T_T)
でもまぁ、読んで頂きたいものです(*^_^*v)







    超能力者と人間が普通に暮らす未来歴3年の世界─────

 我々は未だ見たことのない現実を,悲劇を,悪夢を,終焉を


             目の当たりにする______



オリキャラ募集用紙>>12
  【>>13-18 >>21-22


プロローグ>>4
用語解説>>1

【第1章 選ばれし超能力者】
主要登場人物>>11
第01話>>007
第02話>>010
第03話>>020
第04話>>026
第05話>>029
第06話>>035
─↓異空間夢籠編↓─
主要登場人物>>38
第07話>>42
第08話>>45
第09話
第10話
第11話
第12話
第13話
第14話
第15話
 

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Re: 〜アビリティワールド〜 ( No.26 )
日時: 2011/05/04 02:25
名前: 崇 遊太 (ID: BZFXj35Y)

〔4.花火〕
─生徒会執行部─それは超能力高等専門学校にも存在する部活である。
現在ワケありで会長不在の生徒会を仕切っているのは、2年生副会長の日向龍一であった。
スッキリとした短髪,キッチリとした制服姿,常時身に付けている胸ポケットの生徒手帳と生徒会バッジ。
周りの生徒や教職員曰く、「生徒の鏡」。

「お疲れ様です。」

生徒会執行部の役員である光は、挨拶をしながら生徒会室に入室した。
奥にある副会長専用の席には龍一が座っており、手前の6つのデスクには2人の女子生徒が座っていた。
「お疲れ白石君。さっそくだけど、使いで今度の文化祭で使う小道具の確認をしてきてほしいんだけど……」
生徒会で書記の役職に就いている東雲鈴は、一枚の資料を光に渡しながら申し訳なさそうに頼む。
「全然大丈夫ですよ。それじゃあ、パッパッと行ってきます。」
光は笑顔で資料を受け取ると、荷物を自身のデスクに置いて生徒会室から出て行った。


   「仕事熱心で優秀だな、彼は。」


龍一は手元の書類に書き込みながら、鈴に向かって言った。鈴は笑みを浮かべて頷く。

「副会長を彼に任せて、あんたが会長すればいいじゃん。」

鈴の前に座っている会計の役職に就いている祁答院継葉は、電卓を器用に使いつつ龍一に言い放った。
「それはまだ決めれん。それに会長は病と生徒会の仕事と受験の3つを励んでいるのだ。勝手なことはできない。」
「奈木会長も大変だね。ま、あんたが副会長じゃなかったら今頃生徒会は潰れてるよ。」
継葉は電卓をカタカタと鳴らし、‘0’のボタンを強く押して一息ついた。
「おっしゃ、今日のノルマ達成。」
継葉は背伸びをして立ち上がると、生徒会室を出ようとする。
「どこに行く?お前個人の仕事は終わっても、まだ全体の仕事は終わってないぞ。」
「息抜きだよ。」
継葉は龍一にそう言うと、生徒会室から出て行った。


   *   *   *   *   *   *


校舎の横に建つ2階建ての古い建物。
文化祭等の小道具が積まれた倉庫内は床が埃に埋まり、壁の塗装が剥がれてコンクリートが剥き出しである。
案の定、観音開きの扉を開けた瞬間に埃が空を舞う。
「ゲホゲホッ………汚いなぁ……眼鏡外しとこ。」
光は眼鏡を胸ポケットにかけ、とりあえず辺りを見渡した。
1階には文化祭で使用する組み立て式屋台,飾り,とにかく多種多様な小道具が無造作に置かれている。

「これは結構時間かかるな〜ぁ。地道に終わらしていこう………」

光はボールペンと鈴から渡された資料を手に持ち、ため息を吐きながら小道具を確認する。
広さは教室2つ分。その広さにギッチリと収納されている小道具を1人で確認して行くのだ。
ため息が出るのも無理はない。



        バタン………─────



「え?」



開けていた扉が勝手に閉まる。大きな音が倉庫内に響き渡った。
光は不審に思い後ろを振り向くと、薄暗い暗闇の中に誰かが立っている。
「誰ですか?ここは関係者以外立ち入り禁止ですよ。」
光は眼鏡を掛けながら、数メートル離れた相手に言った。
眼鏡をかけると、より鮮明に暗闇の中に立ち尽くしている人物の姿が見えてきた。
スカートに赤茶のロングヘアー。目の前にいたのは、見覚えのある人物だった。


「堺………さん…ですか?」


暗闇の中から花火が現れ、不気味な笑みを浮かべて光を見つめる。
「あなたは賢いし、そこらの愚民共より知識もある。だから生かしておけば、勘付かれる可能性もある。」
花火は唐突に何か話し始めると、右手からカラフルな火花を出し始めた。
光はその光景を見て驚くが、冷静にペンと資料を床に置いて、持ち合せていたナックルダスターを装着する。
「どういうつもりですか?授業以外の戦いは、校則で違反ですよ。」
「あんたそう言えば生徒会だったね。私を取り締まる?ま、無理な話だけどね。」
色鮮やかな火花を散らしている両手を光に向ける花火。


  「倉庫で謎の爆発事故。生徒1人が重体……てことで、宜しく。」






      パン!!






