ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 怖いよね?
- 日時: 2011/08/12 17:24
- 名前: 夕海 ◆7ZaptAU4u2 (ID: LXdRi7YQ)
初めまして、こんにちわ。
夕海です。
皆さん、よろしくお願いしますね。
——
01 / 心霊から人間の業まで色んな「怖い」が主な物語です。
02 / 短編集、オムニバスストーリーです。
03 / 荒らし、宣伝、口論、マナー違反等は一切お断りします。
04 / 皆さん、仲良くしてくださいね。
——
.
- Re: 怖いよね? ( No.10 )
- 日時: 2011/08/28 22:25
- 名前: 夕海 ◆7ZaptAU4u2 (ID: MDTVtle4)
姫更様
お返事が遅れて申し訳ございません(><;)
夏休みの宿題をしてて来れなかったのです(おい
路地裏、が怖かったのですか!!それは光栄でございます。
姫更様もがんばってくださいね。
- Re: 怖いよね? ( No.11 )
- 日時: 2011/08/29 11:22
- 名前: 姫更 ◆YzfOwKZcTg (ID: 19CtFRjf)
ありがとうございます><
お互い頑張りましょうね^^
これからもコメしますね!
応援してます!
- Re: 怖いよね? ( No.12 )
- 日時: 2011/09/10 12:48
- 名前: 夕海 ◆7ZaptAU4u2 (ID: /iUvxDbR)
姫更様
あわわ……返信遅くてすいません!
これから、頑張って早く更新したいです。
コメント、本当にありがとうございました♪
- Re: 怖いよね? ( No.13 )
- 日時: 2011/09/23 13:36
- 名前: 夕海 ◆7ZaptAU4u2 (ID: /iUvxDbR)
#05 [美色]
とてもね、とても綺麗な女の人の話。
昔々あるところに、絶世の美少年がいた。その子は余りにも美しいから常日頃から、貴族等の人に誘拐される危険があったのよ。
貴族が何故その子を誘拐するのか、分かる。それはね、その子を愛人や妾にしたりするのよ、厭らしい話よね。
うん、それでその子は滅多なことがない限り、外へ出して貰えなかった。
まだ育ち盛りで男の子だったから、要求不満だったんだろうね。
遂にあくる日、外へ遊びに行ってしまった。
そこへ、ある貴族の娘が噂の男の子を見つけてすぐさま自分の屋敷へと連れて帰っちゃったんだ。
その娘も、男の子すら劣るくらいの美しい娘さんよ。
娘は、その子を沢山と遊んで沢山と願いを聞き届け、沢山と可愛がってやったら、もう男の子は懐いちゃった。
だから、娘はあくる日の朝。
男の子にある飲み物を飲ませたの、美味しくて甘いココアよ。男の子はそれを飲んだ後、すぐに死んじゃった。
理由は簡単よ。
何故なら、毒が入ってたから。娘はどうしても自分以外に美人な子がいると、目の敵にして殺すのが趣味だという人だったの。
性別問わず、国、種族、何もかも問わず、にね。
「これであたしは美しくなり続けるわッ!」
娘は、美しい人を若いうちに殺すとその生きるはずであった分の若さと美しさが自分の物になると思ってたんだよ。
——— 変なの、有り得ないと思うでしょ?
だけど、違うんだな。
その娘さんは、日に日に歳を重ねるにつれ美しくなり続けた。そして寿命も何百年と生き続けたのよ。
だけど、この国の人は本当に馬鹿なのね。
いくら、大勢の美しい者たちが殺されても何にも言わない。何にも気づかない。無駄に大騒ぎするだけ。
だから、こんな習慣も出来ちゃった。可愛い子や美しい子はすぐさま、殺す、というのね。
そんな子を娘は引き取り、育てた後、殺す。
それらの繰り返し。
永遠に続くんだよ。
—— ん?普通はそこで捕まるとか殺されるとか、あるだって?
