ダーク・ファンタジー小説
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- 異世界に来たら『スライム娘』だった件
- 日時: 2018/06/22 22:48
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
どうも、マシュ&マロです♪
この小説は『コメディ重視のユッタリ系ファンタジー』ですので、見るのなら熱くなるような展開への期待はそこそこに見て下さい。
それでは小説スタートッ!!
- Re: 異世界に来たら『スライム娘』だった件 ( No.5 )
- 日時: 2018/07/01 11:08
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
ザシュッ!!
「ギィャァアアァァアアァァアアーーーーッ!!!」
いちょう説明しよう、俺は急に悪魔野郎に片腕をチョップで切断されて今の状況だ
「あ、悪魔野郎〜ッ!!、何..しやがる!」
「いえいえ実験ですよ、実験♪」
「フザケンナヨっ!!」
俺は片腕の無くなった状態でニヤニヤしてる悪魔野郎に近づき“両手”で胸ぐらを掴んだ
「こんの野郎〜ッ!!」
「見て下さいよ、ちゃんとアナタには両手があるじゃないですか?」
「・・・・・・、へっ!?」
見てみるとホントに俺の腕が両方ともあった、だとしたら切断された腕は何なんだ?
「バッ)) !...何じゃアリャ!!?」
俺の目線の先にはスライム状になった液体があった、近づいて見てみると徐々に蒸発して小さくなってきていた
「フフフ、改めて新しい体の感想はどうでしょうか?」
「お、俺、どうなってんだよ?」
「そうですね〜、人の形をしたスライム、それかスライムになれる人間というところですかねぇ〜」
「す、スライム!?」
「はい。物理攻撃は全般的に無効化され、どんな形状にもなれるスライムの肉体です」
「す、凄ぇな俺。マジモンのチート能力じゃねぇか、....! ところで何で少女の姿なんだ?」
「私の趣味です ((キリッ」
「死ねッ!! こんの変態野郎が!」
「その話を一旦置いときまして、その新しい体は“物理攻撃”が効かないだけで魔法攻撃は効くので気をつけて下さいね」
「えっ! 魔法!?、異世界ってホントに魔法があんの!?」
「まー行ってみてから確かめて下さいね ((パチンッ!」
変態野郎が指を鳴らしたかと思うと俺の背後から掃除機のような吸引力に引っ張られて、後ろを見てみるとブラックホールみたいな穴から生じているらしい
「では、異世界での生活を楽しんで下さいね♪」
「待ちやがれ!、まだ俺はお前から何も聞けてな・・・・・。」
ブラックホールが消えて真っ白な世界に悪魔だけが立っていた、そして悪魔は穴の消えた方に会釈すると消えてしまった
「では、さようなら」
- Re: 異世界に来たら『スライム娘』だった件 ( No.6 )
- 日時: 2018/07/04 23:45
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
俺は変な穴に吸い込まれた直後、俺の眼下に広くて冷たそうな湖が見えた
「クソッタレ悪魔やろ((バシャンッ!!」
水の中は冷たかった、そして俺はもがきながら何とか陸に辿り着けた
「ハア ハア ハア 次、もし悪魔野郎に会ったら一発殴ってやる」
そう言って俺は空を見上げる、暑苦しくなる程に太陽が照りつけてきていて目が痛くなった
「お〜い悪魔野郎ォー!!、いるんだろう〜?、出て来ぉ〜いッ!!」
[〜 1時間、経過 〜]
「はぁ〜、まずは町か村でも探すかぁ〜・・・、よしっ!」
そんな感じで立ち上がったは良いのだが、俺の背後で荒い鼻息がして振り向いてみると熊ぐらいの大きさのイノシシがいた
「フゴォ!!、フゴッ! フゴッ! 」
「・・・・・・・・、あっ 先読めた」
そのあと俺がした事と言えば現在進行形でイノシシとの激走ダッシュといった感じだ
「ギィヤァアアァアアーッ!! ヘルプっ!! ヘルプ ミーッ!!」
「フゴッ! フゴッ! フゴッ! 」
「や、ヤバくね!!?、ってか俺って物理は効かねぇじゃんッ!!」
その事を思い出した俺は意を決して逆方向に体を回転させるとイノシシと対峙した
「かかって来いや喧嘩上等じゃあッ!!」
「フゴッ! フゴッ! フゴォオオーッ!!」
イノシシ到着まで、3..、2..、1..。
- Re: 異世界に来たら『スライム娘』だった件 ( No.7 )
- 日時: 2018/07/04 22:39
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
ドゴォォオオンッ!!!