花火がニヤリと笑った瞬間、銃声のような音と共に花火の両手から2発の火の球が発射した。
「………しまった?!」
光はこの時、自身がすでに追い込まれていることに気が付く。
光が入ってきた扉以外に倉庫から出る方法はない。窓は換気用にあるだけで、抜け出すことは不可能だ。
それに、避けきれたとしても花火の超能力は名前の通り「花火」。
このような場所で2発の花火玉が弾ければ、爆発事故に発展することは間違いない。

「んじゃ、バイバ〜ィ♪」

花火は光に手を振り、颯爽と倉庫から出て行った。



   ─向かってくる2発の花火玉─



         ─逃げ場のない倉庫の中─



「そん…………な……………」



光は2発とも簡単に避けた。
しかし、花火玉はそのまま光を通り過ぎて壁にぶつかった瞬間、眩く発光した。



夕日に照らされた高校に爆発音と凄まじい轟音が鳴り響いたのであった。







                                    ──────────

Re: 〜アビリティワールド〜4話UP ( No.27 )
日時: 2011/05/04 13:45
名前: 風(元;秋空  ◆jU80AwU6/. (ID: 4.ooa1lg)

駄作って貴方(汗
普通に面白かったですよ…?

〜オリキャラ募集用紙〜
※名前はあり得ないものでなければOK。外国人でも全然OKです。
【名前&読み方&性別】
名前:アレクセイ・アンデルセン・ディアリヒター 性別:♂



【外見&血縁】
真紅の野性味溢れるボサボサ頭で青の細長い瞳。 長身痩躯で不良系の美男。 服装は基本的に,黒のスーツ。 左肩に龍のタトゥ。
血縁は,同じく能力者である妹が1人。 能力者である父と母が居たが既に死去。



【超能力&詳細】
壁や地面等の中を自在に移動する能力。 上下左右,息が続く限り移動する事が可能で人間を壁の中に閉じ込める事も可能。 脱獄などに向く。





【その他加えたい設定】
ロリコンでシスコンな変態兄貴。 性格は,情熱的で飄々としているが何かと律儀で分析力がある。 趣味として絵画や読書などがある。
自分の能力の持続時間を長くする為に体力作りを兼ねてよりしており身体能力はかなり高い。
家計は借金塗れな上,能力者ばかりの家計ゆえか敬遠されていて家族中は悪く特に,両親は妹を執拗に虐めていた。 
ある日,それを容認しきれなくなり両親を能力によって殺した。





【自身の小説紹介or私に神のお声を】
四原則に触れる様なキャラですが宜しくです(汗
シリアス・ダークでは「I」と言う小説と「無限∞エンジン」と言う小説を執筆しています。
更新,頑張って下さい&宜しくお願いします!








※ご協力ありがとうございます。
  投稿して頂いたオリキャラは、必ず使います。

Re: 〜アビリティワールド〜4話UP ( No.28 )
日時: 2011/05/04 14:26
名前: 崇 遊太 (ID: BZFXj35Y)

>>27 風様
キターキター!!外国人キャラキター(しつこい、、、
不良系でロリコン且つシスコン……ギャップが好きです。もう大好きになりました。
妹を虐めていた両親を殺害した過去を持つ──うん、これはヤバすぎる♪
是非使わせてもらいます!!
ご協力感謝いたしまーす(^w^)>

Re: 〜アビリティワールド〜4話UP ( No.29 )
日時: 2011/05/04 18:02
名前: 崇 遊太 (ID: BZFXj35Y)

〔5.動き始める者達〕

高校から歩いて20分の所にある高級住宅街。まるでそこは、外国の街並みの様な場所であった。
レンガ造りの2階建ての家は延々と綺麗に立ち並び、住宅街の奥には9階建ての高級マンションが建っている。

“Government Mansion-01”

と描かれたアーチを抜け、ホテルと思わせるような広大なエントランスが現れる。
エントランスには黒い服に白いシャツというシンプルな服装をしたホテルウーマンらしき女性が2人程いる。
「優太君、おかえりなさい。」
胸元に‘椙浦’と書かれたネームプレートに黒髪ロングヘアーの似合う女性が優太に喋りかけた。
「お疲れ様です、椙浦さん。」
このマンションの管理人であり責任者である椙浦に、優太は軽く会釈をしながらエレベーターに乗り込んだ。


 ここは政府直轄の元に建てられた特別公共‘施設’

