二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- TIGER&BUNNY 2次小説
- 日時: 2012/11/04 14:09
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
初めまして!そしてこんにちは皆さん!
ただいま劇場版で大盛り上がりしているアニメ【TIGER&BUNNY】の
2次小説を書きたくなり、書いてしまおうという事に。
詳しい詳細は次スレットをご参照ください。
初記「2012,11,14,14:09」
- Re: TIGER&BUNNY 2次小説 ( No.12 )
- 日時: 2012/11/14 16:20
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
続き更新いたしました。
毎度毎度、題名探しにひと苦労です。
- Re: TIGER&BUNNY 2次小説 ( No.13 )
- 日時: 2012/11/14 17:59
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
№3 The world is not one.
「………。」
3人の入ってきた音に気付いてか、少女がゆるゆると顔を向けた。
そして瞬時に表情を強張らせる。
「…じゃ、後頼むわね!」
「お、おぉい!……ったく。」
くるりと踵を返して、アニエスは出ていってしまった。残されたのは
2人の男性——鏑木虎徹と、バーナビー・ブルックスjrだった。
「あー…どうするバニー?」
「知りませんよ。おじさんが話しかけて見ればいいでしょ?」
「うー…こ、こんにち、は?」
「!!!」
虎徹が挨拶した途端、少女の目が驚きに見開かれる。
「日本の方、ですか!?」
「え、あぁそうだk——」
「此処、何処何ですか!東京、ですよね!!何区の病院なのか教えて
頂けませんか!?それと」
「あー待て待て待て!落ち着けって!!」
一気に問い詰め始めた少女を、虎徹は慌てて制した。少女自身も一気に
話過ぎたと思い立ったのか、俯いて「すみません…」と呟いた。
「あー、お前日本人だよな。だけど…東京って何だ?ここはな、シュテルンビルトっつう大都市だぜ?」
「え…?…シュテルンビルトって何ですか??それに、東京を知らない…?日本人なのに…」
少女の顔に困惑の色が濃く出てくる。しかし、それは2人も同じだった。
「おい、どう思うバニー?(小声)」
「驚きました。シュテルンビルトを知らない人間が
いるとはね。(小声)」
少女に背を向けてコソコソと話し始める二人。そんな
二人の背中に、少女が声をかけた。
「あの…今日は、いつですか?」
「……は?いつって…あぁ。」
少女の言葉を理解し、病室内をぐるりと見回す。
見たところ、この部屋にはカレンダーは勿論のこと、
時計だって見当たらない。
少女の視線は、虎徹の右手首に向いている。巻いて
ある通信機を、時計と勘違いしたのだろう。
「今は、1978年の11月10日だ。」
「えぇ!!そんな…ウソでしょ…?今は、2012年の
4月8日じゃないんですか…!!?」
「「!!?」」
どうにも会話がかみ合わない。気まずい沈黙が、
部屋を支配した。
…一体彼女は何者なのだろうか。
№3【世界は一つではない】
- Re: TIGER&BUNNY 2次小説 ( No.14 )
- 日時: 2012/11/14 18:00
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
第3話はかなりの長文です。
でわ、続きをお楽しみください。
- Re: TIGER&BUNNY 2次小説 ( No.15 )
- 日時: 2012/11/15 18:53
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
№4 my name is…
「……………」
少女の目には早くもウルウルと涙が溜っている。黒い瞳から今にも
零れ落ちそうだ。
「あー!泣くな泣くな!!な!?」
「う…ぁ、ひぐ…」
「はぁ、何してるんですかオジサン。」
グスグスと泣きながら、少女は「帰りたい…」を繰り返している。
そんな少女を困惑しつくした顔で、二人は眺めていた。
>5分後<
「どだ?落ち着いたか?」
「っ…はい」
少女は泣きやみ、白い医療ベットの上にきちんと正座をした。
「あの…色々すみませんでした。私は…凪川千歳と申します」
自ら名乗り、日本式の正しいお辞儀をする。細く滑らかな黒髪が、
さらりと連動した。
「へぇ、千歳ちゃんか。俺は……鏑木・T・虎徹だ。宜しくな。」
一瞬どう名乗ろうか迷ったようだが、虎徹は本名を教えた。そして、
隣に立つ彼にも、「ほらお前も」と声をかける。
「初めまして、miss,凪川。バーナビー・ブルックスJrです。」
さわやか笑顔で一礼するが、外国人だと分かり千歳が不安がった。
急いで虎徹に「大丈夫なんですか?」視線を送る。
「この都市の人間は、皆言語多様だから心配すんな。…それより、お前
立てるよな?会ってもらわなきゃならない奴らがいる。」
「あ、はい。」
正座を解き、ベットから足を下す。彼女の白い裸足が、ゆっくりと冷たい床に下ろされた。
№4【私の名前は…】
- Re: TIGER&BUNNY 2次小説 ( No.16 )
- 日時: 2012/11/22 09:23
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
№5 a quirk of fata
冷えた廊下を三人の人間が歩く。二人分の靴音。そして、頼りなげな
ペタペタ…という音。
「悪いな千歳ちゃん。スリッパ用意してなくて。」
「いえ。自宅では大体裸足ですから。」
虎徹とバーナビーは、病室に入る前にアニエスと話していた。
********************************
『いーい?彼女が動けそうなら、ヒーロー達に紹介するから連れてきて
頂戴。』
『はぁ?何でヒーロー達に紹介何か…?』
『…まさか、彼女。』
『えぇそう………貴方達が今から会う相手は…next、よ。』
********************************
一見少女と歩いているだけという光景でも、バーナビーの視線は彼女
からひと時も外れない。少女の相手は虎徹に任せている。
一方虎徹も警戒は自分のパートナーに任せ、案内に徹していた。
「お、着いたぜ。まぁ皆気のいい奴らだから心配すんな?」
「あ、はい」
自動ドアなので、その場に立つと音も立てずにドアが開いた。
「「「「「………。」」」」」
「来たわね。さ、皆聞いて!」
アニエスが、簡易な医療寝間着を着た少女を、そっと前に押し出した。
「この娘が前に二人が助けた少女よ。じゃ、自己紹介
して?」
「あ、はい。…凪川千歳と申します。出身国は日本、
15歳です。」
ペコリとお辞儀すると、ヒーロー達からも軽く会釈が
返された。おそらくアニエスがnextであると事前に伝えてあるのだろう。彼らの緊張は解けない。
「千歳…でいいかしら?」
「はい、構いません」
「じゃあ千歳、貴方にはこれから受けてもらいたい
テストがあるの。来て頂戴。……そこの二人も!!
あぁあと、ブルー…カリーナとパオリンもね!」
「えぇ?何で?」
「僕達も行くの?」
総勢6人で、アニエスと共に一室へ消えた。
№5【運命のいたずら】