ダーク・ファンタジー小説
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- 夢見屋の猫少女
- 日時： 2018/04/30 22:24
- 名前： ルルミー★ （ID: RNmRe6F2）
小さい頃から、毎晩不思議な「夢」ばかりを見る少年「水野 鏡夜」。
その夢の意味が分からぬまま時は過ぎていき、気付けば高校生。
高校生になった鏡夜はある日、不思議な店を見つけ・・・・・・・
どうも。ルルミーです。
今まで読者でしたが、勇気を出して小説を書くことに決めました。
注意事項
・コメント・感想・指摘・質問・リクエスト、受け付けます。しかし、無茶振りは却下です。
・荒らし・盗作はやめてください。
・下手ですが、それでもよければ。
主人公
・水野 鏡夜(みずの きょうや)
現在、高校二年。
小さい頃から毎晩、不思議な「夢」を見る。
下校途中に、不思議な店を見つけるが・・・・
・渡辺 栄心(わたなべ えいしん)
鏡夜の見る「夢」の数少ない理解者。
噂に敏感。
いつも悩んでいる鏡夜を心配している。
・横井 詩恩(よこい しおん)
吹奏楽部部長。鏡夜の友達。
強いリーダーシップを持っている。
不幸事に巻き込まれやすい。
・黒華 夢若優(くろばな むにゃう)
不思議な店「夢見屋」の管理人。
正体は猫又兼猫神の猫妖怪。
鏡夜には、猫の耳と二つに分かれた尻尾が生えている少女に見えている。
・空瑠璃 宵狐(そらるり しょうこ)
「夢見屋」の副管理人。
狐に近い見た目で、正体が九尾。
唯一、夢若優の事情を知っている様子・・・・
随時追加していきます。
- Re: 夢見屋の猫少女 ( No.15 )
- 日時： 2017/12/24 20:49
- 名前： ルルミー （ID: pThiwAMs）
「・・・ったく、現実世界で人の魂狙うとか、どんな神経してるにゃむか」
『邪魔ヲスルナアアアアア！！！』
化け物が夢若優に向かって走ってくる。
「うわ、早っ・・・止まれにゃむ、狙いが定まらないにゃむ」
向かってくる化け物をヒラリと避けながら、夢若優が呟く。
って言うか、夢若優、戦えるのかな・・・
「やっぱり狙いにくいにゃむ、コロロ、頼むにゃむ」
「え、誰ですか・・・・？コロロって」
そう言った直後、
突然、フルートの様な、でも少し高い音が聞こえてきた。
『邪魔ヲスルナアアア！！邪魔、ヲ・・・ヲ・・』
あれだけ狂った感じだった化け物が、急に大人しくなる。
一体、何が・・・
「管理人さ〜ん！これでもう大丈夫♪」
誰かの声が聞こえ、側にあった木を見ると、
小さい女の子が、木の枝に座っていた。
手に、楽器？・・・の様な物を持っている。
「うにゃ、助かったにゃむ」
夢若優の方を見ると、右手のひらを化け物に構えていた。
途端、冷たい風が夢若優の周りを渦巻く。
［悪しき魂 悪夢の元凶 黄泉世界にその身を授けよ］
風の音が、無数の鈴の音に変わって、そこら中に鳴り響く。
化け物の体が、眩しい光に包まれる。
化け物の叫びは鈴の音にかき消され、
眩しい光と共に、姿を消した。
「・・・・・・・・・・」
何が起きたか、分からなかった。
あれが、夢見屋の仕事。
本当の・・・・
「え、キョウヤ！？」
驚く夢若優が見えたと同時に、
僕はその場に倒れ、気を失った。
- Re: 夢見屋の猫少女 ( No.16 )
- 日時： 2017/12/25 22:19
- 名前： ルルミー （ID: pThiwAMs）
「全く、ほんとお節介だな管理人は」
「客を放っておく奴も見たことないにゃむよ？」
「ムニャウさん、これからどうするんですか？」
「うにゃあ・・・・」
話し声が聞こえてくる。
僕は、一体・・・・
「お、起きたにゃむか」
目を開けると、建物・・・夢見屋の中だった。
そこにいたのは、夢若優と、
・・・・・・・あと・・・
「えっ？」
着物を着た・・狐の女の人。
それと、変な帽子？を被った男の人。
「・・・・・・・夢若優さん、ちょっといいですか？」
「どうしたにゃむ」
