ダーク・ファンタジー小説

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EUMENIDES ~復讐と慈愛の女神~ 【参照500】
日時: 2015/12/22 21:31
名前: ゆーき。 (ID: Oh9/3OA.)

初心者、初投稿作品です
誤字脱字、たくさんだと思います→バンバンご指摘お願いいたします
コメントなど頂けたあかつきには泣いて喜びます
ダーク・ホラー・ファンタジーを予定しています

恐らく多少の流血表現と死、隠し味程度の百合要素を含みます
苦手な方はバックボタンを…




参照100超えました!ありがとうございます!2015.3.28

気づいたら超えていました!200!2015.4.24

300超えました!放置気味ですが、これからもよろしくお願い致します!2015.5.22

無事、パスワードを発見しました!
長らく放置すみません。
そして参照400ありがとうございます!2015.12.18

ちょうど目にしたら500でした!なんだか言葉がでません!ありがとうございます!2015.12.22

STORY 2(side 彌哉) ( No.3 )
日時: 2015/03/16 21:54
名前: ゆーき。 (ID: VKAqsu.7)


「専用武器?」
「そう、純血狩りが話題になっているだろう?」
''純血狩り''という言葉に彼女の綺麗な形をした眉がわずかに上がった
「粛清のために?」
「あぁ、王族会から俺たちを速殺できる武器を作れって、直々に命がくだった」

伏し目がちに近づいてきた彼女は隣に腰掛けると
俺の白衣の裾をぎゅっと握った

微かに唇を開いて「私は知らなかった」と呟く彼女の目には
恐れの色が浮かんでいて、これが王族会の女王かと疑うほどだった

王族会たちも元祖で残る唯一の女王を失うことを恐れ
なにかと慎重なのだ

純血狩りでは元祖も何人も犠牲になっている
彼女も俺も狙われているのだ

「みんな、いなくなっていくから…彌哉はいなくならないで…」
永い時を共にしてきた仲間が、
ひとりまたひとりと凶刀に倒れていく
必ず矛先は彼女にもむけられるのだ
だからこそ、
「あぁ、俺は大丈夫」そう言って
世界で一番、愛しい麻璃亜を抱き寄せた

武器はもうすぐ完成する。

STORY 3(side 麻璃亜) ( No.4 )
日時: 2015/03/18 18:52
名前: ゆーき。 (ID: VKAqsu.7)

酷く、寒い夜だった
ベッドで本を読んでいる手があんまり冷たくて
暖炉に火を入れようと、起き上がった時だった

窓が音をたてて割れ、冷たい外気が頬を掠めた
思いの外冷静に、私にも来るべき時がきたのだと思った

「麻璃亜様、お力頂きに参りました」
黒い外套を着た数人の男がバルコニーに降り立って言った
見たところ下級の吸血鬼の彼らは、純血の血の香りを纏っていた

音を聞きつけたのか、リナが部屋に飛び込んで来たが
男達を見ると顔を青くした

「リナ、下がっていて…」
ドアを背にして窓に一歩近付くと彼らもこちらへ歩み寄った

「私の力を食らう事は、私の命を喰らう事と同義、それでも力を食らうと?」
「元祖は他と圧倒的な力の差がありすぎます、そのお力が脅威となる前に、再分配する事にも一理あるのでは?」

男達が飛び上がり、私が身構えたその時、
男達が小さく悲鳴をあげて灰になった

「彌哉様!」と私より先にリナが声をあげた
そこには肩で息をする彌哉の姿があった
「麻璃亜!」そう言って駆け寄って来たかと思うと、
痛い程のちからで抱き寄せられた
「だいじょうぶ、大丈夫だから、相手は下級だったし…」
「よかった、本当に…」どこまで私の声がとどいているのか抱きしめられた腕に僅かに力がこもった気がした
「武器ができたの…?」
彌哉の肩がびくりと震え、
その手に握られている不思議な形をした鎌がキラリと光った
彌哉の胸元に顔をうずめると微かに血の匂いがした
「ケガ、してるの?」 「あぁ、」
「すぐに、会に戻らなくてはいけないの?」 「あぁ」
それっきり、黙り込んでしまった彌哉は
なんだか、何かを、とても言い淀んでいるようだった
ふと顔を上げると、いつの間にかリナは部屋から下がっていた
「麻璃亜… 」彌哉の腕に力が入って彼の顔をは伺えなかった
「ずっと、そばにいるから…」そう言うなり背を向けた
「…彌哉?」「じゃあ、行ってくる」
待って、と言う私の言葉が口から出るより速く
彌哉の影が窓辺から消えた
いそいでバルコニーに出ると
そこには、黒い蝶が舞っているだけだった
それらも飛び立つと、麻璃亜の周りに静寂が訪れた

細く弱い光を讃えた月が、隠れた

STORY 4(side リナ) [百合要素有] ( No.5 )
日時: 2015/03/23 20:50
名前: ゆーき。 (ID: VKAqsu.7)


私は平静を装いながら、長い廊下を歩いていた
内面に、恐怖と、怒りと、いや怒りというのには少しばかり語弊のある
混濁としたjealousyを抱えながら

なぜか、とんでもないものを目にしたはずなのに
思考はそこからはずれていき

そう、いつもと同じ事実と理想の間で急停止する
いつも、いつもだ
麻璃亜様と彌哉様がああしておられるのを見ると
胸の奥の方にさざ波がたつ
お二人が幸せそうにしているのを見るのは、喜ばしい、はずなのに

「麻璃亜様」思わず私は、敬愛してやまない主人の名を呟いた

ずっとお一人で生きてこられた
その生に光を添えたのは、彌哉様であって私ではない

どんなに願っても、祈っても''家族のような使用人''からは抜け出せなかった

そもそも、私がお慕いして良いようなお方では無いのだから


ふと玄関の方が騒がしい事に気づく
麻璃亜様が身支度をし、使用人達が慌ただしく動く
「どうなさったのですか?」
「なんだか、彌哉が大切な事を隠してる、気がして…会の本部に行ってみようと思って…」
よりによって彌哉様が隠し事をされるなんて考え難いのだけれど…
こういう 純血の方々の予感は当たりやすい…
「すぐ、車を手配致します」
ありがとう、という麻璃亜様の言葉が遮られた

「麻璃亜様!すぐに本部へ!」
王族会の大臣が血相を変えて飛び込んできた

麻璃亜様は何かを悟ったように、外套も召さずに飛び出して行かれた

黒い蝙蝠が灰色の空に飛び立ち、やがて闇に溶けると
混沌とした渦に屋敷全体が飲まれるような錯覚が支配した

Re: EUMENIDES ~復讐と慈愛の女神~ ( No.6 )
日時: 2015/03/23 21:35
名前: NATU (ID: lwyoqLK1)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2a/index.cgi?mode

はじめまして NATUです。
題名が英語でかっこいいなーって思って見てみたんですけど、ストーリがとっても面白いです! いきなり生意気なこと言ってごめんなさい。

私は1ヶ月くらい前に始めたんですけど・・・ クオリティが違いすぎる・・・。

Re: EUMENIDES ~復讐と慈愛の女神~ ( No.7 )
日時: 2015/03/24 15:24
名前: ゆーき。 (ID: VKAqsu.7)


((NATUさん
はじめましてー。わあ、初めてコメント頂いて、しかもベタ褒めで
ゆーき。は舞い上がっております(笑)
あと、シリアスの作品読ませて頂きましたー
切ないくって、、あの、その……クオリティー高いじゃないですか!
カッコいいと言って頂けた題名もその内絡んできますので、
暖かい目で読み続けて頂けたらなと思います!


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