ダーク・ファンタジー小説
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- badend[完結しました^^]
- 日時: 2012/04/12 20:30
- 名前: ゆーき。 (ID: rLEtJyqN)
最後に言った言葉はなんだった?
貴方への憎しみの言葉?
最後に言った言葉はなんだった?
助けてと命乞いしている言葉?
最後に言った言葉はなんだった?
貴方の脳は被害妄想に侵されて何も聞こえなかった?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こんにちわ。ゆーきです。
初投稿なのでよろしくお願いします。
では、人物紹介です。
・櫻井優太(さくらい ゆうた)
・岬 奈緒(みさき なお)
・井内 未来(いのうち みらい)
・夢野 咲(ゆめの さき)
・荒井 俊(あらい しゅん)
・松井 琴葉(まつい ことは)
注意、グロ要素・ハッピーエンド無しなどが嫌いな人は退場してください。
途中で飽きてきたら退場おkです。
これは、いじめ小説ではありません。
気に入ってくださったらコメントよろしくお願いします。
あと、最新が遅いです。
では始めます。
- badend ( No.3 )
- 日時: 2012/04/02 09:12
- 名前: ゆーき。 (ID: S7B875Vg)
「そういえば、奈緒って友達いる?」
「…。」
「ばっ、優太そんなこと聞くなよ!!」
「あ?ああ、ごめん」
「いえ…」
禁句をいってしまったようだ。
奈緒は暗い顔で俯いた。
「じゃあ、俺等の友達紹介するよ。」
「え・・・?」
「大丈夫、女子だから。それにあいつらみたいな奴等じゃない。」
そういって、撫でると嬉しそうにした。
「じゃあ決まりだな!行こうぜ!」
と、俊がいう。
俺の後ろに奈緒がついてくる。
真っ赤な顔をしている。緊張しているのか。
————校庭についた。
まだ、あいつ等はついてないみたいだ。
「おっせえなあー」
「未来だどうせ遅れてるんだろ」
と、俺と俊で会話をしていた。
奈緒は話についていけないらしく黙っている。
奈緒のために話を変えようとしたとき、
「優太ー!俊ー!」
あいつ等がきたのだ。
女子の中でも人一倍目立つのが未来だ。
俊が手をふって「おー」とかいってたから、俺も降ろうとしたところ、背中の衝撃によって阻止された。
奈緒が後ろに隠れたらしい。
「で、紹介したい子って?」
「ああ、この子…あれ?優太、奈緒ちゃんは?」
「ああ、」
といい、自分の身体をどかした。
奈緒は真っ赤にして未来達をみている
一方未来達も奈緒を見てきょとんとしている。
「こいつ、岬 奈緒っつうんだよ。お前等と友達になりたんだって」
「そうなの…?」
と、未来達が一斉に明るい顔になる。
「よろしくね!私、井内 未来!身長高めでカワイイ…」
「すぐ男子を殴るやつ。」
「ちょ、優太!!」
べしっ
「ほら叩いた」
「うう…」
奈緒はあはは、と笑っていた。
「えっと、ウチは夢野 咲!よろしくぅっ」
「たまに関西弁入るから通じない時いってね!」
「ウチ大阪からきたから仕方ないやん!どあほ!」
「どあほまで言われた…」
「泣きべそかいとるわ。ほんま自分、ださいなぁ…」
俊は花壇の方に置いといて、勝手に泣かしといた。
「松井 琴葉だよ。よろしくね!」
「人形みたいに綺麗です…」
「あ!敬語つかわなくていいって!」
どっからきた。俊。…あ、花壇からか
「あ、そうだ。琴葉は俊にナンパされた被害者だから」
「そうなの?」
「そうだよー。きもかった!」
「ううっ…」
「泣きべそかくなっていうとんねん!!!」
俊を見て呆れ顔をした。
ふと、奈緒を見ると、楽しそうな顔をしていた。
楽しくしてくれたのが嬉しかった。
毎日がこんな楽しい日々になればいいなーって思う。
そうか、これからなるのか。
まだこれからくる惨劇も知らずにそんな事を思っていた。
帰り道は俺と奈緒と咲が一緒だった。
俊は未来と殴られながら一緒に帰っていた。
琴葉はみんなと正反対の帰り道なので、一人で帰るのだ。
「そうそう、奈緒って呼び捨てでええ?」
「いいよ・・!!」
奈緒も咲に打ち解けてきたようだ。
良かったよかった
「な?変なやつらじゃないだろ?まあ、ある意味変なやつらだけど…」