イノシシの突進を喰らっての感想、まず最初に物理効かねぇから痛くわねぇけど片方の牙が腹を貫通してる、しかも牙が貫通してるからイノシシと一緒に木々の間を爆走するはめになって気分は最低だ
「う〜ん、誰か助けてくれねぇかねぇ〜」
期待ありげに辺りを見てみるが木々がただ過ぎ去っていくだけで希望は持てそうになかった
「しゃあねぇ、自力でやんか」
覚悟を決めて腹をくくるが、はてこれから何をするか? まぁそれは決まってんだがな
「殴られても俺を恨むなよ?((グッ」
ドカッ!!
「ブヒャーーッ!!」
効いてはいるらしいが俺はイノシシを殴った方の手を見てみて苦笑いを浮かべた
「やっぱ物理耐性があるだけで身体レベルは少女並みってか」
結果的に現状を言えば、俺が殴ったとしても多少のダメージは与えられるが致命的にはならねぇらしい
「チッ! 悪魔野郎め、なんなら純粋なパワーの方を強化してくれたら良いのによ」
まあ愚痴を言ってても現実は変わんねぇから話を変えるがどうする? んっ!、ってかイノシシに運ばれていつの間にか町を囲ってるっぽい壁が見えてきたな
「んっ! 待てよ、このままだと俺ってイノシシと一緒に壁へとゴールインじゃね?」
そんな俺の心配を知らずか段々と迫ってくる壁、たぶん死ぬ事はねぇが趣味でやりたいとも思わないので対策を考えなければ
「む〜〜、どうしたもんかねぇ〜」
その時だった
「“武器になれ、狼剣・スペード”」
迫ってくる壁の方向、つまり俺の背後の方でそんな声が聞こえたので見てみると青髪のウルフカットの似合った人狼の少年が剣を片手に立っていた
- Re: 異世界に来たら『スライム娘』だった件 ( No.8 )
- 日時: 2018/07/08 14:37
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
目の前で起こったことは数秒の出来事だった
「そこの人ぉ〜、イノシシがいて危ないよ〜」
剣を持った少年は俺を助けてくれる雰囲気なのだが、いちょう忠告はしておいた
「心配は、ご無用だぜ」
そう言って少年は腰を屈めて剣を構えると、目の前に迫り来ているイノシシを視界におさめて対峙した
「ブヒャァァァアアーーーッ!!」
「・・・・・・・。((ギロッ」
イノシシが少年にぶつかる直前、少年は真横に飛び退いて突進を回避するとイノシシの腹に自身の剣を突き刺した
「ワイルドですね〜」
そんな感じのことを言っていた俺は、イノシシが地面に転倒した事で腹に刺さっていた牙からすっぽりと抜けて勢いよく空中に投げ出された
「え、ちょ! 落ち・・・・。」
ガシッ!!
「おい、大丈夫か?」
「え、あ、はい 大丈夫です、ありがとうございます」
俺の今の状態を言えば人狼の少年にお姫様だっこで抱えられてる状況だ、すると遠くから人狼の少年を呼んでいる少女の声が聞こえてきた
「メイズ〜、何処に行ったの〜」
「ぉお!、ここだセレアっ!!」
そう言ってセレアという少女に今居る場所を知らせるメイズと呼ばれた少年、ところで二人はカップルなのか?
