ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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冥界の主は———
日時: 2011/08/25 19:29
名前: グレイ (ID: RXugjDaQ)
参照: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode=view&no=5647

どうも、おはこんばんにちは、初めましての方は初めまして。
グレイという者です。
因みに今、オリキャラを募集しています。
興味のある方は、上のURLからどうぞ。

シリアス系の話を書きたくて始めました。
あ、ちょ、石投げないでください、いたたた…
この話は、暗かったり明るかったり、明るかったり暗かったりと、何か不安定です。明るいのと暗いの7:3の割合です。
宜しければ先にお進みください。
それでは、注意事項です。


・駄文です、下手です。
・流血・死ネタ・グロイ表現するかもです、というか、絶対にします、グロ風にします。そう言った者が嫌いな方、ブラウザのバックボタンを連打することをお勧めします。一話目が特にグロイかもしれません多分。
・二次創作の方でやっている小説をなるべく優先しますので、最初は更新しまくりますが、話に詰まってくると亀以下の更新となります。
・グレイが嫌いな方は自転車でUターンをお勧めします。

…では、頑張っていきたいと思いますので、温かい目で見てやって頂けるとうれしいです、では…


お客様(神様)

★IANA様
☆黎様

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Re: 冥界の主は——— ( No.2 )
日時: 2011/08/19 14:59
名前: グレイ (ID: RXugjDaQ)

2、夜深〜冥界の城、黒の部屋にて〜




私が、黒の部屋の清掃を終えた頃、
今日も日課を終えた、魅夜様が、この部屋に来た。
何も無い部屋なのに、何故来るのだろう…
今日も暇なんだろうか…いや、当たり前か…


「暇ねぇ、何か無いかしら?夜深も何か無いかしら〜?」
「無いです。」


…これで仕えてから、同じ事を一万六千二百四十九回目だ。
まぁ、魅夜様が暇なのは何時ものことだし、どうこう思わないが…
暇すぎて、今日は何をするかが問題だ…

すると、何か思い浮かんだようで、魅夜様が満面の笑みでスキップやりだした。
…ここまで上機嫌なのも、気味が悪いですよ…


「あの…魅夜様、どうかなさいましたか??」
「なんでもないわよ〜♪」


上機嫌な顔のまま、部屋をあとにしてしまった…
まずい、何かあるぞ、絶対に!!
注意しなければ…この前みたく、城の中で火事が起きないように…!
とりあえず、妖と氷歌に報告だ、絶対に何かある。



【魅夜〜冥界の城、使用人室にて〜】




「邪魔するわ〜」
「みょ〜ん!」


使用人室に来てみたのだけど、あら?スプラしか居ないじゃないの?
妖と夜深は先程、灰色の部屋と黒の部屋で見かけたから、居ないのは分かっていたけど…
氷歌まで居ないのは珍しいわ〜…

まぁ、スプラもなかなかの実力あるし、絶対にみょ〜んしか喋れないから、いいわよね…


「スプラ、頼みがあるのだけれど…」
「みょ〜ん?」


…改めてみると、やっぱりスプラは普通の半死人とは違うのよね〜
なんていったって、腰から下が無いんだもの、別に障害があったわけでもないし、ただ半死人になった時、死なないからって理由で足切り落としたのは知ってるけど〜
足の代わりに、バネつけて飛び跳ねてるのもあれだわ…
元々、空を飛んでみたかったって聞いてるけど。


「あのね〜、地上に行きたいの〜」
「みょ〜ん?」
「だから、一緒に付いてきて頂戴〜!」
「みょ〜ん!!」


いいのかしら??
まぁ、いいわよね。


「じゃあ、出発進行するわよ〜!!!」
「みょ〜ん!!」


とにかく、まずは鏡の部屋の抜け道から脱走しますか〜♪



Re: 冥界の主は——— ( No.3 )
日時: 2011/08/19 19:03
名前: グレイ (ID: RXugjDaQ)

3、ハコ〜ルマノミヤ、城下町にて〜




…平和だな、一言で終わらせればね。
最近は、魔物や死人がよく街にも出て、結構な被害を受けていたりするけど。
それでも、この城下町は平和だね。
すると、前方から見たことがある人が…?


