二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 人柱アリス‐Distorted sleep
- 日時: 2011/06/01 18:29
- 名前: j ◆Uww.V3pkVM (ID: R3DK0PgD)
あるところに、小さな夢がありました。だれが見たのかわからない、
それは本当に小さな夢でした。小さな夢は思いました。
このまま消えていくのはいやだ。
どうすれば、人に僕を見てもらえるだろう。
小さな夢は考えて考えて、そしてついに思いつきました。
人間を自分の中に迷い込ませて、世界を作らせればいいと
一番目アリスは 閉じ込められて
彼女のせいを知る術は無し
二番目アリスは うちころされて
みんなに愛でられ枯れてゆく
三番目アリスは トリツカレテ
国の頂点に君臨する
四番目アリスは 一番アリスに近かったけど
二人の夢は覚めないまま
(絵本・人柱アリスより)
とりあえずの前口上。
結構加筆しました。
牢屋のシーンとか。すみません。
- Re: 人柱アリス‐Distorted sleep ( No.1 )
- 日時: 2011/05/06 18:54
- 名前: レイコ (ID: Id2v7qO.)
: j ◆Uww.V3pkVMさん!頑張って下さい!
私も人柱アリス書いてるんでよかったら見に来てね。
コメントしようがないほどど下手ですので
こめしなくてもおkです。
- Re: 人柱アリス‐Distorted sleep ( No.2 )
- 日時: 2011/05/14 06:47
- 名前: j ◆Uww.V3pkVM (ID: DcPYr5mR)
コメントありがとうございます。
更新できるか不安ですが、頑張ります★
レイコサマの小説も読みました!
歌を小説にしたのか?とか思ってよんだら、期待以上に良い小説です♪
全部まだ読み切れていませんが、少なくともごばんめありすががいじわる(以上)なものをされているとこまでは読みました(すみません少なくて……;)
あーーー続きが気になります!
ちょくちょくそちらへも遊びに行きますね〜^^
- Re: 人柱アリス‐Distorted sleep ( No.3 )
- 日時: 2011/05/17 07:18
- 名前: j ◆Uww.V3pkVM (ID: WVtTCwMY)
序章 Birthday ‐誕生日‐
「テトちゃん!それじゃあお人形が壊れちゃうよ!」
気弱な少女の叫びで僕は覚醒した。いつも気弱なハクという銀髪の少女の叫びで。
ここはどこだろう?
「なにいってんのよハク!いくら友達だからって、それを信じる気にはならないわよ。クッションに投げたぐらいで、人形が壊れるわけないでしょ〜。」
そうだ、テトという名の、大富豪の娘の部屋だ。そしてハクは、テトの父親の友人の娘。普通階級なのだったな。
そして、僕は何?
「ちがうよっ、お人形が可哀そう!痛そうだよ!」
「夢見るのもほどほどにするのね。人形なんて、感情はないのよ。」
僕はどうしたんだ?手足が思うように動かない。
そうだ、さっきまで僕は、ハクの夢の中にいたんだ。そして、『人形』の中に戻ってきたん——、違う。
僕は夢だ。
ハクのわずかな希望。それは……。
そう、それをかなえるために、消えないために、人形にうつったんだ。
しかし、このままでは捨てられてしまうかもしれないな。テトの人形に移っちゃったんじゃ。
「人形なんて壊れたら捨てればいいのよ。」
こんなんだし。
だが——、僕は叶えなければならないのだ。ハクの夢を。
でも、いるだけでは意味はない。誰か人に僕の存在を認めてもらって、そして、ハクの望みを叶えてもらうんだ。
どうすれば、人に僕を見てもらえるだろう。
そうだ!僕は人に触れることはできないけれど、こうすればいい!
「いくらでもあるのよ、人形は!」
「同じ人形はないよ……!」
「うるさい!ハクの癖に、私に逆らうの!」
「きゃああああ!」
振り上げた手。
——どっ
大丈夫だよ。ハク、僕が君を守ってあげる。
ほら、テトは封印してあげたよ。大丈夫。
でもさ、君の願い。それはまだかなえられてないから、かなえる方法を考えるよ。それまで封じておくね。
僕が言うと、テトは僕の中に吸い込まれていった。人形の中に。
人形は——、僕は立ち上がる。
「なにしてるの……。お人形?」
「ハク、君の願いはたしか、あれだっただろう?」
「だめっ、言わないで!」
僕は歩きだした。ハクのほうに向かって。体が重い。テトの体重のせいで、体が重いのか?それとも——。
「大丈夫、言わないよ。それにしても、人間は脆いね。僕がにらんだら、あっさり倒れた。」
「やめてっ、私の願いは……、違うわ!」
「怖がってるのだね。テトのことを。」
「違うっ、違うわ——……!」
「だって、君はテトにいじめられているのだものね。」
ハクの顔に恐怖がにじんだ。そして、僕を化け物を見るようなまなざしでとらえた。
とどめだ。
「そして君は願った。」
「や……。」
「テトをころしたい。」
ハクはへなへなと座り込んだが、すぐさまたちあがって僕をつかもうとした。
「やめてぇっっ」
「……。」
テトを本当に生かしたい。
表情からはそれが読み取れる。怯えてるからなのだろうが。
まあいい。それが君の願いとなった今、僕はそれになった。テトを生かしたいという願いに。
わかったよ、ハク。封印を解いてあげる。テトは僕の体から出てきてストンと落とされた。
「——テト……。」
テトは、眠そうな目をこすりながらハクを見た。その目からは、まだハクをいじめようとしていることがわかる。
本当にこのままでいいの?ハク。
僕は、もどかしい気持ちになった。夢に気持ちなんてあっていいのだろうか、というのは置いといて。
ハクを助けたい。ハクの願いなのだから、助けなければならない。僕は願いである。夢である。夢をかなえるのは、持っている人自身なのだけれど、ハクがテトをころせないならば、僕が禁断の力を使うしかあるまい。時間はないのだ!