「なんやねんそれ!優太喧嘩うっとるん?」
「売ってる」
「はあ!?」
「うーそ。売ってないって。怒んなよ」
「優太君の笑顔初めてみた…」
「「へ?」」
俺と咲の動きが止まった。
奈緒も自分の発言に真っ赤な顔になった
「あ、えと、優太君って無愛想な感じのイメージだったから・・笑顔見れてかっこいなーって思って・・何言ってんの私…」
「ふっ、面白いね。君。」
「へっ!?」
撫でながら笑ったら顔を真っ赤にしてこっち向いた。
「こちょこちょするとめっちゃ笑うで」
ニヤニヤしながら咲は言った。
え…ちょ、まさか…
「やめっ…ぎゃははははははははっ!!!!」
「大爆笑や〜!無愛想なイメージがなくなったなぁ〜」
「ひー…別にイメージつくってな…やめっ…あははははは!!!」
「優太君かわいー」
「ちょ、奈緒まで・・ぎゃはははは!!腹てえ!!!」
数分後、俺は限界で倒れていた
「どや、楽しかったやろ?」
「うん!」
「リンチ事件だこれ…」
「ちゃうわ!こちょこちょしただけやろ!」
「俺の腹もたない…」
「あははっ優太君って実は面白いんだねっ」
ばたり
母さん父さん、俺は死にました。母さん父さんより早く死んでごめんなさい。親不幸…
「ぶっ」
「はよ起きろ!」
咲の足が俺の背中にきていた。痛いからやめなさい。
「はいはい・・」
むくりと、起き上がった。
「んじゃ、俺家あそこだから。じゃな」
「さいなら」
「ばいばいっ」
手をふって俺等は別れてった。
「そういえばウチも家そこやったな」
「優太君と家近いんだ!」
「おん!ほなさいなら!」
「ばいばいっ!」
優太君と家近いんだ〜
うらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいなうらやましいな
- badend ( No.4 )
- 日時: 2012/04/02 15:35
- 名前: ゆーき。 (ID: S7B875Vg)
奈緒と会ってから数日がたったある日
今日は珍しく早く目覚めた。
朝起きてもやることないし、学校にいくことにした。
—————————ガラっ
教室のドアを開けてみたが誰もいない。
まだ皆くる時間ではないだろう。
「おはよう、優太君」
後ろを振り向くと奈緒がいた。
俺は驚いた。だって、学校に来たとき誰もいなかったし、
廊下を歩いていても背後に気配もなかった。
「はよー」
怖い
そんな気持ちがあったが、言わなかった。
そんなこと言ったら傷つくだろう。
仲間にそんな事したくない。
「優太君?入らないの・・?」
「あ、ああっ入る!」
「なんかテンションが高いね」
「え?そう?」
「うん。あと、昨日はすごく楽しかったよ。ありがとう」
優しい笑顔でいった。
奈緒は怖くなんかない。なんでさっき怖いなんて思ってたんだよ!
ま、いっか。
「そっか。良かったな。俺も楽しかった」
「これから先もこんな仲間と一緒にいれたらなあって思う!」
「ああ、いるさ。お前も俺等の仲間だからな」
「嬉しいよ、優太君…」
頬を染め奈緒は嬉しがっていた。
「はいはいお二人さんそれ以上イチャイチャしたら殺すぞー」
「俊…」
…うるさいやつがきた。
「俊だけじゃあ、ないよ!」
「未来まで…うるさい二人が何でこんな早く来てんの」
「それはこっちのセリフだ!優太なんていつも寝坊してるじゃねーか!」
「へいへい。今日は珍しく早起きしたんですーとかいいたいんでしょ!!」
その通りですよ。実際
「実際そうだし」
「ほらねー!!奈緒に会いたいからそんな事いってるんだよ!」
「本当だって言ってんだろ!ってか俺いつも本当の事いってるつもりだけど」
「嘘だあ〜!!」
「本当!」
こういう風に言い合っているとどんどん人が教室に入ってくる。
そして何故か応援が始まる。
「ってか、優太部活いかなくていいの?」
未来が話を変えた。
「ああ、今日は休みなんだよ。俊から聞いてねえ?」
「あー、そういう話しないよ。優太をどうやってこらしめるって話しかしてない」
「やめろよ…そんな変な話」
人があというまに増え、ざわざわし始めた。
すると、先生がやってきて、「ちょっとまだ早いけど着席ー」と皆を着席させた。
「みんな、ちょっと聞いて。最近、この教室でいじめがあったの。」
ざわざわ・・・
俺達も驚いた。奈緒…まさか
「奈緒、お前、先生に相談した?」
「…してない…」
じゃあ、他の人がいじめられているのか?
