二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【ホラー系おい森】絶海の孤島で
- 日時: 2012/01/01 16:00
- 名前: ピクミン ◆xr/5N93ZIY (ID: S1XpBh/Z)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=18929
謎の鳥居をくぐれば、ポケモン達の住む村だった——
貴方は、信じますか?
初めまして。ピクミンです。ポケモン小説を書いてる者です。
今回は、ポケモンが住む村に入ってしまった主人公が、
試行錯誤(しこうさくご)で村から出ようとするシリアスな話です。
※最新は、亀はおろかカタツムリより遅いです。ご了承下さい。
スレ主はコメントに飢えています。
あいわんとこめんと!
【マロン編】
主人公 マロン ある日、鳥居をくぐって、自分と同じ大きさの
ポケモンが住む、箱庭村へ着いてしまう。何度も策を練ってこの
村から出ようとする。茶色い髪の毛、黒い目の少年。
村長 ヤドキング
役場 ペリッパー兄弟
博物館 カラカラ
関所 ウィンディ
たぬき商店 ジグザグマ
服屋 シェイミ
村の住民
ハッサム ピカチュウ ルージュラ ジュカイン ピチュー
ユンゲラー ヨノワール エーフィ
そういやピチューとかルージュラ出してなかったww
【オレンジ編】
主人公 オレンジ ある夜、散歩をしていると流れ星を見る。それに願いを込めると意識が途絶え、気が付くと家の前に居た。それから、「普通」だった村の「異様」な光景に次々と気が付いていく。
【ライム編】
主人公 ライム 友達と釣りをしに行ったが、大波に飲み込まれて田螺島(たにしじま)の烏賊釣(いかつり)村へと漂流する。緑色と少し黄色がかかった髪で、結構小柄な方。好奇心はある。ビビリ。チキン。
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- Re: 【ホラー系おい森】絶海の孤島で ( No.111 )
- 日時: 2012/01/06 20:56
- 名前: ピクミン ◆xr/5N93ZIY (ID: S1XpBh/Z)
六匹目 ご紹介
「ふぅう〜終わったあぁあぁ!」
「何もしてないだろ」
「寝ることで君の邪魔をしなかったのさ!」
「……」
えーこちらライム。こちライム。……あっ戻らないで!
「さて、何か食べ……」
「村の奴らを見ておく必要がある。挨拶に回るぞ」
今、僕は目覚めから覚めたばかりだ。木が堅いせいで背中が痛い。この家……というより山小屋だ。訂正しよう。この山小屋はとんでもなく埃まみれ……何年も掃除してないようだった。六畳間の部屋一つだけ。とにかく、おいてあったダンボールにロウソクを乗せ、火を付けた。明かりがポッと灯り出す。僕は(しぶしぶ)家を出た。鍵はすでにレモンが貰っていた。さすがですレモン先輩。
「地図によると、まずカクレオン、と言う奴が一番近いな」
「カクレオン……」
※
ノックをする。
「はぁぁ〜い! ご用件はなんでござ……誰ですか?」
「新しくこの村に来ました。レモンと……こっちがライムです」
とってつけたような相手の「質問」にすでに「答え」を用意していたようにレモンが返す。どうやら、レモンはこの質問が来ることを予想していたようだ。
「はぁ〜、新しい人ですかぁ! この村へようこそぉおおぉ! あっ、アクシュして下さい!」
「……」
無言でレモンが握手をする。二人(?)は腹のさぐり合いをするようにたわいもない話をしていた。そして、レモンが「他の人にも挨拶があるので」と返すと、すたすた歩き出した。僕は軽く頭を下げて歩き出した。今から分かった事を述べる。ノーベル。カクレオン……名前の通り、カメレオンそっくりの緑色の身体に、腹に赤いギザギザ模様があった。性格は良く言えばようき、普通に言えばテンション高すぎてウザいくらい。一人称は「ワタクシ」で、舌が長かった。……さて、次のどうぶつは……
※
再びノックをする。
「……はい、誰でしょうか?」
「あ、新しく引っ越してきたライムです。こっちはレモン」
「へぇ、珍しい。よろしくね」
「はい!」
その後、たわいもない話を軽くして僕は「他の人にも挨拶があるので」とレモンに皮肉を込めて言うと、すたすた歩き出した。へっ。さて、今回のどうぶつは好印象だった。名前はサーナイト。白い肌で僕と同じ緑の髪に、真っ白なドレスを着ているようだ。ニコリと笑う笑顔がステキ……いや、何でもない。一人称は「私」で爽やかな印象を受けた。いや、別にズキュンッてきてないけどね? ホントだからね?
