ダーク・ファンタジー小説

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死を望む人間達。
日時: 2021/09/03 19:16
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: 0j2IFgnm)

『死にたい』

誰もが一度は思ったことのあるこの願い。
でもその思いは______本当ですか?



こんにちは!知る人ぞ知る鈴乃リンです!
ダーファで活動するのは初めてですが、楽しんで読んで頂けると嬉しいです!(更新頑張れ私!)
コメント等もいつでも募集中っ!


《実績》
09/18/2020 作成
09/01/2021 2021夏小説大会にて管理人・副管理人賞受賞

《死の名簿》
坂元蘭 概要>>11 本編>>2-10 >>13-

Re: 死を望む人間達。 ( No.8 )
日時: 2021/09/05 22:03
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: 0j2IFgnm)

それから私は、店長さんと色々な話をした。最近の社会のこととか、本当に色々なこと。
すると、店の奧に行っていた沈丁花君がティーカップ2つとティーポットが乗っているお盆を持って来て、私と店長さんの前に置き、紅茶を注いだ。

「紅茶だけど、大丈夫か?」
「あっ、はいっ」
「そう。それと爺さん、あまり客と話しすぎるなよ。」

急に固くなってしまい、コクコクと頷く。沈丁花君は相変わらず無愛想なままで、注ぎ終わってから店内の掃除を始めた。

「それにしても……永太と同じクラスなんだって?学校ではどんな調子なのか、教えてくれるかな?」

店長さんの口調はとても穏やかで、日だまりに包まれているような感じ。心がぽかぽかする。

「えと……凄いクラスの中心、って感じで、周りがすぐに明るくなる、そんな存在です。」
「っ……」

突然掃除をしていた沈丁花君の言葉がつまった。

「おやおや……そうなのか。永太は思春期真っ只中だから私にすぐ怒るんだよ。まったく……」

あはは、と苦笑する。
でも、沈丁花君は苦しそうな表情をしていた。

Re: 死を望む人間達。 ( No.9 )
日時: 2021/09/05 22:04
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: 0j2IFgnm)

店長さんとずっと喋っていて、店内の時計が6時を知らせる鐘が鳴ったときにようやく私は帰る準備を始める。

「すみません長い間……。」
「いやいや、私も久しぶりに楽しく話せてよかったよ。」

店長さんは優しく微笑んだ。その笑顔にも心がぽかぽかする。

「時計は三日ほどで出来上がるから、三日後にまたおいで。」
「……はい、ありがとうございます。」

そう言って店を出る。

「……あれ?」

店を出て来た道を少し戻って後ろを振り向くと、突き当たりになっていた。
コンクリートの壁に触れようと手を伸ばせば、普通にコンクリートの冷たさが手に染み込んだ。

「…………おかしいな……でも…………」

制服のポケットにいれた『沈丁花』のカードは残っている。
そのまま家まで走って帰った。

Re: 死を望む人間達。 ( No.10 )
日時: 2021/09/05 22:06
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: 0j2IFgnm)

同じクラスの坂元が帰った。
扉の開閉を知らせるちりん、という音が聞こえなくなれば、先程と全く変わらない声色で爺さんが俺に話し掛けてくる。

「……永太、ちゃんと取ったかい?」
「ああ、今回は俺の知り合いだったから怪しまれるかと思ったが意外と鈍感な奴だったな」

そう言って俺の左手にある坂元の を爺さんに見せる。爺さんは を確認し俺の左手から を取った。

「上手く取ったじゃないか、もうすぐ永太一人で店を動かせるんじゃないか?」
「いや、それは無理。俺は爺さんみたいに上手く時計が作られる訳じゃないから」

そう言うと爺さんは「そうかいそうかい」と穏やかに微笑んで奥の作業場に消えていった。俺はその後ろ姿を見送って店内の掃除をし、ティーセットの片付けを始めながら坂元のことを考えていた。

Re: 死を望む人間達。 ( No.11 )
日時: 2021/09/04 11:05
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: 0j2IFgnm)

今更ながら現在登場してるキャラ達の概要!(分けます)

坂元さかもと らん
中学2年生で14歳。公立中学校の生徒で永太と同じクラス。いじめられっ子。

茶色の髪をボブにしていて、前髪の一部を黒ピンでとめている。身長は159cmでやせ気味。いつも着ている制服(セーラー服)はいじめによりハサミで切られたり汚されたりしているのでボロボロ。新しくしてもすぐにボロボロになるため諦めている。登下校時はいじめっ子に目を付けられないように隠しているコートを上に着ているので周りから視線は浴びない。スカート丈は基準をちゃんと守っており膝下辺りまでの長さ。

控えめで大人しい性格。しかし他人に対して優しい為、自分のことをあまり話そうとしない。

中学1年の時に学級委員を務めていたがイケメンの担任に贔屓されてクラスメートの反感を買ってしまいいじめに発展した。それが今でも続いている。
母は離婚で家を出てしまい、父と二人暮らし。しかし父も仕事が忙しく家でも殆ど一人。その為いじめのことも誰にも相談できずにいる。

幼い頃から人魚姫のお話が大好き。

Re: 死を望む人間達。 ( No.12 )
日時: 2021/09/05 22:02
名前: 鈴乃リン ◆U9PZuyjpOk (ID: 0j2IFgnm)

沈丁花じんちょうげ 永太えいた
中学2年で14歳。『時計屋 沈丁花』の店主の孫。

項が隠れる程長めの焦げ茶色の髪。身長は165cmで肉付きが良い。制服(学ラン)はちゃんと規則を守っている。

明るく皆のムードメーカー。それに加え親切で優しいが家である沈丁花では冷たく愚痴が多い。祖父に対してはもっと冷酷。

『時計屋 沈丁花』で祖父の手伝いをしている。父と母の行方を知らず、祖父に引き取られ育てられた。いつかは沈丁花の店主にならないといけないが本人はまだ時計を上手く作ることができない為嫌がっている。


沈丁花じんちょうげ えん
『時計屋 沈丁花』の店主。

永太と同じくらいの長さの白い髪を後ろで短く括っている。白いシャツの上に茶色いエプロンを着て紺色のズボンを履いている。

穏やかで常に笑顔を浮かべている。孫の永太のことを大切に思っており、愚痴を吐かれても動じない。

父と母がいなくなった永太を引き取り育てた。しかし永太に隠している秘密があるようで……?


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