「あ 、いたいた、急にどこかに走って行くんだもん、捜すの苦労したわよ」
少しおっとりとしているセレアという少女はとても優しそうで白くてふわっとした服装をしていた
「あー悪い、何でか獣の直感ってやつが町に何かが近づいてるって言ってたからさ」
「あ〜、だからイノシシがいるんだ、!...ところで、その子は?」
「ん?、あ〜・・・・拾った」
「会話を続ける前にさ、俺を降ろしてくれねぇか?」
「おっと悪ぃな、っほらよ」
そう言って下に降ろしてもらったが良いが、二人をもう一度見てみると自分より背丈が高くて年上そうなので人狼少年と少女というよりは人狼青年と美女といった感じだった
「じゃあまずは自己紹介からだね。私、セレア・シーナと言います。占星術師という星の占い師をやってます」
「俺は獣人メイズ、まぁよろしく」
「もー無愛想なんだから〜。ごめんねぇ、メイズは私とは義理の姉弟で私のボディガードみたいな存在なの」
「へー、そうなんですか。(なーんだ、カップルじゃねぇのか)」
「ところで、あなたのお名前は何て言うの?」
「え、俺の名前...。(名前!、どうする!? 考えてないぞ!?)」
「んー、名前が分からないの?」
「へっ?」
「つまり軽い記憶喪失ってことかセレア?」
「そうなのかしらねメイズ?」
「(なんか色々と話がおかしくなってきたぞ、こん時はどうすれってんだ?)」
「あっ! じゃあメイズ、私達で名前を決めてあげるのはどう!!」
「はっ!?、名前って言っても俺はそうゆうの苦手だぜ?」
「も〜、じゃあ私が決めちゃうからね、決めちゃうんだからね!」
「分かった分かった、じゃあ俺も一緒に考えるよ」
そう言って俺の目の前に立って考え出してる二人、今さら俺の本名を言い出すのは無理そうだな
「んー・・・・、ここら辺じゃ珍しいよな黒い髪に黒い眼なんてな」
「そうねメイズ、だったら....。」
「だったら?」
「こういうの、どうかしら・・・・・。」
- Re: 異世界に来たら『スライム娘』だった件 ( No.9 )
- 日時: 2018/07/10 22:50
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
「“ブラックちゃん”なんてどうかしら?」
「却下だ ((キッパリ」
「ガビーン)) 即答ッ!?」
「そうだな俺なら、.....じゃあ“クロ”なんてどうだ?」
「やめときます。((キッパリ (俺の世界で芸人が既に使っちまってるしな)」
「むーそうか、なら何かお嬢ちゃんに特技とかあるのか?」
「特技?、んー・・・・ (ッてか俺って元だけど男だぞッ!」
自分の少女姿になれない俺は、自分のできる事を考えてみた
「(家事?、いや逆に家が壊れるな。なら戦闘?、それもまた人を殴るどころか殴られる役ばっかだったからな〜)」
俺は俺の苦い歴史を思い出して心で苦笑いをしていると数秒後に1つだけ俺にできる事を思い出した
「特技と言って良いのか知らんが、スライムに変身できるぞ」
そう言ってから左手を青色のスライムに変えたは良いが、メイズとセレアが化け物でも見るような眼で俺を見ていた
「えっ! ちょ、どうしたの??」
「“武器になれ、狼剣・スペード”ッ!!、この人の皮を被ったモンスターが!!」
叫んだメイズの手にいつの間にか剣が出現して俺に刃物を突き刺した
「ザシュ!!))・・・・・。あ、あの〜 状況が読み込めないんだけど?」
俺の小さな腹にはメイズが出現させた剣が貫通していた、だが物理耐性のおかげで死なずに済んだ
「な!! やっぱりこの程度じゃ死なねぇかよ、セレア! やれッ!!」
「俺なんか二人を怒らせちゃったかな?」
「“暗闇に瞬き祈りを!流星・プレアー!”」
呪文を唱えるセレアの声が聞こえたかと思うと俺の頭上に魔法陣が展開していた
「あの、マジで怒らしてたんなら謝るよ?」
しかし二人は聞こえてないのかメイズの方は剣を引き抜いて俺から離れていき、セレアの方は上空に両手を挙げて思いっきり両手を降り下ろすと魔法陣から青く光った流星群が降ってきた
「あの、話し合いでも・・・・。」
辺りを青い光が包み込んだ後、人が簡単に吹き飛ばされる程の風圧が吹き荒れた
「セレア!、大丈夫か!?」
「ハァ、ハァ、ハァ、ちょっと無理しちゃったけど平気よ」
そう声を掛け合った二人は、まだ煙をあげている場所を見てホッと溜め息をついた
「うう〜ん、二人とも急に攻撃してくるからビックリしちゃったじゃないですか〜?」
「「ゾクッ!)) えっ!? 」」
いちょうの報告だが俺は無事だ、だけど原型が定まってないのは悲しいかも
「スライムじゃなかったら体が潰されて終わりでしたね〜」
そんな声と共に煙の中から人影が現れた。いや、人影じゃなくスライムの影かな?
「マジかよ、ただのスライムじゃねぇのか?」
「あ、あの一旦落ち着いて話し合いません?、いちょう俺って平和主義者ですし?」
最初は警戒していた二人だが俺のテンションのせいなのか(?)、根負けした様子で話を聞いてくれるみたいだ
「ハァ〜分かった分かった、お前の事情でも聞いてやるよ」
「ホッ、これで俺のことを説明できるな」
「ところでアナタは何者なの?」
「実はな、俺は・・・・・。」