二次創作小説（紙ほか）※倉庫ログ
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- 夜空の縦時空軸物語—REBORＮ—【現在編】彼方に再び出会う
- 日時： 2010/06/25 17:12
- 名前： 冷却 （ID: X9/3/8Rv）
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—始めましてだな、俺の夜空。
—始めまして、俺の夜空。
前世の記憶と現世への未来。
現在はツナの物語。
《現在編》。
ツナの思いと、前世の記憶。
ジャンルは甘・切・ギャグ(？)・シリアス。
たまーに可笑しなジャンル入ったりしますが・・・。
多くの人に見てもらったら嬉しいです！
—夜空は大空に再会する。
—ＶongoreⅩ世、沢田綱吉・・・。
—ＶongoreⅩ世・・・。
—彼方に、再び出会うなんて、ね・・・。
現在進行形で《現在編》です！
・目次
《初代編》
第零話 プロローグ
第一話 お客様
第二話 最強
第三話 大空との会話
第四話 夜空のボンゴレリング
第五話 雑談
第六話 霧の誘惑
第七話 守護者達の昼食
第八話 暴走
第九話 人格
第十話 必要性
第十一話 パーティー前日
第十二話 パーティー当日
第十三話 霧の襲撃
【記憶編】
第十四話 失くしてから気付く
第十五話 微かな涙
第十六話 記憶の追憶
第十七話 囚われの身
第十八話 覚悟の決意
第十九話 閉ざした記憶開く
第二十話 Ｔiamo！《愛してます》
【結婚式編】
第二十一話 告白その後
第二十二話 初代の実家
第二十三話 ザワツク謎の感情
第二十四話 崩れ行く感情
第二十五話 狂った覚悟
第二十六話 嵐の前の喜び
第二十七話 ボンゴレ二世
第二十八話 加速する鼓動
第二十九話 交差する思い《重い》
第三十話 揺らいだ覚悟
第三十一話 大空は澄み切って
《現在編》
第三十二話 始まる新たな時空軸
第三十三話 懐かしさ
第三十四話 可笑しな物
第三十五話 事件の序章
第三十六話 もう直ぐ
第三十七話
第三十八話
第三十九話
- Re: 夜空の縦時空軸物語—REBORＮ— ( No.8 )
- 日時： 2010/06/03 16:01
- 名前： 冷却 （ID: X9/3/8Rv）
第七話 守護者達の昼食
やっと食堂に着いた。
・・・予想は当たっていた。
「・・・大きい」
異常に大きい食堂。
広すぎて、めまいがしそうだ。
奥の奥にジョットは居た。
・・・メイドたちとともに。
「・・・女タラシだったんですか、ジョットさん」
何時の間にか隣に居たＧさんに言う。
「違う、アレはメイドたちが勝手に引っ付きまわしてるだけだ」
「・・・そういえば・・・」
ジョットの顔が引きつっていた。
笑顔ももう尽きたようだ。
その前に、
「この屋敷にメイドって居たんですね」
「まぁな。・・・仕事は殆どしてねぇけどな」
「・・・廊下も、少しほこりが積もってました・・・」
私はそう言って地面・・・床に手を這わした。
ほこりが手につく。
「・・・こんなので、メイドが務まるんですか？」
「ダメだろ。だけどジョットも甘いからな。止めさせられないんだろ」
「・・・」
私は興味なさそうにしていた。
すると奥の奥に居るジョットが声を上げた。
「アルス、昼食を作ってくれないか？」
「・・・まだ、食べてなかったんですか」
ていうか、作られてなかったんですか。
私は厨房に入り、食事を作り始める事にした。
「・・・あの方は？」
メイドの一人がジョットに尋ねた。
ジョットは急に表情を輝かせ、
「俺の新しい守護者だ。きっと頼りになる」
◆
「・・・何がいいだろうか」
一応、ジョットさんはイタリア人。
だけど、朝里雨月さんは日本人だ。
更には出身国不明のアラウディさんにＤ・スペードさんまで居る。
その前にスペードさんは来るのか？
私は、頭を悩ませていた。
「・・・何か申し訳ないけど、」
私は食材を見て、《あれ》しかないと思った。
・・・何か文句付けられそうだけど。
しばらくして、私は食事をジョットと何時の間にか居た皆さんの分を置いた。
「・・・お前・・・喧嘩売ってんのか」
「コレしか思いつかなかったんですスイマセン」
