二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○
- 日時: 2010/10/11 17:40
- 名前: うっさー ◆/bzwarKBcE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: 貴方の心に、少しでも何かが響いてくれたら良いな。
どうもー!! こんにちわ!! こんばんわ!!
あ、初めましての人は覚えて下さると嬉しいデスbb
『うっさー』って言いマス★
題名の通り、此処は『テニスの王子様』の小説デス。
あっと、オリキャラも入っていますヨー★
だから、『テニスのお姫様』なのらー!!
キャラ崩れ、しちゃうかもデス。
感想や、アドバイスもじゃんじゃん下さいネーbb
※アニメ沿い※です。でもでも、ちゃんとオリ内容もありますヨォ??
▲うっさーの他の小説▼
【*+テニスの王子様+* 貴方は運命を信じますか———??】
↓うっさーのもう一つの小説です。恋愛系に挑戦!!
ht☆tp://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=15503
【◇新◇ *+テニスの王子様+* 貴方は運命を信じますか——?】
消えてしまったので、第1話からこちらは書いてます。
物語は、すごく変わっていますvv
ht☆tp://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=15934
【◇新◇ ●テニスの王子様 and テニスのお姫様●】
この小説の1話からを書いています。新しい物語が追加されてるはず!!
ht☆tp://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=15933
■小説内でのお知らせ■
●テニスの王子様 and テニスのお姫様。イメージソング○
D-15さんの“NO MORE CRY”です。
前向きな歌詞に惚れましたvv
うっさーのオリキャラ達に合ってたので、これにしました!!
【ht☆tp://www.youtube.com/watch?v=Fq64wKZ7K7g】
暁野宮 輪廻のイメソンパートⅡです。
JUJUさんの“素直になれたら”ですvv
【ht☆tp://www.youtube.com/watch?v=QzkCdw7HIdU】
朔夜のイメージソングです。
ON/OFFさんの“ふたつの鼓動と赤い罪”ですvv
最初は輪廻でしたけど、どっちかと言うと朔夜っぽかったので;;
【ht☆tp://www.youtube.com/watch?v=1rs-IujlXmY&feature=related】
暁野宮 唖李栖のイメージソングです。
ボーカロイドの鏡音レンくんが歌っている“悪ノ召使”です。
鏡音レンくんの声優さん、下田麻美さんの“悪ノ召使”もお勧めです★
【ht☆tp://www.youtube.com/watch?v=NwJS73wYieU】
篠鞍 零のイメージソングです。
See-Sawさんの“君は僕に似ている”です。
【ht☆tp://www.youtube.com/watch?v=MyTtPigrH9o】
瀬戸内 銀花のイメージソングです。
水樹奈々さんの深愛から、平野綾さんの“星のカケラ”に変更しました↓。
【ht☆tp://www.youtube.com/watch?v=EwriqqId5hs】
柊 紅蓮のイメージソングです。
ザ・ルーズドッグスさんの“ONE DAY”です。
某アニメのOPですが、紅蓮にぴったりだと思います。↓
【ht☆tp://www.youtube.com/watch?v=WAKILx8diBg】
>>212
に唖李栖のイメージソングⅡを載せました。
うっさーが作った歌(詩)なので、下手です。
それでも良ければ、見てくださると嬉しいです。
『☆』を外して、検索してください。
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- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.971 )
- 日時: 2010/08/09 22:44
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: I am sure to be stronger than you. In all.