西暦最後の事件で家族や家を失った、主に未成年の子供達が暮らしている住まいである。
未成年の子供以外にも、家族を失うことで家も失ったワケありの人々も暮らしている。


「チンッ」という音と共に扉が開いた。
最上階である9階の9-3号室が、優太と中学2年生の妹・未来の自宅である。

「ただいまー。」

「おかえり、お兄ちゃん。」

玄関の脇にある自室に入ろうとしていた未来は笑顔で優太に言うと、そのまま自室に入っていった。
優太は自室に行かずリビングに向かい、鞄をソファーに放り投げながらソファーに寝転がった。
「明日で学校も終わりだな………夏休み、何して過ごすか………」
優太は背伸びをしながら立ち上がり、徐に窓から外の景色を見た。
すると、街中から1本の黒煙が空に伸びていることに気が付いた。黒煙の発煙場所は、見覚えのある場所だ。
「……ん?あそこらへんって………学校か?」
優太が窓に近づこうとしたその時だった。

   『神宮優太様,至急エントランスに御出で下さい。』

自宅内にあるスピーカーから、先程1階で会った椙浦の声が聞こえてきた。
「な、なんだ?」
優太は学ランを脱いで置くと、そのまま家を出てエントランスに戻った。


   *   *   *   *   *   *


   「おい!!救護班急げ!!」   「負傷者多数です!!内、1人が重体です!!」


  「どいてどいて!!」   「意識がありません!!心肺停止です!!!」


高校の外、中、周りは野次馬に警察,消防隊や救急隊でごった返しになっていた。
正門の前に停車していた救急車に、全身が黒焦げで見るも無残になった重体患者が運び込まれていく。
「光!!光!!!」
「ダメだよ。職員の方、1人付添できませんか!!」

「俺が行く。」

救急隊の人の呼び掛けに応じたのは、アンドリューだった。
泣きながら叫んでいた奈々の頭をポンポンと叩くと、アンドリューは救急隊の人と共に救急車に乗り込んだ。
そして、全身大火傷を負った光を乗せた救急車は赤いランプと耳障りな音を鳴らしながら走り去っていった。
「うっ………うっ……光ぅ……」

「おい!!大丈夫か!?」

アスファルトの上に泣き崩れた奈々に駆け寄ったのは、紫朗とクラスメイトの粟生野雹であった。
「大丈夫か?何があったんや?」
紫朗が奈々に尋ねるが、奈々は首を横に振る。そう、誰も知らないのだ。
ただ、‘校内で爆音が鳴り響いた’そして‘爆発が起こった’というアバウトなことしか理解していない。
「…………しっかりしなさいよ。私だって…泣きたいわよ………白石が………」
雹は一瞬泣き顔になったが、グッとこらえて耐える。
3人の背景には、黒煙と真っ赤な炎に包まれた半崩壊状態の倉庫が炎々と燃え盛っている。
消防車3台が放水で消火活動を行っているが、恐らく時間がかかるだろう。
奈々は唇を噛み締めて拳を握りしめると、一言2人に向かって呟いた。


  「光は、絶対に誰かにやられたんだわ。」


奈々の言葉を聞いた紫朗と雹は顔色を変え、唖然となった表情で言葉を失ってしまった。
「絶対そうよ……許されない……こ…んなこと、許されることじゃない。」
奈々は大粒の涙を流しながら立ち上がると、未だに燃え盛っている倉庫を見ながら誓った。

「光を襲った奴を絶対に殺してやる。」


   *   *   *   *   *   *


高校から離れた所にある老舗のカフェ‘Moon’には、花火とシンが不気味な笑みを浮かべいた。
「堺さ〜ん、あれはやりすぎじゃないの?」
「彼はステージに上がって来てはいけない存在よ。普通なら、殺されているのよ。」


「殺すのはダメだ。彼は‘必要な材料’なのだからな。」


花火とシンが向かい合って座っている席の後ろに、フードを被って顔を隠している人物が座っていた。
声は低く男性であることは認識できるが、どこか声に幼さも混じっている。
「今回の計画の狙いは、政府への宣戦布告と我々の存在を明らかにすることだ。それを忘れるな。」
「分かってるわよ。それで、他のメンバーは明日の計画についてどう思っているの?」
花火が男性に聞くと、男性はブラックコーヒーを一口すすり、大きなため息を吐いて話し始めた。
「全員と言いたいところだが、例の彼だけは納得していない。いや、納得はしているが良くは思っていない。」

「あいつは外すべきよ。計画実行当日に寝返られたら、すべて水の泡よ。」

花火の言葉に男性は無言で頷くと、立ちあがって喫茶店から出て行った。
「計画成功したらさ……堺はその後どうする気?」
シンがコーヒーを飲みながら尋ねる。花火はシンの目をじっと見て言い放った。
「そんなことは決まってるわよ。同志と共に起こすのよ。」







       「革命を起こして、世界を変えるの。」

Re: 〜アビリティワールド〜5話UP ( No.30 )
日時: 2011/05/05 13:30
名前: 千臥 ◆g3Ntw.kZAQ (ID: .v5HPW.Z)

おぉぉ…
「革命」その単語が好きです、
「世界を変える」その言葉も大好きです。
謎めいている花火とシンも好きです←

やっぱ能力系っていいですねぇww
てか、展開が気になる!!
更新、楽しみに待ってますよw


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