心のそこから謝りたい。
私が出したのは、《ボンゴレスパゲッティ》。
あさりとかしかなかったんです。本当に。
「・・・でも美味しいでござるよ」
「本当だもんねー」
「中々美味しいね」
「・・・本当だ」
「究極に美味いぞ」
「・・・美味しいぞアルス！」
皆さんに喜んでもらって嬉しいですけど・・・。
「ジョットさん、こぼれてます」
「あ・・・」
「・・・」
私はテーブル付記を取り出して、テーブルを拭いた。
ジョットは笑いながらスマン、と誤ったのはいいけど。
「・・・口元にソースついてます」
「・・・スマン」
今度はまじめに謝った。
私はジョットの口元を拭いてあげた。
何故か紅くなったジョットをスルーして私は、自分のスパゲッティに手をつけた。
「(・・・なぁ)」
「(何でござる？)」
「(ジョットって・・・あんな笑顔も出来たんだな)」
「(そういえばジョットにしては珍しいでござるな)」
「(もしかして・・・)」
守護者達は一斉にジョットを見た。
ジョットと言えば、アルスの食べてる姿を見ながら、嬉しそうに笑っていた。
「(まさか・・・・・・恋！？)」
「(・・・ありえるね)」
- Re: 夜空の縦時空軸物語—REBORＮ— ( No.9 )
- 日時： 2010/06/03 16:27
- 名前： 冷却 （ID: X9/3/8Rv）
第八話 暴走
「・・・疲れた・・・」
私は、昼食後疲労したように廊下で体をダラッと垂らした。
ジョットに貰ったボンゴレリングがキラッと光る。
私はリングを光にかざす。
黒く光る水晶の中にボンゴレの紋章が浮かぶ。
「・・・何の用ですか」
私は後ろの廊下の角を振り向いていった。
そこから昼食の時のメイドたちが現れた。
「彼方ボスに擦り寄ってうざいのよ」
「全く、新人の癖に・・・」
「生意気いちゃって・・・」
ブツブツと悪口を呟く数名のメイドたちに私は興味などなく、ソッポを向いた。
それが逆鱗に触れたのか、メイドの一人が顔を真っ赤にして、私の髪を掴んだ。
「・・・」
「ハッ、無愛想な顔ね。アンタみたいのの何処がいいのかしら、ボスは」
グッと、紙を握る手に力が加わった。
怒りで声が震えている。
他のメイドたちは、カッターやら何やらを取り出した。
「・・・」
「アンタみたいなのは、《赤》がお似合いよ！」
ザシュッ
鮮血が舞う。
私はその血を見て、眼を見開いた。
ドクンッ
「カッ・・・」
鼓動が早くなる。
クルシイ、熱い。
すると、私はもう、《僕》に成っていた。
止まらぬ殺人衝動が体中を巡った。
◆
「・・・！」
ガタンッ
ジョットは席から立ち上がった。
Ｇは不思議そうになった。
「どうした、ジョット」
「・・・アルスに、何かが起こった」
ジョットはＧの横をすぎ、走り出した。
◆
「な、何よ・・・アンタ・・・」
メイド達は怯える。
《僕》はあざ笑う。
「アハハハハハハハハハハ！《僕》？僕はただの殺人鬼だ！人間を殺す鬼・・・いい響きだろう？」
にこりと、笑った。
それが更に彼女たちの恐怖になったらしい。
手に持つ、赤い血を含んだナイフをキラリと光らせた。
「アルス！」
「・・・ジョット・・・？」
ジョットが、向こうから走ってきた。
ズキン、と頭痛が走る。
「・・・ッ」
ガクッと体から力が抜け、膝を着く。
「・・・アルス、大丈夫だ」
《私》は、意識を失った。
- Re: 夜空の縦時空軸物語—REBORＮ— ( No.10 )
- 日時： 2010/06/03 16:43
- 名前： 冷却 （ID: X9/3/8Rv）
第九話 人格
「・・・」
「アルス、起きたか」
眼を覚ませばそこは医療室だった。
体に鈍い痛みを感じる。
「・・・」
「アルス、お前、」
「暴走した」
私はジョットの言葉を遮り、悲しげに言った。
「・・・言ったでしょ。私は血が見るのが怖いって。《僕》が出てくるから、怖いんだよ」
「・・・一種の二重人格か・・・？」
「・・・そういう言い方も在る」
私はそういうと、顔をずらしてジョットの顔を見た。
「・・・《僕》は殺人鬼だ・・・。血を見れば、現れる。だから・・・」
体がガタガタ震えだす。
胸が、苦しくなる。
「・・・虐待で、作られた人格だった」
「・・・虐待・・・」
「私は、幼い頃に両親から虐待を受けていた」
ジョットの顔つきが険しくなる。
