ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 黒蝶は夜に輝く
- 日時: 2011/07/29 23:26
- 名前: 華世 (ID: 9QYDPo7T)
■ご挨拶
おはよう、こんにちは、こんばんは。それとも初めまして?
どうも。再び戻ってまいりました華世です。
今回は少し複雑なお話になると思います。
どうか、お付き合いくださいね^^
■注意事項
Ⅰ:グロい所もあると思います。
Ⅱ:更新遅いです。
Ⅲ:色々お気をつけください……。
■登場人物
□黒田 恋華(Kuroda Renka)
記憶が無く、右目を失目している美少女。魅栗に恨みを抱いている。
□黒田 魅栗(Kuroda Mikuri)
恐ろしい過去を持つ恋華の双子の姉。恋華を愛している。
□黒田 一樹(Kuroda Kazuki)
恋華、魅栗の兄で魅栗を可愛がっている。過去には秘密が。
□駒崎 裕介(Komasaki Yu-suke)
賭け事好きのギャンブラー。恋華の前に現る謎の美青年。
□白木 天音(Siraki Amane)
恋華の唯一の親友。裕介に命令され、スパイをしている。
□大空 海雪(O-zora Miyuki)
明るい性格の魅栗の親友。共にクラスメイト。
■目次
♯プロローグ 傷を負った夜の蝶…>>1
♯1 天使に愛された悪魔…>>5
♯2 穢れた羽を隠して…>>8
♯3 歪な過去は何処へ消えた…>>10
♯4 黒のキングは夜嗤う…>>13
♯5 お惚気バラード…>>19
♯6 黒蝶は未だ飛び立たず…>>27
♯7 運はどちらの手に…>>32
♯8 裏取引と記憶消去…>>41
- Re: 黒蝶は夜に輝く ( No.13 )
- 日時: 2011/07/16 11:54
- 名前: 華世 (ID: 9QYDPo7T)
♯4 黒のキングは夜嗤う。
時刻は午前0時を回り、眠らない若者達をカジノのネオンが誘惑する。
そのカジノの奥に、『闇のギャンブラー』と呼ばれる青年の姿があった。
「……チェックメイト。君の負けだ」
勝ち誇った笑みを浮かべながら、青年——駒崎裕介は赤ワインを飲み干した。
逃げ場が無くなった男の駒は全て黒で囲まれている。
「さあ早く、賭け金を渡してくれ」
「うぅ……」
退屈そうにそっぽを向く裕介に、男は悔しそうに金を渡す。
「30万か。相当の自信があったようだねぇ……」
半分は呆れ、もう半分は喜びと、二つの感情が入り混じる。
最後、男に自信過剰な一言を吐き捨てた。
「……俺に勝てる訳がないじゃん」
その一言は本当でも嘘でもあり。
そして、只の強がりでもあったのだ。
6年前の今日、裕介はいつもの様にカジノに溺れていた。
賭け金を段々と積み上げ、運に任せるルーレット。
何故か外れることも無く、見事狙った場所に入る。
外れない事が不愉快なのか、裕介は特別喜ぶ事はしなかった。
「当然だよね」
独り言をさらりと呟いて、立ち上がった瞬間だった。
一人の少年によって、行く手を遮られる。
「すいません……貴方にお願いがあるんです」
漆黒の黒髪に、整った顔立ちの少年。あまりにも場違いすぎる。
「で、何の用かな?」
裕介の問いに、少年は淡々と答えた。
「僕と……勝負をして下さい」
自信を含んだ少年の微笑みに体を強張らせたが、裕介も笑って返した。
「その勝負、受けて立つよ」
この一言が彼自身の運命を大きく変える事になる————。
- Re: 黒蝶は夜に輝く ( No.14 )
- 日時: 2011/07/15 22:03
- 名前: るな (ID: syQ.nMvr)
華世
ひさしぶり!!
恐怖というなノ廃病院今日書きこんだよ!
長く開けててごめんね
続きはよろしく!
- Re: 黒蝶は夜に輝く ( No.16 )
- 日時: 2011/07/15 22:18
- 名前: るな (ID: syQ.nMvr)
華世
ありがとう^^
よろしくね☆
- Re: 黒蝶は夜に輝く ( No.18 )
- 日時: 2011/07/16 17:29
- 名前: 華世 (ID: 9QYDPo7T)
■黒蝶は夜に輝く キャラプロフィール Ⅳ
□駒崎 裕介(Komasaki Yu‐suke)
・賭け事勝負が好きな闇のギャンブラー。
・賭け事でとんでもない罪を犯した。
・跳ね気味の茶髪。銀のアクセサリーを多く身に纏う。
・身長176㎝、体重57㎏。
・好き…賭け事、ワイン、エスプレッソ。
・嫌い…負ける事。
- Re: 黒蝶は夜に輝く ( No.19 )
- 日時: 2011/07/17 12:36
- 名前: 華世 (ID: 9QYDPo7T)
♯5 お惚気バラード
「恋華ー起きてー!」
朝の光が静かに差し込む寝室に妙に明るすぎる声が響き渡った。
この声は魅栗の声ではない、他の誰かだ。
————煩いなぁ。
そんなことを思いながら、恋華はゆっくりと意識を覚醒させる。
「やっと起きたねっ!」
恋華の体の上に馬乗りになっているのは、数少ない親友の一人、白木天音だ。
何処から入ったのか、どの様にして鍵を手に入れたのかは謎だったが、あえて聞かないことにしておく。
「天音、勝手に入ってこないでよね……」
呆れ顔で溜息を吐く恋華に、天音は無邪気な微笑みを浮かべる。
「だって恋華、遅いんだもんっ! ほら、もう7時だよ!?」
そう言って、自分の腕時計を恋華の目の前に差し出す。
それを見た恋華の表情は次第に歪んでいく。
「時計をよく見なさいよ、6時じゃない……!」
「ほえ……?」
恋華に言われ、天音はもう一度時計を見直す。
そして、苦笑いを浮かべて親友の機嫌を伺う。
「あ、あはは……本当だぁ。ごめんねー」
————本当に困った親友だわ。
恋華は呆れ返り、もう言葉を返すことは無かった。
昨晩とは裏腹に、雲ひとつ無い青空に輝く太陽が朝を知らせる。
さあ、今日もお惚気日常の始まり、始まり。