*+第二百五十六話+*
「あんまり驚かないんだね、紅蓮」
ふぅ、と溜息をしながら幸村は紅蓮を見る。
「ある程度、予想はしてたからな。
お前が何もなしに“明後日”なんて俺に言うのがおかしいんだ」
こっちは、呆れと言うか疲れきった溜息。
「幸村さん、此処に置いておきますね」
輪廻はそう言いながら、机に花瓶を置く。
その花瓶には、白いすずらんが入っている。
「でも、まさか輪廻だとは思わなかった。銀花か唖李栖だと思ったよ」
紅蓮は輪廻を見てから、幸村に目を向けた。
「瀬戸内は、別に良いかなって思ってさ。重要なのは彼女、だろ??」
幸村が輪廻の方を見れば、彼女も無表情で彼を見つめる。
「私は、さっきのコトを聞いても何とも感じなかった。
だって、そうでしょう?? 私は“何もやっていない”んだから。
やったのは、私じゃない」
彼女はしっかりとした目で、紅蓮を見つめた。
だけど、紅蓮には彼女が見えないでいる。
彼女の真意が。何を見ていたいのかが、彼には疑問。
「輪廻。あれは、全部“怒り”に任せてお前がやったんだ。
それは、自覚を持ってもらわないと困る」
紅蓮もしっかりと彼女を見つめる。
幸村は暢気に、スポーツドリンクを飲んでいた。
「何故。“私は悪くない、悪いのは朔夜”でしょう。“私は何も知らなかった”」
輪廻が言えば、紅蓮は首を振る。
「違う。輪廻、よく聞けよ。お前の躯で起こったことだ。知らない、じゃ済まないんだ」
紅蓮の真剣な顔を見て、輪廻は少し眉を寄せた。
「クックック。お前は、輪廻を苛めるのが好きなのか」
雰囲気が変わったと思ったら、彼女は目を細める。
「朔夜…。何で、そんなに頻繁に出ることが出来るんだよ」
紅蓮が聞けば、朔夜は口角を上げた。
「コイツの精神力が安定してないから、だろうな」
驚いたのは、紅蓮だけではなく幸村も。
「じゃぁ、幸村。輪廻にメールしろよ。きっと、覚えてるだろうから」
朔夜は幸村を見てから、ドアを開ける。
そして、振り返って紅蓮を見ると、一言。
「I am sure to be stronger than you. In all.」
ニヤリ、と笑うと黒髪を靡かせて、彼女は出て行った。
「……、ふふ。勝利宣言されちゃったね。紅蓮」
幸村はいつものように、柔らかい笑顔を浮かべる。
「あぁ。ま、俺も負けるつもりはない」
彼も楽しそうに笑う。
悲しくも、
その笑顔は、唖李栖と輪廻と同じ。
“I am sure to be stronger than you. In all.”
忘れてしまえ、
過去のコトなど、全て。
“私はお前より、強い自信がある。全てにおいて。”
さァ、輪廻。
目覚めの時間だぜ———————————……??
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.972 )
- 日時: 2010/08/10 14:12
- 名前: 亮 (ID: TtH9.zpr)
- 参照: 彼らのために精一杯生きる、幸せになる。なんて、たんなる言い訳。
紅蓮と朔夜も対面;;
なんだか、スキなキャラいっぱいで焦ってますw
相変わらず、紅蓮かっこよかった^^
うへへ、ニヤニヤしちゃうよ、うへへww
てかてか、ゆっきーは随分と策士だねぇvv
黒属性故かww
輪廻ちゃんと紅蓮の掛け合いも、何故か緊張してしまった^^;
そかそかvv
安心したー^^
早いトコ、倒れてくれると嬉しいでヤンスb
そんじゃ、続き待ってるー
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.973 )
- 日時: 2010/08/11 23:23
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: You continue playing tennis for the purpose of what.
*+第二百五十七話+*
次の日ー。
「輪廻、すっごく可愛い!! 銀花って天才的ィ」
銀花はニコッと笑いながら、目の前の輪廻を見る。
「うぅ。この格好で行かなきゃ、ダメ??」
輪廻は鏡を見ると、銀花に聞く。
「だって、幸村部長が言ったんでしょ?? テニスを出来ないような格好、って」
銀花が聞くと、輪廻は小さく頷いた。
「なら、守らないと危険だよ。凄く危険!! ほら、行くよ」
銀花は小さくふるふると首を振ってから、輪廻の手首を握って家を出る。
***[立海にてー]
「ぶちょー、疲れたっス」
赤也はユニフォームをパタパタさせながら、座り込む。
「ふふ、赤也良い度胸だね」
柔らかい笑顔を浮かべるものの、後ろには黒いオーラ。
「う、嘘っス!! ま、まだまだやれるっスよ!!」
「じゃぁ、試合して来なよ。蓮二、頼んだよ」
「え、」
「分かった」
赤也→幸村→赤也→蓮二の順番で話す。
「なんや、幸村。今日は機嫌が良さそうじゃのぅ」
仁王は右手で頭をぐしゃぐしゃ、にしながら幸村を見る。
「分かる??」
そう言う幸村は、怖いぐらい笑顔だ。
「何か良いことでもあったんですか??」
柳生はメガネをクィッと上げながら、幸村を見る。