よりしろのこの人形も、捨てられてしまうというではないか。
それに、ハクの夢がなくなれば、僕は消える。
嫌だ!このまま消えてしまうのは嫌だ!嫌だぁ……。生かしてくれたハクのために、何かしたいよぅ……。
ハクの夢が尽きないうちに、捨てられないうちに、夢をかなえなければ。
だから、僕は力を使う。禁断の、自分自身をころして、主……ハクの願いをかなえること。
でも、それは怖い。とても、怖い。ハクと会えなくなるのは嫌だ。
「ハクっ、あんたの仕業ねっ!」
テトがまた、ハクを殴りつけようとしてしまうっ。
どうにかしなければ——。
——ゴツッ!
嗚呼——……。
ハク?ハク?生きている?ハク?テトは確か、すごく力があるんだよね。しんじゃうよぅ……。
テトがハクを殴った!
テトがハクを殴った!
テトがハクを殴った!
テトがハクを殴った……。
テトテトがハクを殴テトがハクを殴テトがハクをテトがハクを殴った!殴った!った!った!がハクをテトテトがハクをテトがハクを殴った!殴った!がハクを殴った!殴った!
だめだ。ハクじゃ、テトはもう倒せない。最高で、車いすあたりだろう。……松葉づえか?いずれにせよ、もう自分では歩けない。
どうしよう。
どうしよう。
ただただ、テトへの憎悪がふくらむ。テト。
テトのせいで。
テトのせいで。
テトのせい
テトのせいで
テト ノ セイデ……。
自分を生んでくれたハク。何か恩返し——。
そうだ。もし、しんでしまったときの、意識が飛んだときの、ハクのための国を作ってあげよう。僕の中に。
意識だけならきっと、僕の中に来れるはずだ。
でも、一人だけじゃさみしいな。
そうだ、テトだ。テトが子供を産んで、その子供を世界に入らせればいい。
人間を自分の中に迷い込ませて、世界を作らせればいい!
そうだそうだ。それは名案だ!
ハク、頑張ってね。君の希望はここだよ。
診断書。渡された私。
「記憶喪失」
僕は準備をし続けるのだ。
ハクのために。
- Re: 人柱アリス‐Distorted sleep ( No.4 )
- 日時: 2011/05/16 07:02
- 名前: j ◆Uww.V3pkVM (ID: Q.IJ8ymH)
第一部 Spade ‐ 剣 ‐
00 Utopia ‐理想郷‐
私が剣をふるうと聞こえるのは
「上達したな」の義父の一言
私が剣をふるうと見えるのは
「お疲れ様」とクッキーを持ってやってくる義姉
私が剣をふるって言う言葉とは
「やった!」という喜びの声
いつもそれが当たり前でいて
いつもそれが普通の生活で
義父の作る剣は最高だ
義姉の作るクッキーは最高だ
私の作る笑顔は最高だそうだ
これが 私の 理想であり
全て 私の 現実だった
全て私の現実だった
のに?
今 目の前にいる 義父と義姉
不思議の国で 再び出会うなんて
思ってもいなかったけど
義父は静かに剣を捨てたんだ
私も捨てた。
ここでは剣はただのゴミ
さあ!悪いものを倒しましょう
歪なものを消してしまいましょう!
いまもこれが 理想郷
全て私の——
- Re: 人柱アリス‐Distorted sleep ( No.5 )
- 日時: 2011/05/16 10:56
- 名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: W6MelwHU)
人柱アリスですかあ。私もひそかにボカロ曲を書いてる者です。
ハクが優しすぎる。しかし序章のテトテトがハクを〜の所に思わず噴出してしまった。サーセンねーさん。
雰囲気がそれを出していてオリジナリティだな、と感心するばかりです。こういうオリジナリティ溢れたものを書いてみたいわ一度でも。
応援してます^^
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