ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 少女、影。
- 日時： 2011/09/11 21:11
- 名前： 朝倉疾風 （ID: 9O29kkFK）
- 参照： http://ameblo.jp/ix3x-luv/
はじめましての人ははじめまして。
朝倉疾風です。
基本受け身なので、小説は読むけれど、自分から
コメントできないようなチキン野郎です。
どうか、仲良くしてください。
<登場人物>
相瀬 桃夜（あいせ ももや）
16歳 高校では問題児で、容姿端麗で清楚な印象だが、
性格は極めて凶暴で最悪。
学校にも真面目にきており、成績も悪くないが、自分が不快
だと感じたものに対しては容赦ない。
裏・四代本家のひとつ、相瀬家のご令嬢。
月宮 章太郎（つきみや しょうたろう）
23歳 相瀬家の使用人で、わりとイケメンな人。
桃夜の教育係、同居人。彼女の性格に多少の嫌悪感は抱いて
いる。
身体治癒能力が通常の人間よりも速い。がちで喧嘩が強い。
海原 伊月（うなばら いづき）
16歳 爪を噛む癖がある。 学校指定の制服の上から、
赤いフード付きのコートを着ている（夏場は裾を上げている）。
男子のような口調だが、れっきとした女子。 フリーの殺し屋。
冷静沈着で滅多に驚かないが、虫だけは苦手。
時和 夢子（ときわ ゆめこ）
１４歳 裏・四代本家のひとつ、時和家のご令嬢。
聴覚、視覚が常人より長けており、いつも度の合わない
眼鏡をかけている。 学校には通っておらず、口調が古風。
秋雨 一樹（あきさめ かずき）
２０歳 裏・四代本家のひとつ、秋雨家のご子息。
桃夜と一時は婚約していたが、世界が破滅するほどの大喧嘩
をし、婚約破棄になった。 短気でかなりの毒舌家。
容姿端麗だが、性格は下種。 サディスト。
＜用語説明＞
裏・四代本家
裏社会で勢力を伸ばしている四つの財閥。 遺伝子になんらかの
特別なものが混ざっており、通常の人間よりも能力が長けている。
相瀬、時和、秋雨、花峰がこれにあたる。
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- Re: 少女、影。 ( No.13 )
- 日時： 2011/08/30 18:10
- 名前： 風猫(元：風 ◆jU80AwU6/. （ID: COM.pgX6）
章太郎さんの苦難が、頭に浮びます^^
ご愁傷様です。 野郎はどうでも良いです（キッパリ
桃夜様、私の肩なら幾らでも刺して良いですよ？ とか、私なら……いえないか。 痛いの嫌ですし……
兎に角、お久し振りです♪
最初から、ノーパン、フォーク刺しと笑わせて……貰いました。 相変わらず狂ったキャラを書くのが絶妙ですね。
羨ましいです！
頑張って下さい！ いや、頑張らないで下さい！ ライバルは少ない方が（黙れお前……
- Re: 少女、影。 ( No.14 )
- 日時： 2011/08/30 22:11
- 名前： 葵 ◆m75LyNJ4TQ （ID: 6MOWHKAk）
- 参照： 自爆するぞー、おー。
初めまして！
とはいえ、何度か風猫の小説で名前を拝見しておりましたが((汗
ノーパンだと、私が履かせて差し上げましょうかお嬢さm((黙れ
すっごく面白いです、是非頑張ってください！
これからもコメして行きます＾＾
- Re: 少女、影。 ( No.15 )
- 日時： 2011/08/30 22:41
- 名前： 朝倉疾風 （ID: 0nxNeEFs）
- 参照： http://ameblo.jp/ix3x-luv/
温かいコメント、ありがとうございます。
朝倉は今まで主人公視点から小説を書いていたので、
こうやって客観的に物語を進めて行くのは久しぶりです。
だから、キャラを掴んでおかないと、それこそ自爆します。
桃夜の暴君のような性格は、治すことはできません。
章太郎も、犠牲になると思います。
＞ハゼタ。さん
朝倉も、ヤローには興味はあまりないので、
どんどん不幸な役回りをさせてしまっています。
気をつけなければ。 あくまで朝倉の考えたキャラ
ですから、愛情を持たないと。
朝倉は頑張りますよ〜。 趣味に生きていますから。キラッ
＞嵐猫さん
嬉しいコメント、ありがとうございます。
名前を覚えてくださってありがとうございます。
履かせてあげてください。 桃夜に蹴られるけれど。
頑張りますので、応援よろしくおねがいします。
＞葵さん
- Re: 少女、影。 ( No.16 )
- 日時： 2011/08/30 23:25
- 名前： 朝倉疾風 （ID: 0nxNeEFs）