「あ!封魔師さん!!」
「こんにちは〜」


確かこの人…前に仕事をした村で、長老さんのお孫さんとやらだそうだったような…
うん、忘れちゃった。


「お久しぶりです!!貴方の御陰で、村も平和になりました!!」
「うん、まぁそれが僕の仕事だからね〜ふぁ…」


眠くなってきた…
駄目だ…睡魔には勝てないなぁ…
おやすみなさい…
意識が暗闇の中に落ちていくような感覚がするぅぅぅ…


「あれ!?ハコさん!?大丈夫ですか!?って…寝てるんですか…まぁ、村に居たときもそうでしたし、おやすみなさい。」




【魅夜〜ルマノミヤ城前にて〜】




ふぅ…着いた着いた〜
取り敢えず、一度行ったことのある、ルマノミヤに来てみたけど…
前とはずいぶん変わってるのね。
大きな家がたくさん密集してるし、
城が何故か前よりでっかくなってるし、
街の真ん中には、噴水があるし、
前に見たより、多くの商人達が、市場を活気に満ち溢れさせているもの。


「20年前より、大きくなってるわね〜」
「みょ〜ん!!!!!」


20年前に来たときは…確か、戦場の後始末に行ったんだったよな〜
そのあと、ルマノミヤの王様に城に案内されて…
昔は、小さなお城だったけど、
今は、ちゃんと堀があって、跳ね橋ができてる。
外から見ただけでも、ちゃんとした白く、豪華なお城だわね〜
もしかしたら、ハイケイドの国のお城より立派になったかもしれないわね〜
そうだわ!!


「スプラ〜」
「みょ〜ん?」


何かに期待しているような顔で、スプラは私の顔を見る、そして…


「城の中に入るわよ〜!!」
「みょ〜ん!!!!!!!!!!!!!!」


…スプラのテンションが上がったわね〜
まさか、ここまでうけるとは思ってなかったわ〜
まぁ、行ってみましょうか!!

でわ、城の中に突入〜♪
跳ね橋を渡ろうとしたら…


「何者だ!!」
「怪しい奴だ…捕まえろ!!」
「あら〜兵士かしら?」
「みょ〜ん?」

いきなり、跳ね橋の先の門に居た兵士が近づいてくる。
すると、いきなり手を捕まれ、縛られた。
というか、痛いわ〜
もっと優しくできないのかしら〜?


「何をするのよ〜?」
「みょ〜ん!?」
「うむむ…そこの少年は、しゃがんでるだけと思っていたが…腰から下が無いだと…」


あ、そのことについて事情聴取でもするのかしら〜?


「直ちに、王様に報告せよ!!」
「はっ!」


あらら〜思っていなかったけど、これは王様に会えるフラグかしら〜?
でも、何かの罪人みたいになってるにだけど…
まぁいいわ、もしもの時は、城に居る人たち皆殺しにすればいいし〜♪


「では、いけっ!!」


何故か、馬に乗らされて、城に強制連行。
どうなるのかしらね〜♪



Re: 冥界の主は——— ( No.4 )
日時: 2011/08/20 12:42
名前: グレイ (ID: RXugjDaQ)

4、氷歌〜冥界の城、灰色の部屋にて〜




我らが主、魅夜様が殺した者達の始末を終えた、
まったく、馬鹿な人たちだな、主は自分から死にたいと言わない限り、絶対と言って良いほど人を殺さないのに、生きている人がここに来た時点で自殺願望者決定だからな。
最後の最後で自分の命が大事、それなら主に殺して貰おうと思うな。
妖は少し疲れたようだが、まだまだやることはある、怠けてはいけない。
…さて、部屋から出るか…
ドアを開こうとした瞬間、勢いよくドアが開き、耳を劈くような音が響く、ドアの向こうには、夜深が息を切らせながらこちらを見ている。


「氷歌様!!妖!!」
「…どうした夜深、乱暴にドアを開けるのには感心しないぞ。」
「そこですか!?何か事情があるんですよ!!きっと。」


そうだな…と呟き、夜深に事情を聞く。





「な、なんだとぉぉぉぉッ!?」
「それは本当ですか!?」
「はい、何か起こす前に報告しようと思いまして…」


それはまずい…何とかしなければ…
また、城の中が大洪水になりかねない…


「兎に角、主を探す、いいな。」
「「はい。」」


やっかいなことになる前に、主を見つけなければ…
首に汗が流れ落ちる…
しかし…







——どこにもイナイ??ナンデダナンデナンデナンデ!?