「えっと・・・・この人達は？お客さんですか？」
「ああ、そう言えばまだ言ってなかったにゃむね。
この二人は、夢見屋のメンバーにゃむ」
「夢若優さん一人かと思ってました」
「そうだったら生きてないにゃむ。めっちゃ大変にゃむ。
・・・まあいいにゃむ。自己紹介を」
「初めまして。ルリこと「空瑠璃 宵狐（そらるり しょうこ）」。九尾です」
「あ、仕事名認めたにゃむ」
「ちょっと黙ってて下さい」
菊柄で瑠璃色の着物をきた九尾、宵狐はからかう夢若優を少し睨んだ。
「・・・俺はアコーディこと「辻風 音色（つじかぜ ねいろ）」。楽器妖怪だ」
カラフルな長袖を着た男の人、音色が腕を組ながら言う。
「ちなみにアコーディは辻風八兄妹の長男にゃむ。八兄妹全員メンバーにゃむ」
「そんなにいるんですか・・・？」
「今日、ムニャウを手伝ったのも、突き飛ばされた人間を助けたのも、俺の兄妹だ」
音色の言葉に、僕は驚いた。
・・・じゃあ、詩恩を助けたのって、この人の・・・・・
そう考えると、意外と凄い人達なんだなぁ・・・・・
「ん？もしかしてまだいたりして・・・」
「今はここにいないけど、本当はもっといるにゃむよ？」
どうりで、情報が伝わるのが早いのか・・・・・
その内、会えるといいな。
- Re: 夢見屋の猫少女 ( No.17 )
- 日時： 2017/12/26 23:41
- 名前： ルルミー （ID: pThiwAMs）
「・・・・夢若優さん」
「うにゃ？どうしたにゃむ」
「あの時の・・・何ですか？」
「・・・あぁ、さっきの元凶にゃむか。あれはただのザコにゃむ」
「そうじゃなくって、僕が聞きたいのは、
言ってた事と違うくないですかって」
そう言うと夢若優は不思議そうに僕を見た。
「元凶を叩き潰すって言ってたのに、何処かに移動・・・させたみたいですし」
「・・・・夜じゃなかったのと、メンバーがほとんど留守だったの二つにゃむ」
「夜？」
僕が聞くと、夢若優は考える仕草をした。
「キョウヤは見たと思うにゃむが、ムニャウの能力は元凶を「黄泉世界（よみのせかい）」に
帰させる能力にゃむ。ザコにはこれだけで対応、つまり叩き潰しはしないにゃむ」
「黄泉世界・・・・・」
魂が行く所、って思っておこう。
「それで・・・夜になると何か起こるんですか？」
「猫神の姿、巨大な猫になれるにゃむ。
それでの猫パンチとかで戦うのがムニャウのやり方にゃむ」
「痛くないですよねそれ」
「ムニャウをそこらの猫妖怪と一緒にするなにゃむ。
これでもコンクリを簡単に破壊出来るにゃむ」
あ、そっか。夢若優は妖怪だったんだ。
少女と話しているみたいだから、分からなくなってしまった。
（夢若優達って・・・色んな意味で凄いなぁ・・）
心のなかで、小さく呟いた。
- Re: 夢見屋の猫少女 ( No.18 )
- 日時： 2018/01/01 08:37
- 名前： ルルミー （ID: bhEDeftU）
「にゃ、もう夜にゃむ。そろそろ帰るにゃむ」
「え、もう夜？」
外を見ると、すっかり暗くなっていた。
「これ以上遅くなると、親が心配するにゃむよ？」
親・・・・・か。
夢若優の言葉に、僕は少し落ち込んだ。
「？どうしたにゃむ？」
「夢若優さん、僕、
親がいないんです」
「にゃ！？」
「母は病死、父は失踪・・・・僕、一人暮らしなんです」
物心がつく前に、母さんは亡くなり、
父さんは僕が小５の頃に、仕事から戻ってこなかった。
父さんが何の仕事をしていたのかは分からない。
ただ、生きてはいないと思う。
父さん、母さん、
何で僕を置いていったの？
「・・・すまないにゃむ。知らなかったにゃむ」
「いえ・・・・・大丈夫です。
今日はありがとうございました」
そう言って、僕は夢見屋を出た。
「・・・・・・ムニャウと、同じにゃむね」
下を向きながら、夢若優は一人で呟いた。
- Re: 夢見屋の猫少女 ( No.19 )
- 日時： 2018/01/01 09:16
- 名前： シャドー （ID: j/F88EhV）
あけおめです