「正確に言えば、これから起きる、かな」
ふふ、と幸村は笑うと、紅蓮を少し見た。
「へぇ、紅蓮も関係あるのかー」
ブン太はぷくー、っと風船ガムを膨らます。
「あれ。赤也と蓮二以外、みんな休憩かい??」
ニコニコ笑顔で、周りを見渡した。
「え、っと。じゃ、ジャッカルがよ!!」
ブン太は後ろをビシッと指を指す。
「俺かよ!!」
自分を指差しながら突っ込むジャッカル。
「あー!! 赤也、柳先輩と試合してる!! 輪廻も見てみなよー」
コートを見渡しながら、少女は楽しそうに赤也を指差す。
「嫌。それより、銀花。テンション高すぎ。付いていけない」
もう一人の少女は溜息混じり。
「お、珍しい客やのぅ」
クックック、と喉を鳴らしながら仁王は笑う。
「やぁ。来てくれたんだね。輪廻、銀花」
ニコニコ、と幸村が笑うと、輪廻は溜息。
***
「柳生先輩、お久し振りです!! どうですか、仁王先輩とのダブルスは」
銀花は逃げるように、柳生に駆け寄る。
「逃げたのぅ」
「逃げたな」
「かるーく、逃げたぜぃ??」
「流石、銀花」
仁王→ジャッカル→ブン太→紅蓮の順番で呟く。
「ちゃんと、着て来てくれたんだね」
クスッと幸村は笑う。
「銀花が、後が恐ろしいから着て、って言ったから。仕方なくです」
輪廻はじっと、試合を見てみる。
「言っちゃ悪いですけど、あの人、何時か潰れますね」
シーン、としてる時に輪廻が言うものだから、全員の視線が輪廻に。
「あ、ごめんなさい。幸村さんだけに、言ってるつもりだったんだけど…」
輪廻はシュン、と言う感じに肩を窄め、眉を寄せる。
「……、演技はええから、理由を言いんしゃい」
仁王が厳しい口調で言うと、輪廻はそっちを見た。
「だって、そうでしょう?? 赤目の状態と普通の時の状態の変化が激しすぎだもの」
輪廻は赤也を指差す。
「それは、お前「だーかーら、輪廻を誘うな、って言ってんのに」」
仁王の言ってる最中に、同じ少女が笑う。
いつもと違う雰囲気。
いつもと違う口調。
いつもと違う笑み。
「朔夜、か。お前、最近出すぎだろ。って、昨日も言ったか」
紅蓮が言えば、彼女は目を細めて笑った。
「柊。アイツ、いつか潰れるぞ」
紅蓮は楽しそうに言う。
まるで、玩具を見つけたように。
「なん「“何で”なんて、分かり切ったこと聞くほど馬鹿じゃないよなァ??」」
朔夜はクックック、と笑う。
反対に紅蓮は舌打ち。
「分かってるくせに一々聞くな」
キッと、朔夜は彼を睨み付ける。
「…、紅蓮が分かっても、俺達には分からないけどね」
朔夜の隣で言うのは、幸村。
「俺はパス。朔夜の方に聞いてくれ」
紅蓮は手をヒラヒラと振った。
「ったく、仕方ないな」
朔夜ははぁ、と大袈裟にため息を付く。
「2つの人格があると、躯に負担が掛かるんだ。だから、壊れやすくなる。以上」
簡潔過ぎる答えにガクッ、となる紅蓮とジャッカル。
因みに、真田は審判でさっきから欠席。
「簡潔過ぎだろぃ」
ぷくー、と風船ガムを膨らませるブン太。
「分かり易く言ってるんだ。何か文句でもあんのか」
朔夜はブン太の方を見る。
「あ、でも、待てよ。そしたら、お前はどうなんだ??」
ブン太はカチン、と来たがそれを抑えて朔夜に聞く。
朔夜は、少し考えてから口を開いた。
「知らない」
きっぱりと、朔夜は答える。
真っ直ぐと前を向いたまま。
「ただ、」
誰かが、口を開く前に朔夜は言う。
「輪廻の精神力が半端なく凄いってのは、確かだ」
初めて、彼の頬が緩んだ。
「お、柳が点取った。ってか、シングルスの線ってあそこなのか」
ほぉ、と今、初めて知りました的な感じで朔夜は言う。
「あれ、朔夜はルール知らないの??」
幸村はいつもの笑顔で朔夜を見る。
「あぁ、でも。今、尋常じゃなくやりたい」
ニヤリ、と彼女は口角を上げた。
「その格好で??」
銀花は疑問に思ったことを、朔夜に投げかける。
彼女の服装は、レディースにデニム。
右側だけお団子にして、少し流している髪型。
ノースリーブの服の上に、七部丈の上着である。
「どうせ、動かないだろうからやらせろよ」
そう言うと、スタスタジャッカルの元へ行く。
「長ズボン貸してくれないか??」
心優しいジャッカルは急いで渡すが、周りは全員思った。
“絶対に、サイズが合わない!!”と。
「よし、柊!!」
朔夜が名前を呼ぶと、分かっていたかのように彼はラケットを投げる。
「切原は“左手専門”なんだろ?? なら、それでやってやる」
キャッチする朔夜は流石、だろうか。
「You continue playing tennis for the purpose of what.」
朔夜は笑いながら、切原に問う。
“お前は何の目的でテニスをやり続けるんだ??”
なァんて、聞くだけ無駄なコトなんだろうけど。
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.974 )
- 日時: 2010/08/12 13:19
- 名前: マユ ◆vars8VB/bg (ID: XMOub5JC)
うっさー☆
何か唖李栖の行動が泣けてきたぁぁ!