【魅夜〜ルマノミヤ城にて〜】




玉座には、爽やか〜な感じの男が座っていて、周りは兵士や家臣でいっぱいね。
そして、目の前では私達を連行した人が、頭を下げてる。


「馬鹿者ォォォォォォォォォォォッ!!!!」
「申し訳ございません!!!」
「いいわよ〜気にしてないし〜」
「みょ〜ん!」


私はこの王様、爽やか〜な感じの…ヒューマとって言う奴に会ったんだけど〜
若い!!若いわ!20才ぐらいよ!!
王様って、ヒゲを生やした、60才ぐらいの人なんじゃないかしら〜
前の王様もそれくらいだったからね〜
あと、部下を叱っているわね、無理も無いか。死を司る神様を連行したのだからね〜


「別にいいわよう〜本当に気にしてないから〜」
「いや、本当にすいません、魅夜さん…」
「みょ〜ん…!」


改めたように、ヒューマが私のことを見る、そして…


「あの、魅夜さんは何をしにいらっしゃったのでしょうか…?」
「気まぐr…退屈しのぎよ。」
「みょ〜ん。」
「あ、そうなんですか…」


なんか変な目で見てくるわね〜…
別に、気にはしないけど…
何かしたかしら?私達??


「あの、頼み事…聞いて頂けますでしょうか?魅夜さん」
「あら?私ができる範囲で退屈しなければOKよ。」
「みょ〜ん!」
「そうですか…では、聞いてください。」




ヒューマによると、今、ルマノミヤでは、死人が大量発生しているらしいと…
戦でもしたのかしら〜?それぐらいしか原因が思い浮かばないわよ〜?
…あ、ちょっと脱線したわね、で、ヒューマはその死人達を何とかして欲しいと。


「別にいいけどね、一つ言っとくわよ〜」
「何でしょうか?」
「死人が発生する理由は、絶対に人間に関係があるの、今回私が何とかしても、原因が無くならない限り死人はずっと増え続けるわ、それを理解しなさい。」
「…」
「じゃあ、行ってくるわ〜」
「みょ〜ん。」


それだけ言って、城を出て、跳ね橋で少し考えてみる。
さて、死人を呼び寄せようかしら〜?
でも、死人結構居るらしいし…どこに集めようかしら〜?
…!そうだわ!あの子なら何かいいこと知ってるかも〜♪
早速、城下町に行ってみましょう〜!!




Re: 冥界の主は——— ( No.5 )
日時: 2011/08/21 16:28
名前: グレイ (ID: RXugjDaQ)

5、ハコ〜ルマノミヤ城下町にて〜




昼間、ちょうど自分の上に太陽が来たかのように、その日の光で目が覚めた、人目の少ない路地裏に仰向けで寝転がっていたようだ。
目を擦りながら欠伸をすると、寝てたんだな〜と実感する。
…あれ?確か僕、町中で寝ちゃったはずなのに、何で路地裏にいるんだ??
まさか…と、嫌な予感が頭に響き、首から冷や汗が流れ落ちる、恐る恐るリュックの中を確認してみると…


「無いィィィィィ!?僕の財布が無いィィィィィィィ!?」


リュックの中に入れていいたはずの財布が無い!?
え!?盗られた!!多分盗られた!!
どうしよう!?宿とかどうしよう!?食事とかどうしよォォォ!?