※
ノックをする。
「……はぁい」
「あ、新しく引っ越してきたライムです。こっちはレモン」
「ふぅん、カワイイわね」
とりあえずこれからよろしくお願いします、と言うと僕は去った。相手の名前はミミロップ。兎の容姿に茶色い毛並み、大きな白いフサフサの耳と眉毛。大人っぽい仕草だった。一人称は私。いや別にドキドキしてないけどね?
※
ノックするのも疲れたな……
「……」
「新しく来たレモンです。こっちはライム」
「あぁ……」
「これからよろしくお願いします」
「……」
こいつ……無口。不気味。レモンもさすがに無理なのかすぐテキパキとまとめて歩き出した。ブルンゲルと言うらしい。大きな水色のクラゲ。一人称は不明。低い声だ。つねに宙に浮いている。こっちをジロジロと不気味な目で見られた。気持ち悪いな……。
※
「さて、お疲れ様」
「……寝るぞ」
「え」
「寝ないのか?」
「いや……その……」
レモンはロウソクを消すと、すぐに寝てしまった。しかし僕は……
「眠れないぃい!」
自業自得と言うべきか。たった今から……
僕の、恐怖の夜中の眠れない戦いが始まる!
- Re: 【ホラー系おい森】絶海の孤島で ( No.112 )
- 日時: 2012/01/08 16:41
- 名前: ピクミン ◆xr/5N93ZIY (ID: S1XpBh/Z)
七匹目 暗闇に潜むモノ
「……」
「うぅ……くはぁ……」
眠れない……眠れないぞぉ! 時刻は……十二時ごろか? 毛布も何もないこの家で起きているのは辛すぎる! レモンは案の定ぐっすり寝ている。いや、爆睡している。それに反して僕の目はハッキリしすぎて怖いくらいだ。暗闇にも慣れてぼんやり壁が見える。
何か、いるのか?
そう考えた瞬間、頭がそれで埋まってしまった。実は、ただ暗くて見えないだけで本当は何かがいるのではないか。部屋の隅、天井、自分の目の前。恐怖で身体が暑くなってくる。レモンを見ても安心は出来ない。
……視線を感じる。自己暗示? いや……視線を感じる!! 何処だ? 怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
「うずあぃあいえ!」
何語か分からない声を上げながら、思いっきり腕を噛む。痛みで何とか冷静に……なった。
※
「…ヒヒ…」
ヒヒ……ヒヒヒヒ。ワタクシはヒマどこでしょう? 答えは……「新しく引っ越してきた住民(ニンゲン)のヒエの中」でした〜!! ワタクシの擬態能力は村ズヒヒチ! 誰にも見ることは出来なヒ! ヒヒヒヒヒ! ニンゲンだ! 肌は白っぽく、緑色と黄色の髪の毛……ウマソウだ! けど、アヒツからまだ傷つけるなってヒワレテイルから、まっだ、まだじいぃいいぃいいっっっと見てるよ……ヒヒヒヒヒ!!
※
「——!!」
絶対に何か喋った。極端に抑えた声であったが、臆病者の僕には分かる! すきま風なんかじゃない! 絶対に笑っている! まるで、草食動物が逃げているのを見ている肉食動物のように……。死にたくない!