お前カッコよすぎだようわあああああ!!←
朔夜と紅蓮のコンビ好きだなー^^
試合がどうなるか楽しみだ!
麻由「あはははっ!雰囲気では同朋だと思うがな」
この子、なんか笑っちゃってるし……
紅蓮がだんだん愛らしく見えてきたよww
うん、末期だ……
もう治療しても無駄だ……
ウチはやっぱツンデレ希望だからリョーマが((殴
でも、愛らしさだと皆いいn((
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.975 )
- 日時: 2010/08/13 16:18
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: 俺ハ、イツマデモ輪廻ト一緒ダゼ?? ズット、ズット。
*+第二百五十八話+*
何度も、何度も思った。
自分が“普通”だったらどんなに良かっただろう、と。
何処にでも居る、中学1年生だったらどんなに良かっただろう、って。
普通に笑い合って、普通に何処かへ寄り道してみたり。
普通に、家族と居られたらどんなに良かっただろう。
何度も、何度も自分の運命を恨んだ。
もうどれが笑ってるのか、笑ってないのかすら分からない。
男装して、ある程度は“普通”を実感できた。けど、
もう男装してる時点で普通じゃないよね。
分かりきって、入ったのに。
それが、今は苦しいんだ。
胸がぎゅっと、締め付けられている。
私は、何人もの人間を騙しているのだろうか。
彼らは知らないから、笑顔を向けてくる。
もし、もしも分かったとき、彼らはどんな反応をするだろう。
唖然?? それとも、絶望??
裏切られた、と言う絶望の方が近い、だろうか。
嗚呼、そんな顔を見たら、私はもう、泣いてしまう。
何かが崩れてしまう。
だから、その前に。
————————消エテシマオウ————————
***
「お前には、操れない。そんなモノ」
朔夜は赤目の彼を見る。
「んだと??」
只でさえ、切れている彼に挑発する朔夜。
「お前には、輪廻のような“覚悟”が見えない」
そう言いながら、朔夜は柳とバトンタッチ。
「アンタ、潰してやるよ」
舌なめずりをしながら、赤也は笑う。
「残念ながら、テニスをやったコトのない俺にだって、君が勝つことは出来ない」
そう言ってから、静かに目を閉じた。
(さァ、輪廻。お前になら、出来るだろう??)
心の中で、暖かい風が吹いた気がする。
「そんなコト言ってられんのも、今のうち、だぜっ!!!」
赤也のナックルサーブが朔夜の顔面目掛けて飛んできていた。
だが、
「ちょろい」
そう言うと、何のその軽く、そのサーブを返してしまう。
***
「へぇ…。“初心者”ってわりには、巧いんじゃない??」
幸村は感心したように、楽しそうに笑った。
「って言うか、あれ、手塚部長の“手塚ゾーン”なんじゃ…??」
驚きつつ、見ているのは銀花。
「でも、気になるなァ。輪廻の覚悟、ってやつ。紅蓮、知ってる??」
クスッと笑いながら、紅蓮に視線を移す幸村。
「残念ながら」
「本当に、残念だね」
ニコッと笑う幸村と、真剣に試合を見ている紅蓮。
「だが、勝負は付いたようだな」
柳はパタン、とノートを閉めた。
***
「言っただろう?? 君の覚悟じゃ、俺には勝てないって」
倒れている赤也の目の前に、朔夜は立っている。
「ほら、手出して」
右手を差し出せば、右手を出す赤也。
「良い子だ」
そう小さく言えば、女の子、とは思えない力で赤也を起こした。
「ふぁぁぁぁぁ、眠ぃ」
ラケットを紅蓮に渡し、長ズボンもジャッカルに返す。
「紅蓮ー」
手を空に上げ、伸びをしながら相手の名前を呼ぶ。
「何だ、朔夜」
不思議そうに、彼は朔夜を見る。
「俺、さ」
朔夜は悲しそうに笑った。
「もう、輪廻から離れられないや」
それは、紅蓮にとって一番聞きたくない言葉。
そして、
朔夜にとっても、一番言いたくない言葉だった。
「銀花ー」
コロッと変わると、銀花に抱きつく朔夜。
「え、な、何??」
銀花は驚きながらも、頭を撫でる。
「今から、入れ、替わる、から…。直ぐ、目ぇ、覚める、か、ら」
充電が切れたように、彼女の力は一切無くなった。
***
俺は、お前の為なら何でもする。
例え、唖李栖が反対をすることでも、
俺はずっとお前の傍に居る。
だから、
だから、
もう少し、
俺を頼って…。
お前が、潰れる前に。
“普通を望んでるなら、その願い、俺が叶えてやる”
“全ての人間を、モノを犠牲にしてでも——————……”
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