「ねえ、あなた隠していることバレバレよ?いじめたいんならみんなの前で、先生の前でいじめなさい。奈緒ちゃん?」
———————— はっ!?
「待てよ!奈緒はつい最近までいじめられてたんだぞ!?」
「優太君? …友達を信じたいのはわかるけど、奈緒ちゃんは隠れていじめを…」
「…ない…」
「奈緒…?」
琴葉が、奈緒の顔を覗き込んだ。
すると、瞬間に怯えた表情になった。
「奈緒…っ」
琴葉はなぜか涙ぐんでそういった。
「やって、ない…やってないやってないやってないやってないやってないやってないやってないやってない!!やってないいいいいいいいいいいいいい!!あははははああああああああああああああああああああああああああああ!!」
そう叫んだ。
俺も、クラスの皆もシーンとしていた。
琴葉の一人だけが泣いていた。
また、奈緒は口を開いた。
「誰も信じてくれないんだぁ…優太君、咲ちゃん、俊君、未来ちゃんは信じてくれるよねぇ?琴葉ちゃんは信じてくれてるよぉ?
みーーんな信じたんだよ私。私の友達は私を信じてくれる?
私は信じてるよひゃぁあはははははは!!!」
クラスは静まりかえった。
なんだよ…こんなのありかよ。
「ああ、
信じるさ。奈緒の話。俺は信じるよ。いじめてない」
俺はその一言を言い終えると未来、俊、咲のことを見た。
「ウチ、信じとる!とっくにな!」
「あたしも信じてる!」
「俺もだ!奈緒は仲間だから!」
「奈緒ぉっ…」
最後に琴葉が奈緒の所に抱き着いた。
しかし、みんなはきょとんとしている。
すると、一人の女の子が言った。
「何よ…少し悪戯しただけじゃない。」
この人は実亜。この人が奈緒がいじめていると先生にいった犯人らしい
「何よ、奈緒は狂ってるわ可笑しいわよそんな子。」
「おかしくない!!!!」
琴葉が叫んだ。
いつも大人しい琴葉が叫ぶのは本当に怒ったときだけだ。
「貴方はいじめているから分からないのよ。
奈緒ね、ついさっきまでいじめられても私達と一緒にいるときいつも明るい顔をしているの。我慢してたのよ…
お前のせいだ!!奈緒を限界まで追い込んだのは!!」
実亜に指をさし、そう叫んだ。
「実亜…あなた嘘だったの…?」
「あ…」
「職員室に来なさい!!!」
「せんせっ…」
ガタンッ
ドアをたたくように先生はしめた。
・・・・。
「よっしゃあああああああああ!!!」
「よかったね!奈緒!」
「よかったな。」
「ま、えらかったで。みんなの前ではっきり言うなんて。」
「奈緒!かっこよかった!」
笑顔で皆が奈緒の方を向いた。
奈緒も
「よかった…」
いつも通りに戻っていた。
じゃあ、あの奈緒はなんだったんだ?
あれは誰だったのだろうか
- badend ( No.5 )
- 日時: 2012/04/03 20:49
- 名前: ゆーき。 (ID: /b8.z0qR)
「優太、ちょっといい?」
「琴葉・・?」
俺等が帰る途中、突然俺は、琴葉に引き留められた。
そして、裏庭に連れて行かれた。
「なあ琴葉、こんなとこに連れ出してどうした?」
「優太にとっても大事な話。これは、奈緒には言ってはだめよ?」
「…なんでだよ」
「この話を聞いたらきっと奈緒は皆を拒絶するわ。
・・そんなの、嫌でしょう?」
「…だからって…」
「まず話を聞きなさい?」
「奈緒の親はね、殺人を犯したの。」
「…は!?」
「しっ。そして、奈緒にも虐待をしていて、ある日その親は奈緒を殺そうとしたの。」
「奈緒が・・殺したのか・・?」
「いいえ。殺してはいないわ。奈緒が、ナイフを持ってさっきの教室みたいになったの。」
「それに怯えて逃げた…とか?」
「ええ。親は今は行方不明。今奈緒は叔母に引き取られてるの。」
ありえなかった。
奈緒が虐待されてるなんて…
いや、なぜそんなこと、琴葉が知っているんだ?