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう
「……うわあぁあ!!」
「っ!」
僕はレモンを本気で殴った。そして、ポーチを掴むと、家から脱出した!
……ペタ、ペタ。何かが張り付いているように天井を動いている!
「何考えている!」
「何かがいた! 笑ってた!」
「気のせいだ! さっさと家に戻るぞ!」
家を恐る恐る空ける。
——沈黙の中、すきま風だけがやけに音を立ててひゅーひゅーと音を立てていた……。
- Re: 【ホラー系おい森】絶海の孤島で ( No.113 )
- 日時: 2012/01/09 20:09
- 名前: ピクミン ◆xr/5N93ZIY (ID: S1XpBh/Z)
八匹目 謎の少女、再び
「……ぁ」
目が覚めた。いつの間にか寝てしまっていたようだ。今……は……何時だ? まだ空がほんのりとうす暗い。午前六時、ごろだろうか。非常に怖かったが、僕は浜辺に行ってみようと思った。さっと釣りでもしよう。僕は岩場に腰掛けて釣り竿を放った。二十分ほどしてグッと強くひきが来る。僕は上手くタイミングを合わせながらグッと引き返した。釣れたのは……イカ。美味しイカな? いやなんでもないです
「よっしゃぁ! クーラーバッグ持ってきて良かった!」
そんな時、コツ、と岩を歩く音がした。
「君は……ベリィ、だっけ」
「そう。よく釣れたね」
「得意なんだ!」
「あなたはこの村の「どこまで」知っているの?」
「「どこまで」……?」
「……何も知らないのか」
そう言うと、彼女は再び薄暗い闇へと消えていく。
「待って、どういう意味……」
「……いずれ、分かるんじゃない?」
そう言うと、彼女は闇の中にゆらりと溶けた。
……ほんの少しの音も聞こえずに……
※
「そうして、 勝 手 に 外出をしたわけか」
「……いや、本当にすいません」
「もし、 何 か が居たとしても逃げられなかったかも知れない」
「自重します」
「……まぁ良い。分かった事もある」
「あ、こっちもっすレモン先輩」
「見ろ」
レモンがイカを取り出す。そして……ズボンのポケットにしまう。急激に縮小している!? そして……、煙と共に現れたのは水槽。水が入ってる水槽の中にイカがゆらゆら泳いでいる。どうやって!?
「おそらく、この村には不思議な力が渦巻いて居るんだろう。家具・魚、虫などは縮小・水槽などを出せる力が働く」
「……へぇ」
「さて、聞き込み調査と家具だ」
※
「見てくれよこの肉体美ィ!」
「カッコイイですね……」
今僕が話しているのはカイリキー。灰色の身体にムキムキの四本腕が特徴だ。黒い海パン装着済み。まずは、あれを聞いてみよう。
「所でムキムキのカイリキーさん、ベリィって何処に住んでますか?」
「ベリィ? ……お前、それ、どこで、聞いた?」
「え……いや」
「あいつは死んだぞ。なぁブルンゲル」
「……はい」
「ベリィ」と言う単語を口にした瞬間、こいつらの緊張感が急激に高まった。……どういう事だ? ベリィが死んでいる?
「じゃぁ、あれは一体……」
- Re: 【ホラー系おい森】絶海の孤島で ( No.114 )
- 日時: 2012/01/23 20:13
- 名前: ピクミン ◆xr/5N93ZIY (ID: S1XpBh/Z)
九匹目 何それ美味しいの?僕はアレルギー。
「なぁ、ライム」
「あい?」
「最初の場所に行かないか」
「イカなイカ……ぷぐふっ!」
「黙れ」
「了解っすレモン先輩……ププ」
レモンの蹴りを受けつつ、僕は最初流されていた場所へと向かう。
※
相変わらず、殺風景で嫌な臭いだ……。イカをぐちゃぐちゃに潰したものが前よりも山積みにされている。まだ生きているようだ。うねうねと動いている。まるで肉片の塊が生きているようで気持ち悪すぎる! ……ちょっと失礼。
「うえぇえええぇ!」
案の定吐いてしまった。気持ち悪すぎだろコレ……これは!