「しょうがないか〜ふぁ…」


…盗られた物はしょうがないし…
取り敢えず、仕事探して稼ぐか…
路地裏から出て、商店街の中を歩く。
その時、パン屋で値下げを交渉しているもの凄い人がいた。
勢いが半端ないのと、声がもの凄くでかい。
女性だけど…あれ…この声まさか…


「何よっ!フランスパン一本、1000ジェルなんて高いわ!!500ジェルに負けなさい!!」
「無理ですよ!!半額じゃないですか!!980ジェルです!!」
「高い!高すぎるわ!!430ジェル。」
「さっきより安くなってますけど!?900ジェル。」
「だ〜か〜ら〜!!高いわ!!300ジェル!!」
「どんどん安くなって行ってません!?850ジェル!」
「み、みょ〜ん…」


あの食べ物に関する気迫…黒い着物…白い髪…間違いない…
魅夜さんだ!!
結局、値下げの交渉は失敗に終わり、頬を膨らませながらこちらへ歩いてきた。


「もうっ!つれないわね!!あら?ハコじゃない〜!!」
「久し振り〜魅夜さん〜」


こちらに気づいたみたいだ。
すると、魅夜さんが何か企んでるとき特有の、陰が見える笑みを浮かべ、僕に喋りかける。


「ねぇ、手伝って欲しいことがあるのだけど〜…手伝ってくれる〜…?」


…断れる雰囲気じゃ無い、魅夜さんの目が光ってる。
断ったらどうなるか…それは僕や妖が一番理解していること、つまり僕の答えは…


「…いいですよ〜できる範囲なら。」
「ありがと〜!!早速なのだけど、ここで話すのもあれだから、カフェにでも行きましょ!ハコの奢りで♪」


魅夜さんが満面の笑みで、僕の手を掴み、早く行きましょ〜と言う。
僕は、その誘いに乗ろうとしたが、1つ重要なことに気がついた。


「あー…………財布盗まれたんですよ…僕〜」


次の瞬間、魅夜さんの悲鳴に近い叫びが、ルマノミヤに響き渡った…



【妖〜冥界の城、灰色の部屋にて〜】



「どこにもいません!!」
「何処に行ってしまわれたんだ!?主…」


全員で魅夜様を探しているが、城のどこにもその姿は無く、
行方不明ということになってしまっている。
すると、再び耳を劈くような音と共に、夜深がドアを開き部屋に入る。


「氷歌様!!スプラの姿もありません!!」
「何!?」


スプラもいない!?それは妙だな…
そんな中、頭にもしかしたら…という考えが浮かび上がる。
その理由なら、半死人の私達の中の、誰かを連れて行かなくてはいけないので、スプラがいなくなった理由にもつじつまが合う。
私は、氷歌の目を見てその考えを言ってみる。


「もしかしたら…魅夜様、地上に行ったのでは…?」
「!!何だと!?」
「魅夜様1人では、地上には行けません、しかし、付き人としてスプラが行ったと考えれば…」
「なるほど…では、地上を探しましょう!!」
「主が行きそうな場所は…ルマノミヤ、樹海、荒野、ハイケイドのどこかだろう、妖はルマノミヤと樹海を探せ、隣接しているから探しやすい、夜深はハイケイドだ、私は荒野を探す。見つけたら伝思術を使って連絡しろ。」
「はっ!!」
「はっ!!」


氷歌様に一礼し、転送術を使うため、一度城から出る。
…城の中では、転送術は使用不可能だ、外ならできるが、魅夜様は誰か半死人の私達の中の誰かを連れて、転送術をしなければならない。
とにかく、急がなければ…




Re: 冥界の主は——— ( No.6 )
日時: 2011/08/22 15:43
名前: グレイ (ID: RXugjDaQ)

6、妖〜ルマノミヤ城下町にて〜




魅夜様を探しに、城下町まで来たが…
人が多すぎる!?何で!?20年の間にこんなに発展していたのか!?
…と、心の中で叫びつつ、商店街をくまなく探す。特に食べ物系の店。
これは無理があるな…と、諦めムードで歩いていると、見たことがある人が前方から歩いてくる。
この人…じゃない、半死人は…ルエルク?
すると、相手も私のことに気づいたらしく、こちらにダッシュしてくる。


「…ルエルクさん?何してるんですか?」
「妖!僕は買い出しだよ!妖こそ何してるの?」


とりあえず、ルエルクに今の状況を話す。
すると、ルエルクも心底驚いたようで、目を丸くしながら私に聞く。


「それ本当!?」
「はい…というか、嘘吐いて良いことないですし。」
「魅夜様は…僕のこと大事じゃ無いの?…」


ッ…!?ルエルクが…怒っているのか、悲しいのか分からないけど、何か黒いオーラが見える…
地面を見ながら、強く手を握りしめ、低い声を出すルエルクは、私にとって初めてでは無いが、やはり怖い…
あぁ、不安になってきたじゃないか!!これは彼の能力のせいだけども!!


