ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 僕ーKAZOKUー【おかげさまで完結いたしました!有り難うございました】
- 日時: 2012/01/29 17:58
- 名前: 夕和 環 (ID: 4IM7Z4vJ)
今日は、イブイブ・クリスマスですね!
はじめまして。夕和 環です!!
『ゆな たまき』と読みます。ケータイで変換したら、出てきて
「これはいい!」と思い、そうしました。
雑談は、ここまでにして…。
注意です!!!
■ 更新は、ランダムになります(すみません…)
■荒らしは、できるだけ、やめていただきたいです(傷付きやなもので…)
それでは、長くなり、もうしわけございません(´・_・`)
駄文なのですが、お楽しみいただけたら嬉しいです。
2011.12.23 更新記念日
- 僕ーKAZOKUー ( No.1 )
- 日時: 2011/12/24 17:38
- 名前: 夕和 環 (ID: TRpDG/gC)
ーー雨が激しく降る日 あの子は、私達の家へ
やってきた......
ーー良い天気の日 僕は、あの家族の家へ
招かれた......
プロローグ【雨降りの子】
「あめあめ ふれふれ おねえちゃんがー」
幼稚園に通う風本 瑠菜(カザモト ルナ)が
カエルの絵柄の傘を回しながら、歌をうたっている。
「もー傘まわさないの!危ないでしょうー?」
その隣には、高校二年生の風本 春花(カザモト ハルカ)が制服姿で歩いていた。
並木道を通りかかると、木の幹にもたれかかっている
少年の姿があった。
彼は、何も持たず、雨にぬれ、ずぶぬれだった。
「君、どうしたの?お母さんは?」
春花が急いで駆け寄り、学生鞄から、折りたたみ傘を
取り出した。
「…お母さん、いないよ…」
少年は傘を受け取ると、顔をあげ、無表情のままつぶやいた。
「おねえちゃん、家につれてっていこうよ!」
「え?でも、この子の家族が心配しちゃうから…」
「家族、いないよ…?僕一人」
「姉貴!!何してたんだよ!!腹へって帰ってきたら
いねーんだもん!」
風本 勇気(カザモト ユウキ)が叫ぶ。
彼は中学三年生だ。
その横で、TVを見ていた小学六年生の風本 信司(カザモト シンジ)が食パンのみみをかじっている。
「…なあ、誰その子……」
勇気は驚きで声が裏返ってしまった。
信司も食パンのみみをかじるのをやめ、ぼーっと春花と瑠菜の後ろに立っている濡れた少年に目を向けた。
- 僕ーKAZOKUー ( No.2 )
- 日時: 2011/12/24 17:59
- 名前: 夕和 環 (ID: TRpDG/gC)
第一話【居場所】
「並木道のところで、ずぶぬれだったし、親いないっていうから連れてきたの」
春花さんが、タオルケットで、僕のぬれた体を包む。
「じゃあ、えっと…これに着替えて?」
きれいにたたみ込まれた服を手渡される。
着替えるって…ここでいいのかな……。
僕がぬれた服をぬごうとすると、男の人が僕の肩をつかんだ。
そのまま、ちらかった部屋へ連れて行かれた。
「君、何年生?小六に見えるけど…」
誰…?
僕が黙ってその人を見つめていると、その人は「ああ、俺…?」とつぶやいた。
「俺は、風本 勇気」
勇気さん…。
「分かりません。多分、小学校六年生です」
僕は言った。
勇気さんは少し表情を硬くした。
多分…おかしいと思われた。
でも、本当に分からない…。記憶があいまいで……。
「そっか…。じゃあ、着替えたら出てきて。ちなみに、ここ俺の部屋」
笑顔で勇気さんは出て行った。
「無理して笑わなくてもいいのに…」
ドアが閉まるのを確認して、僕はつぶやいた。
着替え終わった僕は、ちらかりほうだいになった部屋を見渡した。
お礼に…片付けようかな……。
なんのお礼かは、自分でもよく分からないけど……。
僕は、床に落ちていた薄っぺらい本を手に取った。
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