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- 僕が空を飛ばない理由。 【完】
- 日時: 2011/11/04 23:46
- 名前: あやの (ID: 7cAswSvJ)
あの、空を飛ぶ鳥の様に、
自由になる。
いつかきっと、
叶うと信じて..............................
僕は今日も、この道を歩く。
- Re: 僕が空を飛ばない理由。 ( No.1 )
- 日時: 2011/10/30 01:25
- 名前: あやの (ID: 7cAswSvJ)
........................気が付けば、1年が過ぎていた。
18歳にもなって、まだ初恋を引きずる男を、皆は笑うだろう。
でも、僕はその一人だ。
....................事故だった。
付き合っていた初めての彼女と、バイクで海に出掛ける途中、
...........................僕が彼女の人生を狂わせてしまった。
首から下は、完全麻痺。
もう、歩くことが出来ないと言われた。
何度言ったか分からない。
何度言っても、言い足りない。
「ごめんな」
の一言。
出来る事なら。
..........................変わってやりたい。
- Re: 僕が空を飛ばない理由。 ( No.2 )
- 日時: 2011/10/30 01:35
- 名前: あやの (ID: 7cAswSvJ)
「ごめんね.................いつも」
夏のある日、彼女—————綾瀬真希は言った。
「琉、新しい彼女とか作らないの?」
予想外の質問に、僕は戸惑いを隠せない。
「作れるわけねぇよ」
「作って欲しいなぁ」
「はぁ?」
何を言ってるんだ.....................僕の頭の中は、真っ白になった。
「だぁかぁらぁ。私の性で、琉の青春壊して欲しくない」
「でも.........................」
「同情してるんでしょ?もう二度と歩けない私に」
そんな訳じゃない......................そう言おうと思うのに、言葉が出ない。
「琉がココにいる事は、罪滅ぼしにはならないよ?」
真希は、静かに笑って言った。
「もう、来なくていいよ」
嫌だ。
嫌だ。
その思いと共に、嫌な感情も出てくる。
自由になれる....................................
僕は、最低な人間だ。
- Re: 僕が空を飛ばない理由。 ( No.3 )
- 日時: 2011/10/30 01:41
- 名前: あやの (ID: 7cAswSvJ)
次の日、僕は真希のいる病院に向かった。
来なくてもいいと言われても、行かない訳にはいかない。
「同情してるんでしょ?」
真希の言葉が、心に引っ掛かった。
確かに......................そうかもしれない。
罪滅ぼしの為に、僕は毎日病室に行った。
でも、その行為は逆に彼女を苦しめた。
勉強もろくにせず、毎日彼女の病室に行く。
毎日、
毎日、
毎日。
正直、
..............................苦しかった。
- Re: 僕が空を飛ばない理由。 ( No.4 )
- 日時: 2011/10/30 01:48
- 名前: あやの (ID: 7cAswSvJ)
「あ.................れ?」
行き慣れたはずなのに、なぜか彼女の病室が見当たらなかった。
近くの看護師さんに、聞いてみる。
「綾瀬さん..................?あぁ、今朝早くに、亡くなりましたよ」
死んだ........................
彼女が。
死んだ?
心の隅で、覚悟していたはずなのに。
涙があふれ出る。
「嘘だろ..............................」
その時に、あふれ出た言葉。
「僕が...........................僕が彼女を..................................殺したんだ...........」
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