うふふふ、馬鹿な子。現実はそう甘くはないんだよ。
それはそうと、何で皆。そんなにあたしを怯えた目で見つめるのかしら。
まるであたしが、この話の主人公みたいじゃない。
あ、そうそう。最後にこの話の主人公はその美しくあり続ける娘さんよ。
名前は聞いた事があるはず。
ほら、怖がらず黙って聞いてて、好きなはずの名前なんだから。
「エリーナ・グランシェル先生………」
ほら、その子。喋らない。
話を戻すわね、その美しい娘の名前はね、聞いて驚いても知らないわよ。
うふふ。
エリーナ・グランシェルよ。
END
- Re: 怖いよね? ( No.14 )
- 日時: 2011/10/15 15:14
- 名前: 夕海 ◆7ZaptAU4u2 (ID: /iUvxDbR)
#06 [返せ]
涼太、悠司、彰の三人は幼馴染でいつも一緒にいる三人組だ。同じ境遇に育った為、気が合う同士でいた。
三人を溺愛し甘やかす両親、文武両道、容姿端麗という恵まれた天性の才能を持っていた為、常に周囲から人気がある。
そんな三人組は勉強と容姿が三人も劣るくらい素晴らしい、帰国子女でアメリカ人のハーフである直人をいつも苛めていた。
彼は生まれつき病弱体質で学校に余り来ない日もあるが、その日すら、友達と偽って見舞いに来た振りをし、苛めた。
「お前、男の癖に情けないだろーが!」
涼太が、ベットを蹴り飛ばした。
僅かな揺れで、直人の目が動揺する。
三人は下品に笑い方で、直人の右手に握られていたのを見た。
「何だ、それ?」
悠司が取り上げると、それは銀の十字架のネックレスだ。
彰が冷やかし気味に、彼女からか、と揶揄した。
直人が首を振ると、たどたどしい口調で、それは祖母の形見だと語る。
そこに狡賢い涼太が、女らしい、と言い始めたのだ。
二人もすぐさま、理解して直人を罵倒するが直人は応じない。
苛立った涼太の手で、——— 壊された。
十字架が、バラバラになる。
「やっべー!んじゃあ、俺達、帰るからなァ」
と彰が言って三人はゲラゲラ、と笑いながら直人の部屋を出て行った。
■
数日後、担任の教師から知らされたのは、直人の自殺という報告。教師は泣きながら葬儀の話などし、教室を出て行った。
すぐさま直人の話題になるが、誰も三人組を非難しない。それどころか、直人の悪口や、上辺の同情ぐらいなものだった。
■
涼太の家で直人の話題を持ち上げる。
葬儀の帰りだ。
二人は親に話し、何とか涼太の家で泊まることに成功し、三人で喜び合っていた。
そこで本日の話題の直人の話をし始めたのだ。
「あいつさ、俺達が帰った後で凄い雄叫びをあげた、って話らしいぜ。マジ、あいつ。何なの?弱すぎだろ。あー、マジ受けるんだけど、やばい、やばい。ったく外国人は英語でも喋ってろよな」
笑いすぎたのでジュースを飲み干す。
頬杖で聞いてる二人に苛立った涼太が、同意を求める。
「まあ、あいつは根ッからの外人だけどな。なァ、お前らもだろ?」
リーダー格の涼太に言われ、慌てて二人も同意した。
ふと、時計を見ると12時だ。親はとっくに寝ている時刻。
しかし、涼太の部屋は防音設備が素晴らしく親にばれないので喋り続ける。明日は部活無しの祝日でいた。
ので、三人はずっと喋り続けていた。時刻がもうすぐ1時を差す頃。
「あー、眠い……」
悠司が呟いた。それを聞き逃さずに聞いた涼太がそうだな、と返す。
好い加減に寝ようということでキングベットという横幅が広すぎるベットで三人で寝ることにした。
別段、三人で寝ても、広さが十分にあり、それぞれ好きな処で寝た。
暫く眠ったころ、涼太の耳に何かが聞こえた。
初めは寝息だろうと気にしなかったが、だんだんとはっきり、聞こえてくる音が煩わしく他の二人を叩き起こした。
「何だよ?りょーた」
「お前、夢でも見たンじゃねーの?」
と反抗気味で言う二人をとりあえず、音のする方へ指差した。
「なんか、聞こえるだろォ?」
「あー……ん?」
「お、……おい、これって」
三人が声がドアからすることに気付く。
恐る恐る聞いてみると、その声の持ち主は死んだはずの直人の声だ。
—— 返せ、返せ、返せ、返せ、返せ、返せ、返せ……
直人の声が低く呟いている。
三人の体が、背筋が凍りついて硬直する。
—— 返せ、僕の十字架を返せ、返せ、返せ…!
「ひ、ひいっ…!」
後退りするが、ドアを掻き毟る音も拾った。三人は身を寄せ合って朝まで待つ決心をする。ドアを開ける気などなかった。
ドアを掻き毟る音と直人の声は朝まで続いた。
朝から日光が差す。朝になったのだ、と安堵した三人が急いで両親のいる部屋へと向かおうとしてドアを開けた、ら。
薄茶髪の直人がドアの前にいて、こう呟いた。
「僕の十字架を返せ」
それ以来、三人がどうなかったかというと。
ただ一つ、言えることは三人がいた部屋から壊れた十字架しかなかったということだけだった。
END
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