- 参照： http://ameblo.jp/ix3x-luv/
ツガルアパートからさほど離れていない所に、私立向坂高校がある。
街の中心に位置していることと、創立がまだ１００年に満たない、新しい綺麗な校舎ということで、希望する生徒が多い高校だ。
入学式を終えて、新学期。
新しく高校に入ってきた新入生も、緊張が少しとけ、クラスに馴染んできているようだ。
校則が少しゆるいためか、制服のアレンジや髪の色などで、各自の個性がうかがえる。
そんな中、一人の少女が目立っていた。
染めていない黒髪に、アレンジされていない制服。 誰とも喋らず、ぼんやりして机に肘をついている。
相瀬 桃夜。 知られていないが、裏・四代本家のひとつ、相瀬家のご令嬢である。
「あの子、すっごくキレイだよね」
「今時珍しいよね。 あんなに髪の毛黒いのも」
「桃夜、ていうんだって。 変わった名前だよね」
すべて、聞こえている。
自分に関する噂だと、何気に本人にしっかり聞こえているものだ。
何か言ってやろうか。
桃夜はそう思ったが、朝に章太郎と約束したことを思い出す。
──絶対に！ 暴言暴力はするなよ！
（なにが暴言暴力だ。 感情のコントロールが難しいのに）
（わたしの勝手なのだけれど）
そう思いながら、ウトウトしていると。
ふと、目の前が赤に染まった。
「…………？」
それは赤に染まったのではなく、赤色のコートだった。
ゆっくりと桃夜が怪訝な表情で顔を上げる。
「よっ」
見知らぬ女生徒だった。 右手を軽く上げ、親しげに話しかけてくる。
「相瀬家の令嬢、相瀬 桃夜だろう？ どーもハジメマシテ」
制服の上に、暑苦しそうなフード付きコートを着ており、袖を限界までまくっている。
黒い短髪で、ガムを噛んでいるらしく、くちゃくちゃ噛んでいる。
「アタシ、海原伊月っていうんだけどね。 アンタのことずっと探してたわけよ」
「あら。 同性相手に好かれるのは、迷惑なのだけれど」
にやりと。
海原伊月は笑う。
「アンタ、本気で有意義に高校生活をエンジョイしようとしてるのか？ だとしたら、とんだお笑い物だ」
桃夜の視線が、微妙に鋭くなる。
そんな彼女の表情の変化が楽しいのか、海原伊月は、笑う。哂う。
「アタシは、殺し屋なんだ」
誰も気づかない。
この相瀬桃夜と、海原伊月の出会いが、
後に一人の人間の人生を大きく変えてしまうことに。
まだ、誰も。
- Re: 少女、影。 ( No.17 )
- 日時： 2011/09/02 18:30
- 名前： 朝倉疾風 （ID: 0nxNeEFs）
- 参照： http://ameblo.jp/ix3x-luv/
♪
海原伊月はうんざりしていた。
まさか、今回の仕事のターゲットが同じ高校で、しかも同じクラスだとは想定していなかったのだ。
（想定外だった）
ぼんやりと外を見ている相瀬桃夜をチラッと見て、ため息をつく。
先ほど、宣戦布告として自らの正体を明かしたが、臆することなく、恐れることなく、
「そう」
とだけ返されたのだ。
（相瀬は裏・四代本家の中でも有力だから……下手に暗殺するよりも、正面から対等に戦えれば……）
今回の仕事の内容は、相瀬桃夜の抹消だ。 暗殺ではない。
依頼主は、同じ裏・四代本家の秋雨だ。 自分の地位を守るため、相瀬の令嬢を殺害しようという意図なのだろう。
「ならば」
だとすれば。
この仕事は、早めに終わらせよう。
相瀬家、いや裏・四代本家に関わることはいままで避けてきたのに。
カリッと爪を噛みながら、伊月が舌うちする。
♪
新学期初日の放課後。
月宮章太郎は校門前で、桃夜を待っていた。
だるくて目眩がするから、車で迎えに来いとメールが入ったのが数分前。 歩いて帰ってこいと返信しようかとも思ったが、やめといた。
（絶対目眩とか無ェだろ。 あのガキに限って……）
桃夜が、目眩やらだるさやらでワンワン言うようなタマではない。
生徒にジロジロ見られるのを堪えながら、ぼんやりと桃夜を待つ。
（それにしても……なんか変な感覚するけど……）
（他に裏・四代本家がいるのか？）
妙な違和感に気づき、振り返る。
振り返って、
「あ？」
桃夜が、かなり不機嫌そうにつっ立っている姿が眼に入った。
かなりの至近距離だった。
「いたのかよ」
「何度も声をかけたつもりなのだけれど、章太郎は気づかなかったみたいね」
「……ごめんなさい」
「いいから車を出して」
それから、桃夜が忌々しそうに周囲を見渡し、章太郎に耳打ちする。
「時和家に連れて行きなさい」
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