「その理由で奈緒はいじめられているの。だから、嫌われないようにそういう過去は話さなかったの。」
「何で琴葉が知ってるんだよ…」
「分からない?奈緒の友達だから知ってるのよ。そこまで考えられないの?」
「んだよ…それ、俺も奈緒と友達だ!でも、俺はそんなことしらねぇよ…。」
「優太は信じられなかったのよ。」
「は…?」
「嘘よ、嘘。本気にしないで。奈緒はきっとあなたの方が信用しているわ。でもね、絶対に言ってはいけない。分かった?」
「…わかったよ。奈緒以外は言っていいんだろ?」
「いいわよ。じゃあ、引き留めてごめんなさいね。戻っていいわよ。」
終わった後俺はゆっくり咲と奈緒の方に向かって歩いた。
奈緒に会うのはとても気まずかった。
「優太君、何の話だったの?」
「いや、秘密にテストの答え教えてって…」
「なんや、琴葉えらいズルいなぁ」
咲には後で話そう。
今いっても怪しまれるだけだ。
- badend ( No.6 )
- 日時: 2012/04/04 08:58
- 名前: ゆーき。 (ID: S7B875Vg)
「 ——————ということなんだ。」
「・・・・。」
琴葉の事をみんなに伝えた。
みんなは黙っていた。
どうか、冗談だって言ってほしい。
みんな笑って琴葉にからかわれたんだって言ってほしい。
奈緒が虐待なんてすごく…信じたくない。
「…なんで、秘密にしなきゃならないの?」
未来が呟いた。
「奈緒はきっとその過去をみんなには隠そうとしている。
嫌われないためにな。だから知ってるなんて言ったら奈緒は俺達を避けるだろう。」
みんなはただ、俯いていた。
「・・・・だから、俺が考えたのは…みんなで奈緒を支えたいって思ってるんだ。
…俺は絶対に奈緒を、みんなを悲しませたくないんだ。」
「…ふっ…」
「・・咲?」
「…優太、最近えらいかっこよくなったなぁ。説得力あるわ。
ウチも絶対に奈緒を守る。みんなを守るわ。」
「…さんきゅ…」
みんなもそれに同意し、解散した。
《優太、最近えらいかっこよくなったなぁ。》
…俺は奈緒達に出会って仲間を守りたい。そういう気持ちがでてきたんだよ。
どんな結末がまっていようと、みんな揃えば俺はそれだけでいい。
人一人欠ける事なく、みんなが支え合って楽しい毎日にするんだ。
——————— 昼休みの屋上
「優太君…」
「ん?」
「あのね私、最近俊君達に仲間外れされてるように感じるの。
何か心当たりない?」
「…心当たり…はないな。それに、俊達は絶対に仲間外れするようなやつじゃないって。安心しろよ。」
「…うん」
奈緒を撫でようとすると奈緒は遠ざかっていった。
「・・じゃあさ、優太君がみんなを呼び出して話していたのは何?」
「…え?」
「まさか私を仲間外れにしようって作戦?」
「ちげぇよ…」
「何で自身ないの?ねぇ。そうなの?そうなの?」
ちげぇよっ…!!信じてくれよ…
「違う!!」
「…じゃあなんの話なの?」
「…忘れた。」
「忘れたなんて嘘でしょ?だって優太君が仕切ってたんだもん」
「とにかく信じろよ、俺たちの事。悪い事なんかはなしてねぇよ」
お前が信じないと、仲間が欠けてしまう。
そんなの嫌なんだ。
「信じない。」
そういって奈緒は教室に戻っていった。
—————— 「ただいま…」
今日はとても大変でとても悲しいことが起きた。
奈緒が信じてくれない。
俺達はただ奈緒を支えたいだけなんだ。
家に帰ってからもずっとそんな事を思っていた。
「優太、今日はカレーよ。手洗ってきなさい。」
「うん…」
ジャー…
…手洗いっていつもどういう風にやるっけ。
そんな事も忘れてしまう。
いくらなんでも、友達に信じてもらえなかったくらいでダメージ大きくね…?