私は淡々と喋る。
「その所為で、体中には傷が在る。それで、私の中にはもう一人の人格が出来上がった」
ジョットは、険しい顔つきから、悲しげな表情をした。
ジョットは私の頭をなで、抱き締められた。
「・・・大丈夫だ。俺が、お前を守る」
「・・・」
グッと、私はジョットのスーツを握った。
「———・・・」
「・・・？」
私はジョットから離れ、少しだけ微笑んだ。
「ジョット、有難う」
「・・・」
ジョットは、顔を紅くして、私を見ていた。
- Re: 夜空の縦時空軸物語—REBORＮ— ( No.11 )
- 日時： 2010/06/03 17:06
- 名前： 冷却 （ID: X9/3/8Rv）
第十話 必要性
あれから数時間立って、私は起き上がった。
「・・・」
あの入れ替わった瞬間。
《僕》は、問いかけてきた。
《お前は、そのままでいいのかよ。殺人鬼の癖に》
「・・・五月蝿い」
その言葉を振り切り、私はベッドから立ち上がった。
◆
「・・・」
スーツに再び着替え、夜の街を歩く。
頭がボォッとする。
「アルス、こんな所で何してるんだ？」
「・・・ジョットさん、何でこんな所に居るんですか」
「ああ、ちょっと花を買っていてな」
そう言って、薔薇を見せてきた。
私は顔をしかめる。
「・・・」
「アルスこそ、何してるんだ？」
「・・・ただの散歩です」
そう言ってソッポを向いた。
ジョットは不思議そうにして、薔薇の一本を抜き取り、私に差し出してきた。
「・・・私は薔薇は好きではありません」
「・・・何故だ？」
私はジョットの持つ、薔薇をグッと、握った。
棘が刺さり、血が溢れる。
殺人衝動は、もう既に無い。
「・・・——薔薇は、触れば棘がありますから」
「・・・」
ジョットは、私の薔薇を持つ血が溢れた右手を、ハンカチで包んだ。
応急処置のつもりらしい。
「・・・お前は、薔薇だな」
「・・・」
「触れば何処か拒絶して、他人を傷つけようとする」
ジョットの眼には、優しさなどなかった。
冷たい光が宿っている。
「だから、俺はお前を手に入れようと思った」
「・・・」
無言のまま、私は彼の眼を見た。
氷のような寒気が肌を冷やしていく。
ジョットのマントが、風に当たり、広がる。
「大空に必要なのは、夜空だ。また、夜空も大空が必要だ。空が二つ無ければ、それは大空とは言わない」
ギュッと、ジョットが右手の血が溢れるところを握った。
少し痛い。
「お前は、俺が必要か」
「・・・」
私は少し、ためらってから喋りだす。
「必要だ」
「・・・そうか、」
ジョットは、元の暖かい大空の眼に戻った。
少しだけ笑ってジョットも答える。
「俺も、必要だ」
- Re: 夜空の縦時空軸物語—REBORＮ— ( No.12 )
- 日時： 2010/06/03 17:34
- 名前： 冷却 （ID: X9/3/8Rv）
第十一話 パーティー前日
「・・・ジョットさん」
「何だ？」
次の朝。
私はジョットの書斎部屋に来た。
書類と格闘しているジョットさんを見て、私は少し驚いたけど。
「紅茶です」
「有難う。・・・アルス」
「何ですか？」
ジョットは、凄くいい笑顔だ。
何かいやな予感がした。
「今日の夜、同盟パーティーがある。アルス。お前にはドレスを着てもらう」
「・・・ハァ？」
ジョットが見せてきたのは、白い純白のドレス。
そのドレス、アレですよね。
私は固まった。
「・・・そのドレス、ウエディングドレスですよ」
「いいじゃないかウエディングドレス」
・・・私は完全に思考停止になった。
何故、私がウエディングドレスを着なければいけないのか。
「普通のドレスで御願いします」
「アルス、俺はお前に着て欲しいんだ」
真顔でそう言ってきたジョットにわたしは軽く引いた。
ジョットが、眼を、輝かせてる・・・。
「・・・イヤです。せめて普通のドレスにしてください」
「・・・判った・・・じゃあコレはどうだ」
黒と白をベースにした、綺麗なドレス。
私は、そのドレスを見て。
「・・・いいですよ、それなら」
「じゃあ、準備をしておいてくれ」
「・・・ハイ」
私は、少しだけ嫌な顔をしながら、頷いた。
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