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僕が空を飛ばない理由。 【完】
日時: 2011/11/04 23:46
名前: あやの (ID: 7cAswSvJ)

あの、空を飛ぶ鳥の様に、

自由になる。


いつかきっと、

叶うと信じて..............................

僕は今日も、この道を歩く。

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Re: 僕が空を飛ばない理由。 ( No.10 )
日時: 2011/11/03 15:14
名前: あやの (ID: 7cAswSvJ)

「琉さん可愛いですねぇ」

彼女—————————————綾瀬さんは、僕の中学卒業アルバムを開いて言った。

「そうですか?」

はい、と言いながら、彼女はどんどん先のページに進む。


「あれ?」

綾瀬さんは、あるページで手を止めた。


「あっ」

綾瀬さんの手から、アルバムを奪い取る。

「あ................すみません」

微妙な空気。






綾瀬さんが不思議に思った写真.......................




死んだ真希と一緒に写っていた、一枚だけの写真だった。




「あの.........................」



彼女が、口を開く。









「一目惚れなんです.....................付き合っていただけませんか?」

Re: 僕が空を飛ばない理由。 ( No.11 )
日時: 2011/11/04 19:45
名前: あやの (ID: 7cAswSvJ)

その瞬間、僕の中の何かが、こう告げた。









————————本当に付き合っていいのか?





彼女を苦しめてしまうんでは?


「あの.....................」

「良いんですか!?」


ヤッター..と、喜ぶ彼女。


「あ..........いえ.........あの」



今さら、断りにくい雰囲気になる。







「ありがとうございます」


頭を下げて、玄関を出る彼女。



「これから、真希って呼んでくださいね」



「あ............はい」

曖昧な返事をして、彼女に手を振る。





...................とうとう、断れなかった。







「では」







死んだ真希と同じ顔。

同じ名前。

同じ声。


なのに、何かが違う。










僕は、贅沢なのだろうか。

Re: 僕が空を飛ばない理由。 ( No.12 )
日時: 2011/11/04 19:53
名前: あやの (ID: 7cAswSvJ)

ある筈なの無い、彼女の背後。

今、蘇った様に、僕の目の前にある。


「真希.................ちゃん」


「真希でいいですよ」


「あ..................うん」


日曜日、仕事が無く、2人で映画に行く事にした。


今、最も見たくない、恋愛映画だ。







「私、本当に運命だと思うんですよね」

映画が始まる前に、ポップコーンを食べながら彼女が言う。


「私、本当に琉さんの事好きです」

自分に言い聞かせるように、彼女は呟いた。

「琉さんは、私のどこが好きなんですか?」




...............答えられない。



前の彼女と同じ顔だから?

同じ声だから?

同じ名前だから?





「それは.......................」

言いかけたとたん、室内が真っ暗になった。

それから、僕達は何も言わなくなった。



Re: 僕が空を飛ばない理由。 ( No.13 )
日時: 2011/11/04 21:14
名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)

名前変えました。

Re: 僕が空を飛ばない理由。 ( No.14 )
日時: 2011/11/04 22:00
名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)

「はい」

彼女はある日、僕に鍵を渡した。

「私の家の鍵です」

そう言って、彼女は僕に向かって手を出した。


「..............なんですか?」


「琉さんの鍵もください」




「あ.......................はい」


僕はなぜか、彼女に家の鍵を渡していた。




なぜだろう。




.........................なぜだろう。


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