二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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少年陰陽師*安倍紫春伝*
日時: 2011/04/25 23:26
名前: 翡翠 (ID: QoAeUzsP)

再び翡翠です。
此処ではもう一つ少年陰陽師の話を書いているのですが、
新しい話が浮かんでしまったのでこれを作らせていただきました。

*恋愛要素ももしかするとあるかもしれません。

*これは、悪魔でも翡翠の勝手な妄想ですので、その辺りをよろしくです。

*主人公紹介*
>>1
#プロローグ#
>>2
〜第一幕〜
>>3 >>9 >>13 >>14 >>17 >>22

それでは、お暇な時にでも読んでいってください。

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Re: 少年陰陽師*もしも、昌浩に二つ違いの姉がいたら・・ ( No.10 )
日時: 2010/12/29 16:35
名前: 勾菜 (ID: kUb2i5Pl)
参照: http://www.kakiko.cc/bbs3/index.cgi?mode

成親兄様…いつも、見事な逃げっぷりww
ウワ・・・続きが気になる…

Re: 少年陰陽師*もしも、昌浩に二つ違いの姉がいたら・・ ( No.11 )
日時: 2010/12/29 17:01
名前: 翡翠 (ID: rCDmS9bL)

いつも追いかけてる、暦生の人は苦労するだろうな。

続きも頑張るね。

Re: 少年陰陽師*もしも、昌浩に二つ違いの姉がいたら・・ ( No.12 )
日時: 2010/12/29 17:23
名前: 勾菜 (ID: kUb2i5Pl)
参照: http://www.kakiko.cc/bbs3/index.cgi?mode

ファイとっ!翡翠!

Re: 少年陰陽師*もしも、昌浩に二つ違いの姉がいたら・・ ( No.13 )
日時: 2011/04/25 23:31
名前: 翡翠 (ID: QoAeUzsP)

*紫春*

すっかり日も落ちた帰り道のことだった。

『…たけて…』

頭の中にそんな声が響いたのは。

「え?」

周囲を見回すが、声の持ち主と思えるような人影は無い。
気のせいだと思い、忘れようとしたとき…

『お願い・・だれか、たすけて・・このままでは・・』

再び声が頭の中に響く。
先ほどよりも細い声は今にも泣き出しそうだった。

「っ…!」

女性だと思われる声があまりに悲しく脳内に響き渡って、私は立っていられなくなる。
涙が溢れてきて、視界が揺れ、後ろに倒れこむ。
一瞬、倒れたら痛いだろうな、とか、そんなことが頭に浮かんだけど、頭上から降ってきた声に全てかき消された。

「…何をしている」

不機嫌な声、これは、間違えるはずの無い声。

「宵藍・…?」

私の呟きを聞いた、彼が低い声で言う。

「お前にその名で呼ぶことを許可した覚えは無い」

いつもと変わらない言葉に私は、涙を流したまま、笑う。
でも、それが最後。
そこで私の意識は途切れた。

Re: 少年陰陽師*もしも、昌浩に二つ違いの姉がいたら・・ ( No.14 )
日時: 2011/04/25 23:33
名前: 翡翠 (ID: QoAeUzsP)

*紫春*

…何も無い薄暗い部屋の中で女の人が泣いていた。

あまりに、哀しいその声は、私の胸に響いてくる。
私の瞳から涙が溢れ出した。

「…さま…紫春様!」

名前を呼ぶ声がして、私は閉じていた瞼をゆっくりと開いた。
声の方を見ると、金色の長い綺麗な髪が見えた。

「紫春様、気がつかれましたか?」

柔らかい声音は十二神将、天一のものだ。

「私…此処は私の部屋?」

首を傾げる私に天一は説明してくれた。

「紫春様は、陰陽寮からの帰宅の途中、意識を失われたのです。青龍が、紫春様を抱えて運んできたときには、晴明様を含め、みんな心配しておられました」
「そうだったんだ・・。随分心配かけちゃったんだね。」

私はそれだけ言うと布団から出て起き上がった。

「紫春様、まだ起き上がっては!」

天一が心配そうにそういってくれる。

「大丈夫だから。あんまり寝てると余計みんな心配し
ちゃうだろうし、それに、宵・・青龍にも、此処まで運んでくれたお礼も言いたいから」

私がそう言うと、天一はまだ心配そうだったけどこう言ってくれた。

「わかりました。ですが、くれぐれも無理はしないで下さい」

念を押すように言う、天一に私は頷いた。
それから、部屋を出て、私は宵藍を探すことにした。
 …さっき、青龍と言い直したのは、たぶんどこかでまだ不安だからだと思う。私は昌浩と、騰蛇のようにお互いが認めて名を呼んでいるわけじゃないから、だから、どんなに本人の前ではもう一つの名で呼べても、やっぱり、陰陽師の言葉には意識しなくても、言霊になってしまう。それも、私の言葉は特に…。
だから、みんなの前で呼ぶことは出来ない。
 だからかな?昌浩と騰蛇之関係が素直に羨ましいと思ってしまう。

「はは、何考えてんだろ…」

こんなこと考えても仕方ないのに…。

「昌浩と騰蛇が、沢山辛い事を乗り越えて今の関係があるって知ってるのに」

こういう自分が私は嫌いだ。
そして、こんなことで泣いてしまう弱い自分が…。
 そんなことを考えながら歩いていた私は自分が庭に来ていたことに気づいていなかった。

だから、後ろからかけられた声に、硬直してしまった。



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