「と、とにかく、退屈になってしまったから地上に来てしまったのだと思われますので、ルエルクさんが嫌いというわけでは無いですよ!」
「本当に?嘘だったら…死より恐ろしい物を見るよ?」
「…本当ですよ!!」


…目がマジだ。
嘘では無いと思うが、もし嘘だったら…うん、そのときは氷歌さんに何とかして貰うしか無いか…


「じゃあ、一緒に探しましょう!!」
「うん!!」


今の発言の理由は、彼が寂しがり屋だからだ。
もし、ばらばらで行動しようなんて言ったら…この状況だから、どうなるか分からない。
しかし、人手が増えたのは良いことだ、早く魅夜様を見つけなければ…




【ハコ〜樹海、ハコの家にて〜】




「悪いわね〜っていうか、食費とか平気なの?お金取られたんでしょ?」
「あははは、大丈夫ですよ〜」
「みょ〜ん?」


現在、魅夜さんは家の居間で昼ご飯を食べている。
本音は、魅夜さんは、ハイパー大食いさんだからご飯を食べていくのはちょっと…と、思っているが、魅夜さんにそういう言い訳は通じない。


「ごちそうさま、本当に平気なの〜?」


…すいません、一ヶ月分の食事が消えました…
と、言えるはずも無いので、本題へ…
王様からの依頼のことは、すでにここに来るまで歩いているときに、説明して貰った。
あとは、どうやるかの相談だ。


「それで…僕の質問なんですが、集めた死人はどうするんです?そして、集めるとき、死人は人を襲ってしまうんじゃ無いでしょうか〜?」


すると、魅夜さんは急に真面目な顔になり、僕の目を見ていった。


「それに関しては心配ないわ、私は冥界の主よ?死人は全て私のことを敬い、崇めるの。私が、人は襲うなと集めるとき命令を出せば良いわ。あと、私からも質問させて。」
「なんですか〜?」


魅夜さんは、遠くを見るような目で言う。


「ここ最近、ルマノミヤで、戦とか疫病とか…とにかく、人がたくさん死ぬようなこと、あった?」
「…僕の記憶が正しければ、ここ最近そういったことはありません。」
「そう…ならいいわ。」


魅夜さんは椅子から立ち上がり、横にあった棚から、何故か勝手に食パンを取り出すと、そのまま美味しそうに食べ始めた。
ハハハ…と失笑しながら、魅夜さんとスプラを見る。
…今月の食費が…
その時、玄関が開く音と、「ただいま帰りました—。」という声が聞こえた。
すぐ、その声の主…颯馬が居間に入ってきた。


「ハコさん、ただいま帰りまし…………た…」
「お帰り、颯馬〜」
「お邪魔してるわ〜ごちそうさま。」
「みょ〜ん!!」


颯馬は、誰ですか!?この人達!?…といった目で僕を見る。
僕も目線で、この人達は冥界の主、魅夜さんと、その従者スプラだよ〜
という風な目線を送ったが、目線でそんな細かいことが分かるはずない、
すると、颯馬は何か気づいたように、札を取りだし、構える。


「…死人ですね…退治させて頂きます!!」
「あら、頑張って頂戴♪というわけで〜」
「いや、貴方もですから。」


そういうと、颯馬は巨大な鳥の式神を札で作り、魅夜さんにめがけて体当たりさせる。
しかし、僕としてもこの勝負、すでに勝敗は分かっている、
魅夜さんはただ欠伸をしながら、帯の中に入れていた扇子を取りだし、一降りすると、黒い衝撃波が式神と相馬に向かって放たれる。
結果、式神は真っ二つにされ、衝撃波が直撃した颯馬は気絶してしまった。


「峰打ちよ、勘弁して頂戴。」


颯馬が起きたら、説明しなきゃ駄目か…




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