ダーク・ファンタジー小説

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この街で〜for ever〜【参照数100超え感謝!】
日時: 2013/03/03 22:05
名前: 新人駄作者、泪 (ID: 9RoM5lpe)

初投稿なんです!
メッチャテンパってるwww

批判とか全然OKっす。
本気で罵っちゃってくださいn←((殴
あ、踏まれて伸びる子なんでw

こんな私ですが、しょ、しょ、小説書きますっ

感想なんかくれちゃったりしちゃうと泣いちゃいます。いい意味で。

では、書きます!

Re: この街で〜for ever〜 ( No.2 )
日時: 2013/02/27 18:50
名前: 新人駄作者、泪 (ID: 9RoM5lpe)



【未来side】


自殺って、そういうことだから——

私の声は、夜空に響いた。
言っても何も感じない自分が腹立たしい。
死ぬことに対して、一つも未練がないということだから。

当たり前といえば当たり前。
私が生きる価値はない。

今まで、存在していて喜ばれたことは、ない。あったって、過去の甘い思い出。
なんて悲しい人生だろう。
思わず自嘲してしまう。

しかしそんな私の人生も今日で幕を閉じる。
今日が私の、ラスト・デー。

「さよなら」
靴を脱いだ。



「for ever……」
永遠————
永遠に——さよならだ。

高校の屋上から、ちらりとこの街の夜景を見て。

さん……にぃ……いち……

腕を掴まれた。
掴んだのは、片手にデジタルカメラを持った、少年だった。

Re: この街で〜for ever〜【頑張るんで見てください…泣】 ( No.3 )
日時: 2013/02/27 18:51
名前: 新人駄作者、泪 (ID: 9RoM5lpe)




振り向くことも億劫で。
私は言った。

「私に関わるといいことないよ? 邪魔しないで」

「死ぬなよ」

相手の握力に圧倒されて、振り向くしかなかった。
相手の顔は、夜の闇で見えない。

「死ぬなよ」
少年が繰り返す。
コイツに話しかけられたことにも、触れられたことにも、無性に腹が立った。

「黙れ」
呟いて、飛び降りた。

死ぬんだ。
ついに死ぬんだ。
やっと楽になれる——かな?

私が死ぬのを止めようとしてくれた、名も知らぬ少年も、私も、何も言わずに落ちて行った。


————街は、静かだった。

Re: この街で〜for ever〜【頑張るんで見てください…泣】 ( No.4 )
日時: 2013/02/27 19:03
名前: 新人駄作者、泪 (ID: 9RoM5lpe)



死んでる————?
死んでいていてくれ、お願いだ。
私は切に願った。
死んでいれば。
死んでいれば、今までの苦い思い出にも、自殺するときに他人を巻き込んだ事実にも、とにかく全てに——グッバイだよ、ね。


でも。
私が屋上から落ちた時。
あの感覚。
あの風景。
全部、脳裏に焼き付いていて。
最後に少年の腕が離れた瞬間も、その後の痛みも、全部、忘れられていない。
そして、女性の叫び声と、サイレンの音——
私達、私と少年は、確実に運ばれた。運ばれてしまった。

思い出したくない。
記憶を眠らせたままにしたい。
蘇るな。このままずっと……。



なんて、考えられるのも————
生きてるから。
未遂も四回目となれば、慣れてしまった。

看護師の話し声。
白衣が翻る音。
患者の悲鳴。
隣のベッドが軋む不快音。
正確にサチュレ—ションを知らせる機械音。
心電図が鳴っている。
病院特有の消毒液のにおい。
そして、瞼を閉じても無理やり入ってくる淡い光。



私は、また、生きてしまった。

Re: この街で〜for ever〜【頑張るんで見てください…泣】 ( No.5 )
日時: 2013/02/27 19:04
名前: 新人駄作者、泪 (ID: 9RoM5lpe)



それでも私は頑なに目を開けない。


私が目を開ければ、看護師さんがとんでくること。
その看護師さんが持っているカルテには、『自殺患者、言動注意』と書かれていること。
私が「死のうとしない」と言い切るまで退院できないこと。
そして、今回の自殺で巻き込んでしまった少年が隣に寝ていること。

分かっていた。
分かっていて、分かっているから嫌だった。

看護師さんのわざとらしい作り笑いも。
私のカルテが視界に入ることも。
「生きていきますか?」っていう質問も。
何よりも、少年の怪我が酷いのか、大したことないのか。
いや、生きているのか、それとも——

目を開けるのに勇気が必要なんて、初めて知ったよ。
私、勇気出そう。
そうじゃないと、ずっとこのベッドに縛られる。


「大谷さんっ!」
やっぱりだ。
私の名前、大谷未来おおたにみく。高一。
やっぱり、私はすぐに気づかれた。

「目が覚めましたか!」
看護師さんの簡単な質問に答える。目を見ないで。


私は恐る恐る隣を見た。

良かった。
隣にもベッドがあった。
つまり、少年も、生きている。

「馬場さんね」
看護師さんが言う。


「優しい人だね」

Re: この街で〜for ever〜【頑張るんで見てください…泣】 ( No.6 )
日時: 2013/02/27 19:05
名前: 新人駄作者、泪 (ID: 9RoM5lpe)



「なんで、死にたいの?」

声の主を探すと、隣の少年に辿り着いてしまった。
馬場祐樹ばばゆうきとプレートには書いてあって。
この人が私の命を救った……
この人が、自分を犠牲にしてまで私の命を——

全てのパーツが完璧だった。
陶器のような白い肌。
形の良い唇。
そして意志の強そうな眼。

息を呑むほど綺麗で。
どこか中性的な雰囲気を醸し出しているのに、それは気持ち悪いといった類のものではなかった。

カッコいいっていう言葉より、美しいっていう言葉の方が似合っていた。

「気にしないでね、俺は大丈夫だから」
思いっきりそっけなく言ったあと、顔を顰めた。
全然大丈夫そうじゃない。

「なんで、死にたいの?」
もう一度訊かれた。

その強い瞳におされて、私は今までのことを、ぽつり、ぽつりと話し始めた。


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