でも、そのくらい大事なんだよ。
飯食ってる時も上の空。
母さん父さんは、俺の異変に気付いたのか、
今日学校は楽しかった?と、聞いてくる。
「…楽しかった。」
といい残して部屋にもどった。
今、みんなはどうしているだろうか…——————
「〜♪」
ラッキー、最後の一枚だよ。俺の大好きなCD!
優太に自慢しちゃおう〜
「っげ、めっちゃ暗いじゃん。こわー…」
と、俺はCD屋さんを出て人通りの少ないところに入っていった。
…がさっ
…?俺はすぐ後ろを向いた。
しかし誰もいなかった
「…ねえ、俊君。」
「…!!奈緒ちゃん!?」
誰もいなかったはずの前には奈緒ちゃんがいたのだ。
驚いて腰をぬかしてしまった。
「あのね私、決めたの。裏切る人には私の心の痛みより100倍大きい痛みを味あわせてあげようって。」
「そ…そうなの?…でも、なんで俺にいうの?」
「だって…
私を裏切ったでしょ?」
- badend ( No.7 )
- 日時: 2012/04/06 10:56
- 名前: ゆーき。 (ID: tXyeItIx)
「…なぁ、俊おせぇな?」
「どうしたんだろ」
「ま、どうせ寝坊でもしてんだろ。」
「な〜んだ。心配して損したよ」
「ははっ、心配しなくていいだろ」
俺と未来とその他の皆は俊がくるのを待っていた。
寝坊にしてはすっげー遅いな。
何してんだよ。
いつも遅れるなんて当たり前の俊。だが、今日はなぜだか嫌な予感がした。
なんだよ…この気持ち。
俺の気持ちは不安で今にも押しつぶされそうだ。
早く来てくれっ…
ガラっ
「俊!?」
と、顔を上げるとそこには先生が立っていた。
何だ…とがっくりした。
「みなさん、大事なお話があります。」
そう先生は言った。
「また奈緒がいじめとるとかそういうのじゃないんですか?」
咲が言うと先生は言った。
「いいえ。いじめよりもとても大事な話です。みなさん、落ち着いて聞いてください。
昨晩、俊君が亡くなりました。」
・・・・・・・・・・?
なにいってんだこのババァは。
俊が殺された?
そんなのあるわけないだろ?
「俊君は胸と頭を何度も刃物で切り付けられ、下半身と上半身も切られていたそうです。
顔はもう、誰だかわからない状態で、はいている靴でやっとわかったそうです。」
は?は?は?は?は?は?はああああああ?
なにいってんだなにいってんだよ!!
昨日は一緒にいたんだぜ?
それで昨日死んだって?
冗談?ドッキリ?
俺は死んだなんて信じない
信じない信じない!
しかし、先生は話をどんどん進めていく
俺はついていけないのに。
「…っふっ…」
先生は泣いていた。
本当なの…か?
《信じない》
まさかっ!?
犯人はまさか奈緒…?
親を殺そうとしたことだってある…
可能性はある・・
いや、なんでおれは仲間を疑ってんだよ!
仲間を信じる…そうだろ?
畜生畜生畜生!
誰なんだよ!
通り魔か…?
まさか。
俊の帰り道は一通りの多いところだし、車もびゅんびゅん走ってる。
あ…。
あいつ、まさか近道つかったのか…?
あそこは一通りも少ないし、殺人なんてやりやすい。
なんであそこ使ったんだ!
俊に怒ったって仕方ない。
そういえば奈緒は!?
と、俺は当たりを見回したが奈緒の姿がない。
ああ、くそっ。何で朝にいないこと知らなかったんだよ…
一人欠けることなく幸せになるって…
もしかして奈緒も殺されたとか…?
奈緒が殺したって推理ならみんなも危ない。
通り魔ならきっと遠くへ逃げているかもしれない。
おいおいおいおいおいおいおい。
だからなんで俺は奈緒を疑ってるんだよ…
なんで仲間を信じないんだよ…
信じられないんだよ…