「レモン」
「あぁ」
肉塊の周りに血が滴り落ちていて、ある所へと続いている。岩の壁に大きな草が生えている。もしかして……
「やっぱり」
草はどけることが出来た。小さな洞窟が続いている。
「……どうする?」
「入る。ナイフを持っておけ」
身をかがめて入る。ライトを照らすと……
『誰だ』
「……え」
これは! 脳を締め付けられるような痛みが僕を襲う!
「……ん? おまえら誰」
「いいから、これ、は、なんっ……だ……」
「あぁ、悪い悪い悪い。よっと」
暗がりの中、誰かが口を開いた。カッと氷が響くような高い音がして、痛みは引いた。死ぬかと思った。声の主は……僕達と同じような年頃だ。紫色のさらさらヘアー、背が高い。目は大きく、犬歯が長い。
「俺はグレープ。この村で「残っている者」だ」
「人間」
「そう、人間。話してやろう……」
「この村を」
- Re: 【ホラー系おい森】絶海の孤島で ( No.115 )
- 日時: 2012/01/29 10:50
- 名前: ピクミン ◆xr/5N93ZIY (ID: S1XpBh/Z)
十匹目 むかし・いま
「話してやろう……」
※
この田螺島の烏賊釣村……元々の名前は出夜離(でより)村だった。その出夜離村では、昔は「人」しか居なかった。漁に出て魚を捕り、作物を栽培し、人々は自然の恵みを感謝しながら、それを壊さないように助け合って生きていた。しかし、その穏やかな生活はある日を境に一変する。「大蛸嵐」と呼ばれる、かつて無い規模の台風がこの村を襲った。
結果として、村はほぼ全壊。運良く生き延びた者も食べ物もないままでは生きていくことは不可能だった。生き残った者達は争う事をせず、みんなで生きていく方法を考えていた。そんな時、村の長老がこう言った。
“あの伝説をやってみよう”
“あの伝説って?”
“契約……だ”
村にはある伝説があった。村に古くからある井戸のさらに上に登った所に行った幻の空間に、未来永劫豊かな作物を生む神様がいると。しかし、ただではすまされない。その幻の空間に行くことすら至難の業。さらに、ある契約を結ばなければ行かなかった。
“うむ、確かに未来永劫豊かな土地を生むことを約束しよう。しかし、この村には後に災難と呪いがつきまとう……”
餓死するよりはと、先祖はその契約をした。結果、見ての通りこの出夜離村は豊かな作物に恵まれている……。
だが。
ある日、「ニンゲン」の姿が変わってしまった。「呪い」。神様が言っていた呪いが動き出したのだ。人々はひどく混乱したが、姿形が変わるだけならあまり保証はないと割り切り、慎ましく生きていた。そんな時だった。
「第二の“厄災”」
「厄災って……?」
一ヶ月に一度、超巨大な大蛸が現れるようになった。奴はとても凶暴で、常に暴れているため、奴の身体は白色だが、常に真っ赤に染まり、奴が動けば辺りの海は真っ赤に染まる……生き延びる方法は「供物」。つまり、「血の白蛸」に一ヶ月に一度誰かを渡すのだ。そうすることで奴は静まり、海へと帰っていく……。住民が狂ったのは、このせいだ。
これが……出夜離村。
※
「そんな……事が……」
「まぁ奴を倒す方法が無いわけでもない」
「え?」
「烏賊釣村に名前を変えたのは……奴を呼ぶためさ」
「奴……?」
「血の白蛸と対をなす、「黒の大烏賊」
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